仮面ライダージオウ 〜もう1人の魔王〜   作:ももももると

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〜これまでのあらすじ〜

オーラはスウォルツがウール死亡に関わっている事を知り自らアナザーブレイドとなると、スウォルツが支配しようとしているこの世界諸共リセットを図ることを決意。
一方、自身の衝撃の事実を知ったリュウトは2068年へ。
未来の自分 オーマジオウに出会い、何故自分が最低最悪の魔王と呼ばれる様になったのかを知る。

戦いは遂にフィナーレへ!
勝つのは王になろうとするスウォルツか? 最低最悪の未来を変えようとするジオウ達か? 暗躍するアーマか?
最終章、開幕!


『時代を駆け抜けた平成ライダー達。今その力が、未来へと受け継がれる。 祝え!新たなる王の誕生を!グランドジオウ!』


「王×キング2020」

2068年からタイムマジーンで戻ってきたリュウト。そんな彼が目の当たりにしたのは、まだ昼だと言うのに暗雲立ち込める空だった。

まるでこの後起こる"悪い何か"を予感させる不吉な空、嫌な汗が背中に流れるのを感じる。

 

「我が魔王」

 

突然声を掛けられ、振り返るとそこには何処か険しい表情をしているウォズが1人立っている。

そんな彼の顔を見て、この薄暗い雲に何かしらの原因があるのをリュウトは察した。

 

「オーマジオウから聞いた、アナザーブレイドが誕生し

たと」

 

「我が魔王、アナザーブレイドは今までのアナザーライダーの中で1番危険な事をしようとしている」

 

「危険な事?」

 

「仮面ライダーブレイド、そして仮面ライダーカリス。アナザーブレイドはこの"決して引き合わせてはいけない2人"を引き合わせて世界のリセットを図るつもりだ」

 

「だとしたら…!」

 

「時間がない、急ごう!」

 

アナザーブレイドを先ずは探す。

そう思い動き出そうとした次の瞬間、2人の足元が付近突然爆発し、咄嗟に回避行動を取った2人は地面の上を転がる。

何事だ、そう思い顔を上げた先に居たのは

 

「アナザーブレイド…!」

 

巨大な剣を持つ、西洋の鎧の様な姿をした怪人。

2068年で見た19の石像の1つに居た仮面ライダー剣に何処か似た姿をしているのを感じ、すぐに目の前の敵がアナザーブレイドだと言うことに気づく。

だとすれば、こちらから出向く手間が省けた!

 

「行くぞウォズ!」

 

「ああ!」

 

『ジオウ!』『トリニティ!』

 

『ジオウ!』

『ゲイツ!』

『ウォズ!』

 

「変身!」

 

『トリニティタイム!』

 

『3つの力〜 仮面ライダージオウ! ゲイツ!ウォズ! トリニティ〜!』

 

1つになる3つの力、ジオウトリニティ内のとある空間へと突然呼び出され驚いた様子のゲイツが姿を現す。

 

「ゲイツ急に呼んでごめん!」

「何があった…?」

「我が魔王!」

 

ウォズの呼びかけと共に、アナザーブレイドの胴部からは雷がジオウトリニティ目掛けて放たれ、突然の事に回避が出来なかったジオウトリニティへと物の見事に命中し、その凄まじい威力によって近くに建っていた倉庫の壁を突き破り、地面を削りながら転がってようやく止まった。

 

「まだビリビリするぞ…これ!」

「我が魔王、ここは私におまかせを!」

 

ジオウトリニティの動きの操作をウォズに託すと、次の瞬間ジオウトリニティの手にはジカンデスピアが。

そして、吹き飛ばされたジオウを追って倉庫を破壊しながらやってきたアナザーブレイドに対して、ジオウトリニティはジカンデスピア片手に果敢に立ち向かう。

 

ぶつかり合う、アナザーブレイドの大剣とジカンデスピア。鈍い金属音が辺りに鳴る中、『SLASH』という機械音と共に、アナザーブレイドの大剣は鋭さを増し、容易くジカンデスピアを斬り裂いた。

 

「ジカンデスピアが!?」

 

『BEAT』

 

次の瞬間、ジオウ目掛けて放たれたアナザーブレイドによるパンチが命中。その威力により、あまりの衝撃によって再び近くの壁へと叩きつけられてしまう

 

「トリニティでも…勝てないのか…!?」

 

リュウト達を襲うのは絶望感。

これまでも様々なアナザーライダーと戦ってきた、しかし何をやってもまるで効いていない。これ程までの絶望感を与えられたのは、アナザーブレイドが初めてだ。

 

 

 

そして、そんな彼らの戦いを遠くから見つめる者が1人居た。

 

「随分と楽しそうな戦いじゃないか…」

 

海東大樹、彼はアナザーブレイドに滅多打ちにされるジオウの姿を愉快そうに見守りながら、ある一冊のノートを取り出す。

かつて、別の世界での戦いでウォズから手に入れた一冊ノート。そのノートへと

 

『仮面ライダー剣 仮面ライダーカリス、アナザーブレイドからジオウを救うべく姿を現す』

 

と書き込むと、

 

「後は君たちでどうにかしたまえ」

 

と笑いながら語り、インビジブルでその場から姿を消した。

 

◇◇◇◇◇◇◇

 

「まずいぞ、どうするゲイツ!ウォズ!」

 

ジオウトリニティはアナザーブレイドの攻撃に防戦一方を強いられる。

ジカンデスピアは破壊された以上、恐らくジカンギレードやジカンザックスを出しても同じ事。

三位一体の力ですら敵わないというのならばどうにかしてグランドジオウの力を手に入れなければ、アナザーブレイドに対する勝算はない。

 

「恐らくアナザーブレイドは全てのラウズカードの力を使える。トリニティタイムブレークも『METAL』で耐えられるだろう」

 

「じゃあどうすれば…」

 

「アナザーリュウガと戦った時を思い出したまえ」

 

アナザーリュウガ、かつて龍騎ライドウォッチを巡る戦いで対峙したアナザーライダー。

こちらが放つ攻撃を全て跳ね返すという厄介な相手ではあったが、『跳ね返せない威力をぶつける』という荒業で破った経験がある

 

「受けきれない威力をぶつければいいって事!?」

「恐らく…いまそれしかない」

 

意を決してベルトを回転させる

 

『フィニッシュタイム!』

 

やるしかない… そう思い、足に力を込めたその時だった。

 

『ライトニングソニック』

『スピニングダンス』

 

アナザーブレイドの背後から、2人のライダーが渾身の一撃叩き込む。

突然の事に驚くジオウ、そしてアナザーブレイドは咄嗟に『METAL』を発動して受け止めるが、それすらも撃ち破られ、その衝動でジオウトリニティの力でいくら殴ってもビクともしなかった巨体が遂に吹き飛ばされた

 

「我が魔王、アレは!」

「ブレイド…!?」

 

ジオウを救うように現れた2人のライダー。

1人は残された最後の力の1つ 仮面ライダーブレイド。

そしてもう1人は…

 

「仮面ライダーカリス…!? まずいぞ!」

 

遂に揃ってしまった、2人のアンデッドが…!

海東大樹の未来ノートが起こした状況とはいざ知らず、ウォズは焦りの表情を浮かべていると、空から何かが舞い降りてきた。

まるで彫刻の様な"ソレ"はジオウやアナザーブレイド達の前へと現れると、静かにこう告げた。

 

『"三体のアンデッドを確認、バトルファイトを再開しろ"』

 

「我が魔王、アレこそが仮面ライダーブレイドと仮面ライダーカリス! 出会ってしまった… 2体のジョーカーが…!」

「それじゃあ!」

 

「始」

「剣崎…!」

「俺達は、再び出会ってしまった ならばやる事は1つ…」

 

ゆっくりとカリスへと近づくブレイド。全てはアナザーブレイドが望むまま、バトルファイトが再開してしまう…!

そんなブレイドはカリスの前へと立つと、あろう事か変身をその場解いた。

 

「剣崎…!?」

「俺は始とは戦わない、こうすればいい!」

 

剣崎一真はポケットからある物を取り出すと、ジオウへ向けて何かを投げた。

 

「これ…!?」

 

剣崎一真から投げ渡された物、それは『ブレイドライドウォッチ』。

 

「門矢士から聞いた、バトルファイトを再開しなくて済む方法を。ブレイドの力は君に託す!」

「…ありがとうございます!」

 

同時に、持っていたブレイドライドウォッチが眩い光を放つと浮き上がり、それに呼応するように何処からか飛んできた18のライドウォッチが、上空へと輪のように浮かび上がった。

 

「素晴らしい…! 19のライドウォッチが遂に集まった!」

 

歓喜の声を上げるウォズ。そんなウォズの隣で、リュウトとゲイツは魅入るように上空へと輝きを放ちながら浮かび上がっているライドウォッチを見つめている。

何かが起こる…! 次の瞬間、19のライドウォッチは1つになると、空へと差し出したジオウの右手へとふわりと落下した。

 

「これが… グランドジオウライドウォッチ!?」

「我が魔王、その力なら!」

「ああ!」

 

ジオウはトリニティライドウォッチをベルトから抜くと、3人は分離。元々別の場所にいたゲイツとは1度別れる事となってしまった。

 

『グランドジオウ!』

 

ウォッチを起動させ、ジクウドライバーへと装填。

全ての神経を集中させ、ベルトを回転させた。

 

「変身!」

 

『グランドタイム!』

 

『クウガアギト龍騎ファイズブレイド〜♪』

 

『響鬼カブト電王キバディケイド〜♪』

 

『Wオーズフォーゼ〜♪』

 

『ウィザード鎧武ドライブ〜♪』

 

『ゴーストエグゼイドビルド〜♪』

 

 

「今此処に宣言する、俺が王だ!」

 

 

『祝え!』

 

『仮面ライダー〜! グランド ジオウ!』

 

1つになる19のライダーの力、ジオウトリニティ ジオウllも強大な力ではあったが、それすらも軽く凌駕する力が、体の底から湧き上がってくる感覚がした。

 

「まさかこの瞬間には二度と立ち会えるとは!もはや言葉は不要! 我が魔王、存分にその力を…」

 

興奮気味のウォズを他所に、グランドジオウはアナザーブレイドへと近づくと、襲いかかってくる大剣の一撃を容易く片手で受け止める

 

『隙がないなら作ればいい』

 

受け止めた大剣の一撃を上手くいなし、ガラ空きの胴体へと渾身のパンチを叩き込む。

アレだけビクともしなかった巨体…オリジナルの力をぶつけてやっと怯む程度だったアナザーブレイドは、グランドジオウの放ったパンチに軽々と吹き飛ばされる。

 

『ブレイド!』

 

グランドジオウの右膝部分に存在するブレイドのレリーフを触れると、2004 という数字が書かれたゲートから仮面ライダーブレイド キングフォームを呼び出す。

 

「もういっちょ!」

 

『キバ!』

 

再び 2008 という数字が書かれたゲートが開くと、中から仮面ライダーキバ エンペラーフォームが現れた。

 

「平成ライダーの力、思い知らせてやる!」

 

サイキョージカンギレード片手に、キバ ブレイドの2人と向かっていくグランドジオウ。

強大なる時の王とレジェンドライダーの力の前には、あのアナザーブレイドですらも為す術なく押されていく。

 

「これで決めるぞ!」

 

『フィニッシュタイム! オールトゥエンティ タイムブレーク!』

 

高く飛び上がったグランドジオウと共にキバエンペラーフォームも高く上昇、一方のキングフォームのブレイドはキングラウザーを構え、アナザーブレイドへと『ロイヤルストレートフラッシュ』を叩き込むと、その後に次ぐようにグランドジオウのタイムブレークとエンペラーキバのエンペラームーンブレイクが叩き込まれ、遂にアナザーブレイドは敗れた。

 

爆発の後に姿を現せたのは気絶した様子のタイムジャッカー オーラ。彼女の近くには粉々になったアナザーウォッチが転がっており、再起不能なのが見て取れる。

 

 

そしてそんな様子を傍から見守る黒服の男が1人。

スウォルツだ。

 

「あれが…ジオウの真の力…!」

 

ライダーの王と言うべきその力は、スウォルツを震え上がらせ、同時に『手遅れになる前に始めるしかない』という言葉を残してその場から姿を消した。

 

◇◆◇◆◇◆

 

「遂に揃ったか…ライドウォッチの力が。」

「動くのかい、遂に」

 

廃工場で不気味に笑う外套の男、そんな彼の近くでは退屈そうにしながらも海東大樹がアーマに問う

 

「無論、その前にスウォルツがどう動くかだ」

「まあ好きにしたまえ、僕は士と決着をつける」

 

海東大樹はその場からインビジブルで姿を消し、1人取り残されたアーマの手には『アナザージオウllウォッチ』が握られていた。

 

 

 

続く

 

 

 

 




ついに完成したグランドジオウウォッチ、しかしそのウォッチの誕生に呼応する様に、19の仮面ライダーという存在を失った世界が崩壊を始める。
グランドジオウウォッチを奪うべくついに動き出すアーマ、そしてライダーを消すべく戦いを挑むスウォルツ…
それぞれの思惑が動き出す中で、スウォルツは手始めにディケイドを消すべくアナザーワールドから黒き瞳の戦士を呼び出す…



次回、「太陽を闇に葬る者 20██」
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