スバルにファイトを挑む銀河。
銀河の出した、スタードラゴンワールドとロストワールドのデュアルカードによって、スバルは一度は負けたように見えたが、銀河の予想を超えるプレイングによって、銀河に勝利する。
「勝者はスバル選手!さすが勉強の神!相手のデッキを読み取り、それに合わせたプレイング!お見事です!」
さっきまで観客席で観ているだけだったイオンは、観客席を乗り越えるくらいのテンションで締めの実況をする。
しかし、そのイオンの横を一人の男とそのバディだけは観客席から下りて、銀河のもとへ向かっていた。
「友牙?」
「銀河、あの黒いカードはなんだ!」
友牙は倒れた銀河を起こすと、黒いカードのことを聞く。
「友牙!あの黒いカードないぞ!」
ガルガはファイトテーブルの上をみて、友牙に黒いカードがないことを伝えた。
「黒い・・・カードは・・・」
「教えてくれ!」
「あれは・・・俺のカードじゃない・・・。全ては・・・ハート様の・・・ッ!」
銀河は気を失ってしまう。
「確かにあれはロストワールドのカードだった。」
「しかし、デストロイヤーは知らないと言っていた。」
「友牙、さっき銀河の言っていたハートについて調べるべきだと思うが」
スバルはカードを片付けると、ファイトステージから下りて友牙のもとへ歩いていく。
「ハートが、あのデストロイヤーとは違うロストワールドのモンスターだという可能性が高い。それを考え、調べることが必要だ」
「スバルの・・・言うとおり・・・です。」
いつもスバルの横にいたクロスは、センターでSDの姿になれずに倒れていた。
「クロス、いったい何が」
「わかりませんが・・・、ファイトが終わってから・・・体が思うように・・・」
「クロス!」
・・・
「中継見ていたよ、実はジャックも今、クロスのようになっていて、スタードラゴンワールドの知り合いに見て貰っている。」
友牙達はあの後、龍炎寺 タスクに呼び出された。
あのデストロイヤーの一件以来、友牙はタスクとファイトの特訓をたまに行っていた。
「そしてあの黒いカード、元々があのカードだったかは判明していないが、テーブルの上に白いカードを見つけた。あのギャラクシー・ハートの最後を見る限り、このカードだろう。」
「クロスはどうしてあんなことに!」
「・・・おそらく、ギャラクシー・ハートはスタードラゴンワールドの心臓なのかもしれない。・・・
ここ最近、エンシェントワールドとスタードラゴンワールドが何者かに侵略されるという事件があった。話によると、エンシェントワールドを守るために、そこに向かったプロバディファイターが敗北し、バディカードを燃やされている。さらにスタードラゴンワールドでも同じような事件が起きている。そこではワールドを守る角王がやられている。辛うじてスタードラゴンワールドの角王は一命を取り留めたが、エンシェントワールドに向かったファイターは未だに消息不明だ。火事の現場からその人のコアデッキケースとカードが見つかっているため、残念だがすでに死んでしまったかもしれないとの話だ。そして何よりもその世界を維持するのに必要な宝玉がどちらも盗まれている。あのモンスター、超銀河竜 ギャラクシー・ハートはそれを使ったモンスターだと考えられる。
エンシェントワールド、スタードラゴンワールド、次はどこが狙われるかわからない。君たちも十分気を付けてくれ。」
「・・・話は終わりましたか?」
桜色に赤髪の髪を隠すように黒い帽子をかぶった男。その男はSD化したクロスを抱えていた。
「ご苦労様、絢爛朱雀。」
「さんをつけてくれないか、あなたより私は歳上だが」
「そうでした、絢爛朱雀さん。」
「申し遅れた。私は絢爛朱雀。・・・ってその目は・・・なるほど。」
絢爛朱雀は友牙の周りを一周すると、ニヤリと笑い、タスクの横に立ち、耳打ちをする。
「やっぱり。なら、言ってもいいかな」
「?」
「スタードラゴンワールドの角王、ヴァリアブル・コードです。今はここに運ばれてくる、スタードラゴンワールドのモンスターを視る役をしている。」
「角王?」
友牙は知らない言葉に首をかしげる。スバルは知っていたため、目の前に立つ角王の存在に、静かながら目を輝かせる。
「遥か昔にヤミゲドウというモンスターによって世界は侵略されかけたときに集められた各ワールドの代表が角王ということです。」
「友牙、知らなかったのか。・・・でも角王が彼に負けるなんて」
「それに関しては一杯食わされましたよ。彼のバディが進化する前は私が勝ってたんですがねぇ。進化してからはそれはもう逆転されて・・・」
ヴァリアブル・コードは胸ポケットから取り出すかのように、角王の証を取り出して、友牙とスバルに見せた。
「これは守ったけれど、
ヴァリアブル・コードは扇子の先を友牙に向ける。
友牙は周りも見て、他全員がスタードラゴンワールド使いとそのモンスターだということに気づいた。
「ガルガ、どうする?」
友牙は自分より小さなガルガの後ろに逃げる。
「我にはスタードラゴンワールドの姿も存在する。ある時が来たら考えてみよう。」
「ある時、って?」
「友牙の言う『ネタ切れ』ってやつだな。」
「遊びの神からしたら、僕たちのデッキは動画のネタか。」
「ハハハ・・・」
「・・・そういうことだったのか」
友牙が店に行くと、タイガが待っていた。
友牙とガルガは、タイガに黒いカードについて話した。
「で、話があってな。ここの近くにバディ魔法図書館ってバディファイト世界の歴史の本を多く入れた図書館ができたんだ、今日はそこに行こうかと思ってて、友牙も行くよな?」
「もちろんだ、行こうぜ!」
「心得た!」
図書館内は広く、高い天井に届く本棚にバディファイトの書物が並べられている。上の方の書物は、ここで働いているモンスターが取ってくれるみたいだ。
「ようこそ、バディ魔法図書館へ。」
入るとすぐに、カウンターから一人の男が挨拶をする。友牙とタイガは頭を下げる。
「ここはバディファイトの書物が並べられており、全ワールドの書物がありますので、ぜひたくさん読んでいってくださいね。上の方の書物は私のモンスター達が取りますので、無理はしないようにお願いしますね。」
「ありがとうございます。」
友牙とタイガはダンジョンワールドについての書物を検索して読み始める。ガルバードは上から大きな書物を取り出すが、思った以上に重かったのか、ガルバードはバランスを崩して、本棚に激突してしまう。
「大丈夫か?」
「痛いバード・・・あっ」
本棚から何冊もの書物が床に落ちていた。
「大丈夫ですかー?」
カウンターにいた男が大きな音を聞いて、すぐに向かってくる。
「あぁ、なんてことを!」
「ごめんなさいバード。」
「上の方の書物は私のモンスターが出してくれる言ったじゃないですか!」
「ほ、本当にごめんなさいバード!ごめんなさいバード!」
鬼のような怖い顔をした男にガルバードは頭から火が出るくらいに何度も頭を下げる。
「こいつもこんなに謝ってるじゃないか!許してやれよ!」
男とガルバードと間にタイガが割って入る。
「あなた、ここの書物がどんなものだかわかっているのですか?あらゆるワールドのあらゆる書物が新品同然に蔵書されているのです!この価値がわかりますかね?」
「なら、自分一人で読書してろよ、ここは図書館だ。本が少しくらい傷付くのは仕方ねぇことだろ!」
「本が傷付く・・・だと?あなたのその心、許せません!私、
私書がそう言うと、周りにいたモンスターと遠くの本棚に並んだ書物がカードになり、私書の手元に重なってデッキになる。
「やってやろうじゃねぇか!」
「我がバディ、デウスの力を見せましょう!」
「我の魔法で滅ぶがいい!」