自らアナザーウォッチを破壊したマモルだったが、契約不成立としたタイムジャッカーのオーラはマモルの発作を再発させ、マモルは帰らぬ人なってしまった。
遂に半分以上のライドウォッチを継承したリュウト達。
残すライドウォッチは後8つ、ライドウォッチ継承の為に動く彼らを阻むアナザーライダーとタイムジャッカー達。混沌を極める戦いの果てに待つものは·····
そしてアーマの野望、門矢士とウォズの本当の狙いは·····
物語の第二章が幕を開ける。
たくさんの墓が並ぶ墓地を歩くリュウト。
目的は勿論マモルが眠る墓へと手を合わせる為だ
その為に墓地を彷徨いかれこれ5分、ようやく見つけたマモルの墓の前に座り込み、目を閉じ手を合わせる
「マモル·····。」
再び溢れだしそうになる涙を堪え、マモルの名を呼ぶ
すると背後に人影を感じ振り返るとそこにはマモルの母親がたっていた。
「おばさん、お久しぶりです·····」
「もしかして·····リュウト君?」
場所を変え、近くの喫茶店へと入った2人。
しばらく沈黙が続いたがリュウトが口を開いた
「マモルの事は·····残念でした。 俺が、もっと早く助けを呼んでたら·····」
「いいのよ、リュウト君は悪くないわ。 それにあの子の顔を見たでしょ? すごく幸せそうな顔だった。 君とマモルが離れてからあんな顔しばらく見てなかったから····· あの子もリュウト君とまた会えて幸せだったと思う·····」
「·····。」
俯きながらマモルの母親の言葉を聞き、じわりと溢れる涙を誤魔化す様にオレンジジュースを一気に飲み干す。
「(絶対に許さない····· タイムジャッカー·····!)」
空になったコップを机へと置くと共に、リュウトの心の中でタイムジャッカーへの憎しみが増すのを感じた。
マモルの母親と別れ、帰路に着くリュウトは物陰から人の気配を感じとり振り返る
するとそこに立っていたのはフィフティーンと戦って以降 行方が分からなくなっていた門矢士の姿がそこにはあった。
「あんた····· 生きてたのか!」
「お前1人か?」
「え? まぁ、そうだけど。」
今日は用事が用事な為、当然ゲイツとツクヨミは居ない
会ってない日は何をしているかは分からないがちょくちょく2068年に戻っているという話を聞いた気がする。
今日も恐らく2人とも自分の時代に戻っているだろう
「まあいいだろう····· 来い。」
門矢士に誘導され、リュウトは近くの廃工場の中へと入った
「なあまず俺から1つ聞かせてくれ、俺達と離れてから何があった? なんでタイムジャッカーのヤツらがあんたの力を持ってんだ!」
「オーマジオウが俺達の戦いに介入した時、俺はある男に別の場所へと飛ばされた」
「ある男·····?」
「お前も知る奴だ。黒い外套の男」
「·····!」
黒い外套の男と言えばアナザードライブと戦った際にアナザーディケイドの力を使ったあの男だ。
やはり門矢士は力を·····
「そこで俺はディケイドとしての力を奪われた。が·····
「が?」
「俺も何も考えずこの世界に来たわけじゃない。奴らに俺の力が奪われるのは想定済、だからお前に接触して力を託した」
「力····· ライドウォッチ!」
ライドウォッチ、仮面ライダーとしての記憶 歴史が詰まったアイテム。
確かに過去には力を失ったファイズとゴーストがライドウォッチを使って力を取り戻し、戦った事をリュウトは確認済だ。
「まぁ予定は少し狂ったが、だが何とかお前の手元に俺の力がある。」
「そこまで読んで·····」
「で、今度は俺から質問だ。 お前は辛島という男を知ってるか?」
「辛島····· あっ」
入院していた際に病室で読んだニュースに辛島という研究所職員の男の記事があったことを思い出す
「ニュースでやってた人? 13年前に失踪したとか何とか」
「やはり、覚えていないか·····」
「は?」
「いやいい、 後1つ。 ウォズには気をつけろ」
「あんた、ウォズを知ってるのか!? ウォズに気をつけろってどういう意味だ!」
門矢士の口から出たウォズというワードに反応するリュウト。
「知ってるとも、奴の正体も 何故この世界に来たのかもな。」
「この世界に来たって····· ウォズはこの世界の人間じゃないって事か?」
「ほう····· お前に従っているフリをしながらもお前には何も告げていない様だな。 なら教えてやる、奴がこの世界に来た理由をな いや、本人から聞いたらいい·····」
門矢士の言葉と共に、廃工場にウォズが歩く音が響き渡る。
「随分と余計な事をペラペラと喋ってくれたみたいだね 門矢士。」
「喋るも何も、お前が話していないからだろ?」
「ウォズ! お前·····何者なんだ····· この世界に来た理由ってなんだよ!」
「悪いが我が魔王、その質問の答えはこの男を倒すまで待ってくれ。」
『ウォズ! アクション!』
「やる気か? いいだろう。 おい!ジオウ、俺の力を渡せ」
「は!?」
「いいから早く!」
「我が魔王、力を渡さずにここから逃げてくれ 必ず君の質問には答える! だけど今は!」
答えは2択。
大人しく門矢士にディケイドウォッチを返し、2人の戦いを見守るか
もしくはウォズの言う通りにディケイドウォッチを返さず逃げるか
悩んだ挙句出した答えは·····
「受け取れ!」
リュウトは門矢士へとディケイドウォッチを投げ、士もそれを受け取るとライドウォッチを起動させ、腰にネオディケイドライバーが蘇る
「ごめんウォズ····· 俺は·····今のお前を完全に信じられない·····」
「我が魔王·····」
「さぁ、始めようか。」
『カメンライド ディケイド!』
『フューチャータイム! スゴイ! ジダイ! ミライ! 仮面ライダーウォズ! ウォズ!』
「門矢士·····ァ!」
「来い·····!」
ジカンデスピアとライドブッカーがぶつかり合う凄まじい金属音が廃工場へと鳴り響き、リュウトは思わず耳を覆う
自らの秘密を暴こうとする門矢士へ対して激高するウォズは、ウォズライドウォッチに似た形状のミライドウォッチと呼ばれるライドウォッチとは変わったタイプのライドウォッチを起動させ、ビヨンドライバーへと装填した
『クイズ! 投影! フューチャータイム!』
『ファッション!パッション!クェスチョン! フューチャリングクイズ! クイズ!』
「問題·····! 私は今、君を殴りたくて堪らない 〇か✕か?」
「なら俺からも問題だ、 俺もお前と同じ力を持っている〇か✕か?」
「答えは·····」
「「〇だ!」」
『カメンライド クイズ! 』
カメンライドカードクイズの力を使いディケイドの姿は仮面ライダークイズへと変わると、早速ファイナルアタックライドカードを取りだし、ディケイドライバーへと装填し、対するウォズも必殺技の構え·····
お互いに短期決戦で決めるつもりだ
『ビヨンドザタイム!』
『ファイナルアタックライド ククククイズ!』
ぶつかり合う2人のキックの威力は凄まじく、たっているのがやっとな程の風が巻き起こり目を開けることすらままならない
風が止み、結末を見届けるべく目を開くとそこにはお互いに膝をつく変身が解けた2人の姿があった
「はぁ·····はぁ····· 満足したかい?」
「そっちこそ·····」
息が切れながらも立ち上がったウォズはゆっくりとその場から去ろうとする
「ウォズ!」
「我が魔王、君の質問の答えを出すのは少し待ってくれ
必ず、答えは出す。」
ウォズはそう言い残し廃工場から去っていった
「なあ、ウォズもあんたもこの世界の人間じゃないんだろ。 何のためにこの世界に来たんだ」
「言っただろ、俺はこの世界を破壊する。 この世界の事はだいたい理解した、その上でだ。」
「つまり俺の敵って事か?」
「さぁな、俺が敵かどうかはお前の受け取り方次第だ。 だが、お前が真実を知った時に俺と同じ様に言うだろう 『この世界を破壊する』ってな。」
真実····· オーマジオウも同じ事を言っていた。
全てのライドウォッチを得た先に答えは待つと。
いずれ辿り着く真実が何なのかはまだ分からないが、その時が来た時····· 世界を破壊すると言うのか·····?
この世界を破壊しないといけないほどの物が待ってるのか?
「お前が 鳥籠の鳥 でいるか、もしくは鳥籠を飛び出すか·····」
「鳥籠ってのはこの世界の事か?」
「その答えはすぐに分かる。」
すると突如としてオーロラの様な物が現れると門矢士はそれに入っていきその場から姿を消した。
「鳥籠の鳥か····· この世界で何が起きてるんだ·····」
リュウトは空を見つめ呟いた
···················································································
一方、リュウト達と別れたウォズはある研究所で様々な文献を調べていた。
山積みになった大量の報告書を探すが相変わらず見つかりはしない
「お前が探す物は····· これか?」
静寂に包まれる研究所内へと男の低い声が響く
声の主は聞いただけで分かった。
タイムジャッカーのスウォルツだ
「これはこれは····· タイムジャッカーが総出でこの私に何か用かな?」
研究所内にいるのはスウォルツだけでは無い、彼の背後からオーラ ウールの2人が姿を現し状況は更にまずい事となった。
「ウォズ·····と言ったか? お前の事はアーマから聞いている クォーツァーの一員だったお前がなぜここに」
「ほぅ····· そのアーマとやらには既に私の正体がバレているようだね。折角我が魔王やゲイツ君たちとできるだけ離れて行動をしていたというのに····· スウォルツ氏、その書類は私が探しているものだ。是非譲っていただきたい。」
スウォルツが手にしている書類の表紙には『被験者名簿』と表記されている
恐らく何らかの実験の名簿表だろうか
「渡さないって言ったら?」
「その時は····· 無理にでも奪うだけさ·····!」
『ウォズ!』
「甘いね!」
仮面ライダーウォズへと変身しようとしたウォズをウールが時を止めて動きを止めると、身動きの取れないウォズへとアナザーライドウォッチを起動させて埋め込んだ
「お前の親愛なる魔王は·····お前の手で殺めるといい」
止まった時が動き出すと共に、ウォズはその場にうずくまる
埋め込まれた強大なアナザーウォッチの力は瞬く間にウォズを苦しめ、その場でもがき苦しむウォズへとアナザーウォッチの力が包み込む
「私に····· 何をした·····! うぐぅ····· うああああああ!!!!!」
雄叫びをあげるウォズの体はあっという間にアナザーライダーへと変わる
「アナザージオウ·····」
ウォズの姿はジオウのアナザーライダー アナザージオウへと変わり、目の前のスウォルツへと跪く
「アナザージオウ、仮面ライダージオウを 時崎リュウトを 殺せ─────。」
ウォズが変身したアナザージオウはあろう事かこれまでに倒したアナザーライダーを復活させ、ジオウとゲイツへと差し向ける。これに対処すべく門矢士も戦いに加勢するが、リュウトは今目の前で起こっている光景がいつも見ていた悪夢だと確信する。
次回、「偽りの王2020」