前回のあらすじ
全能力を失い自信喪失していたモモンガをダンジョーが、彼を勇者として仲間に勧誘しようとするも。
その時、モモンガを追いかけてやって来たナザリックの忠臣、アルベドが現れた。
そしてムラサキは彼女の持つ美貌と巨乳にジェラシーを燃やし、喧嘩を吹っかけ、面倒な事態に。
「ぬおぉぉ~……!」
「く……! この人間如きがぁ……!」
「はいのこった! のこったのこった!」
薄暗く狭い洞窟の中で、ムラサキとアルベドは苛烈な激戦を繰り広げていた。
最初はひたすら相手の顔を引っ張ったり、引っ掻いたり、引っ張叩いたり、いかにも女同士の取っ組み合いを続けていた二人であったが
次第にエスカレートした結果なのか、今では互いの腰を両手で掴み合い、必死の形相で相手を投げ飛ばそうと夢中になっている。
それはまさに相撲の構図であり、周りの視線など知ったこっちゃないと、ただただ相手を倒す事だけを考え、睨み合いながら火花を散らすムラサキとアルベド。
そんな二人の傍では、いつの間にか元の姿に戻ったパンドラズ・アクターが彼女達の周りをウロチョロしながら行司の真似事をしていた。
「……本来のアルベドならただの人間の村娘など一瞬で塵芥に出来た筈なのだが、よもやあそこまで弱体化してしまうとは……」
「う~む、しかしあの二人の戦いは本当に長いな……まるで季節を二つほど飛ばしたぐらい長く感じる」
「あ、それ私も思ってました、なんかもう、こうして会話する事自体久しぶりな気がして」
そしてムラサキとアルベドの戦いに離れて観客気分で眺めているのはモモンガとダンジョー。
女同士の戦いに首突っ込む勇気も無かった二人は、ただただじっとこの醜い争いが終わることを待つのみである。
すると遂に
「うおっしゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「きゃん!」
一瞬のスキを突き、カッと目を見開いたムラサキが渾身の力を振り絞り、アルベドの腰を掴んで豪快に投げ飛ばしたのだ。
そのまま為す総べなく吹っ飛ばされたアルベドは、短い悲鳴を上げて地面に横から倒れてしまう。
それを確認した行司役のパンドラズ・アクターはビシッと斜め上に手を掲げ
「ウィナァァァァァ! ムラサキ~山~!」
「いえぇぇぇぇぇい!! どうだ参ったかホルスタイン女ぁ!!」
「くぅ~! まさか私が人間如きに……!」
彼の言葉によって勝敗の決着は完全なものとなり、拳を掲げてムラサキはガッツポーズ。
逆に敗者となってしまったアルベドは悔しそうに地面を拳で叩きながら目に涙を滲ませる
「アインズ様を守護すべきこのわたくしが! こんな虫けらに後れを取るなんて……!」
「うぇぇぇぇぇぇい!! 私の勝ち~! お前負け犬~~~!!!」
「申し訳ありません! アインズ様!」
「あ?」
女性がしてはいけないようなとびっきりのドヤ顔で、勝者の特権とばかりに敗者を煽りだすムラサキ。
これにはアルベドも怒るのも無理はない、と思いきや彼女にとって何よりも屈辱的なのは単に負けた事だけではなく
「ま、まさかこのような醜態をアインズ様にお見せしてしまうとは……!」
無様な姿をあろう事か敬愛すべきモモンガの前で晒してしまった事である。
彼女はすぐに地面から上体を起こすとモモンガの方へと振り返った。
「わたくしの先程の敗北は! ナザリックの守護者として! いえ、貴方様をお慕いする一人の女として恥ずべき事ですわ!」
「え? いや別に……ただ相撲で負けただけじゃないの?」
「こうなってはもうこれ以上生き恥は晒せません! わたくしに残された道は一つ、アインズ様自ら、どうかこの惨めで役立たずなわたくしを殺してください!」
「え~~~~!?」
自らの胸に手を押し当てて、まさかの自分を殺してくれと懇願してくるアルベドに
モモンガ表情は変わらないが驚きの叫びを上げるとすぐに首をブンブンと横に振り
「ダメだ! 死ぬ事だけは絶対に許さん! 今のお前じゃ生き返る保証も無いんだぞ!」
「それもまた仕方なしですわ……力を失ったとはいえあんなちんちくりん女にやられるなどナザリック守護者としてあるまじき失態ですわ! これはもう死んで償うしか!」
「ダメだダメ! 絶対ダメ! 死ぬの禁止! いのちをだいじに!」
「おい、今さりげなく私の事ちんちくりん呼ばわりしなかったか牛女」
彼等から逃げてしまったとはいえ、我が子同然であるアルベドを失うのは流石にモモンガも許せる事ではない。
彼女に思いきり馬鹿にされた事にムラサキがカチンと来てる中、モモンガは額に指を押し当てながらいかにも困った様子で
「この程度の事で軽々しく死ぬだなんて言うな、お前が死んでしまったら私はお前の創造主であるタブラさんに顔向け出来ないではないか……いやお前達を置いて逃げ出した時点で彼等に向ける顔など既に……」
「ああ! そんな事はおっしゃらないで下さいませ! アインズ様がナザリックを去ったのは全てはわたくし達の愚かさが原因なのです! よもや力を失っただけであのように狼狽えてしまうとは……!」
「いや全ての責任は本来お前達を統括すべき立場であった私……」
「アインズ様はなにも悪くありません!」
「いやいやでも……」
「アインズ様はなっんにも悪くありませんッ!!」
「えぇ……そう何度も言われるとなんか逆にますます申し訳なくなっちゃうなぁ私……」
本当に悪いのは他でもなく責任者である己自身だと主張したいモモンガなのだが、アルベドは断固として受け入れず、頑なに主の謝罪を拒み自分達こそに責任があると譲ろうとしない。
モモンガに対する忠誠心故の行動なのだろうが、これはこれで酷く自分が情けなくなって来た。
「ところでアインズ様、さっきからずっと聞こうかどうか迷っていたんですが、質問してよろしいですか?」
「なんだ唐突に、こっちが今ちょっとブルーになってるのに……良いだろう、私への質問を許可する」
「……何故アインズ様はそこの人間二人と共におられたのですか? あとそこのドッペルゲンガーとは面識無いのですが?」
「今更そこ聞くのか……普通ここに来た直後に尋ねる事だよねそれ」
むしろ聞くのが遅すぎるだろと、急に改まって疑問を投げかけてきたアルベドにツッコミを入れつつも
モモンガは一つコホンと咳ばらいを済ませると、まずパンドラズ・アクターの方を指さし
「アイツはパンドラズ・アクター、お前たちと同じ守護者の一人だ」
「アレが……名前だけは存じております、アインズ様が”自ら”お造りになられた唯一の……」
「奴のテリトリーは普段は誰も近寄る事が出来ない特殊エリアの宝物殿だからな、同じ守護者であるがお前達と接点は無い、というか俺にとってアイツの存在は完璧黒歴史だからあまり誰にも見せたくなかったからなんだよなぁ……」
モモンガ自身が創造した存在だという事を少々引っかかっている様子で苦々しい表情で呟くアルベドをよそに
かつて自分がハマっていた要素をバンバン設定に加えて作ってしまったパンドラズ・アクターを、こうして彼女に紹介する事になってしまったのを少し恥ずかしがってしまうモモンガ。
しかしそんな親の心境など知らず、パンドラズ・アクターはまた大げさにビシッと手を掲げながら早速アルベドに向かって
「こうして直接顔を会わせる事は初めてですかな! お初にお目にかかります! わたくし! ナザリックにおける最重要施設の宝物殿を!! 我が父上から直々に管理する事を請け負った! パンドラズ・アクターでござぁいまぁす!!!」
「……父上……」
「ま、まあコイツが言ってることは気にするなアルベド……」
「……アインズ様、わたくし、今とても気になることが……」
声高々に自己紹介するパンドラズ・アクターにアルベドはかなり不満げな様子だ。
自分達の従うべき主を堂々と気軽に父と呼べる関係が羨ましくもあり悔しくもあるのだろう。
なんとか取り繕うとアタフタしているモモンガの方へ、彼女は目を細めて振り返る。
「ナザリックから姿を消した時……何故、わたくし達守護者の中で、この男たった一人を連れて行ったのですか?」
「へ!? い、いやそれはコイツがいつの間にか勝手について来ただけであってだな……!」
「それなら私がお答えしましょう!」
「っておい!」
どうして自分を選ばず、コイツを選んだのかと視線のみで訴えてきているアルベドに慌てて答えようとするモモンガであったが
そこでパンドラズ・アクターが勝手に横からしゃしゃり出て
「このパンドラズ・アクターはあなた方と違って唯一父君に創られた存在! つまり! 実の親子だからこそ連れ添う事を許されたのです!! つまりつまり! 父上にとって最も傍に置いておきたい大事な存在とは~~~~!! 私なのです!! 主従の絆より親子の絆! これぞ真理!!」
「そ、そんな! やはりアインズ様にとって真に心許せるのは自らが作った者のみなのですか!? わたくし達は信用ならないから見捨てたと!?」
「違う違う違うって! こいつの言葉を真に受けるんじゃない!」
目に涙を溜めて上目遣いを使ってくるアルベドにモモンガはアタフタしつつも否定するとすぐにパンドラズ・アクターの方へ振り返り
「おい余計な事を言うな! 話がどんどんこじれていくぞ! お前のせいで!」
「私はただありのままの事実を彼女に伝えたまでですよ、パピー!」
「パピーは止めろ! 何故だか知らんがその呼ばれ方が一番腹立つ!」
モモンガが怒鳴ってもパンドラズ・アクターは反省するどころか更にウザッったい態度で苛立たせて来た。
そろそろその丸々でツヤツヤした卵フェイスに一発拳をぶち込んでやりたいという衝動に駆られつつも、ここはまず話題を変えるべきだとモモンガは次にダンジョーとムラサキの方へ手を出し
「き、気を取り直せアルベド、さあ、次に紹介するのはついさっき出会ったばかりのダンジョーさんとムラサキさんだ」
「フ、よろしくお嬢さん……俺は戦士、ダンジョーだ……」
「フン胸糞悪い、近づくな下賤な人間風情が」
「あ……」
「おっさん、目がいやらしい、下心丸見えなんだよ」
「おっさん言うな!」
モモンガに紹介されるとダンジョーは早速気さくな態度でアルベドの方へ歩み寄り手を差し伸べようとする。
当然その手はゴミを見るような目つきの彼女に払いのけられ、ショックを受けたダンジョーに今度はムラサキが追い打ち。
そんな掛け合いを見届けた後、モモンガはぎこちなく話を続けようと
「えー人間だしちょっと怖いが私たちの身に降りかかった現象を解決してくれるみたいで……」
「目を覚ましてくださいアインズ様ぁ!!」
「ええぇ~! 今度はなに!?」
彼等を軽く紹介してる時に突然豹変して金切り声を上げるアルベドに素でビックリするモモンガ
彼女の予想できない感情の起伏にますます困惑の色を浮かべていると、アルベドはダンジョー達を指さし
「この者共は人間です! 人間など虫けら同然下等生物ではありませんか! その様な者達と何故、アインズ・ウール・ゴウンの統括者であられるあなた様が親しげに会話したり紹介したりしているのですか! そのような行い! 貴方様には相応しくありませんわ!」
「い、いやこれは成り行き上自然な流れでこうなっただけでだな……本当に彼等は悪い人じゃないんだぞ?」
極度の人間嫌いのアルベドはナザリックに所属するたった一人の人間を例外として、異常なまでに攻撃性を剥き出しにするのだ。
なんでそんな頑なに人間を嫌うのかは知らないが、とにかくこれ以上突っかかれるとめんどくさいと思ったムラサキはしかめっ面を浮かべ
「そうそう、私等この世界にいる魔王を倒しに来ただけだからさ、いい加減こっちに噛みついてくるの止めてくれる? マジで?」
「左様、俺達の目的はただ一つ、この世界を支配せんと企む邪悪な魔王を倒し! 平穏を取り戻すことだ!」
「平穏を取り戻すですって……!」
力強く叫んだダンジョーの決意に対し、アルベドはピクリと耳を動かしギロリと睨みつけ
「無知で愚かで同族同士で殺し合ってばかりのお前達人間に! そんなモノが本気で手に入れる事が出来るとでも!?」
「当然だ、この世界に光をもたらす勇者が、きっと世界を平和に導くだろう……」
「ああもう結構! これ以上人間の戯言なんて聞いていたら耳が腐り落ちてしまいます!」
睨みつけながら挑発してくるアルベドにダンジョーは真っ向から思っていることを正直に答える。
しかしそれを聞いてもアルベドは手を軽く振ってもう沢山だとモモンガの方へ振り返り
「行きましょうアインズ様!!」
「え? どこに?」
「決まっているでは無いですか、我々アインズ・ウール・ゴウンの拠点、ナザリック地下大墳墓ですわ」
「ええ!? い、いやそれはちょっと……!」
先程の剣幕から打って変わって、男なら誰もが落ちるであろう妖艶な笑顔をモモンガに向けるアルベド
当初の目的は忘れておらず、彼女は彼を連れ戻したいようだ。しかしモモンガの方は全く乗り気ではない
「今更私が戻ってもしょうがないと思うぞ……こんな情けない当主が玉座に戻っても絶対みんな喜ばないって……」
「な! なにをそんな弱気な事を! しっかりして下さいアインズ様! 我々は皆あなたのご帰還をお待ちです! 力を失おうと、貴方様を慕う気持ちは一同皆決して変わることはありませんから!」
「う~ん……」
彼の右手をグイグイ両手で引っ張っり強引に連行しようとするアルベド
しかし次の瞬間、モモンガのもう片方の手に更に引っ張られる力が
「おい! なに勝手に話進めてんだよ乳デカ女ぁ! コイツは私とおっさんと一緒に魔王倒しに行くんだよ!」
「ええ!? い、いやだから私は魔王なんて倒しに行かな……!」
「おのれ乳無し娘ぇ! わたくしのアインズ様に気安く触るな無礼者がぁ!!」
モモンガを連れ去ろうとするアルベドをムラサキが反対側から彼の手を引っ張って阻止。
互いに相手を罵り合いながら、間で左右に引っ張られているモモンガはただされるがままの状態。
そしてそんな両手に花(?)の姿でいる彼をダンジョーとパンドラズ・アクターは見守るように優しく微笑み
「ハッハッハ、懐かしいなぁ、俺の若い頃を思い出す。俺も昔は中々のプレイボーイ……いや今もたまに狼になっちゃうけど」
「父上、私のマミーはどっちになるんでしょうか? 私は時に厳しく、時に甘やかしてくれるマミーがいいです」
「まともなのは俺だけか!?」
全く助けてくれる気が無い二人に思わず叫ぶモモンガ
段々両腕の関節が痛くなって来てなんかもう色んな意味で泣きそうだと思っていると……
「おっと、悪いけど何処にも行かせへんで~~」
「「「「「!?」」」」」
突如洞窟内に木霊する聞き覚えの無い声。
独特の方言の入った軽い口調、やや棒読み気味なその声に一同が振り返ると
洞窟の出入口にヒョロッとしたガリガリの背の高い男が立っていた。
男はピシっとしたスーツ姿で、ファンタジーなこの世界の住人にはとても見えない。
「全く気配を感じさせず俺達の傍に現れるとは……貴様は誰だ……」
いち早く警戒する姿勢を見せたのは最年長のダンジョー。
腰に差す剣の柄を握って構えをとると、鋭い眼光で男を睨みつける。
しかし男の方は全く怯むことなく、それどころかお客様を歓迎する宿の女将の様な微笑みを浮かべ
「いやーお初にお目にかかります、私の名は”ヤーベン”、この世界の新たなる支配者、バラモス様の配下であり魔王四天王の一人を名乗っております」
「魔王の配下だと!? なんてことだ……! もう俺達がいる事を嗅ぎ付けて刺客を送って来たのか!」
「は? なんの話ですのん?」
「とぼけても無駄だ! 俺達は魔王を倒す為にやって来た勇者のパーティー! お前がここに来た目的は、俺達を始末しに来たのだろう!」
不気味なぐらい馬鹿丁寧に己が魔王の配下だと名乗ったヤーベン
それを聞いた瞬間すかさずダンジョーは握っていた剣を鞘から乱暴に引っこ抜くと
「だがそうはさせんぞ! 見る限りお前はただ一人! しかしこちらには! ヨシヒコに代わりこの世界で新たな勇者となったモモンガがいるのだからな!」
「え、ちょ! その話断りましたよね私!」
背後にいたモモンガに目配せし勝手に彼を勇者に仕立て上げたのだ。
これには当人も困惑し、アタフタと手を横に振り
「違う違う! なに勝手な事言ってんですか! 魔王だのなんだのそんないざこざは沢山なんですよホント! 頼むから巻き込まないでください!」
「何を言っている、こうなってはもう遅い、アイツの狙いはもう完全に俺達だ。俺達と一緒にいる所を見つけられた時点で、お前は奴等の標的の一つなのだからな」
「嘘でしょちょっと待ってよ……洒落にならないって、いやマジで……」
「……なんかコイツ、会ったばかりの頃よりかなり喋り方変わってね?」
アインズ・ウール・ゴウンの統治者としてのロールを放棄し、アルベドが傍にいようとお構いなしに素になってしまってる状態のモモンガに、ムラサキがボソリとツッコミを入れていると
「おのれ! 魔王だのなんだの! 誰であろうとアインズ様を傷つけることは許せぬ!!」
アルベドの方はそれでも彼を護ろうとバッと盾になるように立ち塞がった。
「例えこの身が朽ち果てようと、アインズ様だけは絶対に御護り致しますわ!!」
威勢よく啖呵を切り、変わらぬ忠誠心と想いを胸に正体不明の敵と戦う覚悟を決めるアルベド
しかしヤーベンの方は「はぁ……」と肩をすくめるだけで、テンションの高い彼女とは対照的に薄い反応を見せた。
「……もしかしておたくら、なんかえらい勘違いしてませんか?」
「今更シラを切る気かしら!? 貴様の狙いはこのアインズ様! 今は力を失っていても! いずれはこの世界の頂点に立つ恐ろしい御方だという事を察知して消しに来たのでしょう!」
「いや知らんし、どーでもええわそんな骨、それに勇者とか一体なんの話してんのさっきから?」
「な!」
顔をしかめながら首を捻るヤーベンの反応に一同は口をポカンと開けた。どうやら彼の目的は勇者一行を始末する事でも、力を取り戻す前にモモンガをここで殺す事でも無いらしい……
では彼がここに来た目的は一体……
「俺の目的はアンタや、色白で長い黒髪のねーちゃん」
「わ、私ですって!?」
ここでヤーベンが不意にアルベドを指さす。
モモンガではなく自分が狙いだと聞いて流石に彼女も驚きの表情を浮かべると、彼は話を続ける。
「そや、一目見たときにビビっと来たんや、こりゃ間違いなくあの御方が気に入る逸材に違いないと」
「あの御方……?」
「決まってるやろ、魔王バラモス様や、だから今からアンタは俺と一緒にバラモス様のいる城に来てもらう、そんで……」
「バラモス様の嫁さんになってもらうんやー!!」
「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
気の抜けた回答に素っ頓狂声を上げながら思考が停止するアルベド。
そしてそれは他の一同も同じで言葉を失ってしまうのであった。
次回、四天王最強の男の繰り出す恐ろしい力の前に、モモンガ一行全滅?
「
お久しぶりです、カイバーマンです。
いやはや長い間休んでしまい本当にすいません。
今まで休んでいたのは白状しますと倦怠期です
実は私、SS書いてると数年に何度か書く意欲が突然無くなっちゃうんですよね……
書かないといけないとわかっていたんです。
けど、いつかやろうとダラダラ引き延ばしていたらいつの間にか半年以上も経ってしまいました……