Emerald First Love (本編完結)   作:Shige_puni

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アメフトの描写が多いです。分かりづらい部分も多いかと思いますが、少しでもアメフトに興味を持って頂ければ嬉しいです!
文章だけではアメフトの熱さをお伝えしきれなかったので、動画サイト等で試合の様子をご覧になることをおススメします


4話 オープンキャンパス

夏休み その1

 

~オープンキャンパス当日~

 

 即ち、アメフト部の招待試合&Aqoursのハーフタイムショー本番の日である

 対戦相手は東京のF高校。激戦区東京に於いて中堅クラスの高校だ

 強豪、とまでは言えないが、小さくまとまった良いチームだと、浦の星の監督は言う

 

 

 

━━━━

 

 

 

~グラウンド~

 

 両校の選手が横に並び、グラウンドを挟んで向かい合う

 主将・副主将と主審がグラウンド中央でコイントス

 

 そして……

 

 

「行くぞお前らあぁぁぁぁ!!!!」

「「「ファイ、オー、ファイ、オー、ファイ、オーーーーッ!、トゥーーッッ!!」」」

 

 

    試 合 開 始(k i c k  o f f) !!

 

 

 浦の星のキックから始まる。実質後攻だ。

 キッカーを中心にして幅広く横並びになる。対して相手は、前衛・後衛が分かれて並ぶ

 キッカーが両端の選手に合図を出し、隼人の掛け声で全員が走り出す

 

隼人「ハードタックル、レディーッゴー!!」

 

 勢いよくボールが蹴り出され、浦の星グラウンド上を舞い上がる

 

 

 

━━━━

 

 

 

ダイヤ「始まりましたわね!」

 

曜「う~ん、相変わらず良い声だよね~」

 

花丸「果南ちゃん、八神さんはどの人?」

 

善子「我が魔眼を以ってしても、あの鎧の奥は見えないわね……」

 

果南「アハハ、赤いユニフォームで69番の人が隼人君だよ」

 

 その時、味方選手が相手をタックルし、一旦プレーが止まる。敵陣35ヤード付近か

 

ルビィ「ピギィ!お姉ちゃ~ん……」

 

ダイヤ「あらあらルビィ。大丈夫、怖くありませんわよ」

 

鞠莉「やっぱり凄い迫力ね! パパがハマるのも分かるわ♪」

 

千歌「あれ、隼人先輩が戻ってきた。出番あれだけ?」

 

果南「今から浦の星ディフェンスが始まるから、オフェンス専門の隼人君は一旦戻るんだよ」

 

千歌「あ~何かそんなこと聞いたような?でも難しくてわかんないよ~」

 

梨子「先日お話聞いたけど、やっぱり難しいね……」

 

果南「まぁやっぱりそうだよね。隼人君は"まずはボールの位置を追ってみて。無理ならその場の雰囲気を味わって欲しい"って言ってたよ」

 

 

 

━━━━

 

 

 

 程なくして、浦の星Dが相手の攻撃を抑え、攻守交代となる

 ラグビーやサッカーと違って攻守がハッキリ分かれており、その際にオフェンス・ディフェンスの選手が入れ替わる

 人数等の関係で攻守両面で出場する選手もいるが、その際の疲労は尋常ではない……

 

 

隼人「オッケー、ナイD!」

 

D選手「オフェンスよろしく!」

 

 

 すれ違い様にハイタッチを交わす

 いよいよ浦の星の攻撃である

 因みにアメフトは攻撃権が4回あり、その間に10ヤード以上進めば攻撃権が更新される

 10ヤード進めなかった場合や、ボールを奪われるなどした場合は攻守交代となる

 

 隼人のポジションはオフェンスライン。ボールを持つバックス(後衛)の為に壁や盾となるポジションだ。その中でもセンターを務める

 

 

隼人「トゥーッ!」

 

「「おう!」」

 

 某芸人が「トゥース!」とやっているが、元々はアメフトの集合の合図、ハドルである

 

 

 

━━━━

 

 

 

曜「おっ、先輩出てきたよ!」

 

善子「リトルデーモン・Blasterの実力を見せてもらいましょう!」

 

花丸「善子ちゃん、先輩ずら」

 

梨子「あの合図もカッコ良いね!先輩風に言うなら、気合いが入るって言うのかな」

 

果南「ふふっ、そうだよね♪」

 

果南(隼人君、頑張って……!)

 

 

 

━━━━

 

 

 

QB「右プロI(アイ)からBlast。コール1、レディ」

 

「「GO!」」

 

 

 攻撃の司令塔であるクォーターバック(QB)からプレーの指示が出て、各々のポジションに付く

 置かれたボールの位置に隼人が、センターを含めたOLが5人並び、その横にタイトエンドがいる。TEはプレーによって壁にもバックスにもなる

 センターの真後ろにQB、その後ろにボールを持って走るランニングバック(RB)が2人。某アメフト漫画の主人公がこのポジションだ。そして両翼にパスを受けるワイドレシーバー(WR)が2人

 総勢11人

 

 対して相手のディフェンスは、前衛のディフェンスライン(DL)4人、中衛のラインバッカー(LB)が3人、後衛のディフェンスバック(DB)が4人の態勢だ

 もちろん、OもDもフォーメーションはチームや状況によって様々な形がある

 

 

QB「行きますDown。Set、Hut!」

 

ゴン!ガゴン!

 

 

 センターがボールをスナップし、股越しにQBに渡す。そしてQBからRBへハンドオフ

 アメフトのプレーはある程度パッケージされており、Blastは中央のラン。OLがこじ開けた走路にRBが突っ込むというシンプルにして激しいプレーだ

 4ヤード程進んだ処で相手LBにタックルされ一旦プレーが止まる。まずまずの前進だ

 

 

隼人「ナイスラン!」

 

RB「ナイスブロック!」

 

 そしてまた隼人がハドルをかけ、QBが指示を出す。しばらくこれを繰り返す

 

 

 

━━━━

 

 

 

果南「良いよー!浦の星ファイトー!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

鞠莉「シャイニー!」

 

 慣れている3人は、それぞれ声援を送る

 

善子「凄い迫力なのは分かるけど、正直何が起きたかさっぱりわからないわ……」

 

梨子「わ、私も……」

千歌「私も未だに……えへへ」

花丸「ずら~」

ルビィ「ピギィ……」

 

ダイヤ「流石の私も最初はそうでした。でも徐々に目が慣れて参りますわ」

 

ルビィ「で、でも痛くないのかな?」

 

曜「試合や練習中はアドレナリンが出てるから、多少のことは痛くないって言ってたよ」

 

善子「いやあれで痛くないとかおかしいわよ!」

 

 

 

━━━━

 

 

 

 一進一退の攻防を繰り返し、第1クォーター中盤。浦の星はゴール前残り5ヤードまで来ていた

 

 

QB「両タイトからDiveフェイクパス。コール1、レディ」

 

「「GO!」」

 

 

 ゴール前になると、互いに前衛重視のフォーメーションになる

 O側は走路のため、パス壁のため。D側はそれを防ぐため

 

 

QB「行きますDown。Set、Hut!」

 

 

 Diveも中央のランプレー。QBからRBへハンドオフ……フェイクしてQBがWRへパス!

 

 そして……

 

 

ピピーッ!!

 

 

 審判が笛を吹き両手を上げる。タッチダウン!

 

 

「ナイスキャッチ!」

「ナイスパス!」

 

 

 

━━━━

 

 

 

果南「やったよ!タッチダウンだ!」

 

善子「これでやっと点が入ったの?大変な競技ね……」

 

梨子「今ので確か6点だっけ?」

 

果南「梨子ちゃんよく覚えてたね。今のタッチダウンで6点。この後にボーナスポイントのチャンスがあるハズだよ」

 

果南(隼人君、調子良さそうで安心した……ふふっ♪)

 

花丸(果南ちゃん嬉しそうずら♪)

 

 

 

━━━━

 

 

 

 前述の通り、TDの後にはトライフォーポイントというプレーがある

 ゴール前3ヤード地点から、1点狙いのキック、または2点狙いのタッチダウンから選択。通常、より確実なキックが選ばれることが多い。そのため、便宜上TDは実質7点で考慮されることもある

 

 浦の星も難なくキックを決め、現在 7-0

 

 そして浦の星のキックオフで試合再開

 

 

 

━━━━

 

 

 

鞠莉「じゃあ、私たちはそろそろライブの準備をしましょうか」

 

ダイヤ「アメフトのみなさんに負けないように頑張りましょう」

 

「「おー!」」

 

 

 

━━━━

 

 

 

 しばらくして第2Qに入り、グラウンドの位置が入れ替わる。テニスのコートチェンジのようなイメージだ

 試合時間だが、プロでは1Qで15分、学生の試合では12分が一般的。しかしアメフトではプレーによって時間が止まったり止まらなかったりするため、実質1Qで30分以上かかることも多い

 因みに今回は公式戦ではないため1Q10分で行っており、その分ハーフタイムを長めに取っている

 

 

隼人(果南たちは流石にもう行ったか。その前にTD出来て良かったな。2Qもこの調子で行こう)

 

 

 

━━━━

 

 

 

2Q

 

 互いにTDを1本ずつ取り合う展開に。更に浦の星がキックを1本決め、前半終了時点で 17-7 (通常のキックは3点)

 

 そしてお待ちかね、Aqoursのハーフタイムショーが始まる

 

 

 

━━━━

 

 

 

千歌「果南ちゃん、今日は提案ありがとう!」

 

果南「いえいえ。でもそれは隼人君に言ってあげてね」

 

千歌「うん!じゃあその気持ちも込めて、みんなに私たちの歌を届けよう!」

 

 

千歌「Aqours!」

 

「「サ~ンシャイ~ン!」」

 

 

 

━━━━

 

 

 

  見~た~こと~ない夢の軌道~追いかけて~♪

 

<始まった~!

<かわいい~!

 

  届かない~星だ~って~♪

 

<正直ウチのスクールアイドルより良いかも?

<うむ!

 

 観客の反応は好感触だ

 

  遠くへ、遠くへ、声が、届くように!

 

果南(私たちの声は届いてるかな?いや、届けるんだ!)

 

 

 隼人を始め、アメフト部の面々は真剣な表情で試合について話し合っている。思ったより点差がつかず、あまり余裕はない様子だ。だから果南は、彼のことを応援せずにはいられなかった

 

 

……

 

 

 ライブが終わり、歓声・拍手に包まれる。そんな中果南は、彼の姿を探す

 

 すると

 

 

隼人:グッb

 

果南「!」グッb

 

 力強い表情でサムズアップする彼と目が合った

 

果南(隼人君……!)ホッ

 

鞠莉(もう、果南ったら♪)

 

ダイヤ(良かったですわ。ライブも、果南さんのことも、ちゃんと見てくれたようですわね)

 

 

 その後隼人は右腕を高々と掲げ、果南に背を向けて後半の試合へと向かって行った

 

 

 

後半へつづく

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