女性恐怖症の一夏君 IFルート   作:のんびり日和

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21話

タッグマッチ戦から翌日の事。

一夏と本音は何時も通りに2人一緒に並びながら談笑を交えながらクラスへとやって来た。その後ろにはメサも付いて来ており二人が席に着くと教室の後ろで待機した。

2人が来た事に気付いた相川と鷹月は手を振りながら挨拶する。

 

「おっはよぉ二人共」

 

「おはよう」

 

「おっは~」

 

「お、おはよう、ございます」

 

「二人共凄い噂になってるよ」

 

「いやぁ~、それほどでもぉ」

 

「本当本当。あの織斑先生が乗っていた暮桜相手に教師部隊到着まで持ち堪えたんだもん。凄いよ」

 

「そ、そんな事ないですよ」

 

2人からの称賛の言葉に一夏は苦笑いを浮かべ、本音はのほほんとした顔を浮かべる。

そうこうしているとチャイムの音が鳴り響き、それぞれ席へと戻って行く。全員が席に着いたと同時に前方の扉から千冬と真耶が入って来た。

 

「諸君おはよう」

 

「「「「おはようございます!」」」」

 

「お、おはようございます」

 

「うむ。では「遅くなりました」…ボーデヴィッヒか。さっさと席に着け」

 

SHRを始めようとした矢先に扉からボーデヴィッヒが入って来た。千冬は医務室から今日から出席するそうです。と連絡を受けていた為、説教はしなかった。

 

「その前に、これまでの事を謝罪したくお時間を頂きいたのですが」

 

「…いいだろう。だが手短にやれ」

 

「ありがとうございます!」

 

そう言いボーデヴィッヒは千冬から生徒達の方に体を向ける。

 

「色々と迷惑を掛けて、申し訳なかった」

 

そう言い頭を下げるボーデヴィッヒ。

 

「そして織斑一夏。特にお前には迷惑を掛けた。済まなかった」

 

「い、いえ」

 

一夏はビクビク怯えながらもそう返す。周りの生徒達や千冬はもう迷惑な事はしないだろう。そう思おうとした。だが

 

「そうか。それじゃあ今日から私も布仏同様にお前の世話をしよう」

 

「「「「「( ゚Д゚)ハァ?」」」」」

 

ボーデヴィッヒの口から突如出た言葉に教室にいた全員がポカーンと口を半開きにして茫然とした表情を浮かべていた。

そんな中一夏はボーデヴィッヒの言葉に先程以上にビクビクと震え、怯えた表情を浮かべていた。

 

「い、いえ、け、結構、です」

 

「イッチー、大丈夫ぅ?」

 

震える口で拒否の意思を示す一夏に、隣の本音は心配そうに一夏の背を摩り、落ち着かせる。

 

「ボーデヴィッヒ、何故貴様が織斑の世話をしようと考えた?」

 

「それはこれまでの非道を許してもらうべく、どうすればいいかと考えましたが思いつかず、部下に相談したところ身の回りの世話をすることで贖罪になると教えてもらいました!」

 

「……メサ」

 

【合点承知の助【#・∀・】ムカムカ】

 

ボーデヴィッヒの説明に額に青筋を浮かべた千冬はメサを呼ぶと、プラカードで返事をしたメサがガシャンガシャンと足音を立てながら教室の前へとやってきて問答無用でプラカードをボーデヴィッヒの頭に振り下ろす。

 

「ふぎゃっ!!????!」

 

メサの攻撃を受け、そのまま床とごっつんこするボーデヴィッヒ。

更に其処にすかさず千冬が何処からか手錠を取り出し、ボーデヴィッヒの両腕を後ろに回し拘束する。

 

「メサ、コイツを廊下の端っこに捨ててこい。それと他の教師達や生徒達に手錠を解除されちゃ困るから、『処罰中~目を合わせず、そのまま放置しておくように~』とプラカードに書いて近くに置いて来てくれ」

 

【ラジャー('◇')ゞ】

 

千冬の命令にメサは了承し、拘束されたボーデヴィッヒを掴み上げ引き摺りながら廊下へと出て行った。

 

「ではSHRの続きを行う」

 

「「「はい!」」」

 

千冬の言葉に生徒達は何事も無かったように返事を返し、SHRを聞くのであった。

 

 

 

それから数日後。一夏は本音とメサと共にレゾナンスを訪れていた。何故レゾナンスに訪れているかと言うと、近々行われる臨海学校に持っていく物を買いに来たのだ。

臨海学校は海沿いに近くにある旅館に泊まり、初日は自由時間。次の日は海岸にてアリーナでは再現できない自然の障害物や風などでのIS運用方法を学ぶ授業が行われる。

 

一夏達は初日の自由時間用の遊び道具を探しに来たのだ。

 

「イッチー、自由時間は何するのぉ?」

 

「僕は、釣りでもしてようかなと思ってます」

 

「釣り? ……あぁ、そっかぁ。イッチー泳ぎたくても、浜辺には水着を着た皆がいるもんねぇ」

 

「は、はい」

 

そう会話をしながら二人はレゾナンス内にある釣具店へと入って行った。

メサは店の入り口前で待機していた。通り過ぎていく人たちはメサに興味津々な視線を送るも、メサは気にすることなく佇む。

実はメサはただ一夏が帰ってくるまで佇んでいる訳では無く、警戒をしていたのだ。

一夏と本音と共にレゾナンスへと向かっている最中、ずっと背後から誰かが付けている事に気付いていたのだ。

勿論メサは誰が付けているのか検討が付いており、イラついていた。

 

【(全く、あのストーカー共。坊ちゃまに一体どれだけ迷惑を掛けたら気が済むんだ? まぁ、千冬様には既に連絡済みですから問題ありませんが)】

 

そう思いつつ店前にて一夏達が出てくるのを待つのであった。

 

一方その頃、例のストーカー組はと言うと

 

「で、何か言い分はあるか?」

 

「「「「「……ありません」」」」」

 

レゾナンスの一角にてタイルの上で正座をする専用機持ち+箒。そんな彼女達の前には威圧感を半端なく放出している千冬が立っていた。

さて、何故千冬が彼女達の前で圧を放っているのか。それはメサからの専用機持ち達のストーカー行為の報告もそうであるが、もう一つ訳があったのだ。

その訳はと言うと――

 

時間は千冬がストーカー組を説教するほんの少し前まで遡る。

ストーカー組こと、鈴、オルコット、シャルロット、ボーデヴィッヒ、そして箒は少し離れた位置から一夏達の事を見ていた。

 

「うぐぐぐぐ、何で何時もあのちっこいの付いているのよぉ!」

 

「教室のみならず、寮から学校までの移動や、移動授業などでさえ布仏さんや他の方々と行動しておられますからね」

 

「……いいなぁ」

 

「むぅ、あの護衛のロボットまで付いているとなると容易に近づけんぞ」

 

「チッ。一夏の奴、何故あんな奴と一緒に買い物など…」

 

暫くして一夏達がお店の中へと入って行った。無論5人も中に入ろうかなと一瞬考えたが、メサが店の入り口で待機したのだ。

 

「むぅ、メサさんが入口に立たれてしまいましたわ」

 

「あ、あれじゃあ入れないよ」

 

「他に入口がある訳でもないからな。此処で待つしかないか」

 

3人はメサが居るから入るのは止め、此処で見ているかと考えていると、

 

「はぁ? そんなチンタラ待ってられる訳ないでしょ!」

 

「あぁ、そうだ。あんな奴潰して押し入ればいい」

 

そう言い鈴は腕を部分展開し、箒は何処から持ってきたのか木刀を携える。

 

「ちょ、ちょっとそれは流石にやり過ぎでは…」

 

「このくらいしないと行けな『ガッン!!』ヘッ?」

 

セシリアの忠告に耳を傾けず進もうとした鈴の顔スレスレの所を何かが通り過ぎ横の壁に勢いよく当たったのか音が鳴り響いた。音が鳴った方に顔を向けると何かが当たった跡があり、更に地面には白い小さな欠片が砕け落ちていた。

 

「い、一体、何が?」

 

全員一体何が飛んできたんだと思いながら、飛んできた先へと顔を向ける。其処には

 

「……(ꐦ°д°)」

 

「「「「「((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタカタカタ」」」」」

 

右の手の指の間にチョークを挟んだ千冬が其処に立っており、鋭い眼光で5人を睨みつけていた。

その姿に5人はガタガタと震え、逃げようと考えるも蛇に睨まれたカエルの如く動く事が出来なかった。その間に千冬がゆっくりとした歩みで近付いてくる。

近付いてくる千冬に5人は更にガタガタと震えだす。シャルロットは逃げようと体を少し動いた瞬間、千冬はチョークを持った腕を振るう。次の瞬間シャルロットの頭上スレスレをチョークが通り過ぎ壁にぶつかり、チョークが砕け散る。

 

「ヒッ!??」

 

小さく悲鳴を上げその場で動きを止めるシャルロット。その後も動こうとした5人に向けチョークを投げつける千冬。そして5人の元に着いた千冬。着いたと同時に千冬は5人に正座!と怒鳴り付け地面に座らせた。

そして時間は戻る。

 

「……何をしていたか、貴様等の口で言え」

 

「あ、あの…織斑君の後を、追いました」

 

「…織斑のストーキング行為、いい加減に止めないとお前等の政府に文句を言うぞ」

 

「そ、それだけは!」

 

「だったら止めろ。散々注意したにも関わらずお構いなしにやっているからな。いい加減にしないと私の堪忍袋が引きちぎれるぞ」

 

「「「「「は、はい」」」」」

 

千冬からの圧に5人は素直に了承の言葉を口にする。そして立ち上がろうとしたが

 

「誰が立って良いと言った? まだ終わっていないぞ」

 

そう言われ直ぐに正座になる5人。

 

「オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒはこの後私と山田先生とで買い物だ。勝手に行動した場合、臨海学校まで反省房に入れるぞ?」

 

「「「は、はい!」」」

 

「そして鳳、篠ノ之!」

 

「「は、はい!」」

 

「貴様等、此処が何処か分かっているのか?」

 

「えっとレゾナンスです」

 

「そうだ、つまり公共の場だ。だと言うのに貴様等、その手は何だ!」

 

そう言われ自分達の手を見る。鈴は腕を部分展開しており、箒に至っては木刀を握っていた。

 

「鳳! 『公共の場でのIS展開は原則禁止。但し自分の命が危険の場合は除く。』とIS取扱書にそう書いてあったはずだ。何故部分展開をしている!」

「そして篠ノ之! お前もこう言った場所で木刀など、人を殺傷する恐れがある物を何故握っている!」

 

「そ、それは、その…」

 

「あ、あのロボットを、排除しようと…」

 

千冬から放たれる圧に怯えながら、訳を話す2人。2人の説明に千冬は更に威圧+殺気を放つ。

 

「なるほど、貴様等のくだらん理由はよく分かった。だがそれではい、終わりと済む問題ではない」

 

そう言っていると、奥から腕章をした女性数人がやって来た。腕章には

 

『IS学園警備部隊』

 

と書かれていた。

 

「織斑先生、此方にいる5人ですか?」

 

「いや、其処にいる茶髪のツインテールと黒髪のポニーテールの奴だ」

 

「分かりました。貴方達立ちなさい!」

 

そう言い2人が立つと両腕を掴まれ手錠をされる。

 

「では臨海学校開始まで独居房にに入れておきます」

 

「頼みます」

 

そう言うと、警備部隊の方々は鈴と箒を拘束し引き摺りながら連れて行った。二人は逃げようと藻掻くも、鎮静剤を打ち込まれ、そのまま連れて行かれた。

 

 

「貴様等もアイツら同様になりたくなければ、大人しくしておけよ」

 

「「「…は、はい」」」

 

そう返事を返し千冬と真耶に連れられ暗い表情でショッピングする事となった。

 

因みに一夏達は5人が説教されている間に買い物を済ませ、学園へと帰っていた。




次回予告
臨海学校へとやって来た一夏達。
一夏と本音は買って来た釣り道具を片手に海で釣りを始めた。






闇がゆっくりと近づいている事に気付かずに…

次回
臨海学校初日!

「何が釣れるんでしょうか?」

「マグロが釣れたら良いなぁ」

【本音様、それは流石に無茶です(;・∀・)】
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