そんな中テロリストグループREDENDが国会議事堂を占拠、総理、議員、各大臣を人質に取り抑留中の同士の解放及び現政権の退陣を要求し従わなければ人質を殺し、都内に仕掛けた爆弾を爆発させると宣言。これを止めるため議事堂に侵入したリュウト達を大量の屑ヤミーが迎え撃つ。赤い鳥のようなものに導かれるリュウトは果たしてオーズウォッチを継承できるか·····
「おい待てよ!」
俺は目の前を飛ぶ赤い鳥に導かれ、議事堂内を駆け回っていた
かれこれ追いかけだして10分以上経っただろうか、突如としてある部屋の扉の前へと赤い鳥は着地し、あろうことかその身をライドウォッチへと変えた
「お前·····やっぱり俺を導いてくれたのか·····」
俺は赤い鳥が姿変えたウォッチであるタカウォッチロイドを拾いあげると、視線を目の前の扉に向ける
ここに俺をわざわざ導いたということは·····ここに誰かがいる·····
アナザーオーズ····· この扉の先に·····!
俺は1度後退すると覚悟を決め走り出し、扉に向けて強い蹴りを叩き込みドアを蹴破る
その勢いで地面を転がりジオウライドウォッチに手をかけ、部屋の中を確認した
するとそこにいたのは口をガムテープで覆われ、両腕両足を縛られたスーツ姿の男性だった。
何かを訴えるようにこちらへと語りかけているが口を封じられているためもごもごと何を言ってるの分からないが·····
「うーうーうー!」
「は?」
やっぱり何を言っているか分からない·····
うーうーうー?
すると突然背後に殺気を感じた。
成程····· こいつらの事を教えてくれてたのか!
どうやらこの部屋にいたのは俺とスーツ姿の男性だけじゃない。屑ヤミーが3体。大方この男の監視役だろう
「3体なら俺1人でもいける!」
俺はジオウへと再び変身するとジカンギレード片手に次々と屑ヤミーを斬り捨てていく
数もそこまでいない為、特に苦戦することなく3体の屑ヤミーを倒した。
そのまま変身を解き、男の元へ。
まずは口を覆っているガムテープを外し、その後手足の拘束を取る
「っぷはぁ ありがとう恩に着るよ!」
「どうしてあんただけここに?他の人質は?」
「彼が国会を占拠して人質を取った時、せめて女性の人達だけでも解放するように言ったんだ、そしたらこの様さ。 一時は殺されるかと思ったけど·····君のお陰だ。だから君はもう帰るんだ、子供がこんな危ない場所にいちゃいけない。」
「そう言われても助けに来たんだよ、それとあのアナザーライダーに用があって」
「アナザーライダー?」
「ここを占拠してる奴、あいつが持つアナザーライドウォッチを破壊するために」
俺は男へと自分のジオウウォッチを見せ、テロリストが似たような物を使い暴れている事、そして自分がそれを破壊するためにここに来たことを告げた
「そっか····· なら俺も手伝うよ。 」
「いや、あんたこそここで休んでろって」
「君はなんと言おうと俺は手伝う、この国をあんな奴に好き勝手させちゃいけない」
「·····どうせ何言ってもついてくるだろうし、行こう。あいつの野望を止めないと!犠牲者が出る前に!」
「俺は "火野映司" 。君は?」
「俺は時崎リュウト」
「そっか·····リュウトか、よろしくリュウト!」
「ああ。 さて、それじゃあ行くとしますか!」
俺は先程手に入れたタカウォッチロイドをポケットからだし、宙へと投げると、タカウォッチロイドは先程のように鳥の姿になり2人の上空をクルクルと回りながら飛行している。
「アナザーオーズの元まで俺たちを導いてくれ!」
タカウォッチロイドは応える様に鳴くと、再び廊下を駆け抜け始めた。俺達はその後ろを追い、アナザーオーズの元へと急ぐ
··························································································
タカウォッチロイドを追いかけて5分が経った
ゲイツやウォズ達は大丈夫だろうか····· 心配で胸元がざわざわするが今はアナザーオーズを倒すしかない
と、タカウォッチロイドが先程と同じように扉の前で動きをとめ、ライドウォッチに戻る
つまり·····この先にアナザーオーズが·····!
「ここに居るはず、準備はいい?」
「うん、捕まってる人達を助けに行こう!」
俺は無言で映司の言葉に頷くと、扉の取手に手をかける
深い深呼吸をして、俺は扉を思いっきり開けた
「ようこそ。」
扉を開けた先に待っていたのは映像で見た男だ。
そして男のすぐ近くには2人の少年少女が佇んでいる。
「これまでに多くの俺と同じ力を持つ奴らを倒した奴と聞いていたが····· まさかその正体が成人もしてないガキとはな·····」
「御託はいい、人質をどこにやった!」
「ああ····· 彼らなら別の場所に拘束している。 安心しろ、俺の要求が警察の奴らに通るまでは手はかけん。」
つまり·····まだ人質に犠牲者は出ていない·····
手遅れにはなっておらず少しホッとした。
「貴方の目的はなんだ」
「·····お前らは、今の国に価値があると思うか?」
「なんだと?」
「国民の為、国民の為とは謳いながらも汚職や不正に手を染める議員や会社達、この国の人間は確かに裕福だ。だが、例え裕福であろうと心は貧しい人間ばかり····· 自分さえよければいい····· そう思っている人間が国の頂にいる限り、この国は衰退していく一方だ! だからこそ、それを壊す必要がある! そして私は手に入れた! この国の王となる力を····· 私は1度この国を壊し、作り直す! この国を愛しているからこそ、王に相応しい器を持つ私が! 建て直す権限があるのだ!」
「ふざけんな····· お前みたいなテロリストなんかにこの国を託してたまるか! お前は王なんかになれない!お前は自らの力で人を脅し、王になろうとしているだけだ!」
「お前に何が分かる!」
「分かるさ! お前がトップになる国は進歩などせず今よりも朽ちていくのがな! 俺には未来が見える!」
「·····やはり時の王の名は伊達じゃないということか····· いいさ、未来の時の王よ·····喜べ、貴様によって最低最悪の未来は訪れない今ここで死ぬのだからな!」
「望む所だ·····!」
「「 変身!! 」」
2人はそれぞれアナザーオーズとジオウへと姿を変え、ぶつかり合う
王に相応しいと自らの力に酔う男と、最低の未来を変えようとする未来の時の王。
こんな奴にこの国の未来を託さない····· その思いに燃える俺の拳にはいつもより力が宿る気がした
とはいえアナザーオーズもただやられるという訳では無い。セルメダルを辺りに撒き散らすと共に屑ヤミーを生み出しジオウと火野映司へと襲わせ、屑ヤミーの対象に気を取られるジオウへと腕のトラクローで幾度となく切りつける
「(く·····!また数に押されるのか!)」
屑ヤミー&アナザーオーズを相手に取り苦戦を強いられるジオウ
すると、ウォッチホルダーに装着していたタカウォッチロイドが急に動き出し鳥の姿へと変えるとジオウを助けるように屑ヤミーとアナザーオーズに対して攻撃を始める
「ふっ·····心強い味方がいるってのはいいな!」
俺はジカンギレードで残った屑ヤミーを次々と斬り捨てていき、火野映司へと襲いかかろうとする屑ヤミーへとジカンギレードをジュウモードへと切り替えて放つエネルギー弾で全て消し去った。
呼び出した屑ヤミーを全て倒され焦り出すアナザーオーズは再びセルメダルで屑ヤミーを召喚しようとするも、タカウォッチロイドが放つ電撃攻撃でアナザーオーズが持っていたセルメダル全て手放させ、その隙を突くようにジカンギレードのジュウモードによる攻撃を全弾叩き込む
少しばかりは感ずいていたが、この男····· 少しばかり慢心が多いようだ。
「邪魔を·····邪魔をするなあああ!!!」
屑ヤミーを召喚することを諦めたのか、アナザーオーズはこちらに向けてトラクローで襲いかかる
次々と向かってくるトラクローの連撃を何とか受け止め、カウンターとばかりにケンモードのジカンギレードでアナザーオーズ目掛けて切りかかるが、今度は足のバッタの力で高く飛び上がると、蹂躙するように今度はキックによる連撃がジオウを襲い、その強烈な一撃を食らったジオウは火野映司の元へと吹き飛ばされてしまった。
あまりの威力に地面を転がるジオウ、すると彼からなんの力も持たないブランクライドウォッチが1つ、火野映司の元へと転がってきた。
火野映司は無意識にそれを拾い上げたその瞬間、ブランクライドウォッチがいきなり眩い光発しながら光だし、オーズウォッチへと変わったのだ。
「リュウト、これを!」
「これ····· オーズウォッチ!」
「よく分からないけど、これを君に託す! 彼を、止めてくれ!」
「ああ····· 」
オーズウォッチを受け取った俺は映司の肩を借りながらも再び立ち上がる
この国を····· こんな奴に渡す訳には行かない·····
「俺は····· 魔王になるとか言われた時、そんな訳ないと思った。 魔王だけじゃない、王になることすらも興味なんてなかった。だけど·····今は違う、お前なんかにこの国の王になられる位なら·····俺が王になってやる!」
「何·····!?」
「俺は未来を変えるために戦う·····! 俺が目指すのは最低最悪の魔王じゃなくて、最高最善の王だ! この世界に·····王は2人も要らない!」
『オーズ!』
「変身·····!」
『アーマータイム! タカ!トラ!バッタ! オーズー!』
オーズライドウォッチを継承し、ジクウドライバーへと装填したジオウはその身を仮面ライダージオウ オーズアーマーへと変えた
王になる覚悟と共に、アナザーオーズを倒す為!
対するアナザーオーズも自らと同じ力を手にしたジオウに困惑しながらも襲いかかる
とはいえ、これまででアナザーオーズの動きは読んだ、アナザーオーズの攻撃を全て読み切り、今度はジオウがバッタの力で高く飛び上がると、先程のアナザーオーズよろしく、バッタレッグによる連続キックでアナザーオーズを追い込んでいく
オリジナルの力はアナザーライダーに対して非常に有効ということを示すように、先程とは比べ物にならないほどにアナザーオーズは力を消耗し、動きが鈍くなり始めた。
このチャンスを逃さない! 俺は再び高く飛び上がると、ジクウドライバーを回転させてフィニッシュタイムに入る
『スキャニング! タイムブレーイク!』
オーズのタトバキックを模したようにタカ トラ バッタのオーメダルの様な形をしたエネルギーの中を通りながらアナザーオーズへと強烈なキックを叩き込む
流石にこれには耐えきれず、アナザーオーズはジオウに敗れその場へと倒れ込むと、アナザーオーズウォッチは機能を停止した後に粉々になって消えた。
その様子を見守っていた火野映司はジオウの勝利に喜ぶのに反して、タイムジャッカーの2人は不機嫌な顔でその場から去っていった。
アナザーオーズが敗れた事により、ゲイツとウォズが戦っていた無数の屑ヤミーも消滅。国会議事堂内に高校生が居るのはまずいという火野映司の指摘により、1度ゲイツウォズと共にリュウトは国会議事堂内から脱出、テロリストの後始末を映司へと託し、後日また再会することを誓った。
この国を愛す余り、革命を起こそうとしたテロリストによる国会議事堂占拠は犠牲者が出ることなく無事に幕を閉じた。
······················································································
後日、約束通り近くの公園で再会した火野映司とリュウト。
テロリストの男とそのメンバーは確保、設置されていた爆弾に関しては最初にショッピングモールを爆発させた
爆弾以外の物は全て脅しの為の嘘だと言うことが分かった。とはいえテロリスト側の嘘であることも考慮し現在も捜索中らしい。
とはいえ国を揺るがす大騒動は一応終結、火野映司は1人の議員として改めて国と人質救出のために動いてくれたリュウト達に礼をした。
「あの時、リュウトに託した物はそのまま受け取っていて欲しい。君が、王様になるために必要なんだろ?」
「オーズウォッチくれるの!?」
「ああ、君が持つべき力だ。 もし君が本当に王様になったら····· 助けを求めてる人に手を差し伸べる·····そんな偉大な王様になってくれ!」
映司はそう語るとリュウトの肩をポンと叩き笑った
「今の俺には仲間が居る、絶対に最低最悪の魔王にはならない、最高最善の王になってみせる」
「うん!」
リュウトの覚悟を見届け、去っていくリュウトの背中を見つめながら映司はふとつぶやく
「仲間、 か····· 」
スーツの胸ポケットにつけている赤い羽根を抑えながらポツリと呟く火野映司。
その後、彼は笑うと議員としての職務を全うするために議事堂へと戻っていった。
·····················································································
帰路に着くリュウトの後ろを黒いバンがずっと尾行している
リュウト自身は特に気にすることなく「なんかずっと着いてきてる気がするけど家が同じ方向なんだな」位にしか思っておらず特に気にする様子もない
そんな黒いバンの中で、1人の男が誰かと連絡を取っている
「かれこれ1時間近く彼を尾行してますけど本当にあんな若い学生が人質奪還のために動いてたんですか?」
『監視カメラには確かに彼らが映っていた、それに彼らはマスクドライダーシステムに似た何かを持っている、彼らに "ワーム殲滅" の協力を求めろ』
「分かりました·····」
リュウトに接近する男達の正体とは·····
地球へと巨大隕石が接近。時を同じくして都内で未確認生物ワームが発生し人を襲い始めた。
リュウト達は対ワームのために発足したZECTに協力を迫まれワーム殲滅にあたる
次回、「クロックアップ!2020」