サトシ(仮)が好き勝手旅する   作:狗妹

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シゲルファン(おねーさん)とサトシ応援団の話はカットさせていただきました。



1話【旅立ちの日】

良く晴れたその日はまるで旅立ちを祝うかのように雲一つない晴天だった。

 

『ポッポポー』

『ラタッ』

『オニオー!』

「みんな朝早くにありがとな」

 

家の近くの森には野生のポケモンたちが朝早くお出迎えしてひと時のお別れを惜しんだ。

私が旅立つと家には母さん一人だけになってしまう。

バリヤードもまだ会うのは先だと思うのでそれまでは周りのポケモンたちが時折見に来てくれるらしくみんな「まかせろ!」といわんばかりにハナコに引っ付いた。

私と一緒にポケモンと接していた母さんはこのあたりのポケモン(野生)達では顔なじみで一緒におやつを作ってはあげていた。

ぶっちゃけシゲルよりも懐いていると思う。餌付けの力は半端ないね。

 

 

「おい!!」

「あ、シゲル」

「あ、シゲル・・じゃないよ!なんでまだこんな所にいるんだ!」

「・・・あー」

「早くしないとポケモンもらえないだぞ!ほら、行くよ!」

「え、あ・・じゃあみんな、行ってくるな!」

 

『『『ポッポー!(ラッター!)(オニー!)』』』

 

背後でポケモンたちの声援を受けシゲルに手を引かれたまま研究所に向かった。

ちなみにもう旅の支度はポケモンをもらえればすぐに旅だてるように支度はしてある。

けど朝日が昇ったぐらいで外にいたポケモンたちに会いにいってたためポケモンをもらった後は一度家に帰って母さんにあいさつはしようと思っていた。

 

「たく、あんな言ったのにも関わらず君ったやつは・・!」

「そんなに時間たってたか?」

「もう日がこんなにのぼってるだろ!!」

「あ、そうか」

「もう!ポケモンの事以外本当にどんくさいね君は!」

 

そう言ってプンプン怒る姿はシゲルというよりかはグリーンみたいだ。よく二次創作的にレッドに苦労しているグリーンがまんまシゲルと重なる。

あれ?じゃあ私はレッド?いいえサトシ君です。

ポケモンは好きだけど雪山で隅っこ暮らしはご勘弁願いたい。

 

「おお!ようやく来よったか!」

「ええ、相変わらず野生のポケモンたちと戯れてましたよ!!」

「シゲル落ち着けよ」

「誰の所為だと・・!」

「うん、俺が悪かったって・・ありがとな!」

「~~~~~!!!!!」

 

私が時間になっても来ないのを心配したシゲルがわざわざ迎えに来てくれたわけで完全に私に落ち度がある。

あやまり、ニカッと礼をいうと声にならない声を発しコイキングのように口をパクパクしている。

 

「(そうやってその笑顔になんどほだされてきたことか!!!!それは意識してやってるのか!!)」

「まぁまぁまぁ・・・しかし他来た子達が早々とポケモンを持って旅立っていったぞ?」

「あれ?じゃあもう俺だけですか?」

「いや、シゲルもじゃ」

「え!」

「僕は君を捕まえに朝早く出たからあたりまえじゃないか!ま、まぁ僕はどんなポケモンでも育てられる自身があるしね!」

「(いやてっきりポケモンもらってから来たんだと)」

 

ここまでサトシに過保護なシゲルというのも最新版シゲルならありえるが初期シゲルならまずありえない。

けどここまで親身になってくれるのはうれしい。

これが男の友情というものなのかな?女子感覚だと腐の感情が芽生えなくはないが10歳のガキにイケショタでも発情はさすがにしない・・・現時点では(←!!!!)

 

「それでのう・・残ったのが・・」

「おじいさま?ボールが一つしかありませんが」

「じゃあポケモンもらえない?」

「いや・・そのぅ・・いるにはいるのじゃが・・・そいつはかなり人見知りでのう」

 

ポチっとスイッチを押したオーキド博士。ボールが乗った天板がスライドして下からボールが出てきた。

 

「こいつはわしでも手を焼くやんちゃ坊主でのう」

「どんなポケモンなのですか?」

「ピカチュウじゃ、ついでに残っているポケモンはゼニガメじゃ」

 

そういってオーキド博士は2つのボールを空中に投げるとピカチュウとゼニガメが姿を現した。

ゼニガメは私とシゲルをみて目を輝かせ『ゼニッ!』とあいさつしてくれた。

実はシゲルも私も研究所のポケモンたちのお世話はしていたので顔なじみであり3匹ともに「一緒に旅だてればいいな」と言っていた。

 

 

と、いうことは・・・・

 

 

 

『ピカ!』

「あれ?ピカチュウってお前か!」

『ピッピカチュウ!』

「なんと!こいつを知っておるのか!」

 

ピカチュウは私の姿をみて軽くジャンプして私の腕の中で着地をした。

そう原作ではしょっぱなから電撃を浴びせるほど人嫌いだったのに現状ではこの懐きようである。

そう、研究所のポケモンたちの世話をしてればこのピカチュウにあうのは当然であり、このピカチュウもお世話の対象としてモフモフしながらブラッシングなどしていた。

最初は私やシゲル以外にも他のポケモンたちにも攻撃をしてて煙たげられていたが、親身に世話をしていく内に打ち解け合い他のポケモンたちとも仲良くなった。

が、一応リュック中にゴム手袋は入れておりました。

あのピカチュウがそうかな?って思って前もって根気よく世話してたけど的中してよかった。研究所内でピカチュウはこの子しかいなかったが、旅立つ前に他の所から来たりされてたらゴム手袋の出番かな?と思ってもいたし。

 

「おじいさま、僕もサトシも研究所でポケモンたちの世話をしていたんですが」

「いやはや、それは知っておったがコイツはめったに人前に姿は現さずボールに引きこもっておったと思ったんじゃが・・」

「いや、確かにこのピカチュウは最初ちっともこっちに見向きもしなかったですよ?けどいつのまにかポケモンたちに交じっていましたが」

 

そいってシゲルが腕の中にいるピカチュウに触ろうとすると『ビカッ』と帯電してある尻尾でシゲルの手を叩き落とす。

 

「このピカチュウ、サトシには懐いているんですが僕には・・・」

『ピッ』

「コラ、ダメだろ?シゲル大丈夫か?」

「ああ、いつもの事さ」

 

そういってシゲルはピカチュウを睨むもピカチュウはプイッとそっぽを向き何食わぬ顔で私に体を預ける。

なぜかサトシの私ではなくシゲルに頻繁に攻撃するがよくある静電気程度を少し強めにすた程度の電撃なので本気でシゲルの事が嫌いという訳ではないらしい。

 

「なあシゲル。おれこのピカチュウと旅に出たいんだかいいか?」

『ピッカ!』

「ああ、僕もさすがに電撃浴びながらの旅はごめんだしね。ゼニガメ、一緒に旅だとう」

『ゼニゼニ!』

 

私の言葉にさらにすり寄るピカチュウにシゲルは了承しゼニガメに近づきゼニガメのボールを持った後ボールをゼニガメの前にもっていく。

ゼニガメは上下に首をふったあと前足でポンとボールのスイッチを押し自ら入っていった。

このポケモンを尊重するようになったのも私とポケモンに接して得た経験から来ている感じっぽい。

だから本当に初期シゲルなんてなかったんや・・・・

私的にはこっちの方が共感できるしいいと思う。

 

「うむ、無事に決まってよかった、よかった」

 

ほっと胸をなでおろすオーキド博士にシゲルが「これサトシ以外だったら旅どころの話がなくなってただろ」と視線で突き付ける。

その視線にまた冷や汗が出始めるもなんとか立て直そうとコホンと咳を出す。

 

「さて、旅立つ前に餞別としてこれをやろう」

 

手渡されたものは赤い長方形の機械と空のモンスターボール数個だった。

なつかしの初期フォルムに前世でおもちゃ売り場でこの図鑑のおもちゃをねだっていたなーと懐かしむ。

そして改めて自分が前世ではまずできなかったポケモンとの旅が始まるんだと実感した。

 

「サトシ、僕はこのゼニガメと共にどんどん新しいポケモンをゲットして強くなる。君には負けないよ」

「!・・それはこっちのセリフさ!」

 

研究所ではアニメみたいなシゲルファンのおねーさんや車はなくタウンの人たちが見送りに集まっていた。

 

「二人とも、気を付けていきなさい。あとご飯を食べたあとはしっかり歯磨きをして・・」

「ママ大丈夫だって、それよりも博士を俺らがいない間しっかり見張っててよ」

「僕からもお願いします。おじいさまは目を離すとコーヒーやインスタントばっかで・・」

「おぬしら・・」

 

オーキド博士に話を切り替えた2人を心覚えしかないオーキド博士はジト目でサトシとシゲルを見るが2人とも自業自得だ言わんばかりに睨み返す。

シゲルにいたってはほぼ研究所をオーキド博士と2人、手伝いでサトシやママさんで回していたのが2人いなくなり研究で手が回らなくなり食事や睡眠を削り研究に没頭するであろう祖父に肝が冷える。

もう若くないのに「わしは大丈夫じゃ」と変な確信を持つ祖父が旅立つ当日まで心配していた。

 

「ふふ、わかったわ」

『ピカ』

「なあそのポケモン」

「こいつが俺と一緒に旅するピカチュウっていうポケモンなんだ」

「へー!かわいいな!」

「シゲルはどんなポケモンをもらったんだ?」

「僕はゼニガメっていう水タイプの子さ」

 

そういってゼニガメをボールから出すと元気に『ゼニッ』と飛び出てきたゼニガメに周りの人達は「かわいー!」や「いいなぁ」と口をこぼす。

 

「それじゃあいってきます!」

「くれぐれもおじいさまをお願いします!」

「シゲル!おぬしなぁ!」

「おう!俺たちも時折見ておくさ!」

「危ないことはしちゃだめよ!」

 

2人で片手をあげて手を振り歩き出す。声援を背中で感じつつ足を動かす。

出る方向は同じなのでそこまでは一緒だ。

 

「・・・おじいさま大丈夫かな」

「早ぇーよシゲル」

 

そうそうにオーキド博士の心配で足が重くなる。

ホームシックではなくまず祖父はきちんと生活できるかという思いがのしかかる。

 

「ママもみんなもしっかり見ておくって言ってただろ?」

「まあ・・ね」

「それでも心配ならポケモンセンターとかで定期的に釘をさせばいいんじゃないか?」

「それもそうだね」

 

良い意味、悪い意味でもポケモン一筋な祖父はその生活習慣をなかなか直せずそれをサトシと一緒にお手伝いしていたシゲルは博士の第2のお母さんみたいに悩む。

出来のわるい子が一人でくらせるかしら?けど実際独り立ちするのはシゲル(お母さん)なんだけどね。

 

そういってオーキド博士の心配半分愚痴半分言いあう二人はあっという間にマサラタウンの境界線についてしまった。

 

 

 

 

 

 

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