転生者vsSCP   作:TSOK

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対象: ███

インタビュアー: █博士

付記:███は████と親しかったとされる学生です。

 

<録音開始>

 

█博士:では今から録音を開始します、自己紹介をおねがいします。

 

███:はい、俺の名前は███、████高校の1年生です。

 

█博士:彼、████とはどんな関係でしたか?

 

███:同級生で、アイツとは友達だったと思います、俺はそう思ってました、よく遊びましたし。

 

█博士:彼に普段から何かおかしな所はありましたか?

 

███:おかしな所ってほどじゃないけれど、少し個性的だったとは思います。

 

█博士:個性的というのは?

 

███:色々なことに詳しかったりだとか、あと下校中は異常なくらい車に気をつけてました、前にビビりすぎだろって聞いたら子供の頃、車に轢かれて酷い怪我をした事があってそれ以来って答えてました、多分マジでトラウマだったんじゃないかなぁ、よっぽどですよ、だからああいう生き方してたんですかね。

(事件記録193267-1発生以前の████に事故記録及び傷害による通院記録などは存在しない)

 

█博士:生き方とは?

 

███:金遣いが荒い?っていうか気前が良かったかな、小遣いもらったからってマック奢ってもらったりとか、欲しいものはすぐ手に入れてるみたいでした、人間いつ死ぬかわからないから今を全力で楽しむべきだってよく言ってましたよ、ある日突然自転車で海まで行こうとかいい出したりとか、ふらっと入った店で大食いチャレンジに挑戦したりとか、思いつきを実行に移す速度がとても速かったです。

 

█博士:なるほど、学校ではどうでしたか?

 

███:学校生活では優秀だったと思います、教育委員会のヒトならアイツの成績ぐらい簡単に見れるんでしょう? みんな中学から慣れない高校で何かしら苦労してたんですけど、アイツだけ涼しい顔して熟してました、全部予習済みって感じで、本人に言ったら鋭いなって笑われましたよ、まぁ家で全部勉強してきてるだけだって答えてましたけど。

先生たちへの受けも良かったと思います、授業とかではおとなしい優等生やってましたし。

 

█博士:他になにか、彼について印象的な事はありますか?

 

███:あー、怖い話とかホラーとか好きだったみたいです、怖い話とか詳しかったみたいで、俺はわかりませんけれども、ずっと見てないと首の骨を折ってくるえすしーぴーなんちゃらっ。

 

█博士:その怖い話について、他に何か、詳しく聞いたことはありますか?

 

███:ど、どうしたんですか、ええと、そういった話は何回か聞きましたけど……興味なかったんで、作り話でしょって言ったら、その後は話題に出さなくなったし……たまたま怖い話の話題になったから出ただけで。

 

█博士:わかりました。

 

███:それで思い出したんですけど図工……美術の時間とかアイツ変わったのをたくさん作ってました、まぁ俺から見ても不気味っていうか、よくわからないやつ?をいっぱい、何だこれって聞いたらそれも怖い話が元だって言ってましたね、だから俺のオリジナルじゃないって、アイツ本当ホラー好きだったんだな。

 

█博士:なるほど。

 

[███は頭を抱える]

 

███:……ああ、でもそういうホラーとかが好きだからってアイツが犯人だとか言うつもりはありません、警察の人にも何度も言ったけれど……家にも行ったことがありますが、端から見ても家族との仲は良かったと思います、そういうのはなかった、と思います、だから俺信じられないんです、未だに。

 

<録音終了>

 

数度のインタビューの後、████の学校関係者全員に記憶処置が行われました。

現在財団の収容下にあるSCP-███、SCP-███、SCP-███、SCP-████の情報を████が正確に把握していたかについては調査中です。

████の制作した物品からは異常性は確認されず、この事と事件記録193267-1との関連性は未だ不明です。

 

 

 

写真の中には幾つかの絵、粘土細工が収められている。

目だけがよく彫り込まれた猫のようなもの、顔を隠している怪物、電球を踏み壊すハイヒール、テディベア、エトセトラ。

それらは彼の担任教師が偶然撮影し、保管していたものだった。

正直それ自体の出来は拙いとは言えるし、これらの絵や粘土細工に異常性は確認されなかったが、どこか鬼気迫るものを感じてしまうのは気の所為ではあるまい。

何故なら、我々はそれに既知感を覚える様に教育されているからだ。

口々に漏れた呻き声が会議室を揺する、対応する班が拡大されこの事案に対して初めて触れる職員がいたからだろうか。

しかしこんなものは序の口に過ぎないだろうという諦観が存在した。

 

「これを例の人物が?」

 

あるエージェントが眉を顰めてそう言った、その一般人とは何らかの不死性を発揮し、姿を晦ましているからだった。

視線を戻せば、それらの絵や粘土細工には我々の、財団のシンボルが刻まれていることに目眩がする気持ちだった。

見間違いようがない、████は知っている可能性が非常に高い、これらが一体どんな存在で、どこにいるのかを。

何もかもが暗闇の中にあるように気持ちが悪かった、████は何故それらを知っているのか。

 

「どういった経路で……」

「これを見ろ、我々のセキュリティは意味をなさない」

「ミーム汚染に抵抗がある可能性もある」

「生類創研との関係まで疑わなければならんぞ」

 

その線は潰されたと見ていい、要注意団体及び要注意人物との関係性を浮かび上がらせるために惜しみない調査が行われたものの何もかもが空振りに終わっていた。

逆に████がどこにでもいるような学生であるという事を証明してしまっただけで、その異常性がより強烈に映るだけだった。

財団の機密を幾つも知り、不死性を発揮する存在が野放しでいいわけがない。

全くの白紙から浮かび上がってきたこの異常な人物の身柄が、財団と敵対的要注意団体

に渡った場合は簡単に想像できる。

利用されてしまえばそれは財団に対する致命的な攻撃にもなりうる、一度収容違反が発生し、財団という檻が壊されれば流出する異常存在によって我々の知覚できる世界は何百回でも滅び去るだろう。

恐らく████はこれ以外にも財団に収容されている異常存在の姿、特性を熟知している。

いや、現在財団に収容されていない異常存在の情報すら、把握しているかもしれない。

これらの写真の中には我々の知らない幾つかの存在と物品が財団のマークが刻まれた上で

絵や粘土細工として残っている。脅威でしかなかった。

核弾頭を厳重に収容できればsafeだが、その使い方を知っている人間がソレを手に入れてしまえば、簡単に破滅の道へと変貌させてしまう。

我々が扱っているのはそのようなものばかりだ。世界は常に薄氷の上に存在している脆いものなのだ。

この様な異常存在が今まで素知らぬ顔をして生活をしていたのだと思うと、私は自らの身体を苛む寒気を払うことが出来なかった。

今回の個人の特定によって行われた幾つかの調査によって████の潜在的危険性は跳ね上がったと見ていい。

上層部へ報告しなければならない。絶対に████は収容しなければならないと訴えるために。

 

 

 

 

20██年██月██日更新

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██新聞██号

██月██日、██県███町の民家の焼け跡から、この家に住む████さんとその妻である██さんの遺体が見つかった。またこの家の長男である██さんの行方が分からなくなり、警察は事件に関係があると見て現在捜索中である。 




なるべく模倣したのですが、それっぽくないところがあったら指摘していただけると幸いです

出典元
SCP財団日本支部 http://ja.scp-wiki.net/
SCP-1048 作者Researcher Dios様 http://ja.scp-wiki.net/scp-1048
SCP-096 作者Dr Dan様 http://ja.scp-wiki.net/scp-096
SCP-1836-JP 作者HURUMOTO65様 http://ja.scp-wiki.net/scp-1836-jp
SCP-040-JP 作者Ikr_4185様 http://ja.scp-wiki.net/scp-040-jp
SCP-173 作者Moto42様 http://ja.scp-wiki.net/scp-173

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