灰怒君の秘伝動物が変化!?
「…刻みたい…もっと…あんたを刻みたい!」
日影が紫色のオーラを纏ってからというもの、灰怒は防戦一方となっていた。攻撃しようにも躱されカウンター、防御した際には視覚外からの攻撃……その連撃により徐々に劣勢になっていく灰怒。これを見た焔は
「……何だ?勝つとか言っときながら劣勢じゃないか~日影が勝つのも時間の問題だな~?」
相変わらず挑発的な態度で輪廻達龍導メンバーに語りかけて来たそれを見た春花や詠は「また、始まった」と言ったような視線を向けながら呆れていた。
「確かになぁーポムポムプリンと意見が合うのは癪だが」
「……焔だ」
「リン……それ以前に名前を間違えるな。彼女の名はホームランだ」
「…焔だ」
「違いますよ、先輩ホルスですよ」
「焔」
「「「ん?何か意見が合わないな?」」」
「だから!私の名前は焔だっ!」
明らかにわざと間違えている輪廻やその他までも名前を間違えて(蘇芳は輪廻同様)いたため焔は堪忍袋がキレたため刀を抜こうとするがそれよりも速く輪廻は糸で動きを封じた。
「……輪廻。いい加減に名前で読んでやれ。でないとこの犬は噛みついて来るぞ?」ハァ
光牙も光牙で一言余計だった為、焔は「お前が言うな!」と噛みついて来た。
「わかったわかった、すまんね焔ちん今拘束解いて上げるねーほら。蘇芳あんたも謝んな」
「すまん、すまん」
「間違えて、すいませんね
拘束を解かれた焔は謝ったのなら別に良いと言いながら次に行われる大将戦に向けての準備をするために控え室へと戻って行った。
「輪廻の考えだと負ける確率が高いのか?(犬って言われてなかったか?)」
「うん、まぁ目がビビっているしな(ハクの奴、犬って言わなかった?)」
「白銅先輩……犬って言いませんでした?」
「?言ったが?あれが彼女の名前だろ?」キョトン
何を言っているんだと言わんばかりの表情をしている白銅。どうやら彼女は本気で間違えている事に気付いていないらしく、一同は訂正しようとしたが面白いから黙っておくことにした。
――訓練所――
「グアッ!」
とうとう、壁際にまで追い詰められた灰怒は膝を地面に付けてしまい出血の量で意識も朦朧となっていた。
「ハッ……ハハハ!何だ、感情無いとか言ってた割には今の君…凄く笑っているじゃん……グワッ!?」
時間を稼ごうと喋り掛けて見るが、無反応に加えナイフの一閃により眼球を切り裂かれてしまった。
「次は口を裂いたろか?いや、やっぱ腹にするわ」ドス
目を抑えて動けない灰怒の腹をナイフで刺し、そのままグリグリと動かす日影に周りは戦慄を覚えた。刺された灰怒は口から血を溢れさせながらも日影の肩を掴み。
「ゴブッ!つ……捕まえた
シュッ!腹を裂かれながらも鋭い蹴りを放ち、日影を突き飛ばすがまともな体制ではなかった為に精々4、5mしか吹き飛ばす事が出来なかった。その為、日影はすぐに起き上がり
「次はその行儀の悪い足を切り落としたる!」
小型のナイフを灰怒目掛け投げるが灰怒の目前に迫った途端に重力に逆らうが如く地面に落ちていった。その為、自らの手で刺し貫こうと迫ろうとするが足が中々進まない。原因を確かめる為に地面を見ると……
「…………!?」
どす黒いコールタールの様なドロドロとした沼が自身の足を沈めていたために進む事が出来なかったらしく、必死に出ようとすればするほどどんどん身体が沈んでいく。この絶好のチャンスに灰怒はただ虚ろな表情で地面に顔を向けているだけであった。これを見た輪廻は糸で弓と矢を造り出し灰怒に向けた。
「輪廻先輩「さん」!?」
「リン……」
「輪廻、まさかだが」
突然の輪廻の行動に驚く蛇女子学生や蘇芳しかし白銅と光牙は輪廻の意図に気付いた為かあまり驚きはしなかった。
「あぁ、魅入られた。完全に憑かれる前に射殺す」チャキ
パシュ!正確かつ素早い一撃の矢が灰怒の頭目掛けて発射された!
――???――
「………ここは?…どこ…だ?…って眼が潰されてるから分からないか…うぅ!しかし寒い!訓練所はこんなに寒くなかっただろ?…うぅ!本当に一体何が…何やら……っ!」バッ
途端に背後から凄まじい威圧感を感じた灰怒は振り向くと見えない筈の眼であったが、何やら得たいの知れない者を感知した。
「……」ゴクリ
思わず息を飲む灰怒。その得体の知れない者から凄まじい冷気は送られているらしく、何かを言おうと灰怒は考え思考を整理する前に
『やぁ、君は運が良いよ?僕に魅入られてもらえてさ!』
得体の知れない者は灰怒にフレンドリー且つ見下すかの様な挨拶を交わして来たため灰怒は
「お前は……っ一体……何者だっ!?」
灰怒は凄まじい威圧感を跳ね除け問いかける。すると得体の知れない者は
『ん?あぁ~あの雌に目玉潰されてるんだったけ?治してもいいけど?僕は見ない方がいい……まぁいっか!何事も経験だよね!えいやっ☆』
またもやフレンドリー且つふざけましたような掛け声をすると、同時に灰怒の眼球に冷えた感覚が来る。そして灰怒が眼を開けると自身の手足が見えた為、目が治った事に驚愕と喜びを覚え、自身の前にいる得体は知れないが治した者に感謝の言葉を捧げようとした灰怒は、
『やぁ!あっ!ビックリした?』
何故なら、巨大な蛆の身体に円盤上の顔には舌の無い口に鼻腔の寄り合った二つの眼孔からは目玉の形をした血の色をした球体が滴り落ちている。正に化け物と呼ぶに相応しい姿だった為である。
「おま……きみ……貴方は……一体……?」
灰怒は辛うじてその問いだけを出す事が出来た。問いかけるとその化け物はニタニタと微笑み?ながら
『凄いね?君…大抵僕の姿見ると絶叫するか気絶するのに……あぁ、名前ね。ゴメタンゴメタン!僕の名前は「ルリム・シャイコース」邪神だよん』
はい、続きは後編で登場したのはなんとなんと!不気味な邪神様!「ルリム・シャイコース」彼が灰怒君にどういった影響を与えるのか!次回をおたのしみに!