女性恐怖症の一夏君 IFルート   作:のんびり日和

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クラス代表戦part3

突然現れた10機もの黒色のISに観客席にいた生徒達はパニックに陥りアリーナの出入り口向かって走り出した。その様子を管制室に居た千冬達は大慌てで動いていた。

 

「出入口のシャッターは開かないのか!」

 

「だ、駄目です! レベル3の警戒態勢に入ってます! それに此方の操作を一切受け付けません!」

 

真耶の報告に千冬は舌打ちを放つ。

警戒態勢レベル3、学園に未曽有の危機に陥った際に発令されるレベルで即座に現れた脅威を封じるために強固なシャッターが下りる仕組みになっている。無論誤操作などで起きた場合に備え管制室で操作できるようになっている。だが、その操作が出来ずにいた。

 

「操作を受けつけないという事は、ハッキングを受けていると言う事だろ! 直ぐに3年の技術科の生徒達を此処に呼べ!」

 

「は、はい!」

 

管制室に居た一人の教師が管制室の非常用扉を解放して3年の技術生を呼びに向かう。

 

「アリーナの状況は?」

 

「現在、織斑君が銃火器を用いて牽制射撃を行っている模様です。凰さんは織斑君の後ろに居ます」

 

「現状ではSEの量から考えてそれが妥当だろ。…ピットは開かないのか?」

 

「駄目です。此方も操作を受けつけません」

 

「チッ! 通信は繋げられるのか?」

 

「そちらは大丈夫です!」

 

そう言われ千冬はすぐさまマイクを手に取り一夏に通信を繋げた。

 

アリーナに居た一夏と鈴は突如現れた黒色のISに警戒していた所、黒色のISは何の躊躇いも無く2人に攻撃をしてくる。

 

「ちょ、ちょっと何なのよあんた達!」

 

「うわぁ!」

 

突如攻撃してきたISに対しバレットホークのアイラは直ぐにサブアームのマシンガンを敵に向け引き金を引く。

無論当てようと考えては無い。ただ牽制のみの為にばら撒いているのみだった。

 

<一夏! こいつら本気でアンタを殺しに来ているわ!>

 

<ッ!? そ、それじゃあ、ど、どうしたら?>

 

<ピットに避難するしかないわ!>

 

<わ、分かった。り、鈴音さんは?>

 

一夏は鈴の事が気になり、鈴がいる方に目を向けると接近戦をしようと双天牙月を構え攻撃しようとしていた。

 

「なんなのよ、アンタ達は!」

 

そう叫びながら振り下ろすも、ISは意図も容易く避け一機が甲龍の懐に入り込み蹴りを放つ。

腹部に強烈な蹴りが入り鈴は後ろに吹く飛ばされ転がされる。

 

「ガホッ! …ゲホッ!」

 

蹴り飛ばされた鈴を倒そうと数機が襲い掛かるが、突如彼等の真横から大量の弾が飛び掛かってくる。

3機はそれに巻き込まれ装甲をボロボロにされ、残った数機は攻撃をしてきた方にモノアイを向ける。

其処には銃火器を構えたバレットホークが居た。

 

「り、鈴音さんは、早く逃げて!」

 

一夏はそう叫び自身に注意を引かせ攻撃する。鈴は悔しい顔つきを浮かべながら一番近くにある一夏の背後のピット出口へと向かう。

 

<一夏! あの中国娘をピットに引っ込んだらすぐにアンタも引くのよ!>

 

<う、うん!>

 

アイラは一夏が鈴を助けに行かないと。と言った時は険しい顔を浮かべたが、一夏の性格を直ぐに思い出し呆れ顔で了承したのだ。

 

一夏に注意を引いた黒色のIS達は近接用の武器であろう、斧の様な物を構えながらイグニッションブーストを使いながら接近してくる。

一夏は鈴がピットに避難するまで持ち堪えるべくサブアームの武装全てを交換し、自身もライフルから拡張領域から取り出したガトリングカノン咆『アヴァロン』に切り替えて引き金を引くと6砲身から大量の徹甲弾が放たれる。

大量に放たれた徹甲弾は一斉に襲ってきたIS達数機に命中するも撃破には至っていない。だが、激しい銃撃の中ISは接近することが出来ず回避運動のみしか出来ずにいた。

 

<一夏、兎に角弾丸をばら撒きなさい! 接近さえされなければ問題ないから!>

 

<うん。じゅ、銃器のリストアップを出して! の、残ってるのを確認したい!>

 

一夏の要望にアイラは直ぐに拡張領域に残っている銃器のリスト一夏が見えているモニターの隅に展開する。

 

<アサルトライフル2丁が弾切れ。残りはフルが2丁、中途半端なのが4丁。ショットガンが2丁。SCAVENGERが3発。対物ライフルが1丁よ>

 

<せ、接近戦用のは〈馬鹿! 相手は接近戦を特化している恐れがあるのよ! まともに接近戦を持ちこたんだ所で袋叩きよ!〉わ、分かった>

 

一夏を叱責し、アイラは絶えず相手の黒色IS達を調べる。

 

〈(チッ! 何も分からない。コアにも侵入できないし、調べようがないじゃない。分かるのは接近戦用のアックス、それとパイルバンカー。確実に接近戦用みたいだけど、機動性が高すぎる。人間が乗っていればぐちゃぐちゃになる機動性じゃない!)〉

 

アイラは苛立ちを募らせた表情を浮かべながらも、サブアームの操作、黒色ISの調査を行う。するとセンサーの一つにある物を捕らえる。それを見た瞬間、アイラは目を見開く。

 

〈ちょっと、あの中国娘まだ避難してないわよ!〉

 

〈うぇっ!? な、何で!〉

 

アイラの報告を聞いた一夏は驚き声を上げる。

 

「り、鈴音さんは、早く「ピットの出口が開かないのよ! これでどう出ろって言うのよ!」そ、そんな!」

 

出入口が塞がれていると聞き一夏は驚いていると通信が入った。

 

『織斑聞こえるか!』

 

「は、はい! き、聞こえます!」

 

『現在アリーナはレベル3の厳戒態勢に入っていて全ての出入り口が封鎖された。残念だが、ピットも開かない』

 

「そ、それじゃあどうすれば?」

 

『こちらでも何とか操作権を奪還すべく全力を注いでる。織斑、どれ程持ち堪えることが出来る?』

 

「た、多分10分も、も、持たないかもしれないです」

 

一夏の報告に苦渋に満ちた顔を浮かべる。

 

『教師部隊にも出撃を言ったんだが、IS保管庫も封鎖されていて出撃できそうにない』

 

「そ、そんなぁ…」

 

千冬の報告に一夏は顔は暗くなる。すると割り込む様に一人の男性が映る。

 

『通信中に割り込んで申し訳ない、Ms.織斑』

 

『っ!? あ、貴方は?』

 

『本日代表戦を見学しに訪れていたPEC社社長のMr.Kと申します。単刀直入に言いますが、私が救助に向かいます』

 

突然割り込んできたMr.Kと言う人物が救助に向かうと言う言葉に千冬と一夏は驚いた表情を浮かべた。

 

『ま、待っていただきたい! と、突然救助に向かうと言われましても、相手はISで『問題ありません。対抗策はあります』ッ!? …まさか噂のDNスーツをですか?』

 

『いえ、DNスーツは一般用の物です。私のは改良型の物です』

 

『…し、しかしあなたの身に何かあれば『命の危機が差し迫っているんです。責任は私が負いますので』……分かりました。ですが、責任は警備主任である私が負います。Mr.K、どうかウチの生徒2人を助けて下さい!』

 

深々と頭を下げる千冬にMr.Kは力強く頷き返し通信は切れた。

 

『凰、聞こえているか?』

 

「は、はい!」

 

『お前はSEが乏しい。織斑の後ろに居るんだ』

 

「わ、私はまだ『口答えは許さん! SEが乏しい状況で何が出来る! いらんことをせず、其処で救助を待て!』……分かりました」

 

千冬の厳しい言葉に鈴は俯き拳を震わせながら了承する。

 

『……織斑、救助は必ず向かう。辛いかもしれんが、しばらく辛抱するんだ』

 

「わ、分かりました」

 

辛そうな表情を浮かべた千冬からの通信は切れ、一夏は救助に向かうと言ったMr.Kと言う人物が来るまで何とか耐えようと弾をばら撒き続けた。

 

 

通信を終えたMr.K͡こと陽太郎は壁の端末から近くに居た一輝の方に顔を向ける。

 

「一輝、君は避難が出来ていない生徒達の元に行って避難を手伝いに行ってきてくれ」

 

「分かった。それじゃあ「あぁ、それと」まだ何か?」

 

「篠ノ之箒、彼女がいればすぐに捕縛しておいてくれ。要らない事をされちゃあ彼等が危ないからね」

 

「分かった。義兄さんも気を付けて」

 

そう言い一輝はロックされていた扉を腰に携えていた剣『サソードヤイバー』を構え扉を斬り壊した。

一輝と部屋の前の廊下で別れた陽太郎は何処からともなくベルトを取り出し腰に巻く。そしてカードケースの様な物も取り出しながら走る。暫くしてピットとアリーナを繋ぐ扉へと到着するも、扉は固くロックされていた。

 

「予想通りと言えば、予想通りだが私の前では何の意味もない。……変身!」

 

そう叫び陽太郎は持っていたカードケースの様なパスをベルトのバックル部分にかざす。すると

 

PHANTOM FROM(ファントム フォーム)

 

と機械音声が流れると、陽太郎は光に包まれた。暫くしてディープブルー色の装甲を身に纏い、首元には白いマフラーを纏った状態となった。

そう、これが陽太郎が言っていた対抗策『仮面ライダー隷汽・ファントムフォーム』だ。

義母にあたるヴラド・スカーレットが仮面ライダー電王の幽汽・ハイジャックフォームを元に作成したオリジナルライダーベルトである。

変身した陽太郎は直ぐにロックのかかった扉に向かって左腕を構える。左腕には隷汽ガントレットが装備されており、このガントレットはどんな攻撃も防ぐほどの頑強さを持ち、更に9tにもなるパンチを放つことが出来るのだ。

陽太郎は躊躇うことなく左腕の拳を扉に思いっきり殴りつけた。文字通り扉は吹き飛び、ピットとアリーナを繋ぐ扉にめり込む。

 

「あと、一枚!」

 

そう叫び扉をまた殴り吹き飛ばす。そして陽太郎はアリーナへと出ると其処で目にしたのはISが解除された状態で額から血を流し倒れている一夏と、ズタボロの状態で倒れた鈴だった。




次回予告
陽太郎が救助に向かっている最中、アリーナに居た一夏は救助が来るまで牽制を続けていた。だが突如トラブルが発生し、一夏は負傷し気絶してしまう。
救助に駆け付けた陽太郎は襲い掛かって来た黒いISに向かって攻撃を開始した。

次回
仮面ライダー隷汽VS黒色のIS群




黒色のIS
イメージ:鉄血のオルフェンズ『グレイズアイン』
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