Emerald First Love (本編完結) 作:Shige_puni
1学期 その1
~始業前、教室にて~
日課となっている朝練を終えた果南が教室に入ると、例の彼が既にいた
果南「隼人君おはよう!」
隼人「お~おはよう!今日も朝練?」
果南「そうだよ。やっぱり朝から運動するのは気持ち良いよね♪」
隼人「ハハッ、全くもって同感だ!そうだ、今日お店行きたいんだけど放課後は練習?」
果南「今日は練習休みだからお店にいるよ。でもどうしたの?今までは普通に来てたのに」
隼人「あぁその、今までは果南がお店にいるってのはほぼ確実だったからさ。折角行くなら果南がいないとな!って感じだな」
果南「ふふっ。そういうことなら、お待ちしてるね♪ あ、今日は千歌たちが来るんだけどそれでも良いかな?」
隼人「おう。そしたら邪魔にならんように1人で気ままに泳ぐわ。その後一緒にまったりお茶でもしようぜ~」
果南「うん、わかった。よろしくね♪」
隼人「こちらこそ~」
と言った処で、2人にとって聞き慣れた声に振り向く
ダイヤ「おはようございます」
鞠莉「Good morning!」
果南・隼人「おはよ~」
果南「ちょっと遅かったね」
ダイヤ「ええ、書類を少しでも整理しようと思いまして」
鞠莉「臨時の補正予算とかもあったからね♪」
事務処理が増えたハズなのに、妙に嬉しそうな2人である
隼人「それは大変だな~……って、ひょっとして俺たちのあれか?」
鞠莉「えぇ、そうよ♪」
隼人「うおぉやっぱり。今回の遠征は学校で一部補助してもらったな。理事長とオーナーには頭上がらねぇよ。ホントありがとう!」
鞠莉「Don't worry♪ パパはフットボールのファンだから、ド~ンとお任せデース♪」
隼人「Oh~マリー. My goddess……!」
鞠莉「Yeah!」
ダイヤ「改めて、初優勝おめでとうございます!」
果南「おめでとう♪ 試合カッコ良かったよ♪」
隼人「おう、ありがとう!忙しい中見に来てくれたのもマジ嬉しいわ」
静岡の高校アメフト部は、ここ近年はとある強豪校が連覇していた
浦の星は元は女子校だったためアメフト部の歴史は浅いが、この春に悲願の初優勝を達成。これに歓喜したOBなどからの寄付が集まり、学校側が関東大会への交通費などを補助した形となった
因みにフットボールというとイギリスなどではサッカー(アソシエーションフットボール)を指すが、アメリカでは当然アメリカンフットボールを指す
隼人「しかし関東大会じゃ初戦敗退になっちまって面目ない……」
ダイヤ「では秋大会でリベンジしてくださいね♪」
鞠莉「さっきも言ったけど、予算のことはDon't worryだから、存分にFightしてね♪」
果南「ふふっ、頑張ってね」
隼人「あぁ、結果で恩返しするぜ!ってな」
そう言ってやや照れながら笑う隼人
そんな彼の横顔を、目を細めて見つめる果南
ダイヤ・鞠莉(あら……?)
と、予鈴のチャイムが鳴り響く
果南「あ、そろそろ先生来るし、また後でね!」
ダイヤ「えぇ、ではまた後程」
鞠莉「Ciao~☆」
隼人「おう!」
━━━━
~放課後・松浦家ダイビングショップにて~
今日は予定通り、海の音が聞きたいという梨子のため、千歌・曜も来ている
曜「ぷはぁ。いや~やっぱりここの海は何度潜っても最高だね!」
千歌「うんうん♪ホントそうだよね~。梨子ちゃん、海の音はどうだった?」
梨子「今日は何て言うか、温かく包み込んでくれるような音が聞こえたな♪」
果南「ふふっ、流石の感性だね。 あ!」
ウェットスーツに着替えた隼人を見付け、手を振る果南。隼人もこちらに気付き、笑顔で手を上げる
千歌と曜は軽く頭をさげ、梨子もそれに続く
梨子「果南ちゃん、今の人は?」
果南「クラスメイトの八神隼人君だよ。たまにお店に来てくれるんだ」
曜「先輩はアメフト部なんだよ。ちょいちょい果南ちゃんとも一緒に筋トレしてるんだ♪」
梨子「き、筋トレ!?」
千歌「曜ちゃんは筋トレが趣味だもんね~」
梨子「そ、そうなんだね」
果南「後でゆっくりお話ししよっか♪それまでもうひと泳ぎしよう!」
ようちかりこ「うん!」
━━━━
隼人「ちわ~っす」
果南祖父「おう隼人君いらっしゃい!ちょっと久々じゃないか」
隼人「お久しぶりです。春大会やらなんやらあったので。ケガはもう大丈夫なんですか?」
祖父「あぁ、もう大丈夫だ。心配かけたね。それと初優勝おめでとう!誉れ高いな!」
隼人「ありがとうございます!今度も優勝して関東……いや全国行きたいですね」
祖父「うむ、その意気だ。 果南はもう海におるから早速行くかい?」
隼人「はい、そうさせてもらいます」
因みにこの御大、元々漁師だったこともあって年齢の割に鍛えられた身体をしている。ケガはしてしまったが、医者も驚きの回復力だったそうだ
何かと隼人を気にかけてくれることもあり、密かに尊敬している
そしてウェットスーツに着替えて海へ。果南は既にいるとのことだが……
隼人(お~いたいた。一緒にいるのは、筋トレ仲間とみかん嬢と、新人さんかな)
隼人(しかし果南のダイビングスーツ姿ってこう何というか、すばらだよな!)
軽く挨拶を交わし、そんな煩悩を振り払うように彼は海に飛び込んだ
━━━━
~ダイビングショップ・休憩コーナー~
千歌「う~疲れた~!けど楽しかった!」
梨子「ホントに綺麗だったな~。内浦がもっと好きになっちゃった♪」
曜「うんうん♪それが何より嬉しいね!」
果南「ふふっ、そうだね♪来てもらった甲斐があったね」
ひとしきり海を堪能した4人が休憩コーナーへ
するとその一角に
隼人「」zzz
少々寛ぎ過ぎな彼がいた
果南(あらあら。でも寝てるのもちょっとかわいいかも、なんてね♪)
果南「隼人君お待たせ。起きて~!」
隼人「ん~……お~果南、悪い寝ちゃった」
ようちかりこ「こんにちは~!」
隼人「お~う千歌ちゃん曜ちゃん、とお友達かな。おっす!」
梨子「初めまして!浦の星学院高校2年の桜内梨子です。よろしくお願いします」
隼人「これはご丁寧に。浦の星学院高校3年の八神隼人だ。こちらこそよろしく!初対面が寝起きですまんな」ハハッ
……
その後5人で雑談
梨子が東京から転校してきたこと
千歌が発端となり、スクールアイドル・Aqoursを結成したこと
熱心な勧誘や3年生教室での出来事など、話題には事欠かない
そして9人集まり、ラブライブを目指す!
隼人はアメフトの話を。と言ってもまずアメフトとラグビーの違いから話すのが常である
しばらく話し込み……
果南「ところでみんな時間は大丈夫?」
千歌「わあ~!早く帰らないと美渡姉に怒られる~!」
梨子「結構いい時間になっちゃったね」
曜「じゃあ私たちも帰ろうか」
隼人「俺はもうちょいお邪魔してようかな」
ようちかりこ「さようなら~」
果南「また明日ね♪」
隼人「おう、またな!」
━━━━
果南・隼人の2人だけになる
旧Aqoursのことを思い出し、隼人は語り出す
隼人「しかしまぁ、Aqoursが9人か。何というか、感慨深いものがあるな」
果南「うん。私も、まさかまたスクールアイドルをやるなんて思ってなかったよ」
隼人「でもまぁ、ファンとしては嬉しい限りだけどな」
果南「なんか直接ファンって言ってもらえると嬉しいけど、ちょっと照れるね」アハハ
隼人「ははっ、まぁみんな良い子達だし、さぞ賑やかで楽しいだろうよ」
果南「うん、とっても楽しいよ♪」
隼人「それは何よりだ。なぁ、果南」
果南「ん?どうしたの?」
隼人「あぁいや……これから、お互い頑張ろうな!」
隼人(まだ聞くのは早いか……)
果南「? うん、頑張ろうね♪」
隼人「それじゃあ、俺もそろそろお暇するわ」
果南「うん、今日は来てくれてありがとうね」
隼人「こちらこそ楽しかったぜ。また今度ゆっくり話したり、泳いだりしような」
果南「そうだね♪じゃあまた明日!」
隼人「ああ、また明日!」
つづく
━━━━
ダイヤ「こうして、果南さんと隼人さんの物語が始まりましたわ」
鞠莉「私たちも頑張らないとね!」