Emerald First Love (本編完結) 作:Shige_puni
諸事情で予定より大幅遅れで投稿です……
今回は台本形式です。隼人と江井が出るとごっちゃになるので……
あと果南はアニメは高所恐怖症だけどスクフェスでは絶叫マシン大丈夫なんですね。確認不足でした
それではどうぞ!
~都内、とあるプール~
夏。人々を開放的にする季節がやってきた
果南たちは都内のプールに来ている。隼人にダイヤと江井も加え、4人での夏イベントとなった
ダイヤ「お誘いありがとうございます♪しかしお二人のお邪魔にはなりませんか?」
隼人「それもアリだけど、今回は気にせずに皆で夏を満喫しようぜ!」
果南「うん!わいわい楽しもうよ♪」
江井「んじゃ、遠慮なくご一緒するか!」
……
~女子ロッカールーム~
着替え終了後
果南「ダイヤ、背中に日焼け止め塗ってくれない?」
ダイヤ「えぇ、構いませんわ」
日焼け止めを渡し、果南はダイヤに背を向ける
しかしダイヤは手を止めたままだ
果南「どうしたの?」
ダイヤ「あぁいえ。折角ですから、隼人さんに塗ってもらうのは如何でしょう?」
果南「えっ、ダイヤ!?」
以前のダイヤなら"破廉恥ですわ!"と言い出しそうな内容だ。鞠莉が言うならまだしも、それをダイヤから提案されるのは予想外である
果南「恥ずかしいけど……やって、もらおうかな///」
ダイヤ「ふふっ、それがよろしいですわ♪ では、私の背中をお願いします」
そう言って自分の日焼け止めを果南に渡し、背を向ける
ダイヤ(鞠莉さんから"シャイな2人をシャイニーにしてあげてね♪"と言われましたが……どうなるでしょうか?)
━━━━
~プール入口~
ロッカールームを出た処に、青年が2人立っていた。厚い胸板、逞しい腕、一般女子のウエストより太かろう大腿、その腹筋は見事なシックスパック……とは程遠いが、鍛えられた肉体であることに変わりはない。それでいて纏っているオーラに威圧感はなく、穏やかな雰囲気の2人である
一方で、しばらくするとロッカールームから2人の女性が出てきた。1人は青みがかった黒髪を、もう1人は漆黒の髪を綺麗に束ねている。男なら誰もが振り返るような美貌に、テニス選手のように美しくしなやかな筋肉、健康的に
さらに、前者は圧倒的なバストも兼ね備え、その瞳には母性を宿している。後者の方はバストは控えめではあるが、清楚な雰囲気の中に華やかな存在感がある。そしてそんなモデル顔負けのパーフェクトボディを、大胆なビキニで惜しげもなく晒している2人
当然というべきか、周りの男たちの視線が集まる。だが待ち合わせでもしているのか、そんな視線は全く意に介さずに目的の人物を探しているようだった。やがてその相手が見付かったのか、笑顔で其処へ駆け寄る
お察しの方も多いだろうが、先ほどの青年2人だ
ダイヤ「お待たせ致しました」
隼人「いやいや、お気になさらず」
果南「ん~2人ともまた腕太くなった?」
ダイヤ「確かに、さらにガッシリされていますわね」
江井「ん~まぁそうかも知れないな。ようやく俺らベンチプレス100㎏上がったし」
隼人「あれは嬉しかったな~」
高校時代よりさらに厳しい練習を積んでいる2人。"ぷにマッチョ"に磨きがかかったようだ
因みに2人を比較すると、前腕は江井が太く、上腕は隼人が太い
隼人「てか2人も水着新調した?」
果南「あ、気付いてくれた?」
江井「そりゃもう。それにポニーテールのダイヤさんも新鮮で良い感じだな」
ダイヤ「ふふっ、ありがとうございます♪」
隼人(この流れは……)
江井「果南さんは……お前が言え!」
隼人「やっぱり!?ってかもうその……ホント最高で言葉にならんよ。幸せ者だねぇ俺は……」
果南「ふふっ、ありがと。気に入ってくれて良かった♪」
隼人「……ッ///」
見た目の美しさもさることながら、自分に見せるためにこの水着を選んだのだろうかと考えると愛しさがこみあげてくる
果南「あと、それでね……背中に、日焼け止めを塗って欲しいんだ///」
隼人「!?」
ダイヤ「是非塗ってあげてください♪」
江井「マジか!? 羨ましいぜ……」
……
果南の日焼け止めを持ったまま、隼人は彼女の背中を見つめている。先ほどのやり取りだけで、純情な彼のメンタルは既にオーバーヒート寸前だ
泳ぐことが多いハズだが、ダイビングスーツを着ているからかその背中は白い。今は髪を前に降ろしているためうなじまで見えるその肌は、
つい見惚れてしまい、こんな美しいものに触って良いのだろうかとさえ思ってしまう隼人であった
果南「あの、恥ずかしいから、早く塗って欲しいな……」
隼人「あぁ悪い。じゃあ、塗っていくよ」
果南「うん……」
果南に促され、日焼け止めクリームを塗り始める
何故かそこそこ美肌な隼人。男にしては繊細な指が、果南の肌をなぞっていく
果南「んっ!」ビクッ
隼人「大丈夫!?」
果南「うん、ちょっとくすぐったかっただけだから。続き、お願い」
隼人「おう。あ~っと、紐の処も塗った方が良いよね?」
果南「うん。外さないでね?」
隼人「外さないよ!?」
再び塗り始めた隼人。ビキニ紐の下の素肌には、特に慎重に指を這わせる
隼人(なんか余計に緊張というか……)
果南(恥ずかしいけど、ちょっと気持ち良いかも……♪)
隼人「こんなもんかな?」
果南「ありがとう♪じゃあ今度は、私が塗ってあげる♪」
隼人「え!?いや俺はいいよ」
果南「いいから♪ほら、背中向けて?」
隼人「あ、あぁ」
そう言って、隼人の大きな背中に日焼け止めを塗り始める。筋肉で盛り上がっており、とても頼もしい背中だ
果南(なんかハグというより、抱きつきたくなる背中だな……♪)
果南「高校の時もそうだったけど、ホントにくっきりな日焼け跡だよね」
隼人「ホント自分でもそう思うわ」
元々色白な隼人が防具を着て炎天下にいると、首から上・両腕・ふくらはぎが真っ黒に日焼けする。そこで上裸になると、日焼け跡というより白いTシャツを着ているように見える
隼人(こうやって塗ってもらってると、なんか煩悩が浄化される感じがするぅ~……)
果南(……♪)
照れながらも嬉しそうに塗り合う光景を見ていた2人は
江井(しかしまぁ、マジで羨ましいな……)
ダイヤ「ふむ……。では、江井さんの肩には私が塗って差し上げますわ」
江井「!?」
ダイヤ「江井さんが寂しそうだから仕方なくですわ!別にあのお二人が羨ましいとかそういう訳では……!」
言いながら、口元のホクロを掻いている
江井「んじゃあ~お言葉に甘えて、よろしくお願いします!」
江井(しかしまぁ、ダイヤさんも凛々しかったり可愛らしかったり、面白い人だよホント)フフッ
この2人も、心が止まれない季節の熱に当てられてしまったようだ
━━━━
~流れるプール~
このプールでは、とある回転寿司チェーンとコラボし、そのお店の寿司皿を模した浮き輪が期間限定で貸し出しされている
ダイヤ「これを……使いますの?」
隼人「おう!これめっちゃ人気だから2つ確保できたのは幸運だ」
江井「これを目当てに来てる人も多いしな」
果南「とりあえず隼人乗ってみてよ♪写真撮ってあげるから」
隼人「よっしゃ!」
プールに入る前に、空いているスペースで浮き輪に仰向けに乗る。果南は防水のポーチからスマートフォンを取り出し、"お皿"に乗った隼人を撮影する。
隼人「白身で程よく脂が乗ってるぜ!」
江井「一部は炙ってる感じだな。……炙りとろサーモン的な?」
果南「美味しそうだね!」
ダイヤ「……何をやっているんですの?」
江井「ただのネタだよ。色んな意味でな」
ダイヤ「は、はぁ……」
果南「ゴメンねダイヤ。じゃあプール入ろうか!」
「はい!」
「「おう!」」
……
隼人「しかしまぁ、改めて人口密度がヤバいな」
江井「テレビとかで見て想像はしてたけど……」
ダイヤ「実際に来るのとでは大違いですわね」
果南「確かに、"泳ぐ"って雰囲気じゃないね」
隼人「まぁ競泳用プールもあったし、後で行くのも良いかもな」
内浦の海で育った4人にとって、都内のプールは予想外の光景だった。だがここでの遊び方はある程度予習しているため問題はない
まずは女子2人が浮き輪に乗っている。男子2人は浮き輪に掴まって一緒に漂ったり、目が回らない程度にゆっくりと浮き輪を回したり
ダイヤ「ふふっ、こうやってゆっくり水に浮かんでいるのも悪くありませんわ♪」
果南「うん♪思ったより楽しいね!」
隼人「いつもはガチで泳ぐか潜るかが殆どだったもんな~」
隼人(というか……)
果南のパーフェクトボディが至近距離にあるため、目のやり場に困ってしまう。ダイヤと一緒の江井も同様だろう。相変わらずの2人である
加えて偶に視線が合い、微笑み返す。まったり漂っているハズなのにドキドキしてしまう
隼人(まさかこんなに良いものだとはねぇ……)
果南(ふふっ、楽しいな♪)
果南「そうだ隼人、そろそろ代わろうか?」
隼人「お、じゃあ頼むわ」
タイミングを見て果南が降り、炙りとろサーモンこと隼人が乗る
隼人「お~また違った景色だな」
果南「じゃあ回してあげるね!」
隼人「Oh」
早速浮き輪を回し始める。先ほどよりちょっと速めだ
隼人「あ~れ~」
果南「良いではないか、良いではないか~♪」
ダイヤ(楽しそうですわね♪)
江井「ダイヤさんも、もっとやる?」
ダイヤ「私は!……お願い致しますわ……」
江井「御意!」
この2人もなかなか良いコンビではなかろうか
……
果南「ん~、もう一周したら別の処に行こうか?」
隼人「だな。みんなもそれで良い?」
ダイヤ「構いませんわ」
江井「OKだ」
果南「うん!じゃあ……!?」
その時果南に見えたのは、向かい合わせで浮き輪に入っている別のカップル。2人の距離が近いため、見ているこちらも少しドキドキしてしまう
果南(恥ずかしいけど、やってみたいな……/// そうだ!)
果南「ねぇ隼人、2人で……浮き輪に入ってみない?あそこの人みたいに……」
隼人「!?」
果南「どう、かな?」
隼人「よ、喜んでッ!んじゃあ一旦降りるわ」
輪っかが大きいため、上半身を残したまま両脚を水中に降ろせた隼人。そして両手を広げ
隼人「……いらっしゃい、ってね」
果南「うん、お邪魔します♪」
2人でも充分入れる大きさとはいえやはり近い。人前なのもありハグこそしないが、いつぞやのように見つめ合って2人の世界に入ってしまった
江井(水温上がった……?)
ダイヤ(シャイなのか大胆なのか分かりませんわ……)
流石に向かい合わせのままでは恥ずかしいので、果南はさっき思い付いたことを提案してみた
果南「ちょっと、背中向けてみてくれる?」
隼人「おう」
果南「えいっ♪」
隼人「おっと」
彼が背を向けた処で、嬉しそうにその広い背中に飛び付く
果南「えへへ、やってみたかったんだ♪」
隼人「ハハッ、こういうのも良いな♪」
隼人は果南を背中に乗せながら浮き輪に掴まり、プールの底をちょんちょんと蹴るようにしてゆっくり歩く
互いの素肌が触れているため先ほどに増してドキドキするが、それよりも充足感が強い
果南(手を繋いだりハグしたりも好きだけど、こうやっておんぶしてもらうのも良いな……♪)
おんぶされるのは恐らく子供の時以来だろう。少し懐かしい気持ちになる。また、恋人の背中に乗るというのは、スキンシップが好きな彼女にとって想像以上に心地好いものだった
思わずギュッと抱きしめて、頬を寄せる
隼人「……」フフッ
果南「……♡」
そんな果南に顔を向けて彼は微笑む
背中の感触もあって愛情と煩悩の板挟みになっていた隼人だが、今は愛しさが勝っているようだ
ダイヤ(全く、あの2人は……)フフッ
江井(爆発しろ!と言いつつなんだかんだ俺も幸せだけどな~)
ダイヤ(!?)
江井(あぁいや、特に深い意味はないんだが……)
ダイヤ(私も、貴方と話すのは……それほど嫌じゃありませんわ)
江井(!?)
━━━━
続いて一行は、ウォータースライダーに並んでいた。これは流石に初めてのものだ
隼人「果南これは大丈夫?」
果南「う~ん何か大丈夫な気がしてきた」
前回の遊園地以降何かが吹っ切れたのだろうか?既にその時乗ったアトラクションより高い位置にいるが平然としている。気を使っている訳でもなさそうだ
江井「しかし30分待ってようやくあと何組かって処か~」
ダイヤ「階段入口には"ここから120分"とありましたし、これでも早い方なのかもしれませんわね」
隼人「2時間……。それならカラオケ行けるな」
果南「それだけ待つのは流石に辛いね~……」
都心では珍しくないことだが、改めて人の多さに驚いてしまう
このスライダーだが、4人乗りのゴムボートで滑降するものだ。ボートは家庭用のビニールプールくらいの大きさで、落下防止の取っ手に掴まるようになっている
そして順番が来て早速乗り込む。乗った位置は隼人を先頭にして、時計回りに果南・ダイヤ・江井の順だ。構造上、先頭は後ろ向きになる
隼人「これだと重心がとても偏っているな」
江井「めっちゃ加速しそう」
ダイヤ「楽しみですわね♪」
果南「ふふっ、ちょっとドキドキするね」
と言っていると係員からGOサインが出た
係員「はいどうぞ~!」
ダイヤ「行きますわよ!」
江井「OK!」
隼人「ヨーソロー!」
果南「キャーー♪」
それぞれ声を出しながら滑り出す。そしてしばらくすると、想像通りボートの向きが男子を下にしたまま偏る
隼人「ちょ、ま。後ろ向きだからぁ、どっち進むかわからんんッ!」
江井「しかも結構、凹凸がっ、あるぅぅッ!!」
果南「アハハッ!2人とも面白い~♪」
ダイヤ「もう、驚き過ぎですわ!」フフッ
半ば芸人のようなリアクションをする2人を見て女子組は大笑い。屋根がない部分もあるため気持ちに余裕があれば青空を見たりもできるが、それどころではないようだ
実際、前向きと後ろ向きではかなり乗り心地は異なるのだろうが
速度を落とさずに幾度かカーブを越え、凹凸で揺られるうちにゴールが見えてきた。女子は気付いているが、あえて黙っている
そして……
ダイヤ「ピギャッ!」
果南「キャーッ!」
隼人「うおぁっ!?」
江井「のわっ!?」
着水!
大きな水しぶきが上がる。落ち着いてからボートを降り、係員に預ける
4人それぞれ様子は異なるが、無論全員無事である
果南「2人とも大丈夫?」
隼人「ハハッ、大丈夫大丈夫。思ったよりスリル満点だったけどな」
ダイヤ「それほど怖かったのですか?」
江井「楽しい怖さだったけどな」
果南「楽しかったならOKだね!」
隼人「おう! ん~なんだかんだ良い時間だし、お昼にしちゃうか」
「「は~い」」
……
隼人「何食おっかな~。お?」
果南「何か良さそうなのあった?」
隼人「あの"肉ラーメン"ってとてもロマン……!」
江井「確かにありゃ美味そうだな」
チャーシューではなく焼いた牛肉を使っているようだ。イメージ写真では麺が見えないほどに肉が敷き詰められており、未だに食べ盛りの男子にはたまらないだろう
だが女子としてはカロリー等が気になる処だろうか
果南「私もお腹空いたしそれにしようかな。ダイヤは?」
ダイヤ「私も同じもので結構ですわ」
普段から運動しているこの2人は、カロリーはさほど気にしないようだ
隼人「了解!じゃあダイヤさんと江井ちゃんで席取っててくれるか?」
江井「それは構わんが、俺と隼人で行った方が良くね?」
荷物を持つなら男手の方が良いと考えたのだろう。ある種当然だ
隼人「あ~それでも良いんだが、果南とダイヤさんが2人で座ってたらどうなると思う?」
果南「?」
ダイヤ「?」
江井「……あ!なるほど、他の男が放っておかないな」
果南「ナンパってこと?」
隼人「そういうこった。プールサイドでハードタックルする訳にもいかんしな」
ダイヤ「ふふっ、わかりましたわ。お任せください♪ では江井さん、参りましょうか」
江井「よっしゃ!」
隼人「……うむ!」
席を探し始めた2人の背中を見て何故か満足気だ
果南「そこまで考えてるなんて流石だね!ありがと♪」
隼人「いやいや。それに何より……」
果南「?」
隼人「これで2人きりになれたしな」
果南「!……うん♪」
隼人「と言っても何分もないけどな」ハハッ
果南「じゃあその分……」
隼人「!!」
満面の笑みで隼人の腕に抱き着く果南
この腕の感触、先日のお化け屋敷でもそうだったが、今回は水着越しである。彼はもう、言わずにはいられなかった
隼人「果南、当たってるぞ」
果南「……当ててるんだよ♪」
隼人「!?!?」
……
果南「お待たせ~」
ダイヤ「ありがとうございます♪」
江井「サンキュー!って隼人どした?」
隼人「運ぶのにめっちゃ集中してたからな……」
果南(ふふっ、ゴメンね♪)
隼人(大丈夫だ。むしろその……うん)
ダイヤ「どうされました?伸びないうちに頂きましょう」
果南「うん」
隼人「おう」
「「いただきます!」」
……
「「ごちそうさまでした」」
江井「ふぅ~。思ったよりは量あったな」
隼人「だな。なんか食ったら眠くなってきた」
江井「子供か!」
隼人「今日は寝ないから大丈夫!」
ダイヤ「"今日は"ってことは、いつだか寝たのですか?」
隼人「あ~、前のデートの終盤に……」
江井「それはないわ~」ハハッ
果南「まぁ私としてはかわいい寝顔が見られて良かったよ♪」
隼人「Oh」
江井「果南さん優しいな~。でも隼人はなんだかんだ尻に敷かれるなこりゃ」
ダイヤ「ふふっ、同感ですわね」
隼人「全くもって否定できんな」ハハッ
果南「え~どういうこと?」
江井「ん~何と言うか、果南さんの包容力に隼人は逆らえないだろうな~って感じ」
果南「う~ん、そうなの?」
隼人「そうなの!」
果南「よくわかんないけど、隼人が嬉しそうだから良いかな♪」
ダイヤ「ふふっ♪では一息ついたら移動致しましょうか」
「「は~い」」
……
それから一行は浅瀬のプールへ。ビーチボールをするつもりのようだ
果南「はいっ」
隼人「ほいっ」
ダイヤ「とうっ」
江井「せいっ」
果南「えいっ!」
隼人「ちょっ!?」
ゆっくりラリーをしながら、時折強烈なスパイクが飛んでくる。その後も、逸れた球をレシーブしようとバランスを崩して水飛沫を上げたり、隣のグループと球を拾い合ったりしながら続けて行く
隼人「うお冷たっ!」
果南「どうしたの?」
隼人「なんか背中に水をかけられたような……あれか?」
隼人が振り返ると、プール上段に子供用の遊具のようなものがあった。よく見ると水鉄砲が備え付けてあり、少年が発射した流れ弾?が当たったのだろう
ビーチボールを始めた時は少し距離があったハズだが、いつの間にか移動していたようだ
すると彼は少年の正面を向いて胸を張った
隼人「良かろう。正面から全て受け切ろうではないか!」
少年は意図を察したか、隼人の胸板を打ち抜いていく
それを見た江井は手で水鉄砲を作り、脇腹を狙い撃つ!
果南「よ~し私も、ってダイヤどうしたの?」
手で水を握り、その場で暴発させてしまっているダイヤ
ダイヤ「うぅむ……仕方ありませんわ!」
と言ってビーチボールを隼人の背中に軽く投げつける
それを微笑ましく見ながら、果南と江井と少年で隼人をハチの巣にしていく
隼人「いやお前ら十字砲火しすぎいぃ!」
江井「芸人としては最高に美味しいんじゃね?」
隼人「芸人じゃねぇし!」
……
その後は競泳用プールでガチ泳ぎして周りの人を驚かせたり、クールダウンで波のプールで漂ったり、短めのウォータースライダーに乗ったりと、ほぼ一通りは回った
ダイヤ「最後に行きたい処はありませんか?」
隼人「もう大丈夫かな。ナイトプールってのが気になるけど、もうちょっと大人になってからにしよう」
江井「だな~」
果南「じゃあ着替えてからまた合流しようか」
……
再び集合。心地よい疲労感が一行を包む
クレープを食べながら、今日1日を振り返る
隼人「いや~今日はマジ楽しかったな~」
江井「なんだかんだ見せ付けてくれたねぇ~」
隼人「恥ずかしい……けど、おんぶの時におもちが当たってヤバかった!」
果南「やだ……そういうのは恥ずかしいからダメっ!///」
ダイヤ「全く、殿方というのは……」
隼人「ハハッ、悪い悪い。とりあえず撮った写真は後でLINEに載せるか」
今日の4人に鞠莉を加えた5人のグループLINEがあり、何かイベント等あれば投稿している。今回の写真は特に鞠莉が羨ましがることだろう
果南「今度は5人でも来たいな~」
ダイヤ「イタリアの海にも行ってみたいですわね」
隼人「そりゃ良いな!来年の夏はそうしよう」
江井「部活は……まぁ何とかするか!」
そんな話をしている内に日が傾いてきた
ちょうどクレープを食べ終わり、今日は解散となった
ダイヤ「今日はありがとうございました」
隼人「こちらこそ。まぁまた連絡するわ」
果南「うん。よろしくね!」
江井「じゃあな!」
……
~帰り際~
隼人「さて、これでまた2人きりだな~。ホントに気が利く2人だわ、ってどした?」
果南「……」
顔を俯かせたまま、無言で彼の脇腹をぷにぷにとつついている
果南「さっきはホントに恥ずかしかったんだからね!///」
先ほどのおんぶについてだろう。実際、背中に乗っている時は安らぎと愛しさを感じていた。勿論隼人も同様ではあるが、男としてはどうしても煩悩が混じるのは仕方ない。その感想を口に出すかは別として
自ら当てた時より、意図せず当たったことを指摘される方が断然恥ずかしいようだ
隼人「いや~すまんって」
ギュッ
果南「……ハグすれば良いって思ってるでしょ」
隼人「……違うか?」
果南「合ってるけど、なんか悔しい……」
そう言って口を尖らせながらも、隼人の胸に顔を
隼人(全く……かわいすぎだろ)
隼人「なんか微妙な空腹具合だし、なんか軽く食って帰る?」
果南「……隼人の奢りね」
隼人「はいよ、お手柔らかに」
なんだかんだ言っても、結局は尻に敷かれる隼人であった
おしまい
━━━━