ポケットモンスター -Hello My Dream-   作:PrimeBlue

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7. たいけつ! ポケモンセンター! ▼

 フルーラの操縦する船に乗って、オレンジリーグに挑戦するためのジム巡りを始めたナオト達。

 先ずは、最初のジムがあるナツカン島を目指して海原を緩やかな速度で進んでいた。

 

「そういえばナオト、あんたみずタイプのポケモンは持ってるの? いないと駄目なんでしょ?」

 

 ハンドルに手を添えながらフルーラは船縁に寄りかかっているナオトに聞く。

 ジム巡りをするに当たって、みずタイプのポケモンは必須なのだという。特に初めに向かうことになるナツカン島のジムでは、みずポケモンに限定したバトルをすることになるらしい。

 

「そうなのか?」

「昨日ダンさんが帰り際に教えてくれたのよ」

「ダ、ダンさん……ウチキド博士……ガクッ」

 

 ダンの名前を聞いたタケシはトラウマを刺激されてか、その場に膝を折って突っ伏してしまう。

 どうやら、彼の心の傷は深いらしい。が、フルーラは気にした様子もなくナオトの方を見ている。

 

「みずポケモンならいるさ」

「ホント? じゃあ見せてよ」

「見せてって……そこにいるじゃないか」

 

 と、答えて海の方を顎で差すナオト。傍の手すりに登っている少女の姿のアイはもちろんみずタイプのポケモンではない。首を傾げたフルーラはエンジンをアイドリング状態にさせ、操縦席から身を乗り出して船の側を覗く。

 

 フルーラは目を疑った。

 そこには、赤い鱗をしたアホ面の魚が狂ったように海の上を跳ね続けていたのだ。そう、コイキングである。

 

「……え、あんた、もしかしてソレのこと言ってるの?」

「当たり前だろ? 他に誰がいるんだよ」

 

 まさか、船で海を進んでいる間ずっと海の上を跳ねてついてきていたのか。

 思い返してみれば、アーシア島で左腕の怪我が治るまでの間、ナオトはアイと一緒に浜辺でこのコイキングと何やらしていた気がする。

 が、その時のフルーラはナオトが野生のポケモンと暇つぶしに戯れているだけだと思い込んでいた。よもや彼のポケモンだったとは考えもしなかったのだ。

 

「でも、コイキングなら私だって知ってるわよ。確か一番弱いポケモンだって言われてるんでしょ?」

 

 ポケモン初心者のフルーラが数少ない知識を口にすると、ナオトは眉をひそめて彼女の方を振り返った。

 

「おい、コイキングを馬鹿にするなよ。確かに図鑑にはそう書いてあるけど、コイツだって頑張って鍛えれば強くなれるんだ」

 

 ナオトの反論を受けて、フルーラはホントなの? と確認するような目をタケシに向けた。いつの間にか復活していたタケシは、腕を組んでナオトの言葉を肯定するように頷く。

 

「そうだな。俺はカスミと違ってみずタイプのポケモンにそこまで詳しいわけじゃないが、コイキングは育てればギャラドスという強力なポケモンに進化するんだ。ただ、きょうあくポケモンと名がつくほど気性が荒くて、手懐けるのは容易じゃないぞ」

「カスミって?」

「ああ。サトシと一緒に旅をしている女の子だよ。みずタイプ専門のジムの子なんだ」

 

 ギャラドスの怖さは身を持って知ったからな……と、続けて呟くタケシ。

 だが、ナオトはタケシの言葉に首を横に振った。

 

「そうだけど、僕はコイツをギャラドスに進化させるつもりはないよ。させるに越したことはないけど、コイツならこのままでも十分戦えるさ。な? コイキング」

 

 ナオトがそう声をかけると、コイキングは返事をするかのように一際高く海の上を飛び跳ねた。アイもナオトの隣で「ミャウミャ」と静かに声援を送っている。

 

 そんな彼らを見て、フルーラとタケシは本当に大丈夫か? と肩を竦めるのであった。

 

 

 

 

 最初のジムがあるナツカン島の途中にある島、ボンタン島。

 自分達の旅道具を買うためにその島に立ち寄ることになったナオト達。

 

 手近な物はダイダイ島のフレンドリィショップでもある程度揃えられるが、どうせ買うならボンタン島の方が良いとウチキド博士が言ってたのだ。

 ボンタン島はオレンジリーグに挑戦するポケモントレーナーが調整のために訪れる島で、観光客向けの店が並んでいるダイダイ島と違ってトレーナー向けの旅道具やその他の物資などが揃えやすいのだという。実際、この島を歩き回っているとトレーナーらしき人達を大勢見かけた。

 つい数日前までは野生ポケモンの森という一般の観光客に加えてトレーナーもターゲットにしたテーマパークが開催されていたらしく、そのせいで多少の混雑があったようだが、旅道具を揃えたいだけのナオト達としては既に終了していてくれて助かった。

 

「確かに品揃えは良かったな。ウチキド博士の言ってた通りだよ」

「ああ、そうだな……ウチキド博士……うっ、ぐすっ」

「はいはい、タケシ君。こんな道端で座り込まないでちょうだいね」

 

 物資を揃え終え、改めてナツカン島目指して出発するために港へと続く道を戻るナオト達。

 彼らから見て左脇の方には、柵を隔てて自然豊かな森が鬱蒼と茂っている。そんな道を通り過ぎようとした、その時であった。

 

「……あれ?」

「おい、どうした?」

「ほら、あそこ見てよ」

 

 何かを見つけたフルーラが森の方を指差した。見ると、茂みの一部がガサガサと動いて葉っぱを散らしている。

 何だろうと思っていると、草むらから黒い影が飛び出してきた。それは薄暗い森の日陰から出て、艷やかな茶色い被毛を陽のもとに晒す。

 

「あれは……イーブイだな」

「イーブイ?」

 

 ああ、と頷いてナオトがポケットから例の次世代的デザインの図鑑を取り出す。図鑑は目の前のイーブイを自動でスキャンした。

 

『イーブイ。しんかポケモン。進化の時姿と能力が変わることで、厳しい環境に対応する。使う石によって、様々なタイプに進化する唯一のポケモンである』

「石って?」

「特定のポケモンを進化させる不思議な石さ。コイキングみたいに鍛えれば進化するポケモンもいれば、イーブイみたいにそれらの石を使って進化するポケモンもいるんだよ」

「へえ……それにしても、結構可愛いじゃない」

 

 説明を聞きながら、フルーラは芝生の上で毛繕いをしているイーブイを興味深そうに眺めている。それを微笑ましそうに見ていたタケシが口を開く。

 

「フルーラ。せっかくだし、ゲットしてみたらどうだ?」

「ええ? わ、私が?」

「これから旅をするに当たって、一匹もポケモンを連れていないというのは少し不用心だからな」

 

 そうタケシはアドバイスする。フルーラは自分にポケモンをゲットする機会が来るなんて夢に思っていなかったようで、彼女にしては珍しく不安そうな顔でナオトの方を見た。

 当のナオトは好きにしろとばかりに頷いてみせる。それを見たフルーラは再びイーブイの方へと目線を向けた。

 

「……そうね。やってみるわ」

 

 そして、ナオトに向けて無言で手を差し出す。

 

「……何だよ?」

「モンスターボール。ちょうだい」

 

 フレンドリィショップで何個か買ってたでしょ? と手の平を上に向けて早く出せと急かすフルーラ。

 そんな彼女にジト目を向けつつ、まあ一個くらいならいいかと溜息を吐くナオト。渋々ショルダーバッグからボールを取り出してフルーラに手渡した。

 

「ありがと。それっ!」

「「あっ」」「ミャッ」

 

 モンスターボールを受け取ったフルーラは、受け取ったその手でそのままボールをイーブイ目がけて放り投げてしまった。ナオトとタケシ、それにアイの呆気に取られた声が重なる。 

 さすがと言うべきか、ナオトと違って運動神経の良いフルーラが投げたボールは寸分違わずイーブイの頭上に落ちた。

 

「ブイッ!」

 

 が、命中する前に振るわれた尻尾で弾き返されてしまう。

 

「あれ?」

「いでっ!」「ミャア!?」

 

 とんぼ返りしてきたボールはものの見事にナオトの顔面に命中した。そこから跳ね返ったボールを不思議そうな顔でキャッチするフルーラ。仰向けに倒れたナオトを心配するのはアイだけである。

 

「なんで? ボールを当てればゲットできるんじゃないの?」

「ゲットするには、まずバトルして相手にトレーナーとしての力を認めさせなきゃならないんだ」

 

 タケシの説明を受けて、フルーラは「ええ?」と話が違うとばかりに眉を潜める。

 

「バトルって、私がポケモン一匹も連れてないの知ってるでしょ? どうすればいいのよ」

「アイちゃんに手伝ってもらうのはどうだ? いいだろ? ナオト」

 

 赤くなった顔面を痛そうに押さえるナオトに提案するタケシ。人の顔面にボールがぶつかる光景を見慣れているのだろうか? 少しは心配してくれと思いつつも、ナオトは身体についた土を叩き落としつつ起き上がる。

 

「……アイがいいなら僕は構わないけど」

「ミャウ!」

 

 アイは元気な鳴き声で答え、少女の姿からゾロアの姿に戻った。そして駆け出し、イーブイに対峙する。

 

「よ~し、お願い! アイちゃん!」

「ミャ!」

「………………」

「………………ミャウ?」

 

 そう指を差して発破をかけるフルーラだったが、その後何も指示を出す様子がない。アイは困ったような顔で彼女の方を振り返った。

 

「? どうしたのアイちゃん」

「バカ。技を指示しないとバトルにならないだろ」

「バトルしたことない私がポケモンの技なんて知ってるわけないじゃない!」

 

 ごもっともである。ナオトもフルーラが技のことを把握してないことは分かっていたが、なんとなく意地悪してやりたい気分だったのだ。

 

「アイちゃんは確かナイトバーストを覚えていたはずだよな?」

「そうだけど……まずはひっかく辺りで様子を見るのがいいと思う」

「オッケー! アイちゃん、ひっかく攻撃!」

「ミャウ!」

 

 フルーラに指示されて、アイはイーブイに飛びかかり右前足の爪で引っ掻こうとする。

 

「……ブイッ!」

 

 が、相手のイーブイはボールを投げられたせいかすごぶるやる気だ。アイのひっかくをジャンプして避け、お返しとばかりに助走をつけてたいあたりを仕掛けてきた。

 

「イーブイのたいあたりだ。こうそくいどうで避けてみろ」

「こうそくいどう!」

 

 ナオトのアドバイス通りに指示するフルーラ。

 アイは内なるエスパーエネルギーを解放し、光となって瞬時にイーブイの背後へと移動する。そのあまりの速度に元いた場所にはアイの分身が残っていた。

 イーブイはそれが分身だと気づかず、そのまま一直線に向かってたいあたりをぶつける。

 

「ブッ!?」

 

 実体のない分身をすり抜けたことによってイーブイは大きくバランスを崩し、地面に身体をぶつけてひっくり返ってしまう。

 

「ナオト! アイちゃんの覚えている技で一番強いのは?」

「それは……さっきタケシも言ってた、ナイトバーストだけど」

「? アイちゃん! ナイトバーストで決めちゃって!」

 

 どうにも覇気を感じさせないナオトの返事の仕方に首を傾げつつも、フルーラはアイにナイトバーストを放つよう指示する。

 

「ミャアッ!」

「イブゥーッ!?」

 

 指示を受け、ナイトバーストを放つアイ。先程のひっかくのように避けることができないイーブイは、ナイトバーストの衝撃波をまともに受けて地面を跳ねる。

 

「よーし、今度こそ!」

 

 倒れたイーブイ目がけてモンスターボールを投げるフルーラ。

 ボールが命中したイーブイは赤い光に包まれてボールの中に収まる。地面に落ちたボールはしばらく揺れた後、ポンッという音と共に動かなくなった。

 

「……これで、ゲットできたの?」

 

 不安そうに振り向いて尋ねるフルーラに、ナオトとタケシはこくりと頷いて応える。

 それを見たフルーラはパッと顔を明るくさせ、芝生に落ちているボールの元へ走り寄った。両手で拾い上げ、初めてポケモンをゲットしたことへの興奮に胸を一杯にさせる。

 成り行きではあったが、初めて自分のポケモンをゲットして喜ばない人間はこの世界にはいない。

 

「どうよナオト! 初めてにしては上出来なんじゃない?」

「アイのおかげだろ? 礼くらい言えよ」

「それもそっか。アイちゃん、ありがとね!」

「ミャウ!」

 

 フルーラはボールを両手で握ったまま腰を下ろしてお礼を言い、アイはそれに笑顔で応える。

 

「おめでとう。早速ボールから出してみたらどうだ?」

「そうね! 出てきて、イーブイ!」

 

 タケシに勧められて、フルーラはボールを頭上へ放り投げる。

 白い光と共にイーブイがボールの中から現れ、芝生に降り立つ。イーブイはキョロキョロと辺りを見回し、次いでフルーラの方を見た。

 

「~ッ! 自分のポケモンって思うと一段と可愛く見えるわね!」

 

 興奮冷めやらないフルーラはイーブイのもとへ駆け寄ってその小さな身体を抱き上げようと腕を伸ばす。

 

「イブイッ!」

「え?」

 

 が、イーブイはスルリとフルーラの腕から逃げてしまった。そのまま飛び跳ね、フルーラと少しばかり距離を取る。どうやら、あまり懐いていないようだ。

 

「何で? ゲットしたら懐いてくれるんじゃないの?」

「大抵は言うことを聞いてくれるようになるけど、必ずしもそうとは限らないんだ。特にこのイーブイは気が強そうだし、他人から借りたポケモンでゲットされたことに納得してないのかもしれないな」

「……しょうがないじゃない。初めてなんだから」

「心配ないさ。一緒に過ごしていく内にきっと懐いてくれるだろう」

 

 タケシの説明を聞いて納得していない様子のフルーラを尻目に、ナオトはイーブイに近づいてその毛皮を撫でる。

 

「痛い思いさせて悪かったな。でもお前、なかなかやるじゃないか」

「ミャウ!」

「……ブイ」

 

 アイも再び少女の姿になり、褒めるように笑顔で鳴き声を上げた。それに対し、満更でもない顔で返すイーブイ。そんなイーブイを見て、フルーラは「何よ。私がゲットしたのに」と唇を尖らせる。

 

「それにしても、ナオトは随分イーブイの扱いに慣れてるんだな」

「まあ、僕もイーブイというか、その進化系をゲットしてるから──」

「た、助けてくれぇーッ!」

 

 そんな話をしていると、町の方からトレーナーと思しき人が何かから逃げるように走ってきた。それに続くように数人のトレーナーが煙を巻き上げる勢いで駆けてくる。

 ただ事ではなさそうな様子に、通り過ぎようとするトレーナーの内の一人にタケシが声をかけた。

 

「すみません! 一体何があったんですか?」

「ポケモンセンターが襲われてるんだ! なんかよく分からない武器を持った女が手当たり次第に他人のモンスタ―ボールを奪い始めて、大騒ぎになってるんだよ!」

 

 口早に説明した男性は「アンタらも早く逃げた方がいいぞ!」と言い残して港の方へと駆けていく。

 

「……ポケモンセンターが襲われてる?」

「よく分からない武器って……まさか」

 

 ナオト達は顔を見合わせ、頭に昨日の出来事を思い浮かばせる。金髪の女性が手に持った黒いチューリップ。その花から放たれる青い光が脳裏を染めた。

 

「……だとしたら、大変だ」

「ジョーイさんとポケモン達を助けないと! 急いでポケモンセンターに向かおう!」

「ええ! 戻って、イーブイ!」

 

 イーブイをモンスターボールに戻し、ナオト達は港へ向かっていた足を振り向かせ急いでポケモンセンターの方へと駆け出した。

 

 

 

 

 辿り着いたポケモンセンターからは建物のあちらこちらから煙が立ち込めていた。

 辺りを見回すと、何人かのトレーナーと思しき人が倒れているのが見える。その中で、ポケモンセンターの入り口付近に倒れている水色の制服を着た女性を見たタケシが悲鳴のような声を上げた。

 

「ジュンサーさん! 大丈夫ですか!?」

 

 慌てて駆け寄ったタケシが女性──ポケモンポリスのジュンサーの上体を支え起こす。ジュンサーは傷だらけの状態で気絶しており、タケシの声かけに呻くような声を返した。

 彼女や他のトレーナー達のことはタケシに任せ、ナオトとフルーラはポケモンセンターの中へと入る。

 

 ポケモンセンターの中では、あちらこちらに傷ついたポケモンが何匹も倒れていた。その内の一匹を庇うように抱えたジョーイと、犯人と思しき人物が相対している。

 その人物はナオト達の予想通り、先日ウチキド博士の研究所を襲ったドミノであった。右手に持った黒いチューリップの花弁をジョーイに向けている。

 

「止めろ! ドミノ!」

「ミャウッ!」

 

 ナオトとアイが啖呵を切る。すると、ドミノはジョーイにチューリップを向けたままナオト達の方へ目線と不敵な笑みを寄越した。

 

「あら、昨日のジャリ共じゃない。また会ったわね」

「ちょっとあんた! ウチキド博士の研究所に続いて今度はポケモンセンター? いい加減にしなさいよ!」

「威勢がいいこと。でもこれは貴方達ジャリ共のせいなのよ? 貴方達が研究所で大人しくポケモンを渡していれば、こうしてポケモンセンターを襲う必要もなかったんだから」

 

 自分勝手な言い分を飛ばすドミノ。どこかヤケになっているような節が見えるが、ようするにウチキド研究所での失敗で上からの信用を失ってしまったのだろう。名誉挽回のために形振り構わない形でポケモンを奪いに来たのだ。

 

「お願い、もうこれ以上ポケモン達を苦しめるのは止めて! 貴方にだってパートナーとして連れてるポケモンがいるでしょう!?」

 

 ジョーイが必死にそう訴えかけるが、ドミノは心底不快そうに鼻で笑って返した。

 

「パートナーですって? 冗談じゃないわ。私はね、ポケモンなんて大嫌いなのよ! ……ああでも、お金儲けの道具としてはこれ以上ないほど大好きだけれどね」

「そんな……ポケモンを道具だなんて。ひどすぎるわ!」

「何がひどいのよ。さっき外に吹っ飛ばしたトレーナー達だって同じじゃない。散々自分達のポケモンを見せ合って自慢してたわよ。僕は珍しいポケモンを持ってるだ持ってないだの。言葉の端々からポケモンを物扱いしてるのがよおく分かるわ。あんた達だって心のどこかで無意識にそう思ってるはずよ」

 

 もはや憎悪が混じっていると言ってもいいドミノの容赦のない文句に、ジョーイは言葉を失う。横で話を聞いていたフルーラも思わずハッとなった。

 確かにトレーナー達は自分の連れているポケモンを手持ちと表現したり、聞きようによってはポケモンのことを道具として見ているかのような節がある。だが、所詮はただの言葉遣いの問題に過ぎない。本気でそう思っている者はいないはずだ。

 だが、ジョーイは自信を持ってそう返せなかった。現にこのポケモンセンターでは捨てられたポケモンを何匹も保護しているからである。そう、捨てられたのだ。トレーナーの勝手な都合で、まるで物のように。

 

「──少なくとも」

 

 ふいに、ナオトが一歩前に出て口を開いた。

 

「少なくとも、僕はポケモン達のことをそんな風に思っていない。連れてるポケモンは、みんな僕の家族だ」

「ミャウ!」

 

 アイもナオトに続く形で飛び出し、イリュージョンを解いてゾロアの姿でドミノを威嚇する。

 ドミノはイリュージョンが解かれたその姿を見て、研究所で倉庫に閉じ込めた際どうやって脱出したかを察する。

 

「……へえ。人に化ける能力だなんて、とっても素晴らしいじゃない。ポケモンセンターにいる有象無象よりもよっぽどお金になりそうだわ」

 

 品定めするような目つきでアイを見ると、おもむろに足元に転がっている幾つかのモンスターボールの内の一つを拾い上げた。

 

「今日はせっかくだから、トレーナーの貴方に合わせてポケモンで勝負してあげる。道具の使い方っていうのを教えてあげるわ。さあ、出てきなさい!」

 

 モンスターボールを放り投げるドミノ。空中で開き、白い光と共に現れたのはお星様の形を思わせる小さな桃色の身体をしたポケモン。

 

「あれはほしがたポケモンのピィだな」

「あ、タケシ君。あのポケモンって強いの?」

 

 ジュンサー達の応急処置を済ませたのか、駆けつけてきたタケシにフルーラが問いかける。

 

「いや、能力的にはそこまで高くないはずだけど、フェアリータイプというのがまずいな。フェアリータイプはあくタイプに有利なんだ。ナオト!」

「分かってる。でも、交代はさせない。タケシ達はジョーイさんを頼む」

 

 タケシの呼びかけにナオトは応えるも、不利な状況を打開できるポケモンの交代をしない。

 相手はドミノだが、あのピィはロケット団のポケモンというわけではない。外で倒れているトレーナーが連れていたポケモンか、ポケモンセンターに預けられているポケモンだろう。故に、なるべくなら傷つけずに対処したいのだ。

 

「ピィ?」

 

 ボールから出されたピィはパチパチと目を瞬かせ、困惑した様子でいた辺りを見回している。

 

「ちっ、弱そうな奴。まあいいわ。ちょっとそこのピンク、私の言うことを聞きなさい。さもないと、その可愛らしい身体に傷がつくことになるわよ」

「ピ? ピィピィ!」

 

 ドミノが悪態を吐きながらも脅しにかかるが、ピィはよく分かっていない様子でなぜかはしゃいでいる。他人のポケモンは簡単に言うことを聞いてくれることはないはずだが、このピィはどうやらそうでもないらしい。

 嬉しそうにはしゃいでるピィに片眉を上げながらも、ドミノは懐から取り出した板状の機械を操作してピィの情報を調べ始める。

 

「……よく分からないけど、とりあえずこの技でいいわ。シャドーボールを撃ちなさい!」

「ピィ!」

 

 ドミノの指示にピィは嬉しそうに応え、その短い両手を前に出してシャドーボールを放った。

 

「躱せ!」

「ミャウ!」

 

 迫る黒い影の塊に対し、ジャンプして避けてみせるアイ。リーグ出場経験のあるナオト達にとって、この程度の攻撃は止まって見えるようなものだ。

 

「次はこれよ。すてみタックル!」

「ピピピィ!」

 

 矢継ぎ早に命令されたピィは着地しようとしているアイに向かって突進していく。

 

「アイ! こうそくいどう!」

「ミャッ!」

 

 ギリギリのところを狙ってアイにこうそくいどうを指示するナオト。空中で瞬間的な速度を出し、ピィの突進を回避する。勢い余ったピィはそのままアイが元いた位置を通り過ぎ、転んでコロコロと転がっていく。とにかく攻撃を避け続け、体力を減らしてバテさせるのだ。

 

「ピピィ!」

「ミャッ、ミャ!」

 

 そうしてナオトの指示通りピィの攻撃を避け続けるアイ。だが、予想外にも相手のピィの体力は高く、なかなか疲れた様子を見せないどころか楽しそうに笑顔で攻撃を繰り返している。

 

「……ああ、もう面倒だわ」

 

 一向に展開の変わらない状況に業を煮やしたドミノがチューリップをアイに向け、その茎頂からエネルギー弾を放った。

 

「ミャアッ!?」

「アイ!」

 

 不意を突かれてしまったアイにエネルギー弾が直撃し、数回床を跳ねて倒れてしまう。

 

「おい、ポケモンで勝負するんじゃなかったのか!?」

「そうよ! 卑怯だわ!」

「あらどうも。卑怯はロケット団にとって褒め言葉だわ。エネルギーの残りが心許ないからこれ以上あまり使いたくなかったんだけど、存外つまらなかったものだから。さあ、とどめのソーラービームよ」

 

 タケシとフルーラが糾弾するが、どこ吹く風と聞き流すドミノ。

 ピィは命令を受け、倒れているアイにソーラービームを放とうと両手を空へ向けて伸ばし太陽の光を集め始める。

 

「アイッ!」

 

 ナオトが駆け出す。それと同時にピィのソーラービームが発射された。

 アイを庇うためにナオトはビームの射線上に出るが、発射の反動が大きすぎたためにピィは体勢を崩してしまう。それによって軌道のズレたソーラービームはポケモンセンターの天井を破壊し、吹き抜けに架かっていた橋もろとも崩れ落ちる。

 

 瓦礫がナオト達目がけて降り注ぎ、衝撃音と激しい揺れが襲う。舞い上がった煙がポケモンセンターを覆い尽くした──

 

 

 

 

「……ごほっ、ごほっ」

 

 塵埃と煙が舞う中、フルーラは足元が覚束ない状況で咳き込みながら立ち上がる。口と鼻を塞ぎながら辺りを見回してその酷い惨状に眉を潜める。瓦礫で埋め尽くされ、もはや元のポケモンセンターの面影は見る影もなくなっていた。

 ドミノにやられたトレーナー達は彼女の手によって外に放り出されていたから大丈夫だろう。だが、ナオトとアイ、タケシ、それにジョーイさんが無事かどうかは分からない。

 

「ナオト! アイちゃん! タケシ君!」

 

 不安な気持ちを乗せてフルーラは周りに呼びかける。だが、返事はない。

 そこへ、瓦礫が崩れる音。フルーラは弾かれたように音のした方を振り返った。

 

「……ドミノ!」

「はあい、ジャリガール。あのボーイフレンドじゃなくて残念だったわね」

「ナオトは別にそんなんじゃないわよ!」

 

 フルーラとドミノがいる場所はポケモンセンターの入り口に面してはいないが、壁が大きく崩れて外に出られる形になっていた。

 

「それにしても、ソーラービームだったかしら? まさかこんなに威力がある技だったとはね。思わぬ収穫だったわ」

「ピィ!」

 

 足元で相変わらず楽しそうにしているピィにチラリと視線をやりつつ、ドミノは先ほどフルーラがしたように辺りを見回す。

 

「……この様子じゃ、あのレアポケモンも含めて無事じゃなさそうね。残念だけど、適当にボールを回収してさっさと退散させてもらおうかしらね」

 

 そう言って、ドミノはフルーラなど眼中にないかのように外へと出ようとする。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

 慌ててフルーラがそれを止める。ドミノはうざったそうに彼女の方を振り返った。

 

「何よ。ひょっとして、貴方もポケモン勝負したいわけ? あら、ごめんなさい。確か貴方ポケモン持ってなかったわよね」

「……お生憎様。あれから私だってポケモンゲットしたんだから」

「へえ? 見せてごらんなさいな」

 

 ここまできたら後には引けない。フルーラはポシェットからモンスターボールを取り出した。

 

「……お願い、イーブイ!」

 

 縋るような声と共に投げられたボールが開き、中から飛び出した光がついさっきゲットしたばかりのイーブイの形を作り出す。

 

「ブイッ」

 

 光が収まり、現れたイーブイが地面に降り立つ。イーブイを見て、鼻で笑うドミノ。

 

「ハンッ。どんなポケモンかと思えば、愛玩用がいいとこそうなポケモンじゃない」

「うるさいわね! そのピィだって似たようなもんじゃない!?」

「この子は見た目に反して強力な技が使えるようだし、このチューリップの代わりとしては十分に役立ってくれてるわ。それで、そんな何の役にも立たなそうなヤツに何ができるのかしら?」

 

 ドミノの言う通り、あのピィは疲れ知らずの上覚えている技の威力も存外高い。さすがのフルーラも不安の色を乗せた表情でボールから出したイーブイを見た。

 

「……そんなの、やってみなくちゃ分かんないでしょ!」

 

 ナオトのようにピィを傷つけずにどうにかしようなんて真似を試みる余裕はない。フルーラは右手でピィを指差す。そして、技を指示した。

 

「イーブイ! たいあたりよ!」

「……イブァ」

 

 が、イーブイが動く気配はない。それどころかそっぽを向き、器用に前足で口を覆って欠伸をした。

 

「な、何してるのイーブイ! たいあたりだってば! お願いだから言うこと聞いてちょうだいよ!」

「ブイ」

 

 必死に声をかけるフルーラと一向に動こうとせず毛繕いをし始めるイーブイ。そんな彼女らを見て、ドミノはくつくつと込み上げた笑いを抑えながら口を開く。

 

「くくっ……悪いけど、貴方達の漫才に付き合ってるほど暇じゃないの。ピィ、シャドーボール」

「ピィ!」

 

 ドミノの命令を受けて、笑顔のまま両手から黒い塊を放つピィ。その攻撃は呑気に座り込んでいるイーブイに炸裂した。

 

「ブッ!?」

「ああ!」

 

 シャドーボールをまともに受けて吹っ飛んでしまうイーブイ。フルーラが慌てて駆け寄る。

 

「あっはっはっ! ざまあみなさい! 昨日のお返しよ!」

「ピィ! ピィ!」

 

 ドミノが嘲笑う。そんな彼女の周りを褒めて褒めてとばかりにピィがはしゃぎ回っている。

 その馬鹿にした様子に腹が立ったのか、イーブイは立ち上がってドミノ達を睨みつけた。

 

「……イブ」

「イーブイ、やる気になってくれたのね。よーし、今度こそたいあた──」

「ブイッ!」

「あ、ちょっと!」

 

 イーブイはフルーラの指示を待たず、ピィに向かってとっしんする。

 

「すてみタックルで返り打ちにしなさい」

「ピ! ピピピピィ!」

「ブゥッ!!」

 

 しかし、ピィのすてみタックルの一撃によってとっしん攻撃は中断され、イーブイの身体は再び宙を舞った。

 

「イーブイ!」

「……ブ、イ」

 

 イーブイは傷ついた身体のままゆっくりと起き上がり、はしゃいでいるピィ越しにドミノを睨む。その瞳を見て、ドミノは不快そうに片眉をピクリと上げた。

 

「……生意気な目ね。いいわ。特別にこっちでトドメを刺してあげる。恨むんなら不出来なトレーナーを恨むことね」

 

 ドミノが右手に持った黒いチューリップを振り上げる。

 

「ッ!」

 

 フルーラは咄嗟にイーブイを抱え、ドミノに背中を向ける形で庇った。

 そして、エネルギー弾を放つべくチューリップが振り下ろされる。

 

 

「──させるか!」

「なっ」

 

 

 しかし、チューリップからエネルギー弾が放たれることはなかった。ドミノの背後から飛びかかったナオトがチューリップを奪い取ったのだ。

 取り返そうとするドミノの前に傷ついたままの身体のアイが立ち塞がる。

 

「ミャア……!」

「ちっ、やってくれるじゃない。でもそんなボロボロの状態で何ができるっていうのかしら? さっさと退かせちゃいなさい」

「ピィ!」

 

 アイがドミノ達を抑えている間にナオトはチューリップを床に叩きつけて壊し、座り込んでいるフルーラの元へ駆け寄った。そして、彼女が抱えているイーブイの容態を診る。

 

「イーブイは……よし。まだ大丈夫そうだな」

「ちょ、ちょっとナオト。どうするつもりなのよ」

「決まってるだろ。ダメージを受けたアイじゃあ時間稼ぎが精一杯だ。イーブイになんとかしてもらうしかない」

 

 ナオトの言葉に、とんでもないとばかりに首を横に降るフルーラ。

 

「無茶よ! ゲットしたばかりの子なのに、あんな強い技を覚えてるポケモンに勝てるわけないじゃない! ……そうだわ。あんたが他のポケモンを出せば──」

「それでいいのか?」

 

 咄嗟の提案に対して真剣な表情を返すナオトに、フルーラはハッと息を呑む。

 

「このままやられっ放しで、本当にいいのか? 見ろよ。イーブイはまだやる気だぞ」

 

 見れば、イーブイは未だドミノ達を戦う意思を宿した目で睨みつけている。

 

「でも……」

「トレーナーが自分のポケモンを信じなくてどうするんだ。そのイーブイをゲットしたのは、お前なんだぞ!」

 

 どこか辛そうな表情のまま紡いだその言葉は、彼自身にも言い聞かせているように聞こえる。しかし、ナオトの言葉はしっかりとフルーラの心にも響いた。元々気が強い彼女の心の琴線に触れたのだ。

 そうだ。アイの力を借りたとはいえ、イーブイは自分がゲットしたポケモン。人から奪ったポケモンなんかに負けてはいけない。いや、負けるはずがない。

 

「……イーブイ、やれるわよね?」

「ブイ」

 

 フルーラがイーブイに目を向けると、イーブイはふらつきながらも頷いてアイに攻撃を仕掛けているピィを見据える。その目から感じるのは、自分に似た気の強さ。

 そんなイーブイに頷き返し、フルーラはイーブイを床に下ろして立ち上がる。

 

「ミャッ!?」

 

 その時、ちょうどアイがピィのすてみタックルを受けてナオト達の元に吹き飛ばされた。

 

「さあ、ソーラービームで今度こそジャリ共にとどめを刺してやりなさい」

「ピィ!」

 

 ピィが先ほどやったように、両手を空に掲げて太陽の光を集め始める。

 

「イーブイ! スピードスター!」

「イ、ブッ!」

 

 させるものかとフルーラはイーブイにスピードスターを指示した。覚えている技はナオトから教わったのだ。イーブイが放出した幾つもの星型の光線が技の準備で隙だらけのピィにぶち当たる。

 

「ピ、ピィ……!」

「今よ! とっしん!」

「ブッ! ブイブイブイ、ブイッ!」

 

 間髪入れずとっしんを指示するフルーラ。スピードスターを受けて怯んでいるピィに、イーブイのとっしん攻撃がクリーンヒットする!

 先程のスピードスターといい通常より威力があるところからして、このイーブイの特性は自分と同じタイプのわざの威力を倍増させる"てきおうりょく"で間違いないだろう。ナオトはニヤリと口元を歪ませた。

 

「ピィ~……」

 

 イーブイのとっしんを受けて吹っ飛んだピィ。ぐるぐる目を回してその場に倒れてしまう。

 

「ちょっと! なんでやられるのよ! たった二発受けただけじゃない!」

「お前が考えなしにすてみタックルを連発させたからだ。とっしんもそうだけど、あの技は自分自身にも幾らかダメージが返ってくるんだよ」

 

 ナオトがそう言うと、ドミノは舌打ちをすると共に懐から小さな玉を取り出した。

 

「……この次はこうはいかないわよ!」

 

 取り出した玉を放り投げて煙幕を張るドミノ。

 煙幕が晴れると、そこに残されていたのは倒れたままのピィ。ドミノの姿は影も形もなかった。

 

 

 

◓ ◓ ◓ ◓ ◓ ◓

 

 

 

 騒ぎが収まり、町の人達総出でポケモンセンターの瓦礫を撤去することとなった。もちろん、ナオト達も撤去を手伝っている。

 ちなみに、タケシとジョーイさんも無事であった。タケシが連れているポケモンであるイワークとイシツブテは撤去作業に大きく貢献してくれている。

 

「助かるわ、タケシ君。イワークもイシツブテも、ありがとう」

「とんでもない、ジョーイさん! 自分達にお任せください!」

「グオオ」「ラッシャイ!」

 

 てきぱきと働くタケシ。多分、ウチキド博士の元で働いていた時もあんな感じだったのだろう。どうやら彼はウチキド博士だけではなく、美人に弱くて惚れっぽい性格をしているらしい。

 そんなタケシを尻目に、フルーラはイーブイに声をかける。

 

「イーブイ。さっきはありがとね」

「イブッ」

「あっ、もう……」

 

 しかし、素っ気ない態度でそっぽを向くイーブイ。

 先ほどのバトルで一応言うことは聞いてくれたが、まだまだ懐いてくれたわけではなさそうだ。それでも、ポケモン初心者であるフルーラは以前よりもポケモンのことがもっと知りたいと思うようになっていた。

 

 そんなフルーラを見て、ナオトは小さく笑みを浮かべる。

 

「ミャウ」

「ん? どうし──ああ、そうか」

 

 ナオトの裾を少女の姿のアイが引っ張った。それによってあることを思い出し、ナオトは傍らにいるジョーイの方を向く。

 

「あの、ジョーイさん」

「何かしら? ナオト君」

「あのピィのことなんですけど……どうして主人でもないドミノの言うことをあんなに嬉しそうに聞いてたんでしょうか」

 

 ナオトの質問に、ジョーイは眉尻を下げて顔を曇らせた。

 

「……あのピィは、このポケモンセンターに預けられたポケモンなの。でも、治療が終わってもトレーナーの子は迎えに来なくて……今も音信不通のままなのよ」

「それって……」

「たまにいるのよ。預けたまま引き取りに来ないトレーナーが……」

 

 つまり、捨てられたということである。怪我したままどことも分からない場所に捨てるよりはマシだろうが、それでも捨てたことには変わりない。ナオトは胸の内に憤りを感じた。

 ピィは元々陽気な性格をしていて、どんな人の指示でも嬉しそうに聞くのだという。もしかしたら、元のトレーナーと過ごしていた頃を思い出していたのかもしれない。

 

 

 

 

 その次の日。

 瓦礫の撤去は未だ終わっていないが、それは後から駆けつけた専門の業者に任せてナオト達はナツカンジムのあるナツカン島を目指して出発するのであった。

 

 それを見送り終えたジョーイさんは、ポケモンセンターで預かっているモンスターボールがちゃんと全てあるかどうかの再確認を行っていた。

 

「あ、あら?」

 

 しかし、ピィのモンスターボールだけが見当たらない。それどころか、ピィの姿も見当たらなくなっていたのであった。

 

 

 




引越しのため投稿が遅れました。
下書きから本文に書き上げるだけなんですけどね。それでも余裕がないとやっぱり捗らない。

ちなみに、この作品は無印時代のアニポケを意識して書いています。
そう。なのでバトルがおざなりでも問題ない……問題ないのだ。

■ナオトのコイキング
実はホップタウンのはねる高さを競うリーグで好成績を収めたコイキング。
ホップタウンから離れ、流れに流れてコイキング売りの親父に釣られた。
人から買ったりもらえたりするコイキングの個体値が高いのはお約束。

■フルーラのイーブイ
気が強く、クールな性格をしている。
「ポケットモンスター Let's Go! イーブイ」絶賛発売中!



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