閃乱カグラ~混沌の世界~   作:麻婆豆腐メンタル

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タグに書いている、所までの道のりが遠い…

この話から、少しずつ龍導メンバーの過去や特殊能力の伏線や解説も多少混ぜていきます。


龍導vs蛇女:先鋒戦

 

 第二訓練所

 

 

 

「春花ァ!負けたら承知せんぞ!」「春花様ァ!頑張ってー!」「春花さん、頑張ってやー」

 

 

 

 

 

 

 

 と滅赤と対面している年増……ゲフンゲフン!大人の女性と言った表現が相応しい蛇女の生徒が応援を受けていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ウフフ、貴女私のお人形にならない?」

 

 

 

 

 

 

 

「嫌!」

 

 

 

 

 

 

 

(やり過ぎるなよ……)

 

 

 

 

 

 

 

 輪廻はヒヤヒヤしていた。相手側の筆頭もヤレヤレと言った態度をしていた。

 

 

 

 

 

  「では、双方準備は宜しいか?」

 

 

 

 鈴音が双者に確認を取る……(尚、鈴音がいる理由は判定に教師がいた方が良いだろうと言う輪廻と光牙による理由である)

 

 

 

「「コク」」両者が同時に頷いたのを、確認し

 

 

 

     「いざ!紅蓮の如く舞い散れ!」

 

 

 

 戦いの火蓋が落とされた瞬間先に動いたのは

 

 

 

「やぁ!」グオッ!

 

 

 

 滅赤であった。春花目掛け愛用の狼牙棒で勢い良くスイングを繰り出した。

 

 

 

「危ない♪危ない♪」ヒョイ

 

 

 

「わぁ!」ズテーン!

 

 

 

 狼牙棒の重さとスイングが強すぎた為に豪快に転ぶ滅赤。それを好機と見た春花は

 

 

 

「お仕置きよ……そぉれ!」シュッ!

 

 

 

 春花は意図も容易く攻撃を躱しカラフルな色合いの液体が入った試験管を投げ付けた。

 

 

 

「!ふん!」パリン!

 

 

 

 転んだ状態から起き上がった滅赤は投げ付けられた試験管を素手で弾き砕いた。

 

 

 

「!ウソ、でしょ!?」

 

 

 

 春花は滅赤の行動に驚愕した。それもその筈、液体の中身は劇薬(投げ付けたのは主に酸性の薬品)であったからである。

 

 

 

「(素手で砕くなんて!あの子まさか薬物に対して……耐性でもあるの!?)」

 

 

 

 春花は驚きながらも様々な推測を立てるが……

 

 

 

「痛ァ~い!熱~い!」ヒリヒリ

 

 

 

 滅赤は試験管を砕き液体の掛かった部分に息を吹きかけている。

 

 

 

「(……そうじゃないみたいね。だけど……可愛いわね)」

 

 

 

 呆れた様な、愛玩動物を愛でる様に滅赤を見る春花。

 

 

 

「でも、これで終わらせるわ!『忍!転身!』」

 

 

 

  ホワン、ホワン、ホワン

 

 

 

 春花が忍・転身した姿は……かなり際どいレオタード姿に白衣を被った姿になった。

 

 

 

 これを見た滅赤や龍導学院の選抜メンバーは

 

 

 

「うわぁ、寒そう……」「薬品仕様なら恐らく、あの白衣が弱点だろうな…」「……(忍んでない)」「あの姿……敵から注意を引くためか?」「うん!エロい!良し!」「何を言っているんだ?君は?」

 

 

 

 上から滅赤・輪廻・蘇芳・白銅・白堊・灰怒の順に思った事を口に出したり、心に思っていた。

 

 

 

「何か知らないけど!とにかく食らえ!」

 

 

 

 どこぞのスタンド使いのような台詞を吐きながら、春花目掛けて狼牙棒を振り上げる滅赤。

 

 

 

「秘伝忍法!『DEATH×KISS』」フワフワ

 

 

 

 ハート型の風船の様な物が滅赤の前に接近してきた。

 

 

 

「(こんなに遅いなら威力も大した事ないよね!)」

 

 

 

 しかし、直ぐにその考えは間違いだと気付かされる……

 

 

 

   ピタッ滅赤が触れた瞬間………カッ!

 

 

 

「え?」

 

 

 

   ドガァァァン

 

 

 

 閃光と共に滅赤の声が爆発音によって、書き消される。

 

 

 

 そう、春花の放った『秘伝忍法』はハート型の爆発術であったのだ。

 

 

 

 しかし、本来ならここまでの大爆発は普通は起きない。

 

 

 

 ならば何故このように派手に爆発したかと言うと……単純明白、滅赤は避けずに全てをもろに食らったからである。

 

 

 

「……やり過ぎちゃったかしら?」(汗)

 

 

 

 流石に春花もここまでの被害が出るとは思わなかったのか、少々戸惑っていた。

 

 

 

 

 

「ま、まぁこれで決着はついたわね!」

 

 

 

「あ~ビックリした~」ムクリ

 

 

 

「へえぁ!?」

 

 

 

 春花は驚きのあまりに素頓狂な声を上げた。それもその筈、大爆発に捲き込まれた滅赤が何事もなかったかの様に起き上がってきたのである。

 

 

 

「よーし次はこっちの番だね!『呀嵐道』」ギュオ!

 

 

 

 

 

 滅赤が狼牙棒を回転しながら振るうと同時にとてつもない暴風が春花目掛け飛んで来る。

 

 

 

「くっ!」ガシャガシャ

 

 

 

 暴風から春花を守るように様々な傀儡達が立ちはだかる。タイプとしては人型の傀儡が多く、まるで女王を守る僕の様に見える。

 

 

 

「ホゥ……薬に傀儡術か。中々器用な奴だな」

 

 

 

 輪廻は春花の戦い方や技術に対して感心したと同時に

 

 

 

「(だが、滅赤の弱点にはまだ気付いていない様子で)」ニヤ

 

 

 

 ドガ!グシャ!ベシ!ゴスッ!ゴキ!立ちはだかった傀儡達が暴風に捲き込まれ次々に破壊されていく。

 

 

 

「(まずいわね……まさか圧倒していた筈なのに、こうも容易く逆転されるなんて……しかもあの竜巻どんどん大きくなっているし……)」

 

 

 

 春花の心中通りに竜巻(暴風)はだんだんと規模を増して春花目掛けて進んでいる。春花はこのままでは竜巻に捲き込まれ一瞬で敗北してしまう状況に追い込まれてしまった。

 

 

 

 が、シュン……ドサドサ、ズシン

 

 

 

 竜巻がいきなり消え、一緒に巻き上げていた傀儡や木々等が降ってきた。

 

 

 

「?」

 

 

 

これには、蛇女も龍導も疑問に思っていたが滅赤の姿を見てその意図を察した。それは滅赤の姿が先程の制服ではなく。

 

 

 

 ローライズにフード付きのパーカー姿へと変わっていたからである。

 

 

 

 つまり、先程の暴風は『忍転身』までの時間稼ぎであったという事である。

 

 

 

「そっちも忍転身したんだし、文句無いよね!てな訳で……秘伝忍法!『牙王滅壊断』!」怒ッ!

 

 

 

 秘伝忍法にしてはただ振り上げた狼牙棒を地面に叩き付けた技にしか見えない……相手に叩き付けるならば分かるが地面に叩き付けたため、蛇女からはクスクスと笑い声や呆れたような表情など小馬鹿にしたような雰囲気が漂っていた。

 

 

 

この反応に対して、龍導の選抜メンバー達は…

 

 

 

「状況を理解できない蛇女は馬鹿だなぁ……」

 

 

 

「さっきの力を見てこの雰囲気でしたら、馬鹿よりアホですね」

 

 

 

「これ、私の試合に影響するよね?」

 

 

 

「あれが秘伝忍法なら、俺の下突きも秘伝忍法で良くない?」

 

 

 

「何でさ」

 

 

 

 またもや、輪廻・蘇芳・白銅・白堊・灰怒の順に感想を述べた。

 

 

 

「……何も、起きない?ならこっちから行くわ『ゴゴゴ…』よ!何?この震動?」ガッ

 

 

 

 春花は次の攻撃に移ろうと、直ぐに臨戦耐性に入り攻撃を仕掛けようとするが…自分の見た光景に疑問が浮かぶ。

 

 

 

「(……?あら?私何で?…空を見ているのかしら?攻撃をしようと構えた筈なのに?何で?)」

 

 

 

 そんな事を考えながら春花は震動が起きた際に何が起きたかを考えた…

 

 

 

 滅赤が秘伝忍法を放った数秒後に大気をも震わす様な震動が第二訓練所に響き渡った……瞬間“ソレ”は起きた。

 

 

 

 一言で表すなら、シンプルに爆発……というよりそういった表現しか出来ないだろう。例えば核爆弾を爆発させた様な……と言った所で実際に核爆弾の威力を体験した事の無い者達が表現できる筈がないのだ。

 

 

 

 故にシンプルに爆発。その一言で表した。

 

 

 

 春花はそんな事を考えながらと同時に……ドチャ!

 

 

 

「グハッ!?ゲホゴホッ!」ボロ

 

 

 

 地面に叩き付けられる事により、意識を覚醒させた。

 

 

 

「……ふーん、今の食らって生きてる何てさ……お姉ちゃん結構丈夫なんだね?」ニコニコ

 

 

 

「ハァハァ…ゲホ!これが、ハァ…大丈夫に…フゥ、ハァハァ、見えるの?貴女には」

 

 

 

 春花は滅赤の無邪気な反応に少し癪に触ったらしく、珍しく怒りに満ちた(多少だが)表情で答えた。

 

 

 

 滅赤はそんな春花の反応を見ながら。

 

 

 

「うん!私が相手してきた中で秘伝忍法を食らって生きていた人は挽き肉になっていたから……でも、もう終わりにしようか…」ギュオ!

 

 

 

 とてつもないスピードで接近し次々と春花に迫り来る狼牙棒による突き・払い・振り上げ・振り落としの攻撃の数々を辛うじてではあるものの春花はギリギリで回避している。

 

 

 

「くっ!この!」ベシ!ガシ!

 

 

 

 春花も負けじと反撃に格闘攻撃や傀儡を使うが全くと言って良い程通用しない……しかしここで疑問点がある。それは春花が得意の薬品を利用しない点である。

 

 

 

 白衣がなければ使えないというデメリットがあるが何も白衣が必ず必要という訳でも無い。では何故使わないかというと、今ある薬品は睡眠薬×4と麻痺薬×2しかないためである。

 

 

 

「(この子の弱点は多分薬品だと思うけど……でも数もだけどこの薬が効く保証も無い!どうすれば……)」

 

 

 

 しかしそこは蛇女の3年。先刻の情報だけで弱点を看破する観察眼は流石というべきである。

 

 

 

「ほらほらほら!次は何をするの?体術?人形?お薬?早くしないと私が勝っちゃうよ!」ギュン

 

 

 

 更に攻撃のスピードを上昇させて行く滅赤。まるでスタミナの底が無い様な連撃に春花は遂に

 

 

 

「ッ!」ドン

 

 

 

 壁際に追い込まれてしまった。

 

 

 

「(こうなったら一か八か!)」シュバッ!

 

 

 

 麻痺薬の入った注射器を二本丸ごと、滅赤目掛け投擲する。

 

 

 

「ワアッ!?」パリン、プス

 

 

 

 一本は弾かれてしまったが……もう一本は左腕に突き刺す事に成功した。しかし滅赤は気にする素振りを見せずに春花に止めを指そうとするが

 

 

 

「あ……れ?……左腕が……動か……ない?違う……身体全体の動きが……鈍い!?」ピクピク

 

 

 

 麻痺薬の効果により左腕が動かなくなり、身体全体の動きも鈍くなってしまった滅赤。

 

 

 

「左腕は分かるのに……何で……身体全体にも……効果が?」

 

 

 

 滅赤は身体全体にも効果がある事に対して疑問を持ってその疑問に対して答えたのは、春花であった。

 

 

 

「フ、フフフ簡単よ……貴女の身体の新陳代謝が良くなっていたからよ……」

 

 

 

 この答えに対して蛇女や龍導もそうなのか?春花が言うならそうなんだろう、と言った雰囲気が漂っていたが。

 

 

 

「あ~なるほど薬物代謝……解毒代謝か」

 

 

 

 そう答えたのは意外も意外、先程からアホな事ばかりぬかしていた白堊であった。

 

 

 

「どういう意味だ?」

 

 

 

 白銅が白堊に向かって聞くと

 

 

 

「あ~結構複雑な部分あるけど、簡単に説明するとな……」

 

 

 

 白堊曰く、解毒代謝とは生体に対する毒性を軽減する効果のある酵素を出し、毒性のあるものを分解・排出しやすくするらしいが、かえって毒性を高める。

 

 

 

 との事だった。つまり、滅赤は解毒代謝の結果で発生した毒性により身体全体まで麻痺してしまったのである。

 

 

 

「……お前只の馬鹿では無いんだな」

 

 

 

「いくら何でも酷くない!?」

 

 

 

 白銅からそう言われた白堊は反論した。

 

 

 

「お前等騒ぐのは勝手だが、先鋒戦の観戦戻れ。滅赤ちゃん……まだ何かあるみたいだぞ?」

 

 

 

 輪廻からそう言われた二人は第二訓練所を覗き込んだ。

 

 

 

「身体が動かないなら、敗けを「…もん」…え?」

 

 

 

 春花が滅赤に近付きながら、降参・負けを認めるように進めるが一方の滅赤は

 

 

 

「まだ、敗けて、ない!もん!」ググググ

 

 

 

 頑なに敗けを認めない滅赤に対して春花は呆れながら溜め息を吐き、指をパチン!と鳴らしたすると先程まで滅赤の「牙嵐道」により打ち上げられ、地面に錯乱していた傀儡達が起き上がり、ガシャン!ガチャン!カチッ!合体し始め………

 

 

 

    ーーズビュウウウンーー

 

 

 

 巨大な傀儡になった!(しかしデザインはノーマル傀儡)

 

 

 

 これを見た焔達は、また何か変な物造ったんだなぁといった反応だったが……龍導の選抜メンバーは

 

 

 

「「「スッ……スゲェェェーーーー!!!」」」

 

 

 

 白堊・白銅・蘇芳の三人は興奮気味に叫び声を上げた。

 

 

 

「合体したぞ!?ヤベェ!超COOL!じゃね!?」

 

 

 

「あぁ!あのメカニックっプリ超絶イカしているな!」

 

 

 

「デザインはダセェけど合体とか浪漫だぜ!」

 

 

 

 このように、三人はかなり食い付いていた。

 

 

 

 残りの二人は

 

 

 

「いや、私の糸人形も凄いだろ!?なぁ!」シュシュ

 

 

 

 糸で人形を造りアピールする輪廻。

 

 

 

「いや、何張り合っているんですか!?それより滅赤さんの心配しましょうよ!?」

 

 

 

 輪廻と三人にツッコミを入れる灰怒

 

 

 

 三人はハッと正気に戻り、滅赤の方へと意識を向ける。途中、チラチラと白銅が合体傀儡を見ていた。

 

 そんな白銅を見ながら灰怒は

 

 

 

「(白銅さんって、ああいった物が好きなのか…)」

 

 

 

 そう思いながら試合の観戦へと戻った。

 

 

 

 

 

 一方的、正にその一言が合うように、滅赤は春花の巨大傀儡による攻撃を食らっていた。麻痺薬により満足に動けない滅赤は防御も満足に出来無い為、もはや立っているのが精一杯であった。

 

 

 

「…ふぅーふぅー…ふぅーまだ、負け…てないもん…!…全然、効いて、ないっ…もん!」フラフラ

 

 

 

「あれだけ攻撃食らっていながら、まだ認めないのね(^_^;)けどこれで終わりよ!」パチン!

 

 

 

 ゴオッ!!

 

 

 

 巨大傀儡の腕が滅赤へと迫ってくる。もし当たったら良くて戦闘不能、悪ければ即死、そのような凶悪な攻撃が滅赤に迫るが、滅赤は避けようとせずにまるで迎え撃つかのように巨大な拳を睨み付け、満足に動けない身体で武器を構えた。

 

 

 

「お…おいおい!コレマジで大丈夫なのか!?」アセアセ

 

 

 

切羽詰まったかのように滅赤の心配をする白堊、あまりの状況故かかなり焦った声音であった。

 

 

 

「この状況は想定外だ……ヤバいかも……な」

 

 

 

 輪廻もまさか避けずに迎え撃つ構えをするとは思わなかったらしく、顔がひきつっていた。その他のメンバーもたった一人を除いて冷や汗を浮かべていた。

 

 

 

 その一人とは……

 

 

 

「…もし、本当に生命の危機に滅赤ちゃんが立たされたら例えオレが不戦勝になろうと、助太刀するがな」

 

 

 

 龍導学院2年の次鋒戦担当の蘇芳であった。

 

 

 

 この発言に対して、輪廻は訝しみながら蘇芳に

 

 

 

「なぁ、お前さぁ滅赤ちゃんに対して何かあるのか?いくら何でもそりゃ過保護すぎるぞ?」

 

 

 

 そう問い質すと蘇芳は顔を滅赤に向けたまま

 

 

 

「……せめて、手前の手が届く距離の人間位は助けてぇだけだ………もう二度と……いや何でもねぇ…」

 

 

 

 全員が何かしら過去にあったのか?と思ったと同時に……こいつ悪忍だよな?と思った。

 

 

 

 一方で第二訓練所の滅赤は

 

 

 

 自身の身体よりも巨大な拳が滅赤へと迫る、迫る、迫る、迫る、迫る、迫る、迫るーー

 

 

 

 そして、遂にその拳は滅赤の身体をーーバキャ!

 

 

 

   ーー捉える事が出来なかったーー

 

 

 

         「ぇ?」

 

 

 

 誰が言ったか分からない程、その状況を理解する事が出来なかった。

 

 

 

 それもその筈……殆ど死に体であった滅赤が巨大傀儡のパンチを打ち返した――否、弾き飛ばしたからである。この事実に一番驚いていたのは、春花であった……そう考えているであろう春花に対して滅赤は。

 

 

 

「何で?って表じょ「まぁ、当然よねぇ♪」……え?」

 

 

 

 春花は驚く所か笑いながら語り始めた。

 

 

 

「フフフ貴女にさっき投げた注射器に入っていた薬はね、確かに麻痺の効果もあるけど…麻痺による拘束が目的ではないのよ…本当の効果は…」

 

 

 

 春花は薬の本来の効果を説明しようとしたが滅赤本人はそんな事はどうでも良いと言わんばかりに春花に向かって来た。

 

 

 

だが、攻撃は全て当たらない。または簡単にいなされてしまう。

 

 

 

「!?当たらない!当たらない!当たらない!当たらない!何で!?何で!?」イライラ

 

 

 

 余りにも攻撃が当たらない為か、滅赤は段々とストレスが溜まっていた。コレを見ていた灰怒は左目を閉じ、時間にして約10秒経過した後…蘇芳に

 

 

 

「蘇芳さん次鋒戦の準備しても大丈夫ですよ、結果は分かったので……」

 

 

 

「……?しかし、滅赤を放っておく訳には……「大丈夫、滅赤さんは死なない」何?」

 

 

 

 灰怒の放った一言に蘇芳は反応した。

 

 

 

「……何の根拠があって、そんな事を……」

 

 

 

「アレだ《未来視》だろ?」

 

 

 

 白堊が灰怒に言うと灰怒は「えぇ、そうです」と答えた。しかし、蘇芳は納得をしていなかった。

 

 

 

「仮にその未来視とやらが的確だとしたところで、オレがいきなり……『はい、そうですか』と納得するとでも思っているのか?」

 

 

 

 蘇芳は灰怒と手合わせや戦いを見ていないため、灰怒の事を余り信用していない様子で語るこの発言に灰怒は…

 

 

 

「そんなに信用出来ないなら、お前を実験台にしてやってもいいんだが?駄肉君?」

 

 

 

 挑発するかのように蘇芳を煽り出した。

 

 

 

「「………」」ゴゴゴゴ

 

 

 

 正に一触即発になりそうな雰囲気が漂っていたが、突如訓練所から

 

 

 

    ーーバゴォン!ーー

 

 

 

 凄まじい音が響き渡った為、全員が何事かと見に行くと、狼牙棒の先端部位が肩に突き刺さり身動きの取れなくなっている春花とその前で拳を構えている滅赤がいた。

 

 

 

「ッ!……クッ」ズキズキ

 

 

 

 春花は痛みのあまり苦悶に満ちた表情を浮かべている。コレを見た滅赤は嬉しそうな表情をしながら

 

 

 

「やッッッッとッ!余裕のない!苦しそうな!顔になったね!でも!これで終わりだよ!秘伝忍法!『魔拳・豪鬼』!!!」グン!

 

 

 

 最大限にまで力を込めた、滅赤の拳が春花に迫って来る!

 

 

 

「おいおいおいおいおいおいおいおい!滅赤ちゃん!あの春花って姉ちゃん殺しちまうぞ!?止めようぜ!?」

 

 

 

 白堊は流石に相手を殺めてしまう状況は不味いと感じた為、中断を浮かべたが

 

 

 

「……お前……さっきの"結果"とはまさか……」

 

 

 

 蘇芳は灰怒に向き帰り、灰怒の滅赤の死なないと言った理由は春花を相手の先鋒を殺してしまうからではないか?そういった表情を向けるが。

 

 

 

「いや、違うからね?見てれば分かるよ。言える事は滅赤さんは死なないけど"負ける"ほら」

 

 

 

 灰怒が訓練所を指を指すと。

 

 

 

「…………あふぉん」ドサッ……

 

 

 

「滅赤ちゃんが倒れた?一体何が起こったんだ?」

 

 

 

 輪廻が多少ではあるが驚いていた。がある事に気がついた。それは第2訓練所にピンク色の煙が立ち込めていたのである。この光景を見た輪廻は全ての状況を理解した。

 

 

 

「成程な、睡眠効果のある薬物の煙か……」

 

 

 

 これに対して白銅は疑問に思っていた事を口にした。

 

 

 

「しかし何故こう……いとも容易く滅赤ちゃんは眠ってしまったんだ?」

 

 

 

 そうそれは、睡眠効果の薬物を直接打たれた訳でもないのに煙を吸い込んだだけで眠ってしまった事である。

 

 

 

「それ多分、最初に刺さった注射器の麻痺薬と関係あるんじゃないんすかね?」

 

 

 

「……そういや、何か本当の効果とか言ってたな、……あぁ、その効果ってのが睡眠効果を上昇させるって事だったのか……」

 

 

 

 睡眠した事に納得した白銅はこれ以上語る事は無いといった風に自身の武器の手入れをし始めた。

 

 

 

「……むぅ、しかしこれは滅赤ちゃんの負け……なのか?」

 

 

 

 蘇芳は納得のいかないといった態度をとっていた為に輪廻が答えた。

 

 

 

「生殺与奪の資格は相手側にあるだろ?コレを負けと言わず何と言うんだ?」

 

 

 

 このような言葉に対して白堊と灰怒はウンウンと頷いていた。

 

 

 

「……分かりました、それではオレは滅赤ちゃんを運んで来ます……「ああ、そうしておけ」灰怒…お前の能力の事疑って悪かったな…」スタスタ

 

 

 

 そう言うなりスタスタと第2訓練所へと去っていく蘇芳に対して灰怒は

 

 

 

「この試合が終わったら、僕も先程の失言を謝らなくては…」

 

 

 

 そう心に誓った。

 

 

 

ーー第2訓練所ーー

 

 

 

「o(__*)Zzzグゥグゥ……」スヤスヤ

 

 

 

「……ハァ……これは一応……私の勝ちで良いのよね?」ハァハァ

 

 

 

 寝息を立てながら倒れこんでいる滅赤に近付きながら呟く春花。そこへ

 

 

 

 鈴音が降りながら

 

 

 

「この状況止めを刺せるのはお前だからな…お前達もそれで文句は無いだろう?」チラ

 

 

 

 鈴音の目線の先には、寝ている滅赤を抱えている蘇芳がいた。

 

 

 

「……あぁ、無い。次の次鋒戦の開始は5分後で良いか?」

 

 

 

「……実戦では、そのような暇は無いだろう……だがまぁ良い」

 

 

 

 そう鈴音に了承を取ると自分達の控え室へと戻って行く蘇芳。

 

 

 

 戻るなり早々に灰怒から先程の失言を謝られたが、蘇芳は気にしなくていいと嗤いながら受け流した。

 

 

 

 そこへ、自身の武器の手入れが終わった白銅が第二訓練所のある場所を見ながら

 

 

 

「……おい、蘇芳よ。これ以上第二訓練所を破壊しないでくれよ?」

 

 

 

 そのような事を言った理由は、森林に隠れながら狙撃を行うつもりだったのだが先鋒戦により約7割が吹き飛んでいたからであった。

 

 

 

 これに対して蘇芳は青紫のかかった炎を纏いながら忍転身を行い(因みに転身姿は白色の特攻服)

 

 

 

「分かりました!漢!蘇芳!全力で挑みます!」ドン!

 

 

 

 そう言いながら第二訓練所へと向かって行く姿を見ながら白銅+滅赤以外のメンバーは気合い十分だなぁ

 

 

 

 肝心の白銅は

 

 

 

「(……ダメそうだな)」

 

 

 

 諦めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




思いの他長くなってしまった。次からは短くするつもりでございます。

次の次鋒戦は、蘇芳vs詠ちゃんを綴りたいと思います。


あ、蘇芳君の年齢と身長を変更しました。
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