Emerald First Love (本編完結) 作:Shige_puni
ようやく2人の想いが通じ合いました
アメフト描写は今回で最後の予定です。元アメフト部としてのありったけのロマンをぶち込んだつもりです
あと文中のフォーメーションですが、筆者が大学の時に見かけて憧れたフォーメーションです。ただ資料不足なので、描写があまり正確ではないです……申し訳ありません
アメフトをご存知ない方には分かりづらくて毎度申し訳ありませんが、熱さだけでも感じて頂ければ嬉しいです
2学期 その3
~翌朝、教室にて~
果南「あ」
隼人「あ」
果南「お、おはよ!///」
隼人「あぁ、おはよう///」
「「///」」
ようやく(両)片想いから両想いになった2人。あまりオープンにはできないハズだが、昨日の今日では仕方ない
江井「おはよう。どうした2人とも?」
隼人「おほぉい!あぁ、江井ちゃんおはよう」
江井「いやビックリし過ぎだろ。こっちがビビったわ」
果南「江井君おはよう」
江井「おはよう。何かあった?」
江井(まぁ、分かっちゃいるけど)
隼人「あ~、後で話すわ。昼休みとか。果南もそれで良い?」
果南「うん、大丈夫。江井君良いかな?」
江井「おう、了解」
……
~昼休み、屋上にて~
ダイヤ「なんでしょう、お話とは?」
鞠莉(わくわく)
隼人「実は……俺たち」
果南「付き合うことに」
「「なりました!」」
ダイヤ「ふふっ、おめでとうございます♪」
鞠莉「Congratulations!」
江井「おめでとう!」
果南・隼人「……ありがとう!」
きちんと3人に報告し、照れながらも祝福を受けた2人
江井「しかしまぁ、やっとかぁって感じもするな」ハハッ
鞠莉「確かに、ちょっと焦れったかったわよねぇ」
果南・隼人「うぐ……」
茶化すような鞠莉と江井に反論できない2人
ダイヤ「もう、お2人ともあまりからかってはいけませんわ」フフッ
鞠莉「Sorry~♪」
江井「ハハッ、悪ぃな」
果南・隼人「ハハハ……」
今度は真剣な表情でダイヤが言う
ダイヤ「隼人さん。果南さんは私たちの大切な親友。どうぞ、よろしくお願いいたします」
鞠莉「私からも、よろしくお願いします」
隼人「!……わかった!」
江井「果南さんも、相棒をよろしくな!」
果南「……うん!」
本当に良い親友を持ったと、心から思う2人だった
━━━━
~数日後~
純情な2人の様子からクラス内には気付いている者も多いが、親友たちの働きかけもあり"公然の秘密"となっている
そしてラブライブ地区予選
千歌「0から1へ、1からその先へ!Aqours!」
「「サ~ンシャイ~ン!!」」
<できるかな? (HI!) できる! (HI!)
……
特訓の成果で見事AqoursWAVE(ロンダート→バック転)を完成させた千歌
状況次第では「棄権してでも止める」と言っていた果南だが、無事にMIRACLEを呼び寄せられたようだ
━━━━
~さらに数日後~
明後日はいよいよクリスマス。Aqoursはクリスマスライブ、アメフト部はなんとクリスマスボウルに出場だ
アメフト部は早朝に出発し、現地で調整する予定だ。多方面からの様々な支援で、大阪の会場までバスが出ることになった
隼人が集合場所に向かおうと家を出ると
果南「おはよ」
隼人「おぉおはよう。どうしたこんな早くに!?ってか船は?」
果南「どうしても会いたくて、釣りに行くお祖父ちゃんに着いて来ちゃった」
隼人「流石御大……」
果南「……いよいよだね」
隼人「あぁ。いっちょやってくる」
果南「えいっ!」
ギュッ
隼人「!」
果南「行ってらっしゃいのハグ、だよ♪」
隼人「……ありがとう」
人気のない早朝、抱き合う2人
そして果南は、隼人のある異変に気付いた
果南「ちょっと震えてる?」
隼人「……武者震いだ」
果南「ホントに~?」
隼人「……」
答える代わりに、果南を強く抱きしめる隼人
クリスマスボウル、即ち全国大会の決勝だ。楽しみな反面、緊張も大きいのだろう
果南「隼人君が頑張ってたのは、私がよく知ってる。だから、自分を信じて全力で戦って!」
隼人「……ありがとう。全力全開、ぶちかまして来る!」
果南「うん♪」
もう一度強く抱き合い、見つめ合う
隼人「じゃあ、行ってくる。果南もライブ、頑張ってな」
果南「ありがとう。行ってらっしゃい!」
━━━━
~そしてクリスマスボウル~
監督「いよいよクリスマスボウルだ。みんな今までよく厳しい練習に耐えてくれたな。全ては今日この時のためにある。ぶつかろう、出し切ろう、そして勝とう!全力全開、行くぞ!!」
「「はいッ!!」」
今まで本当に色々な人の支えがあってここまで来た。家族、マネージャー、監督やOB、学校のみんな……挙げればキリがない
だがそれは相手も同じ。究極的に、
いざ往かん、甲冑の鋼を照り返し。迎え撃つ敵の力、まだ計り知れずとも!
……
~ハーフタイム~
前半終了時点で7-21で負けている
流石は全国二連覇の超強豪校だ。タッチダウンは2本差だが、それ以上の地力の差を感じる。オフェンス・ディフェンス・スペシャルプレー(キックなど)、この試合は出し惜しみせずに色んな手を使ってきた
ただ一つを除いて……
隼人「監督、後半一発目……アレをやらせてください」
監督「……できるか?」
隼人「やります。話題のためじゃない、ロマンでもない。勝つために!ここで一本取るために、やらせてください!」
監督「わかった。ただし、絶対に一本取って来い!!」
隼人「はいッ!!」
鍛え上げた力解き放ち、今こそ頂点を取ってみせる!
……
後半最初の浦の星の攻撃。ついに秘策を出す時が来た
相手選手「おいなんだあのフォーメーション!?」
相手監督「くっ……タイムアウト!」
相手監督(まさかアイランドフォーメーションをやるとは……見掛け倒しではないだろうな?)
通常、アメフトのオフェンスフォーメーションは壁役のラインが横一列に5~6人が並ぶことが殆どだ。しかしこのアイランドは、センターである隼人が1人、他のラインと離れている。その5ヤード程後ろにQB、他のOLの後ろにRBが2人、両翼にWRが2人だ
予想外の隊形に相手はたまらずタイムアウト。作戦や休憩等で使われるタイムアウトを後半早々に消費させただけでも戦略的には意味がある
相手チームが慌てた様子で対策を練り、タイムアウトが明ける
隼人(さぁ、お披露目といこうか)
QB「行きますDown。Set、Hut!」
まずはショットガンフォーメーションのようにQBにロングスナップし、其処からパスを決めた
続くプレー、同様にQBにロングスナップ……せず斜め後ろのRBにダイレクトスナップ!
この時隼人は自分の股越しにボールを投げるため後ろは見ていない。しかも構えの時にボールの向きを変えると相手にバレるため、まっすぐなボールの向きからの斜めダイレクトスナップ
地味な部分ではあるが、それなりの技術が必要だ
相手監督「あの位置にダイレクトスナップだと?どうマークすべきか……」
隼人(舐めてもらっちゃ困るんだよな。ロングスナップだけは、誰にも負けねえ!!)
その後もパスやジェットスウィープなどで前進
相手が浮足立っている間に一気に畳みかける!
そして……
ピピーッ!
タッチダウン!
「よっしゃあぁぁ!!」
「ナイスキャッチー!!」
「ナイスブロック!!」
QB「ナイススナップ!」
隼人「サンキュー!ナイスパス!!」
監督(ホントに一本取るとは……!俺の目に間違いはなかったな。だが、ここからがキツいぞ隼人)
アイランドはどうしてもセンターの負担が大きい。その上相手も対応してくるだろう。ここからが正念場だ
……
次の浦の星の攻撃
隼人(……ピンチか)
ピンチ。センターを2人のDTで挟むようなDLの布陣だ。プレーそのものより、隼人にプレッシャーをかけてスナップミスを狙う意図が強そうだ
隼人(だが俺のスナップは簡単には動じない。さあ、受けて立とう)
QB「行きますDown。Set、Hut!」
ゴン!ガゴン!
隼人(ぐっ……!)
通常のピンチであれば、OLの仲間と共に押しのけることができる。そして隼人の好きなBlastなどは、センターと隣にいるガードの2人でブロックすることが多い。簡単に言うとOL1人に対しDLが2人の態勢は、普段と人数比が逆となり異例だ。スナップこそ無事にできたが、まともなブロックは出来なかった
幸い、隼人がいないサイドのプレーだったので、ある程度前進はできた
隼人「悪い、抜かれちまった。RBフォローありがとな」
RB「おう、流石にあれはな」
QB(監督からのサイン……了解)
QB「ショットガンからの……」
隼人(……まぁしょうがねぇ。実際あれが続くとキツい)
ずっとピンチの布陣が続く訳ではないだろうが、リスクは避けたい。今後はまた色々織り交ぜて試合を展開するつもりだろう
……
~試合終盤~
その後両チームともタッチダウンを一本ずつ追加し、21-28。後一本で追い付く
隼人(流石にちょいとキツくなってきたが、まだ行ける!)
今までも困難な状況は数え切れないほどあった。そして、傷付き悔しい思いをする度に確信した、誰よりも強くなりたいと
まだ間に合う。さぁ、抗おう……!
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁ!!!!」
両校の意地と意地が激突!
その結末は……
つづく
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