バンドリ! に非日常を組み込んでみたらどうなるの? 作:KAMITHUNI
いやぁ、暑いっすな!! 正直、冷房つけようか悩むんですが、節約する意思は無くなってしまうぐらいに暑い……!(暑がり)
皆さんはどうですかねぇ〜?
と、どうでもいい話はここまで。
まさか、バンドリの2次創作が二作品書く事になるとは……。
最早、何をメインにしてるのかわからない(バカ)
とりあえず、見切り発進したのでやっちまった感がありますが、皆様、どうか生暖かい目で見ていただけますと嬉しいかぎりでございましゅ!
それでは、本編へどうぞ!!
───悔いなんて無かった。
最後の最後まで『人類の英雄』で要られたのだから、この人生に終止符を打ったとしても後悔なんてしていない。
自分の人生を投げ打ってでも、みんなを守れたのなら、オレはこの選択を間違いなんて思わない。
『正しい』事の為にチカラを奮ってきたわけではない。当然、何十、何百、何千回と人を殺めてきたわけで、そんなチカラが『正しい』筈もないけれど……。
けど、このチカラのお陰で、何の罪もない『
感謝はすれど、妬む事は出来ない。
確かに、このチカラのせいで多くの人から気味悪がられたりもしたが、チカラを保有していた事に嫌気がさした日はたったの一日だってない。
勿論、嫌な時もあったが、それはオレにとって良い経験だ。
嫌な思いは人の感情の起伏が俊敏に悟れる様になった。悟れる様になれば、人の負の感情をいち早く察せる。救済願望の強いオレだからこそ、その経験はなにも悪いことばかりではないのだ。
不器用故に人を助けるのに暴力での解決方法以外を知らなかった。
元凶を戸惑いなく滅してきた。
時に矢で頭蓋を射抜き、時に双剣で腹を切り裂き、時に徒手で臓器を破裂させたり……。
まぁ、言ってしまえば殺しを無感動に行なっていたというわけだ。
当然、オレだって最初の頃は不快感を感じてはいたさ。なんせ、初めて戦場にたった頃は血と肉の臭いが鼻腔に蔓延して吐瀉物をそこら中にまき散らしたのだからな。
慣れとは恐ろしいもので、物の数回と人を殺め続けていけば何時の間にか何も思わなくなっていた。
慣れてくれば、実績を残すなんて簡単で、そもそも慣れるまでに死んでいく者が多く、死地を生き延びていけば戦歴を残すなんて容易な事だ。
そうすれば、仕事は増えていき、多くの人へ救いの手を差し伸べられていった。
無償に叶えて人を救う。それが『正義の味方』だと妄信して前へ進んでいった。
そして、最後は仲間に裏切られて、今まで助けてきた人達に処刑された。
呆気なく終焉した人生には、無感動だ。
けれど、振り下ろされた刃が首を刎ね落としたのと同時に、オレの意識は新たな場所へと移されていた。
そこは果ての無い荒野。広大な荒野を埋め尽くす無数の剣が突き刺さっており、赤胴色の空には複数の歯車がゆっくりと回っている。
そして、荒野の丘の上に立つ紅い外套を靡かせていた長身の男。
身体にはいくつもの剣が刺さり、明らかな致命傷を負っていた……にも関わらず、堂々とした立ち振る舞いにオレは似通ったモノを感じ取った。
男は丘の下にいるオレに向き直ると、一瞬の驚きの後、直ぐに仏頂面になった。
生気の失せた眼が機械的にオレの本性を覗いてくる感覚が伝わる。
『───貴様の理想は破綻している』
突然、男はオレに声をかけてきた。
『戦いには理由がいる だがそれが理想であってはならない。理想の為に戦うのなら、救えるのは理想だけだ。そこに、人を助ける道はない』
「……」
『だから貴様の理想は無意味なんだ……』
その後の言葉は言わなくてもわかる。
要するに、叶う筈もない願望……しかも、依存した者から引き継いだ空っぽな理想なんて捨ててしまえ。
あの男はそういっているのだ。大人しく死後の安らぎを受け入れて、この世から去れと告げている。
さも、自分がこの後に待ち受けていた現実を経験してきたかの様な口ぶりだった。
だけど……。
「自分の意志で戦うのならば、その罪も罰も全て自分が生み出したもの。背負う事すら理想の内。だろ?」
オレの言葉に驚愕するも、男は直ぐに平静を保つ。
「それが例え、理想しか救える道が無くても、オレは、きっとその道を張り続けるよ……。だって────」
『……』
「───誰もが幸せであって欲しいと。その感情は、きっと誰もが想う理想だ。だから引き返すなんてしない。何故ならこの夢は、けっして……決して、間違いなんかじゃないんだから」
オレは確固たる意志を持って、自分自身に似通った在り方を持っていた男の幻影を踏破する。
背後で男が笑っていた気がしたのはきっと、気のせいではないだろう。
オレが、オレで在り続ける限り、この願いは終わらない。たとえ間違いだらけの道だとしても、その理想自体に間違いなんてないのだから……。
─────花咲川商店街 路地裏─────
「んんぅ!?!」
「けへへ……漸くだ、漸く……白鷺千聖を俺のモノに─────!!」
「きゃはっはっ! 兄貴ィ〜、眼が血走ってますぜ! もう少し落ち着いてくダセェよ!」
「うるせっ! 俺がこの時をどれだけ待ってたと思うんだっ!! 有名女優を誘拐する為に半年も練ってきた計画だぞ? 成功した今、歓喜しない奴が何処にいるってんだ!! あぁ〜!! 早く突っ込みたくて仕方がねぇー!!」
下品な笑みを浮かべている二十代後半と思しき男達に連れ去られたのは、全国的に有名な元子役で現役女優の白鷺千聖。
そのルックスと常人離れした演技力で一躍有名になった彼女。最近では同じ事務所に所属する者達とアイドルバンドを結成し、そこでベースをしている。何だかんだと一時期問題になったヤラセ事件も鳴りを潜め初めて、漸く軌道に乗り始めていたところに、今度はこの誘拐事件に出くわした。
日中だからと高を括っていたのがいけなかった。
何時もなら、移動時には友達や仲間、マネージャーなどが付き添うにも関わらず、今日ばかりは1人で出掛けてしまった。まだ明るく、久し振りに1人でゆったり過ごすのも悪くないと思った日に限って、背後から薬を嗅がされ連れ去られてしまった。
そして、現在は路地裏に連れ込まれて、ガムテープで口を塞がれて声が出せず、さらに言えば両手両足もロープで括り付けられて身動きも出来ない。
下衆の話を聞けば、半年ほど前からこの誘拐を企てていたらしい。
かなり念入りに行われた日中の犯行に、女優とはいえ体術の心得もない、ただの少女が大の男2人に抵抗できよう筈もない。
千聖はこれから起きるであろう惨状に、恐怖を煽られて目尻に涙を溜めながら顔を蒼白にした。
正気の抜けた虚ろな視線に、兄貴と呼ばれた主犯格は二マリと口元を歪めて気色の悪い笑みを浮かべた。
まるで、恐怖に身を竦めた少女の様子を面白がっているようだった。否、実際にそうなのだろう。
「けっへへ……! その恐怖に打ち震えた表情……!! たまんねぇーな!! もう我慢できねぇー!!」
「むぐぅ〜っ!!!!」
怯える少女の様相から劣情を煽られた兄貴と呼ばれた男は力任せに千聖を抑え込み、ズボンのファスナーを下ろし────。
「────そこで何をしている」
─────かけたところで男の声が背後から聞こえた。
下衆はお楽しみを邪魔された事で怒りに打ち震えているのか、威圧をかけるように背後にいるであろう男へ視線を移した。
そこに立っていたのは、近所にある高校のブレザーを着用した紅短髪の少年だった。
肩に掛けている空っぽのエコバックを見るに、どうやら買い物の途中だったのだろう。
それ以外には特に特徴のない普通の男子学生によって楽しみを邪魔された下衆は腹いせに痛めつけることを脳内で決めながら、男を恐喝する。
「あっ!? 誰だテメェッ!!」
語気を強めた質問に、押さえつけられていた千聖が肩を震わせた。
隣に立つ舎弟の下衆は兄貴分の怒りに乗るように眉を顰めて睨みつける。
そこら辺の有象無象ならば、これだけで逃げ出してしまうだろうが、目の前の男子学生は違った。
下衆の言葉を聞いても学生は何処吹く風の如しで落ち着き払っていたのだ。
「なに。少々、『英雄願望』の強いだけのしがない一般学生さ」
「あ!? 英雄願望だ?! はっ!! あんまり笑わせるなよガキィ!! ぶっ殺したくなっちまうだろうが!!」
「……それは恐喝かな? ただでさえ婦女暴行の上に、未成年に手を出そうとしているというのに、まさかこれ以上に罪状を増やすというのか?」
「うるせぇ!! 今ここでテメェをボコって沈めりゃあ、なんの問題もねぇんだよッ!! おい! カッパ! コイツ、やっちまうぞ!!」
「わかりやした!!」
煽りに煽られた下衆達は、余裕綽々な男子学生を視界に捉えて、殴りかかる。
2対1で不利な状況に見え、しかも相手は確実に喧嘩慣れしていて圧倒的に勝ち目などない。
もはや、喧嘩を直で見たことがない千聖でも理解できる勝ち目のない勝負。
諦めを持った瞳で少年を見ると……。
(え……?)
少年は不敵にも笑みを浮かべていた。
まるで、この後の勝利が揺るがないと言わんばかりの笑み。
「……ふっ」
「むぐぅ……!?」
「─────なっ!?」
「動かなッ─────!?」
それと同時に、ゾッとするような雰囲気を醸し出し、それが下衆2人を一瞬だけ膠着させた。
そして、少年はその一瞬を逃さない。
「ふっ……!」
グギャッ!!
「フゴォッ!!?」
主犯格の男の視界に映っていた少年が一瞬ブレて消えたと同時に、鳩尾に強い衝撃を受け意識を混濁させた。
「兄k────ッ!?」
「貴様に、人の心配をしている暇があるのか?」
バギャッ!!
「か、はっ……!!」
下っ端の下衆も一瞬にして懐に入ってきた少年に気付かずに、未防備にも同じように鳩尾へ拳を入れられる。
呻きを挙げながら、その場で崩れ落ちた下っ端の下衆。彼には耐え難い一撃だったようで、その場で倒れ伏して意識を微睡みに落とした。
「ふぅ……この程度、か」
一仕事終えたようにパンパンと手を叩く仕草を行なって、まるで蛆虫を見る目で男達を見下す少年。
たった一瞬の交差で喧嘩慣れした下衆共を眠らせた異様な光景に、千聖は目を大きくさせて驚いていた。
そんな中、異端な少年は平静なままで千聖に近づいて口に巻かれていたタオルを取り外し、素早く括られていた縄も解く。
そして、巻かれていた縄で犯罪者2人を括り付けて、もし起きても動けないようにしていく。
手馴れているように感じたのは、気のせいだろうか?
「見たところ外傷はなさそうだが、大丈夫か?」
「ぁ……ぇ、えぇ。少し、怖かっただけで特に怪我は無いわ」
少年はそうか、と言ってから制服のポケットからハンカチを取り出す。
どうやら、彼は千聖が我慢していることを理解してハンカチを差し出したのだろう。
その行為に甘えるわけでは無いが、千聖は溜め込んでいた恐怖を一気に吐き出すように涙腺を決壊させた。
「ぅぅ……ぁあぁぁぁァァァ!!」
ガバッ!!
「……ハンカチ」
ハンカチで涙を拭くものだと考えていた少年にとって、予想外も良いことに千聖は少年の胸元に顔を埋めて泣き出したのだ。
不良2人を単独で撃破した少年でも、女性の涙には弱いようで無抵抗にシャツを差し出してしまった。
明らかにクリーニング行きが確定してしまったシャツを思いながら、少年は腕を宙空に彷徨わせて困惑していた。
結局、千聖が泣き止むまで、少年はシャツを無償で提供し続ける事となった。
─────
「落ち着いたか?」
「え、えぇ……/// 恥ずかしいところを見せてしまって、ごめんなさい。私なら、もう大丈夫よ」
頬を赤らめているところを見るに、やはり年頃の男に抱きついた行為には、さしもの有名女優であっても羞恥心はあるようで、若干恥ずかしそうにして視線を逸らしていた。
……まぁ、それが年頃の少女として当然の反応といえば当然だろう。
しかし、白鷺千聖さんや……ハンカチを差し出したにも関わらずオレの胸元に飛び込んでシャツを汚してくれたのはどういう了見ですかい!?
これ、クリーニング行き確定だぞ?!(的外れ)
とっさの事とはいえ、一人暮らしの男のシャツを涙でぐしゃぐしゃにして無駄な金掛けさせるとは、なんてやつだ!? 金払え!!(暴論)
と、言える筈もなく。
「あ、あぁ、それなら良かった……」
それだけ言って虚空を見つめる。
とりあえず、これだけでオレが小心者とわかってもらえたと思うが、オレは基本チキン野郎だ。
正直、今を駆ける同世代現役女優に抱きつかれれば、頭と体がついていけなくなる。
とどのつまり、女性耐性が異常に低いのだ。
白鷺さんのように羞恥に身悶えるような事はないが、内心バクバクである!
「おい!! コッチで喧嘩だ!! お巡りさん!! 早く〜!!」
おっと、ピーポーピーポー!のお巡りさんが御到着されたようだ。どうやら、オレが殴り合っていたのを見ていた人が善意で電話してくれたようだ。
当然、捕まると後々めんどくさいので、この場を去ることにいたしましょう。
「それじゃあ、オレは行くわ! オレのことは適当にはぐらかしといて! じゃあな〜!」
「え? ちょっ─────」
白鷺さんの言葉を無視して颯爽と路地裏の奥へと逃げ込む。
当たり前だが、この先は行き止まりであるが、人が居なければどうってことは無い。
「はっ!!」
人が居ないのを確かめてから、壁を伝って建物の屋上へと逃亡した。
え? どうやって壁を伝ったかって? 簡単だよ。マ◯オの連続壁ジャンプだ! え? そんなの人間じゃできない? 出来ても屋上まで登れない?
ま、そこは気にしないでくれ(閑話休題)。
あ! それと紹介が遅れたな!
オレは『江見矢 獅楼』!
『衛宮 士郎』の生まれ変わりって訳ではないけど、無関係でもない転生者だ。よろしくな!
フェイトとクロスオーバーさせると変な感じになったような気が……。
あと、オリジナル成分が変な方向にしてる気がするなぁ……( ̄ー ̄)
ま、いっか!( ´ ▽ ` )