貴方の欲望はなんですか?『完結』   作:サルスベリ

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 頭空っぽにして書いてみた。常識とか理性とか置き去りにしてみた。R-18にならないように注意するだけで、他はすべて投げ捨てて。

 決して、色々なことに詰まったとか、アイディアが出なかったというわけではないので。

 では、どうぞ。

 読むか読まないかは自己責任でお願いします。







踏み出した先に石があってさ

 

 艦娘とは、海からの脅威『深海棲艦』に対する最後の手段である。

 

 提督の学校に入ったとき、そんなことが教本に書いてあった気がした。

 

 人間の武器ではどうしょうもない深海棲艦に対して、唯一有効な攻撃手段を持ち得るのが艦娘であり、その彼女達を指揮するのが提督と呼ばれる人種。

 

 そう、即ち我々のような。

 

 かっこいい、そう思う人はいるかな? そうかそうか、大勢か。なるほど、皆の意見は十分に解った。

 

 第二次世界大戦から六十年以上、戦争のなかった平和な日本の中で、唐突に始まった生存戦争。

 

 偉い学者さん達が色々な理屈をこねくり回して頭を働かせて、色々と考えて『それっぽい結論』だしてくれたので、今日の自分達は『提督やろうぜ』なんて言葉に踊らされて、こうして適性試験なんてものを受けるのだが。

 

 確かに魅力的だ。人類を護る楯、人類の守護者。うん、エミヤに憧れたことはあった。いい話だと思う。でも、どちらかっていうと英雄王のほうが好きなんだ。

 

 こう、立っているだけで敵を殲滅。素晴らしい、一歩も動かずに敵が倒れていくなんて憧れる。

 

 財力がないから、宝物庫が空っぽ。うん、知ってる。気づかないようにしていただけだから、大丈夫。

 

 前世でも平民、転生しても平民。いや、素晴らしき普通の生活だったりする。

 

 褒めてくれるなよ、泣けてくるぜ。

 

 転生した時に神様ってやつにはあった、と思う。なんだか曖昧な記憶しかないが、『何かあげようか』って気楽に聞いてくるから、『王の力が欲しい』って願った。

 

 願ったんだけど、背後に宝物庫が開く気配なんてない。念じても宝具が飛び出すことはないんだぁ。

 

 別の可能性も含めて『ギアス』かなぁって思って、色々と試してみたんだけど瞳の中に何か浮かぶなんてこともない。

 

 他の王様って何があったかな、いや騎士王とか征服王かなって可能性もあったかもしれないが。

 

 世間ではワンチャンなんて言うらしいけど、そんな技能を持っているわけもない。

 

 学校の成績? うん、平凡だったぜ。多少、戦略とか戦術が優れているかなって言うレベル。それも百人中三十位に入れるかどうかってレベルだからな。

 

 運動はそれなりにできるけど、誇れるようなものじゃない。

 

 ただ、実技はなんだか高評価だったな。実際に艦娘の指揮もとったけど、凄くすっきりする。

 

 『何時もより動けました、ありがとうございます』なんてお礼を言われた日には、こっそりとガッツポーズしたもんだ。

 

 だってさ、あんな美人が笑顔をキラキラと振りまいて、自分のほうに走ってきたんだぜ。思わず両手を広げた俺は悪くない。

 

 がっつり飛び込んできた時の感触は、絶対に忘れない。あんな砲塔や魚雷を操っているのに、柔らかくていい匂いがした、とかこっそりと思っても仕方がないじゃないか。

 

 今は思春期、異性が眩しいのは当然のこと。自然の摂理だ。

 

 さてと、現実逃避はこんなところでいいかな。

 

 

 過去のことより、現在のことが大切だ。昔の偉い人はよく言った。いや過去の行いから現在が変化するんじゃないの、と思ったのだが。

 

 さて、では現実から目を反らすのをやめて、向かい合おう。

 

 『朝倉・雄一、提督試験に合格したことを証明する』。うん、ここは大丈夫。提督の学校に行ったんだから、卒業すれば提督になるのは当たり前。

 

 『横須賀鎮守府への着任を命じる』。

 

 どういうこと。

 

 え? 横須賀って、日本の四大軍港の一つだよね。四大鎮守府とか呼ばれている一つに、新人が投入。

 

 うわ、これってブラック鎮守府の立て直しか、生贄に選ばれたってこと。

 

「がんばれ」

 

 俺の顔の横で笑顔で親指を突き出す妖精さんに、思わず涙を流してしまう。

 

「大丈夫だ、何とかなる」

 

 本当かよ。まあ、今までこの妖精さんが言ったことで、『現実にならなかったこと』はないからいいけど。

 

 よし、ここで悩んでいても仕方がないか。あのすっごい笑顔で扉をあけている人のところへ行こう。

 

「提督!! さあ、こちらですどうぞ!」

 

「あ、はい」

 

 キラキラと星でも飛んでるんじゃないかってくらい、笑顔満開なんだけど、どうしたのこの人。

 

 あ、よく見たら『大和』だった。

 

 え? 俺の送迎のために大和が来るって、どういうこと?

 

 




 
 短いのですが、序章とかプロローグ的な何かですので。

 基本的に思いついたアイディアを形にした、神様転生になります。

 神様、別作品のテラだったりしますが、ご了承ください

 馬鹿と呼ばれる彼が転生させた人間が、普通の人生を送れるわけがないってことで話が始まりますので、どうぞよろしくです。



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