Emerald First Love (本編完結) 作:Shige_puni
1学期 その2
~昼休み・図書室にて~
なんだかんだ受験生である隼人。生物学系の大学を志望している
知識を深めるため、図書室で本を借りることにした
隼人(セントラルドグマ、カルビンベンソン回路、ベンゼン環と愉快な仲間たち…)
生物・化学系の本を手に取り受付へ
ついでに言うと、それぞれDNA、光合成、有機化学に関係する
隼人「お願いしま~すっと」
受付「はい。返却は再来週になりますずら」
隼人「ずら?」
受付「あぁ~!またやっちゃった……」
隼人「いや、気にしないでくれ。ひょっとしてAqoursの国木田花丸ちゃんかな?」
花丸「え?オラを知ってるんですか?」
隼人「ああ、果南たちから話を聞いてね。方言がかわいいって言ってたからな」
花丸「恥ずかしいです……」
隼人「すまんすまん。っと俺は3年の八神隼人、よろしくな。んでそっちの陰にいるのが……」
??「ピギィ!」
隼人「黒澤ルビィちゃんだね。お姉ちゃんともクラスメイトだし、そんなに怖がらなくても大丈夫だよ」
ルビィ「ピ、はいぃ…」
隼人「ハハ。時間取らせたな。じゃあこれで」
花丸「失礼しますずら。あ、また…」
隼人が教室に戻ろうとすると、黒髪お団子の一年生とすれ違う
??「ずら丸もルビィもここにいたのね」
花丸「図書委員だから当然ずら、善子ちゃん」
善子「ヨ・ハ・ネ!」
花丸「図書室ではお静かに」
隼人「ヨハネ?」
善子「あ、いえその……」
その名前に聞き覚えがあった隼人
敢えて口調を変えて話しかけた
隼人「ふむ、其方がAqoursの堕天使、ヨハネか」
善子「! このヨハネを知っているとは、貴方もなかなかやるわね」
花丸「善子ちゃん、先輩ずら」
隼人「余は……そうだな、Blasterとでも呼ぶが良い。其方らAqoursがこれからどんな物語-Roman-を紡ぐのか、期待しておるぞ」
そしてBlasterは不敵な笑みを浮かべながら図書室を出る
周りに生徒が少なかったため、他に闇の眷属は増えなかった
善子「フフッ、こんな処でリトルデーモンに出会うなんてね……!」
花丸「ノリの良い先輩で助かったずら」
ルビィ「そ、そうだね……」
━━━━
~放課後~
Aqoursの練習場は基本的に屋上であるが、今日は生憎の雨
全体練習はできないため一旦解散となり、各々で出来ることを探していた
曜「ねぇ果南ちゃん、良かったら今から筋トレしない?」
果南「お、良いねぇ~」
曜「空いてるかはわからないけど、とりあえず行こうよ!」
2人は体育館受付に行き、トレーニングルームが空いているか確認する。先客はいるようだが、使用可とのことだった
早速受付名簿に名前を書く。その際、見知った名前がちらほら
果南・曜「おじゃましま~す」
隼人「ん~?おう、果南に曜ちゃんいらっしゃ~い!」
江井「おっす!ちょいとむさ苦しいけど勘弁な!」
アメフト部もAqoursと似た状況のようである
時間が合えばこの4人で筋トレをする仲だ
隼人「ウチのも何人かいるけど、部として使ってる訳じゃないから気にせずやっていこう」
隼人「う~し、みんな挨拶だけしとけ~」
アメフト部員たち「「こんにちは!」」
果南・曜「こ、こんにちは!」
隼人「んじゃあぼちぼちやるか!」
果南「うん!」曜「はい!」江井「おう!」
……
ひと段落して休憩中
隼人「ふぅ~。あ、そういえば昼に図書室でAqoursの1年生に会ったよ」
果南「そうだったんだ。かわいい子達でしょ♪」
隼人「だな~。あと堕天使を筆頭になかなかに個性的だった」
曜「あの3人も千歌ちゃんが熱心に勧誘したんですよ」
隼人「ははっ、千歌ちゃんらしいな」
江井「そっかAqours9人なんだよな」
果南「うん、賑やかで楽しいよ♪」
江井「それは良かった」
曜「ねぇみんな、見て見て!」
そう言って腕をまくり、ドヤ顔をして先輩たちに見せる曜
学年こそ違うが、打ち解けた今ではそれを感じさせない間柄となっている
隼人「お!やるねぇ」
江井「美しい上腕二頭筋だな!」
曜「へへっ。Aqoursでダンスの練習とかしてたら良い感じに鍛えられちゃいました!」
果南「お~、これは私もうかうかしてられないね」
筋肉を褒められるのに抵抗がある方もいるだろうが、運動が好きな女子としては嬉しいものである
というか、Aqoursファンの方ならこの会話の元ネタはお分かり頂けるだろう
江井(しかしまぁ、隼人……)
隼人(あぁ、すばらだ……)
健全な男子としては、女子と運動するのはテンションが上がる
増してこれ程の美少女である上に、果南も曜もナイスバディの持ち主である。よく筋トレする仲だからといって見慣れてなどいない
紅潮した頬、うなじを伝う汗、水を飲む時の無防備な表情、薄っすら汗ばんだTシャツと、その下にある豊満な双丘……
嗚呼、此処にロマンがあった……
勿論、筋トレ仲間になったのは下心からではない。ハズだ
だが隼人は、これまで色んな表情の果南を見てきた
普段の優しい表情、旧Aqoursで輝いていた時、鞠莉と無邪気にじゃれ合っていた時。実はこの時少し嫉妬してしまっていた
解散してしまい沈んでいた頃は積極的にお店に行った。今はAqoursが再始動して輝きを取り戻している果南
彼はそんな彼女のことが……
隼人(おっといかんいかん、気持ちを切り替えよう。ベンチプレス頑張っちゃうぞ~!)
隼人「じゃあみんな、もうひとこえ行くか!」
果南・曜・江井「お~!」
……
隼人「燃え尽きたぜ……!」ガクッ
曜「隼人せんぱ~い!?」
江井「隼人……無茶しやがって……」
果南「隼人君大丈夫!?汗拭いてあげるから、じっとしててね」
隼人「むぐ」
曜・江井「!?」
張り切り過ぎてぐったりしている隼人の汗を、果南がポンポンと拭いていく
対する隼人はされるがままだ
トレーニング中のアメフト部員たちもこの様子には驚いているようだ
果南「ひとまずこんなもんかな。あれ、2人ともどうしたの?」
曜「いや~果南ちゃん大胆だな~って」
江井「ホント、果南さんは良い嫁さんになるぜ」
果南「えっ!?嫁さんだなんて恥ずかしいよ!///」
果南(でも、悪くはない……かも///)
隼人(果南が嫁かぁ。良いなぁ……)
こうして、この日の筋トレが終了した
隼人が部内でこの件についてネタにされたのは言うまでもない……
つづく
━━━━
曜「果南ちゃんと隼人先輩って実際どうなんですかね?」
江井「う~ん2人とも案外奥手だからなぁ」
曜「ですよね~」
男子2人のキャラ分けができない……