ダンバートンの近郊というにはちょっと遠いある場所。そこに、ヒィとメイナは来ていた。
「やってきましたマスダンジョン! いや~懐かしいなぁ」
そう楽しそうに言うヒィに、メイナが不思議そうな視線を向けた。
「あら? ご主人様、私を雇う前に、ここに来たことがあるのですか?」
そうメイナに聞かれたヒィは、「たはは」と笑いながら、頬をかきながら答えた。
「いや、前世にね。ここによく通ってた記憶があって」
「はぁ……」
ヒィの答えに困惑した表情を浮かべるメイナ。まぁ、確かにそれは困惑するだろう。
「まぁ、それはさておき、さっそく入ろうよ」
「そうですね。頑張っていきましょう」
そう言葉を交わし、二人はマスダンジョンの中に入っていった。
* * * * *
最初の部屋。そこにあった宝箱をヒィが開ける。すると、扉が閉まり、コボルドたちが現れた。
「よし、やるとするか。メイナはあっちのコボルドをお願い」
「かしこまりました」
そう言葉を交わすと、二人は別の方向に走り、戦闘を開始した。
一匹のコボルドに狙いをつけ、クロスボウの強烈な一撃をお見舞いする。そしてそのコボルドの反撃を盾で受け止め、メイスで殴りつけてとどめを刺す。
ヒィは危なげなく、コボルドたちと戦っていた。
そしてある程度倒したところで、余裕が出てきたので、メイナのほうを見ると……。
「……」
「うわあああ、メイナああああ」(やっぱりコボルドの相手は、メイナには早すぎたかなぁ……)
メイナがコボルドにやられて、気絶していたのであった。ヒィはあわてて、メイナを倒したコボルドとの戦いに向かって行った。
* * * * *
「はふぅ……すいません、ヒィ様」
「う、うぅん、こちらこそごめんね。もっと早く気づけばよかったんだけど」
あれから、コボルドを全滅させた後、フェニックスの尾でメイナを蘇生させた後、傷の手当をしながらヒィはメイナと謝りあっていた。
「い、いえ、こちらこそ……」
「いやいや、僕のほうこそ……」
そして謝りあって数分。
「そ、それじゃ、おあいこってことで。これからお互い気を付けていこうよ」
「そ、そうですねっ。お互い、気を付けて頑張っていきましょうっ」
そう気まずい雰囲気ながらも言葉をかわし、二人は再び歩き出したのであった。
* * * * *
そして次の部屋。そこで遭遇したのは、コボルドとクモとネズミであった。
万が一のことを考えて、メイナはあらかじめ、部屋の外に待機させている。
「よーし、それじゃまずは……と」
そうつぶやくと、ヒィはクロスボウに矢をセットして、コボルドに放った。それで吹き飛ばされたコボルドは怒ってヒィに襲い掛かってきた!
その攻撃を盾で受け止めると、ヒィはメイスを思いっきり振り下ろして、コボルドを吹き飛ばした! その後も、ヒィは手慣れた様子で、コボルドを倒していった。
そして部屋の中のコボルドがいなくなったところで……。
「おーい、メイナ、もういいよー」
「はーいっ」
ヒィのそばにメイナが瞬間移動した。その原理は一切不明である。
そしてメイナは残っているクモ、ネズミに向かって走り出した。そしてそのまま戦闘に突入する。
もちろん、その間も、ヒィは気を抜いているわけではない。メイナの様子に気を配って、彼女が危ないときは援護をしたりした。
そして数刻後。
メイナの奮闘と、ヒィの作戦と援護のかいあって、部屋の敵は全滅していたのであった。
しかし、マスダンジョンの地獄は、まだまだこれからなのであった……!
今話も読んでくださり、ありがとうございました!