取り乱してしまいました。では、どうぞ!
とある日の事、今日は生憎の雨だった。ほんとこういう日は洗濯物が乾きにくくて困るんだよな……かと言って部屋干しすると臭いが気になるし……なんてつまんねぇ事を考えながら俺はシトシト雨の降る街を1人歩いていた。雨の日の散歩なんて風流じゃねぇか。天気予報では明日から梅雨入りするらしい。
「それにしてもジメジメしてんなぁ……」
やっぱ梅雨入りの影響だろうか。湿度が高くてやけに蒸し暑く感じる。一応半袖でいるんだけどな……最近流行りのジャンパーに扇風機付いたやつが欲しい……(確かあれ一着1万くらいするんだよな……)
そんなことを考えながら歩いていると前をよく見なれた人物が歩いているのが目に止まった。
(あれ、闇さんじゃねぇか?)
あれから俺と闇子さんは互いをあだ名で呼び合う仲になった。闇子さんは俺の事を『幽ちゃん』俺は彼女の事を『闇さん』と呼ぶことにした。最初はすげぇ恥ずかったけどな笑
「闇さーん!」
俺はそう呼んでみる。すると彼女は俺に気が付いたのか振り返ってニコッと微笑んだ。俺はそれを見ると小走りで闇さんの隣に追いつく。
「こんなとこで何してんだよ?」
「いえ、ちょっと友達と話してたのよ」
闇さんはそう言った。俺はふと彼女の隣を見てみる。そこには180cmを優に超える女性が居た。
「でっか!?背ぇでっか!」
やばい、めっちゃ背ぇ高ぇ……かく言う俺も学校内では1番背が高い方なんだけど……その俺よりも高ぇ……一体何mあるんだよ……
「紹介するわ、この子は森妃姫子さんよ。巷ではヒキコさんとも呼ばれてるみたいね」
闇さんから放たれた言葉に俺はゾッとした。
「ヒキコさんって……あの……雨の日に小学生を引きずり回すことで有名なあのひきこさんの事か!?」
失礼にも程がある様な言葉を言ってしまったことには謝罪しなければならないが、でも、それくらい驚く程の事だったのだ。
「ちょっと!アタシはそんな酷いことしないよ!」
ヒキコさんはそう言うが何故か信用出来ない……。でも、彼女のその後の言葉で信じざるを得なくなった。
「確かに、昔は寂しさや辛さからそんなことはやってたけど……でも今は闇ちゃんがいるもん!」
「そ、そうすか……」
俺は頷く事しか出来なかった。
「確かにアタシはアタシを虐めた子を許してなんかいない。それはこれからも変わらない。でも、今はかけがえのない友達が出来たから!もう、あの頃のアタシには戻りたくないの!」
俺はそんとき初めて、怪異ってすげぇなって思った。今までは都市伝説なんざ瞞しだって言って聞かなかったけど、どうやらその価値観は改めて行く必要がありそうだな……
「と、取り敢えずさ。顔見せてくんないかな?初対面の時は相手の目を見て話すのが常識だろ?」
「ふぇ!?べ、別にいいけど……な、なんか恥ずかしい……な///」
そう言ってヒキコさんは髪を掻き上げる……うっすら灰色がかった髪の後ろはとてもこの世の人とは思えないほどの美しさだった……(まぁ、この世の人じゃねぇからry)
「ちょっと!あんまり見ないでよ!恥ずかしいじゃん!」
「あ、いや、ごめん。すげぇ可愛くて……さ」
「ふぇ!?」
顔を真っ赤にして照れてる彼女も可愛かった……眼福だ……
「ちょっと……御取り込み中のところ悪いのだけど……?」
ふと背後から強烈な殺気を感じて恐る恐る振り返ってみると……そこには般若の形相をした闇さんがいらっしゃった……
「ナ、ナンデセウカ……」
「私の前でイチャつかないでくれるかしら。曲がりなりにも私の友達よ?」
やばい……めっちゃ怒ってる……取り敢えず、謝っといたほうがいいかな……
「アッハイ……ドウモスミマセンデシタユルシテクダサイオネガイシマスナンデモシマスカラ」
「え?今なんでもするって言ったわよね?」
やらかした……テンプレすぎんだろ……淫夢厨は帰って、どうぞ。
「(なんでもするとは言ってない)」
「今すぐにスーパーでハーゲンダッツ10個買ってきて。買ってこなかったら呪うわよ」
「ファ!?10個!?無理だって!!軽く2000円超えんじゃねぇか!」
「……いいから黙って買ってこいよこの女誑し」
「アッハイ……」
その後、プラス昼飯を奢らされて財布の中身がもぬけの殻なったのは言うまでもない。ちくしょうめええええええええ!!!
まぁ、2人の美味しそうに食べる顔が見れたからいいか……
「今月いっぱいどうやって過ごそう……」