女性恐怖症の一夏君 IFルート   作:のんびり日和

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17話

~IS学園地下尋問室~

尋問室には今日一夏の襲撃に加担した教師達が拘束されていた。

襲撃には生徒も参加していたが、此処ではなく別の尋問室にて尋問を受けている。

 

「ちょっと、どうするのよ」

 

「どうするもこうするも、口を閉じておけばいいのよ」

 

「閉じておけって、そんなの無茶に決まってるじゃない! 自白剤とか使われたら」

 

「何言ってるのよ! そのために万が一って事で自白剤用の解毒剤を歯に隠しているんでしょ! いざとなったらそれを使って時間を稼ぐのよ!」

 

拘束された教師達はそう叫び合い、絶対に口を割らない様にと互いに言い合う。すると、尋問室の扉が開き中に入って来た教師に、教師達はガタガタと震え始める。

 

「ち、千冬、様」

 

「……今から尋問を行う」

 

そう言い千冬は教師達の前に立ち腕を組みながら殺気の篭った視線で見下ろす。

 

「先に言っておくぞ。大人しく洗いざらい全部話せ。そうすればある程度の情状酌量は口添えしてやる」

 

「「「「……」」」」

 

千冬は4人に対しそう告げるも、4人は最初に話し合った通りにダンマリを決め込み、口を開こうとしなかった。

 

「これが最後だ。お前達に指示を出した奴を話せ」

 

「「「「……」」」」

 

「…そうか。それが貴様らの答えか。ならこちらも考えが有る」

 

そう言い組んでいた腕を降ろす千冬。教師達は自白剤を使う気かと思い歯に隠した抗自白剤を何時でも使えるよう準備する。

だが、千冬は次の瞬間手を握りしめ教師の一人の顔面に向かって思いっきり振り下ろした。

 

「グハッ!!???!」

 

「ヒッ!?」

 

「な、何を!?」

 

「ちょ、ちょっと殴るって、正気ですか!?」

 

「正気だが? それに此処を何処だと思っている?」

「此処はIS学園。他国からの干渉など受けない、治外法権の場所だ。自白剤を使ってお前達の口を割る事だって出来る。だが、薬の自白剤など生温いからな、私の拳と言う自白剤を使う事にした。さぁて、続きを始めるぞ」

 

そう言い千冬は一人一人喋らせるべく、顔を殴り続ける。顔のみならず腹を殴ったり、足や腕の骨をへし折ったりと、口を割らせるために千冬は一切の容赦無く教師達を痛めつけていく。

暫くして4人のうち3人は千冬の尋問に口を割る前に気を失ってしまい、残った一人もほぼ虫の息同然だった。

もうどれ程の時間尋問を受けたのか分からず、最後の教師は頭がぼぉーとし始めていた。

 

「そろそろ白状したらどうだ? どうせ今日乗り切ったところで、暫くしたらまたこれの続きをするだけだぞ?」

 

そう言われ教師の中にあった我慢が崩壊したのか、口をゆっくりと開く。

 

「い、依頼、したのは…マリアナ…デュノア」

 

「…マリアナ・デュノア? デュノア社の社長夫人の事か?」

 

「そ、そう、です」

 

「成功した場合、報酬は何だったんだ?」

 

「現金で、…100万ドル」

 

「そうか」

 

そう言い千冬は部屋から出て行こうとする。すると扉の前で一旦立ち止まる。

 

「そうだ。一つ言い忘れた」

 

「え?」

 

「お前達の処遇なんだがな、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「はぁ?」

 

そう言い千冬は部屋から出て行く。残された教師達は千冬の放った言葉に理解できず呆けた顔を浮かべていた。すると

 

「おやおや、理解できていないみたいだね。まぁ、お前等みたいな頭の中がお花畑の連中には理解できないか。アハハ」

 

突如部屋の中からそう聞こえ教師は声のしたほうに首を回そうとしたが、その前に首筋に何かが刺さり、意識が朦朧となり、力を無くすように首がガクリと落ちる。教師の背後に居たのは注射器を持った束であった。

 

「さぁて、このゴミを持ち主の所に持って行かなくちゃ。ゴー君、運んじゃって」

 

束がそう言うと、何処から現れたのかゴーレムが現れ教師達を担ぎ尋問室から出て行った。その後も束も一緒に出て行く。

 

 

~フランス 某所にある邸宅~

邸宅の中に金髪の女性、そして茶髪の男性が苛立ち気に机を指でコンコンと叩いたり、脚をパタパタと動かす。

 

「ちょっと、一体何時まで待てばいいのよ?」

 

「そんな事私が知る訳ないだろ? お前があいつ等に依頼したんだろが」

 

そう言い男性は苛立ち気に拳を机に勢いよく叩く。すると

 

ドンガラガッシャーーン!!!

 

と突如天井を突き抜けて金属製のカプセルが落ちてきた。

 

「な、なんだこれは一体!?」

 

「し、知る訳ないでしょ!? って、中に居るのって…」

 

突如落ちてきたカプセルに狼狽える2人。すると金髪の女性、マリアナ・デュノアはカプセルについている小窓から見えたものに見覚えがあったのか覗き込む。

 

「う、嘘でしょ…」

 

「な、なんだ? っ!? ひ、人!?」

 

「か、彼女、私が依頼した人間よ!」

 

「な、何!? だ、だったら何故カプセルに入れられて此処に居るんだっ?」

 

「し、知らないわよ! ほ、他のカプセルは?」

 

そう言いながらマリアナは他の落ちてきたカプセルも覗き込む。どのカプセルに入っているのも、一夏襲撃に加担した教師達であった。

 

「な、何があったのよ、一体?」

 

そう零したと同時に

 

プルル、プルル、プルル

 

と机の上に置かれた電話から音が鳴り響く。茶髪の男性、ジョシュア・デュノアは恐る恐ると受話器を手に取り耳に当てる。

 

「もしもし」

 

『やぁやぁ、聞こえるかな凡人以下のゴミ屑君? 束さんが送った生モノは届いたかな?』

 

「なっ!? まさか、彼女達を送ったのはお前なのか!?」

 

『そうだよぉ。この天災こと、篠ノ之束さんが送ったのさ』

 

「し、篠ノ之束!?」

 

ジョシュアの口から束の名前が出た途端、ジョシュアとマリアナは驚愕の表情を浮かべる。マリアナは急ぎジョシュアの元に向かい受話器をひったくる。

 

「も、もしもし? Dr,篠ノ之? あぁ、まさかかのISの生みの親である貴女様からお電話を頂けるとは『おい、ちょっと黙れよ』っ!?」

 

媚びを売る様にすり撫で声で挨拶をしてくるマリアナを黙らせるように、束は殺気を込めた声を出す。

 

『束さんは、お前等みたいなゴミ屑に電話を掛ける程暇じゃないの。けど、お前等はこの束さんの怒りを買った。だからその怒りをお前等にぶつける。はい、お話は以上。じゃ』

 

そう言うと、電話が切れツー、ツーと音が鳴るのみであった。

 

「「……」」

 

2人は言葉が出ず暫し固まったままであったが、暫くしてマリアナは受話器を振るえる手で握りしめ思いっきり電話に叩きつける様に置く。

 

「な、何なのよ、あれは!」

 

「……身内と極一部の人間以外には全く興味を示さんとは聞いていたが、あれ程の物とはな」

 

そう零す2人。すると何処からともなくピー、ピー、ピーと電子音が鳴り響く。

2人は何処から音がするんだと思いながら部屋を見渡すも、そのような音が鳴る物が無くもしかしてとジョシュアはカプセルへと近づく。そしてカプセルをよぉく観察し始めた。

 

「一体何の音よ?」

 

「分からん。ん? 此処からだな」

 

そう言いジョシュアはパネル状になっているところを発見し、留め具を外し開ける。其処には

 

Slapstick, type de bouse(くたばれ、糞野郎)

 

とフランス語で書かれたメモと携帯電話が付いていた。

 

「なによこれ?」

 

「……ま、まさか。逃げ――」

 

ピーーーーーーー

 

その電子音が鳴って数秒後、マリアナとジョシュアが居た邸宅は吹き飛んだ。大きなクレータが出来る程の爆発が起きたのだ。

 

 

2人が居た邸宅が吹き飛んだ光景を、衛星で見ていた束は笑みを浮かべながら見ていた。

 

「いっくんに手を出すからだよ、凡人以下のゴミ屑君達」




次回予告
襲撃事件から数日が経ち、待ちに待ったタッグマッチ戦が開始された。一夏は本音とタグを組んで挑むことに。
そして悲運か、相手はボーデヴィッヒと箒であった。

次回
タッグマッチ戦
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