女性恐怖症の一夏君 IFルート   作:のんびり日和

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8話

教室を出てメサと共に更衣室へと向かっている一夏。道中、女子生徒達が教室から出てきて一夏を見つけるも突撃してこようとしてこなかった。その訳は無論隣にいたメサがプラカードで

 

【坊ちゃまに突撃をかました奴、〆るぞ。(#・∀・)】

 

と見せていたからだ。

そんな物を見せられれば誰だって怖がって近付かない。だが、そんな事お構いなしに近付く生徒(馬鹿)は世の中に存在する。

 

「噂の織斑君発見! 是非取材をほぎゃっ!!???!」

 

カメラを持った上級生と思われる生徒が一夏に突撃してきたのだ。無論一夏はヒッ!?と怯え、メサは元凶の生徒の頭に向かって持っていたプラカードでしばき倒す。

 

【このプラカードが目に入らんのかぁ、われぇ? (キ`゚Д゚´)㌦ァ!!】

 

ぴくぴくと痙攣する生徒が見えていないのにもかかわらずプラカードを出した後、メサは怯えた一夏を大丈夫ですよぉ。と慰めながら更衣室へと向け再度歩き始めた。

 

 

因みにメサにしばき倒された女子生徒は後ほど目を覚ました時に自身の首から下げていた一眼レフカメラ(約8万円)が見事に壊れていた事にこの世の終わりの様な表情で立ち崩れた状態で天井を見上げていた。

 

 

 

そんな事があったが無事?に更衣室へと到着した一夏は戦闘服に着替えアリーナへと出た。アリーナにはまだ人は居らず、一夏はメサと共にアリーナの隅で待つことに。

暫くして1組と2組の生徒達がやってきてそれぞれ授業開始まで談笑を始めた。

人混みの中から本音がひょっこり出てくると、そのまま一夏が居る元へと向かう。

 

「イッチー、道中大丈夫だったぁ?」

 

「う、うん。メサさんが一緒に居てくれたから大丈夫、でした」

 

【坊ちゃまを怖がらせる要因はすべて排除する所存です故 (☝՞ਊ՞)☝】

 

メサの見せたプラカードに本音は若干苦笑いを浮かべながら、一夏と談笑を始めた。

そして暫くしてジャージ姿の千冬が現れた。

 

「よし、全員集合!」

 

その号令と共に1組と2組の生徒達は千冬達の前に整列した。

 

「ではこれより合同授業を行う。その前に、諸君達には教師の実力を知って貰う。凰とオルコット、前に出ろ」

 

千冬の指示に2人は怪訝そうな顔付を浮かべながら前へと出てくる。

 

「えっと、それでその相手って誰なんですか?」

 

「ま、まさか…お、織斑先生とかでは、ありませんよね?」

 

「はぁ? 私は見ての通りジャージ姿だぞ。まぁ、このままの状態でISの武器を使おうと思えば出来るが、やるか?」

 

「「いいえ、結構です!」」

 

千冬の申し出に2人は速攻で断り、千冬はそうか。と返した。

 

「そ、それではお相手は一体何方に?」

 

「お前等の相手なら、もうすぐ来るはず「ひやぁあぁああぁ!???!!」はぁ?」

 

突然の悲鳴に全員声がした方に顔を向けると、其処にはラファールを身に纏った真耶が落下して来ていた。

 

「お、親方!? 空からメロンが二つ落下してきます!」

 

「いや、あれはスイカだぁ!?」

 

「馬鹿な事言ってないで、さっさと避難しろ!」

 

千冬の怒声に生徒達は大急ぎで退避を始める。一夏も急いで避難しようとした。だが

 

「あうぅ!?」

 

と、脚が縺れて転んでしまった。

 

「い、イッチー!?」

 

本音は一夏がこけた事に気付き、急いでベルトを巻き、変身しようとした瞬間その横を何かがものすごい勢いで駆け抜けていった。

一夏は空から落ちてくる真耶に恐怖し、咄嗟に手で覆うよう頭を守る様にしてしまう。

すると、自身の傍に誰かが立つ気配を感じる。そして

 

バゴォン!!!

 

と轟音が鳴り響き一夏はヒッ!?と声を上げる。大きな音が鳴り響いた後、一夏は全身に痛みが来ない事が気になりそっと顔を上げ辺りを見渡すと、その傍にはメサが立っていた。

メサの手には大きめのフライパンが握られており、焼く部分の面が大きくへこんでいた。

 

何が起きたか。それは本音の横を通り過ぎたのはメサで、一夏の傍に着いたメサは即座に何処からともなく大きなフライパンを取り出すと、降ってきた真耶目掛けフライパンを振ったのだ。

その結果、降ってきた真耶はメサによって打たれ、近くにバウンドしながら転がり落ちた。

本人は目を回しながら気を失っており、ケガをしている様子はなかった。

 

【ぼ、坊ちゃまぁ! ご無事でございますかぁ!? (;´Д`)】

 

「う、うん。大丈夫です」

 

メサは持っていたフライパンを片付けると、急いで一夏の容態を診始めた。一夏の体のあちこちをペタペタと触りながら、ケガの有無を確認し砂が付いたくらいだと判断し、ハンドブラシを手から出現させると服に付いた砂を払い始めた。

 

「メサ、織斑に怪我は?」

 

【大丈夫です。怪我はありませんでした。ε-(´∀`A)ホッ】

 

「そうか、それは良かった」

 

一夏に怪我が無い事に安堵した千冬はホッと息を吐き、生徒達の方に顔を向ける。

 

「えぇ、では模擬戦を行おうと思う。と、その前に…」

 

そう言い千冬は出席簿を片手に気絶している真耶の元に向かうと、その頭に向かって

 

「さっさと起きろ‼」

 

と叫びながらしばいた。

 

「もぉぉおぉおぉ!!??」

 

としばかれた真耶はしばかれた頭を抑えながら目を覚ます。

 

「起きたか?」

 

「は、はひぃぃ」

 

と涙目になりながら真耶は返事をして首を激しく縦に振る。

 

「よし、お前達の相手はこのでっかいボール2個持った牛…失敬、山田先生が相手だ」

 

「お、織斑先生? い、今牛って「言ってません」で、でも確かに「言ってません」でっかい「言ってません」はいぃいい!!」

 

「よろしい。では3人共空に上がる様に。他の者達は皆移動しろ」

 

千冬の合図に生徒達はアリーナの隅へと移動し、その間に真耶達は空へと上がった。そして模擬戦開始を合図するホイッスルが鳴り、模擬戦が開始された。

暫くして鈴とセシリアが空で言い合いを始め、その隙に真耶がグレネード弾を撃ち込んで2人を墜とした。

模擬戦が終了したと同時に千冬は生徒達を連れて3人の元へと向かう。

 

「今見たようにいつもぽわぽわしている山田先生でも、代表候補生2人を相手にしても簡単に倒すことが出来る。この学園に居る教師の多くは、大会や軍で優れた功績を残した者だ。よって無名だからだと思っていたら、痛い目に遭うから気を付けるように!」

 

『はい!』

 

「よろしい。では今から専用機持ちをリーダーにして、ISに実際に乗って貰う。その際に、織斑には布仏と共に組んでもらう。理由は分かるな?」

 

『はい!』

 

生徒達の返事を聞いた千冬はそれじゃあ分かれろと指示を飛ばした。それぞれ専用機持ち達の前に生徒達は並び出すが、デュノアや一夏の所に集中して生徒達が集まり始めたのだ。

集まってくる生徒達に一夏は困惑の表情でオロオロし始め、本音も苦笑いを浮かべていた。

生徒達が偏った並び方をしている光景に千冬は目元をぴくぴくさせ大きく息を吸って吐く。

 

「貴様らぁ、誰が好きな所に並べと言ったぁ? 名前順に並べ」

 

地の底から響くような声で告げる千冬に生徒達はヒェッ!?とビビり、急ぎ足で名前順に並んだ。

生徒達がそれぞれの専用機持ち達の前に並び訓練が開始されようとしたが、ある生徒が本音の腰に巻かれているベルトに気付く。

 

「あの、織斑先生。布仏さんの腰に巻かれているベルトって一体なんですか?」

 

「ん? あぁ、そうだった。実は布仏はPEC社のテストパイロットに選ばれたんだ。その為、テスト用に渡されたベルトを所持している」

 

「えっ!? PEC社って確かISとは違うパワードスーツを作ったっていうあの!」

 

「乗り手の技量で、IS以上の力を出すって言われてるものよね? 其処のパイロットに?」

 

生徒達は驚きと興味深々の顔を浮かべ本音の方に向ける。

本音はふふぅ~ん。とどや顔を浮かべていた。

 

「布仏、ベルトの使用は許可するから織斑のサポートをしてやってくれ」

 

「はぁ~い!」

 

千冬の許可を貰った本音はベルトのバックルについているボタンの白黒のボタンを押しパスを右手に持つ。

 

「変身!」

 

《変身 デルタ!》

 

と機械音声が流れたと同時に本音の体が光に包まれ、光が治まると白黒のフルスキンの人物が立っていた。

 

「す、すごぉ」

 

「こ、これがPEC社が作ったスーツなんだぁ」

 

生徒達はIS以外のパワードスーツに興味深々の視線を向けていると千冬が、んん。と喉を鳴らしながら生徒達を睨む。

その姿に生徒達は直ぐに元の位置に戻っていきISの訓練を始めた。

 

それぞれの専用機持ち達の指導の元生徒達の訓練が開始されると、千冬はその様子を見るべく周り始めた。

 

・一夏の班

 

「そ、そうです。ゆっくりと足を上げながら前に進んでください」

 

「こ、こう?」

 

「そうそう。頑張れぇ、きよきよぉ」

 

ISを身に纏った一夏が前に立ち、本音は相川の横に立ち手を握りながら一緒に歩いていた。そしてその近くでは

 

【つまり、ただ普通に歩くと言うよりも靴底の厚い靴を履いていると思いながら歩けば、上手く歩けます(^0_0^)】

 

「「「「なるほどぉ」」」」

 

メサがメッセージの書かれたプラカードと絵の描かれたプラカードを見せながらISに乗っていない生徒達にアドバイスを行っていた。

 

「うむ、この班はまず問題は起きることは無いな」

 

そう呟き、千冬は次の班へと向かいました。

 

・セシリアの班

 

「で・す・か・ら! 腕を45度の角度に上げながら足を45度の角度に曲げながら前に進むと、そう言っているのですわ!」

 

「いや、45度ってどの位よ! いちいち分度器で測れって言うの!」

 

「……」目元ピクピク

 

千冬はセシリアの班に到着して早々、セシリアの説明にイラっとなってしまった。そして出席簿を片手にセシリアの背後に立つ。

千冬がセシリアの背後に立ったのに気付いた生徒達はビクッと固まり、視線を向ける。

 

「ちょっと、聞いてますの?」

 

「う、後ろ…」

 

「はぁ? 何を言ってますの? さぁ、言われた通りやって「フンッ‼」いたぁっ!!!???!」

 

持っていた出席簿を躊躇いも無くセシリアの頭部に振り下ろす千冬。セシリアは突然来た出席簿攻撃に成す術なく受け、ジンジンと痛む頭を抑えながら蹲ってしまった。

 

「お前は教える気が有るのか?」

 

「も、勿論、あります」

 

「だったら、さっきの45度だかそんな具体的な数値など入れずに説明せんか!」

 

「そ、そう言われましても、この方法が一番「あぁ?」ヒッ!? な、なんでも、ありません」

 

「よろしい。後でもう一度来るが、その時もさっきと同じような説明だったらどうなるか、わかるな?

 

殺気の含んだ視線で睨まれたセシリアは何度も首を縦に振り、千冬は次の班へと向かって行った。

 

・鈴の班

 

「ちょっと、なんで其処で毎回こけるのよ。もう感覚はつかめてるでしょ」

 

「む、無茶だよぉ。こっちはそんなにISに乗る機会が無いんだよ」

 

「そんなの理由にならないわよ。最初の1,2回乗ったらすぐにコツがつかめるでしょうが」

 

「(#^ω^)ピキピキ」

 

セシリアの次に鈴の班を見に来た千冬は鈴の説明とやり方に青筋が浮かび上がった。鈴は生徒達に何の説明もなく乗せているのだ。

乗る機会が少ない生徒達は何度もこけたりしており、既に何人かが地面にぶつけた膝が痛いのか手で摩っており痛がっていた。

千冬は先程のセシリア同様に鈴の背後に立つ。そして

 

「ほら、さっさと立って「オラぁ!!」ふぎゃぁっ!!!???!!」

 

セシリアと同じ、いやそれ以上の力で鈴の頭をしばいた。突然の背後からの攻撃に、鈴は前のめりになりそのままドサッと倒れてしまう。

 

「只ISに乗っていればすぐにコツがつかめるはずがないだろうが、この馬鹿者」

 

「で、でも私はそれで「貴様はそれで行けたかもしれんが、他はそうはいく訳がないだろうが」うぅぅ…」

 

「ちゃんと口頭で乗り方を説明しながら教えろ」

 

「で、でも私は感で「あ”ぁ?」ひぃぃ、ちゃ、ちゃんと口頭で乗り方を教えます!!」

 

「ちゃんとやれよ? 出来なかったら、お前の身長を更に縮めるぞ

 

「い、い、イエス・マムぅ!!??」

 

千冬の脅しに鈴は顔面を蒼白させながら敬礼で了承し、千冬は次の班へと向かった。

 

 

・デュノアの班

 

「そうそう、そうやってゆっくりと足を上げながら前に進んで」

 

「う、うん」

 

デュノアの班は、一夏の様にデュノアが自身の専用機を身に纏い、ISに乗っている生徒の手を握りながらゆっくりとした歩調で歩く動作の訓練をしていた。

 

「ふむ、この班は特に問題は無いか」

 

そう零し、千冬は次の班へと行こうとした瞬間

 

「お前に教えてもらうつもりはない」

 

「はぁ?」

 

行こうとした矢先に知っている声の上に、面倒な発言が聞こえ千冬は声の方に顔を向ける。その先には困惑の表情を浮かべたデュノアと口を尖らせ異議申し立てをする箒が居た。

 

「( ^ω^)・・・ブチッ」

 

視線の先に居た箒の姿に堪忍袋の緒が若干切れ、千冬は持っていた出席簿を持ち直した後ゆっくりと出席簿を振り上げ、そして箒に向かって

 

「フンッ!」

 

と剛速球を投げるかのように、出席簿を投げた。出席簿はクルクルと回転しながら箒の方へと向かっていく。

 

「で、でも勝手な事されると僕も困る「そんな事知らん。兎に角私はぐはぁぁああぁぁ!???!!」ウェッ!!?」

 

自分勝手なことを言い続ける箒に困惑していたデュノアの目の前で、箒の側頭部に何かが命中してそのまま箒は吹き飛んで行き地面を転がって行った。

転がり止んだ箒はピクピクと痙攣した状態で横たわっており、一応生きては居た。そして彼女の近くには出席簿が落ちていた。

デュノアや生徒達はまさかと思いながら出席簿が飛んできた方に顔を向けると、其処には千冬が投げ終えたポーズをとっておりその額には青筋がはっきりと浮かんでいたい。

 

「デュノア、アイツは放っておいて他の奴等を見てやれ」

 

「え? あ、わ、分かりました」

 

困惑しながらも、デュノアは千冬の指示通り他の生徒達の訓練を始めるのであった。千冬は投げた出席簿を回収し、伸びている箒を引き摺りながらアリーナの端へと連れて行くとそのままその場に放置して次の班へと向かって行った。

 

・ボーデヴィッヒの班

 

最後のボーデヴィッヒの班へと向かう千冬の足取りは重く、出来れば行きたくないと思いながら教師故様子は見に行かんといかんと思いつつボーデヴィッヒの班へと向かう。そして班に到着したが、ボーデヴィッヒは腕を組んだまま生徒達に何も教えておらず、生徒達はそれぞれがアドバイスをしながら訓練をしていた。

 

「何をしているんだ、貴様ら」

 

「あ、織斑先生。実は、ボーデヴィッヒさんが何かISについて質問されて、答えたら――」

 

『お前等はISを只のアクセサリーと思っているのか? ふん、そんな奴等に教える事など何もない』

 

「って言われて黙り込んだままなんです」

 

「もう私でやるしかないと思って、少ない知識を持ち寄りながら訓練していたんです」

 

生徒達の説明に、千冬はそうか。と言い重いため息を吐いた。

 

「私が来るまでの間、よく訓練していた。そうだな、織斑の班が大分進んでいるみたいだから其処に混ぜて貰え」

 

「分かりました」

 

千冬の指示に生徒達はぞろぞろと一夏達の班の元へと向かい、千冬は遠目ながらその様子を伺っていた。一夏の班に合流した生徒達は一夏に訳を話し千冬の方に指をさしていた。一夏が千冬の方に顔を向けるのが見えた千冬は済まんと片手を上げ手刀状にして見せる。その姿に一夏はコクリと頷き一緒に訓練を始めた。

 

訓練を始めるのを確認した千冬はうむ。と声を漏らした後、スゥッとボーデヴィッヒの方に顔を向ける。だが、その顔は無の表情であった。千冬は持っていた出席簿を一度見た後、暫く考えこむ。すると何かを思いつき辺りを見渡し始める。そしてある物を見つけそれを取りに向かった。

 

「―――おい、ボーデヴィッヒ」

 

目を閉じながら仮眠をしていたボーデヴィッヒは敬愛している千冬の声が自身の近くから聞こえた事に歓喜し、目を開けた。だが、千冬の持っている物に目が行き一瞬で顔色が悪くなる。

 

「きょ、教官。そ、それは…」

 

「あぁ、メサがさっき振っていたフライパンだ。なかなかいいサイズでなぁ、振るのにちょうどいいなと思ってなぁ」

 

そう言いながら千冬は大きなフライパンを持ち上げる。

 

「ま、まさか……」

 

「あぁ、そのまさかだ」

 

そう言い千冬はボーデヴィッヒに向かってフライパンをフルスイングで振った。ボーデヴィッヒは咄嗟に避けると、自身が居た場所に大きく砂埃が舞う。

 

「おいおい、ボーデヴィッヒ。何故、避ける?」

 

「きょ、教官?」

 

「安心しろ。一瞬で終わらせてやる

 

そう言い千冬はフライパンを軽々と振るい上げ、ボーデヴィッヒに襲い掛かった。ボーデヴィッヒは、ひぃい!!??!と悲鳴を上げながら逃げ始めた。

逃走劇は授業終了10分前まで行われた。

 

 

「――えぇ、ではこれにて合同授業を終える。では、解散!」

 

千冬の号令に生徒達はぞろぞろと帰っていき、一夏も帰って行った。

因みに、気絶した箒はその後アリーナの整備に来た用務員の方に保護され保健室のベッドで寝かされ、目を覚ました時には3限目の終了のチャイムが鳴り響いたときであった。

 

 

 

――キーンコーンカーンコーン

 

「では授業は此処までとする」

 

「き、起立。礼、着席」

 

4限目のチャイムが鳴り響き、一夏の号令と共に生徒達はご飯ご飯!と言いながら食堂へと向かっていく。

一夏もカバンから弁当を取り出すと、隣の本音の方に顔を向ける。

 

「ほ、本音さん。僕先に行って「あ、待って待ってぇ!」ふぇ?」

 

「実は今日はぁ、ふふん」

 

もったいぶる様に笑みを浮かべる本音。すると相川と鷹月が二人の傍へとやって来た。

 

「織斑君、今日は私達もお弁当持ってきたら一緒に行こ」

 

「今日は買いに行く必要もないからねぇ。因みに本音も手作りお弁当だよ」

 

そう言いながら2人は手提げ袋を見せた。

 

「そ、そうなんですか。それじゃあ行きましょうか本音さん…本音さん?」

 

2人が手作り弁当を持ってきた事に少し驚いた表情を浮かべる一夏。そして本音の方に顔を向けると

 

「むぅ~~、折角イッチーを驚かせようと思ってたのにぃ」

 

と、膨れっ面を浮かべる口をブーブーと鳴らす本音。

その光景に思わず一夏は

 

「クスクス」

 

と小さく笑ってしまった。

その姿に相川と鷹月は

 

((て、天使が微笑んでる!!))

 

と思ってしまったとか。

そして廊下へと出て待機していたメサと共に4人と1体は学園内にあるテーブルベンチが置かれている箇所へと行きそれぞれベンチへと座った。

因みに配置は

 

一夏| ̄|相川

  |机|

本音|_|鷹月

 

と言った配置となっている。

 

4人が席に着きテーブルの上にお弁当を広げていると、近くに居たメサがお腹の部分を開け中から2Lのペットボトルのお茶を取り出し紙コップにとくとくと注いでそれぞれの前に並べた。

 

【どうぞ、冷えたお茶です(。・ω・)_旦】

 

「ありがとうございます!」

 

「冷蔵庫まで付いているとか、凄過ぎる」

 

「一家に一体欲しいねぇ」

 

「め、メサさんは本当に居てくれると、助かりますよ」

 

一夏の言葉に3人は良いなぁ。と零しながらお弁当を食べ始めた。

談笑しながらご飯を食べる4人。メサもプラカードで談笑に交じりつつお茶を出したり、お手拭きを差し出したりと働いていた。

するとその4人に一人の生徒が近付いてきた。

 

「あ、織斑君此処に居たんだ」

 

そう声が聞こえそれぞれ声がした方に顔を向けると、デュノアが其処に立っていた。

 

「あ、デュノア君。どうかしたの?」

 

「えっと…ほら、世界に2人しか男性操縦者が居ないから、織斑君と交友を深めたいなと思ってお昼一緒にどうかなと思って探してたんだ」

 

「あ、そうなんだ。でもデュノア君、ご飯は?」

 

「食堂で食べる予定だけど?」

 

「あぁ、それじゃあ無理だよ。私達ほら、今お弁当持って来て此処で食べてるんだ」

 

相川の説明に、そうなんだ。と少しがっかりしたような表情を見せるデュノア。すると鷹月が、それだったら。とデュノアに声を掛ける。

 

「今だったらまだ食堂にある売店でお弁当が売ってると思うよ」

 

「そうなの? それじゃあ僕、今から買って来るよ」

 

そう言いデュノアは食堂の方へと歩き始めた。

 

「なんか今日はいい事尽くしだなぁ。朝は織斑君にISの乗り方教えてもらえたし、お昼は2人目も混ざってお昼が食べられるから」

 

鷹月はそう零していると、隣の相川もうんうん。と同意していた。

そんな中、一夏はデュノアを見て怪訝そうな顔付を浮かべながら首を傾げており、本音もそんな一夏の表情を見て首を傾げていた。

 

「イッチー、どうかしたのぉ?」

 

「ふぇ? う、うんん。何でも、無いです」

 

そう言いお弁当を食べ始める一夏。本音はそう?と返事をしてから同じくお弁当を食べ始めた。

 

 

 

 

――IS学園内にあるとある一室

 

『対象人物が坊ちゃまに接触。坊ちゃまに対しアクション(スパイ行為)等無し。引き続き監視を続行する』

 

そんなメールが自身のスマホに届いたのを確認した千冬は、送り主に対し『了解。引き続き監視を続行しろ』と打ち込み返信した。

そして目の前に置かれたパソコン上に映し出された資料に目を向ける。

 

「ふん、自ら破滅の道を選び突き進むとは。愚かな連中だな」

 

そう呟く千冬。画面に映っていたのはデュノアに関する資料であった。

だが学園に提出された資料とは違い、其処に映し出されているのは女性特有の体型をしたデュノアであった。




次回予告
午後の授業が終わり、一夏と本音は相川と鷹月に頼まれてISの訓練をする事に。
訓練をしている際中、突如ボーデヴィッヒが乱入してくる事態に。

次回
IS訓練
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