仮面ライダージオウ 〜もう1人の魔王〜   作:ももももると

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仮面ライダービルド、仮面ライダークローズの力を受け継いだジオウとゲイツ。
最低最悪の未来を変える為、次なる力の継承を目指すリュウト達の前に再びアナザーライダーが現れた。
ライドウォッチの鍵を握るのは····· ゴーストハンター




・リュウト
物語の主人公、オーマジオウとなる最低最悪の未来を変えるために仮面ライダージオウへと変身する。

・ゲイツ
2068年からやってきた青年、オーマジオウとなるリュウトを消すために仮面ライダーゲイツへと変身する。

・ツクヨミ
ゲイツと同じく2068年からやってきた少女

・黒い服の男
リュウトの夢の中に現れる謎の男
王の試練と称し、ライドウォッチの力を使いライダーを召喚する

・ウォズ
オーマジオウの家臣を名乗る男、未来の魔王であるリュウトに仕える



「弟はゴースト!? 2019」

「今日で4周忌か·····」

 

 青年は、とある道端に花を供えて、そっと手を合わせた。

 その場には青年が置いた花だけではなく、お菓子や飲み物などが供えられてある。

 そんな道端へと、青年は手を合わせると頬を涙が伝った

 

「あの事故さえなければ·····」

 

 現在の青年の心情を表すように、空からポツポツと雨が降り始める。

 次第に強くなる雨を感じながら、青年ほポツリとこう呟く。

 

「4年前と同じだ·····この雨は·····」

 

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「ねえ·····質問なんだけどさ·····」

「なんだ·····?」

 

「なんで二人共····· 俺の高校に居るの·····?」

 

 いつもどおりに高校に登校したリュウトは、何故か自らが通う高校に居るゲイツとツクヨミの姿を見つけ、その場で頭を抱えていた。

 

「俺はまだ、お前がオーマジオウにならないとは思っていない····· いつでもお前は俺達の監視下にある事を知れ」

「そういうこと!」

「俺の高校生活どうなっちゃうんだよ〜·····」

 

 ゲイツ ツクヨミの監視という、最低最悪な高校生活が始まってしまった事に頭を悩ませる。

 ここに来て初めて、仮面ライダーとしての道を歩んだ事を後悔した。

 

「そういや聴いたか? 幽霊の話!」

 

 次の授業の準備をするリュウトの耳に、興味深い話が聞こえてきた。

 そっと、視線はそのままにリュウトは同級生の話へと耳を傾ける。

 

「ああ、あの事故の幽霊が現れるって奴だろ? しかも2組のタツヤの弟の霊って話じゃん」

「死んでも化けて出るなんて余程この世に未練あんだろうな····· まぁ、小学生で亡くなったしな·····」

「それより怖い話あったな····· なんだっけ、過去に交通事故を起こした人間が次々と襲われる事件! 噂だとまるで魂を抜かれた様に意識がないらしいぜ·····?」

「被害者の恨み晴らしって言われてネットに載ってたなー」

 

「(不思議な事件もあるもんだな·····)」

 

 同級生の話を聞きながらそんなことを考える。

 しかし同時にあのアナザービルドの事を思い出した。

 

「アナザービルドは人をボトルの様な物に吸い込んで力にしてたな····· まさか、これもアナザーライダー!?」

 

 アナザーライダーによる犯行を疑うリュウト。

 アナザーライダーある所にオリジナルの力有り……、つまり次のライドウォッチの継承のチャンスでは? という考えが浮かぶ。

 

「こうしちゃ居られない、放課後早速捜査だ·····」

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「う、うわあああああああ!!!!」

 

 とある駐車場で、1人の男が腰を抜かしながら何かから逃げていた。

 誰も居ない立体駐車場では、男の叫び声だけが虚しく響き渡っている。

 

「お前は····· 過去に交通事故で人を殺した·····」

 

 逃げる男を、パーカーのフードを深く被った青年がゆっくりと追いかける。

 恐怖の余り、走って逃げていた男は何も無い場所で躓き、その間に青年は男へと追い付いた。

 

「わ、私はだから罪を償った! 10年も刑務所の中で過ごしたんだぞ!」

「うるさい·····! ここで死ね!」

 

 ゴーストォ·····

 

 青年を、アナザーライドウォッチの力が包み、アナザーゴーストへと姿を変える。仮面ライダーゴーストの姿を歪めた様な姿をした"ソレ"は、まるで霊の様に空を舞い、逃げ惑う男の行く手を阻むように立ち塞がる。

 

「か、怪物! ヒィィィィ!!!!」

 

 逃げ惑う男の抵抗も虚しく、男の魂はアナザーゴーストへと吸い込まれていき、男はその場へと力なく倒れ込んだ。

 

「順調に魂を集めてるようね·····」

 

 アナザーゴーストへと1人の少女が近寄っていく

 

「貴方がその調子で魂を集めれば····· 望み通り弟は蘇るわ」

「アンタがくれた力のおかげで……事故で人を傷つけた奴に罰を与えれる····· 感謝してるよ」

「その調子で魂を集めなさい」

 

 そう言い残し少女の姿は消えた

 

「そうだ·····これは奴らに対しての罰なんだ·····」

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆

 

 ────数日前。

 

「裕也····· くそ·····なんで裕也がこんな目に!」

 

 土砂降りの中、道路へと花を手向け手を合わせる青年

 この場所で登校中の弟が車に轢かれ、この世を去った。

 あの日全てを憎んだ、何故まだ幼かった弟がこんな目に会わないと行けなかったのか·····

 あの日元気に学校へと向かう弟の姿を思い出すだけで再び涙が込み上げてくる。

 雨足は強くなり、体はもうびしょびしょだ。

 もう帰ろう·····そう思ったと共に雨が止んだ

 いや·····止んでない····· 雨が止まった·····!? 

 

「貴方にとってもいい知らせがあるの」

 

 不可解にも空中で止まっている雨粒を掻き分けながら、1人の少女が、水溜まりを踏み抜く水音と共にこちらへと向かってくる。

 

「いい知らせ·····?」

「ええ、私と契約すればこの事故を起こした人間へと復讐できると共に、死んだ貴方の弟を蘇らせれる」

「本当か·····? 裕也が蘇るのか·····!?」

「この力があればね」

 

 そう語る少女の手には、確かにアナザーライドウォッチを握られていた。

 

「契約する····· 裕也が生き返るなら·····!」

「いい子ね」

 

 少女はアナザーライドウォッチを起動させると、青年へとライドウォッチを埋め込んだ。

 ライドウォッチの力は青年を包んでいき、アナザーゴーストへと姿を変えたのだった。

 

「おめでとう、歴史が変わって今日から貴方が仮面ライダーゴーストよ」

「裕也····· 今助けるからな·····」

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「聴いた話だとここで幽霊が見えるとか何とか·····」

 

 学校を終え、噂の幽霊が出るという場所へとやって来た。

 見る限りはただの道路だが、本当にここに幽霊とやらは出るのだろうか。

 

「ジオウ、ここで何してる」

 

 突然後ろから声をかけられ、驚いて振り返った俺の背後にはゲイツとツクヨミが立っていた。

 

「うわぁ! びっくりした! つけてたのかよ·····」

「お前の事はいつでも監視していると言ったはずだ」

「それで、リュウトは何故ここに?」

「気になる話を聞いてさ、もしかしたらこの前のビルドの偽物みたいなやつが関わってるかもって·····」

「アナザーライダーがか?」

 

 リュウトの言葉を聞いて、ゲイツの顔色が変わる。

 

「うわあああああああ!!!」

 

 突然近くの公園から男の叫び声が聞こえてきた

 

「ゲイツ!」

「·····行くぞ」

 

 声の主を助ける為、リュウト達は公園へと向かう

 

「は、離してくれ·····!」

「お前は·····過去に交通事故を起こし、まだ小学生だった女の子に怪我を負わせた·····」

「示談で終わった話だ! 君には関係ない!」

「いや·····お前見たいなやつは許さない·····!」

「待て!」

 

 パーカーで顔を隠した青年が男性の首を掴んでいる所へと駆けつける。見る限り、ただのトラブルではなさそうだ。

 

「その男から手を離せ」

「邪魔をするなら、お前らの魂も貰う·····」

 

 ゴーストォ·····

 

 アナザーライドウォッチの力が青年を包むと、青年はアナザーゴーストへと姿を変えた。

 

「やっぱりアナザーライダーか! 行くよゲイツ!」

「お前に指示される筋合いは無い」

 

「「変身!」」

 

『ライダータイム! 仮面ライダージオウ! ゲイツ!』

 

「お前らか、俺の邪魔をしようとしてくるライダーってのは····· 行け!」

 

 アナザーゴーストは眼魔コマンドを生み出すと、ジオウとゲイツへと差し向ける。

 

「そういうことならまとめて蹴散らす·····!」

 

『クローズ! アーマータイム!』

 

 仮面ライダーゲイツはクローズライドウォッチを起動させクローズアーマーへと姿を変えた

 

「一気に蹴散らす!」

 

『ゲイツ クローズ、ドラゴニック タイムバースト!』

 

 クローズと同じ、龍の力を纏いながら放つキックで眼魔コマンドは次々と倒されていく

 

「俺も負けてられない!」

 

『ビルド アーマータイム!』

 

 対するジオウもビルドライドウォッチを起動させ、仮面ライダージオウ ビルドアーマーへと姿を変え、アナザーゴーストへと向かっていく。

 右腕のドリルクラッシャークラッシャーを使いアナザーゴーストを圧倒していくジオウ

 アナザーゴーストの変身者である青年も苦しそうな声を出しながらジオウへと反抗していく

 

「俺は·····こんな所でやられる訳にはいかない·····!」

 

 突如、アナザーゴーストは今まで奪い取った魂を解放させて自らの体へと取り込んでいく

 

「う····· ふぅ····· 」

 

 魂を取り込んだアナザーゴーストの力は先程よりも増し、今度は逆にジオウを圧倒していく。

 

「なんだよこのパワー·····! 明らかにさっきよりも強くなってる!」

「邪魔をするなぁあああああ!!!」

「うわぁ!」

 

 力を増したアナザーゴーストの猛攻によりジオウは変身解除まで追い込まれてしまう

 

「ジオウ!」

「リュウト!」

「くそ····· 強い!」

「終わりだ····· 」

 

 アナザーゴーストの背面に禍々しい紋章が浮かび上がると同時に、アナザーゴーストは浮遊を始める

 何をするのか分からないが、あれを喰らえば命はなさそうだ。

 

「これで死ね·····!」

 

「兄ちゃん·····」

 

 突如として小さな男の子の声が聞こえた

 

「この声は·····裕也·····!?」

 

 男の子の声を聞き、アナザーゴーストの動きが一瞬止まる。

 その瞬間をゲイツは見逃さない。

 

「今だ!」

 

 ジカンザックスを弓モードへと変形させ、ゲイツによって放たれた一撃がアナザーゴーストへと命中し、予想外の一撃を喰らったアナザーゴーストは地面へと叩き落とされる。

 

「……ッ!」

 

 地面へと叩きつけられたアナザーゴーストの変身は解け、青年の姿に戻った

 しかしアナザーライドウォッチはまだ破壊出来ていないようだ。

 

「くそ·····あと少しで·····!」

「お前·····、2組のタツヤか·····?」

 

 フードから現れた青年の顔を見た俺は思わず固まった。

 アナザーゴーストの正体、それは同じ高校の同級生。

 

「なんで·····お前が·····」

「·····」

 

 青年は黙ったまま立ち上がると、その場から逃げる様に走っていった

 

「まさかお前の狙い通り、アナザーライダーの仕業とはな」

「アナザーライドウォッチは破壊出来なかった····· やっぱりオリジナルの力をぶつけないと駄目なのか·····」

「あのアナザーライダーには2015の数字が刻んであったわ」

「2015年に飛べば何かあのアナザーライダーの狙いが分かるかもしれん」

「そうと決まればゲイツ、2015年に飛んで調べて来てくれない? あいつは俺が追う」

「お前に指示されたくは無いが、良いだろう 行くぞツクヨミ」

 ゲイツとツクヨミの二人はタイムマジーンへと乗り込み2015年へと飛んでいく

 

「さて、俺はタツヤを·····」

「我が魔王、ここはアナザーゴーストを追うよりもまず仮面ライダーゴーストに接触するべきでは?」

「うわあ!!! びっくりした! もう·····またお前か·····なんなんだよお前!」

「前に言ったはずだが? 私はウォズ、未来の世界を統治するオーマジオウの家臣。 いい加減覚えてくれないかな?」

「ウォズだがゴンズだか知らないけど、今アナザーゴーストと仮面ライダーゴーストって言ったよね? それがあのアナザーライダーの名前?」

「ああ、彼は2015年の時間で戦っていた仮面ライダーゴーストのアナザーライダー。 まずアナザーゴーストを追うのもいいが仮面ライダーゴーストへと協力を募る方が都合がいいと思うが」

「この時間にも仮面ライダーゴーストが?」

「タイムジャッカーの歴史改変の影響を受けて記憶はないが、もしかしたらゴーストライドウォッチを持っているかも知れない。会うだけ損は無いと思うがね我が魔王」

「分かった····· なら、会いに行こう 仮面ライダーゴーストに」

 

 2015年へと向かったゲイツ ツクヨミの二人、そして仮面ライダーゴーストへと接触を図るリュウト ウォズ。

 果たしてアナザーゴーストを打ち破れるか

 

 




2015年へと飛んだゲイツとツクヨミの二人は4年前の事故の真相とアナザーゴーストの狙いを知る
一方のリュウトは仮面ライダーゴーストである天空寺タケルへと接触するために大天空寺へと向かう。
果たしてリュウトはアナザーゴーストを打ち破れるか

次回 「燃やすぜ命!開眼 2015」
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