レタスの店長さんと虚無の魔術師さんのキャラが出ます。
「ルリム・シャイコース……」
その名を聞いた灰怒は息を飲んだ。何故ならその邪神は一度とある魔術師によって
「クトゥルフ神話の邪神様が一体僕に何の用だ?……取り敢えず眼を治してくれた事は感謝するけど……」
ジト目でルリム・シャイコースに問いかけるとニヤつきながら
『何の御用だ、か……ある意味君が僕達を呼んだようなものだよ?まぁ僕は他の奴らを出し抜いて君に憑いたんだけどね!』ケラケラ
不気味な声で嗤いながら語るルリム・シャイコースに若干顔を顰めながら『呼んだ』と言う言葉に引っ掛かりを感じた為に灰怒は考え、そして一つの答えに辿り着いた為、ルリム・シャイコースに聞いてみた。
「……もしかして、《冥腐蝕》が関係しているのか?」
灰怒が一番邪神に関わりが有りそうな自身の属性を思い浮かべながら、目の前のケラケラ嗤う邪神にそう言うとルリム・シャイコースは嗤うのを止め灰怒に顔を近づけながら
『そうだよ、やはり君は中々に見込みがある……さっきの質問の何の用だけど……この心象世界もそろそろ時間もなくなって来た上に外も騒がしくなって来たから……単刀直入に言うぞ、灰怒君。お前に力を与える代わりにお前にとある魔術師を
――訓練所――
「…………マジか」
輪廻は冷静な表情と態度を崩さずに今起きた現象についてどう説明したものかと考える、何故なら
頭部目掛け矢を放った=当たった=死ぬ……となる筈が、頭に当たると同時に放たれた矢が跳ね返り自身の頬を掠め背後の壁に突き刺さったからであった。
「これは、完璧に憑かれたか?」
周りの愕然とした空気に光牙が呟くと輪廻は顎に手を当てながら数秒眺めた後……
「分からん……イヤ、マジで」
一同は深い溜め息をつきながらも心中で「やっぱりネ」そう思い訓練所に振り向いた瞬間ポツリ、ポツリと辺りに雪が降り始めた。
「……雪?この季節に?」
春花が空を見上げならそう呟くと他の生徒達も空を見上げるが、輪廻だけは訓練所の方を向いてこの雪の発生源を看破した。この雪は厳密には空からではなく訓練所の灰怒の身体から放出されたものであった(先程の分からんは嘘)
「……フフフ(まさか、契約するなんて)」
輪廻は心の中でそう思いながら、灰怒を見て何故に契約したのか解ったかと言うと、灰怒の外見が変わっている事に加え彼から発せられる気の性質に極めて高い神性を感じたからであった。
――心象世界――
「………あのさ、そんな事いきなり言われて普通『はい、わかりました』って言うと思う訳?……神は邪神だろうが最高神だろうが、本当に自分勝手な連中だな」
灰怒は先程とはうって変わって呆れと多少の怒りを含めた口調で答えたこの返しにルリム・シャイコースは諦めて退散しようとしたら
「が、眼も治して身体中の傷も治してくれたのに恩を返さないのは僕の流儀に反する……だから、良いよ」
先程とまたもや打って変わって穏やかな口調に柔らかな表情で答えた灰怒に、邪神は数秒間呆気に取られたが直ぐに何時もの調子に戻り
『ほ、本当かい!?アリガトゥ!そんじゃ契約するから右手を出してくれ』ニチャアリィ
「……わかったからその気色悪い笑みは止めて」
気味の悪い笑顔を見せたルリム・シャイコースに若干引きつつ右手を差し出した灰怒。
『癖なんだ、気にしないで……(結構表情豊かな子だな)……それでは気を取り直して……汝、我等が混沌の眷族にして我等が手足となる事を誓いし者よ。我が望み果たされるまで汝の剣と盾となろう』ズズ
ルリム・シャイコースが契約の義を交わすと徐々に彼と右手の差し出した灰怒の身体が透け始めた。つまりこれは契約が成功した為、心象世界の必要性が消えたと言う意味合いであった、そして現実の世界でも変化が訪れた。
「グッゥ!オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」ゴゴゴゴ
現実世界の灰怒が宙を見ると同時にまるで獣の様な咆哮を上げたと同時に髪が黒髪から銀髪へと変わり両目紫色だった内の右目が氷のような全てを見透かすような藍色となった。
「憑かれた?……いや契約したのか!?」
冥腐蝕の性質を知っている光牙は灰怒の身に起こった事に気付き驚愕の声と表情を浮かべた。
「流石に気付くよねぇ~」ボソッ
光牙の反応に小さく呟く輪廻を呆れた目で見る白銅に光牙は輪廻の先程語っていた「分からん」が嘘だと判明した為、少しキレていた。
――訓練所――
「……フゥ、何か変わったのか?変化はなさそうだけど……ルリム・シャイコース…僕は本当に契約成功したのかい?」
いくら聞いても反応が無い為に契約は失敗したと思ったらしく、灰怒は残念そうにしながら沼にはまり動き難そうにしている日影に止めを刺そうとした。その瞬間、
『ストーーーーーーーーップ』
ルリム・シャイコースの大声が突然頭の中に響き渡り、灰怒は少し硬直し動きを止める。
「いきなりビックリするだろ!?てゆーか居たなら返事ぐらいしろよ!?」
非難の声をルリム・シャイコースに上げるが、当の本人は反省した様子が見受けられない。そればかりか
『声荒げるのは良いけど、大きい一人言言っている痛い奴にしか見えないよ?灰怒きゅん』
自身の声は契約者以外には聞こえない事を良い事に、相変わらず小馬鹿にした様子で語りかけるルリム・シャイコースに灰怒は顔を赤らめながら
「~ッ!じゃあ、何で返事をしなかった!?理由を言ってくれ!////」ヒソヒソ
日影から距離を取り、口を隠しながら小声で問い質す灰怒。この光景を観戦席から見ていた者達は(選抜含み)
「彼……どうしたの?」《春花》
「情緒不安定なのでしょうか?」《詠》
「何一人言いってんだ?」《蘇芳》
「……次は俺か……イメトレするか」《白堊》
等聞こえない者達は割と好き勝手言っていた。
『理由ね!君の属性と封印を少し解除するのに戸惑ってね一応こう言ったラインナップだよ!眼を閉じながら確認してネ!』
そう言われた為眼を閉じると、以下のような内容が現れた。
属性・・・黒炎➡️蒼炎
雷 ➡️壕雷
冥腐蝕➡️宵闇
氷結➡️氷晶
光➡️極光
解除封印・・・未来視➡️無制限
心眼➡️天眼
治癒能力
縮地
神性解放
といった属性や能力の解放がされていた。ルリム・シャイコースはドヤ顔で『凄いでしょ?』と鼻を鳴らしながら自身の力をアピールするが、当の灰怒はワナワナと震えながら。
「何やってくれてんの?イヤ、ありがたいけどさ!この能力は僕の成長と共に解放していく流れだったのに!まだ成長段階にすら行ってない僕じゃ扱えないよ!」
『わかったから!落ち着いて!敵さん沼から抜け出しているから!落ち着いて!』
「アイツまた何か一人言を」《千歳》
「そういえば、総司ちゃんは、何処ですか?」《芭蕉》
「何か白堊とか言う龍導の選抜メンバーの後について行ってたよ?」《伊吹》
「なんじゃと?」《芦屋》
「「「「これは、もしかして……」」」」《四人》
次期選抜候補達は試合そっちのけでナルシ総司が龍導の選抜メンバーに付いていった事に食いついていた。
――訓練所――
キン!シュン!キン!カキン!狂乱モードの日影による連撃が絶え間なく灰怒を襲うが、今までとは異なり連撃を易々と躱していた。
これにはいくら狂乱モードである日影も驚いたらしく、一端距離を取り隙を探る為に物陰に潜む事にした。
「また、隠れましたか……仕方ない」
『お!何かすんの?』
「あぁ、早速だが"氷晶属性"を使わせて貰うよ」ヒソヒソ
『あれ?火属性とかじゃないんだ?』
「僕は元々だけど氷・雷・変わったけど闇属性が得意だからね」
『ほへー!氷得意とか気が合うじゃん!』
「不本意だけど確かにね…いくぞ《ルリム!》
灰怒が地面に手で触れると同時に日影が隠れたと思われる岩場に小規模だが氷山が発生する……筈だった
ドガギャアアアンパキパキ
「!スレッド・ルート!」ヒュイヒュイ
観戦席まで飲み込もうと迫る氷に輪廻は糸で道を作りギリギリで反らした、そのため観戦席にいた生徒達は無事に誰も氷漬けにはされなかったが……糸を使い道を作った輪廻は左手が完全に氷漬けにされ壊死していた。
「……チッ。灰怒の奴、終わったらお仕置きだな。ハク、ナイフ貸してくれ」
「ん」ヒョイ
輪廻にそう言わた白銅は腰のナイフを投げ渡した。これを見た蛇女学生達は「あぁ、氷を砕くんだ」と考えていたが選抜メンバーは彼女が何をしようとしているか理解した為か顔を顰めていた。
――少しすると、輪廻は左腕目掛けてナイフを思い切り振り下ろし、自身の凍った左手首を切り落とした!
「壊死してるからか?痛くはねーな。あ、ナイフありがとなハク」ヒョイ
「ん」パシッ
何事も無かったかのようにナイフを投げ渡す輪廻とそれを受け取る白銅に不気味さを感じ此方側に輪廻が顔を向けると蛇女達や選抜メンバー達は顔を反らした。
ただ光牙だけは眼を反らす事なく輪廻の斬った左手を見ながら
「イカれてるが、正しい判断力だな……」
そう言われた輪廻は
「こんな事当たり前だろ?顔を反らす方が頭おかしいだろ?」
蛇女選抜の春花はいやそれはない!と言おうとしたが輪廻の両手を見て驚愕した。
生えていたのだ。斬った筈の
「ハハハ!ビックリした?まぁ今は蜥蜴ちゃんの心配した方が良いだろ?」
笑いながら訓練所に眼を向ける輪廻に春花は
「……彼女の名前は日影よ」
それしか言うことが出来なくなってしまった。
――訓練所――
「…………」『…………』
灰怒とルリム・シャイコースは互いに収支無言で辺りの惨劇を眺めていた。
しかし、互いに黙っていても埒が明かないと思ったのか灰怒はルリム・シャイコースに対して
「氷晶属性って、こんなに大規模で凍らせる力なの?」
灰怒が疑問を呈した通り氷晶属性に観戦席までを巻き込むような大規模な力は本来は無く精々2、3m遠距離でも数10mが最大だが明らかにこれはその範疇を越えていた。
灰怒の疑問にルリム・シャイコースは
『……使用した時に僕の名前呼んだでしょ?多分そのせいだと思う……』
そう言われた灰怒は頭を掻きながら《氷山・砦》を仕様する前に確かにルリム・シャイコースの名前を叫びながら発動した事を思いだした。
しかし、《ルリム・シャイコース》の《ルリム》の部分しか言っていないフルネームでもないにも関わらず発動した事を疑問に感じたためルリム・シャイコースにその事を聞くと
『いや~僕と以前契約したり出会った人達は《化け物》とか《邪神》としか言わなくてね……君がルリムって呼んでくれたでしょ?何か、渾名とか愛称ぽくてつい嬉しくて……』
「……過剰に力を与えてしまったって事かよ?」ハァ
溜め息を吐きながらルリム・シャイコースに愚痴る灰怒にルリム・シャイコースは
『いや~アハハハ』
笑って誤魔化した為、より一層深く溜め息を吐きつつも
「次からは気を付けてくれよ……」スゥゥ
それだけを言うと直ぐにクナイを構えながら天眼を仕様した。
「………そこか!」ビュッ
そう言いながらクナイを氷の柱に放つ灰怒。するとその奥から低い声と共に人が倒れる音がした為、灰怒は予め右手にナイフ、左手にクナイを持ちながら柱の裏に回ると
「クッ……なん…やねん…身体が…動かへん…」ピクピク
日影が地面に這い蹲りながら、落としてしまったナイフを取るために懸命に動こうとしていた。
「貴女に先ほど刺さったナイフはスタン…麻痺効果のあるナイフです…動けないでしょう?……ですから、諦めて降参してください」
日影に対して穏やかな声のトーンと表情で語りかけるが当の日影は冷や汗を掻きながら
「だ……誰が!」
諦めずに抵抗の声を上げる日影に灰怒は止めを刺そうとナイフを振ろうとした瞬間――
ズキッ!「…ッ!」
強烈な頭痛が灰怒を襲った。それと同時に突然3年前の記憶が浮かび上がって来た。
―3年前―
「グハァ!?」ドシャア
吹き飛ばされ地面に叩きつけられる灰怒その吹き飛ばした少年は武器を片手に欠伸をしながら
「いい加減に諦めろって…テメェじゃ俺に勝てねーよ…ファ~寝み…」
少年は地面に叩きつけられ傷だらけの灰怒とは異なりかすり傷はおろか土埃すらついていなかった。
これが何を意味するか、それは単純に灰怒の前方にいる少年は灰怒を越える圧倒的力があるという事であった。
「…誰が!…諦めるものかッ!お前を倒せば!巨悪にッ……」フラフラ
生まれたての小鹿のような足取りで立つ灰怒に目の前に立つ少年…「天崎翔」は頑なに諦めないかつ「巨悪」という存在になろうとしている灰怒にとある質問をした。
「お前さぁ、
質問された灰怒は答える事が出来なかった
「……そ、それは……」
「先を考えてね~のに成ろうとしてんじゃあネェーヨ!っと」ズバッ!
――灰怒の意識はそこでフェードアウトした
「………(何故…3年前の…あの記憶が…)」
頭痛から解放された灰怒は何故3年前の記憶が唐突に頭に浮かび上がったのか考えていた。
しかし、その僅かな瞬間は地面に平伏している日影のスタン状態を解除するには十分すぎた為
「…隙だらけや!秘伝忍法!ぶっさし!」
スタン状態から復帰し日影の秘伝忍法のナイフが灰怒の身体を貫いた!
「たーく!なんつう分厚い氷だよ!怪我がなければあっという間だってのに!お!やっと穴が空いた」ボボ
観戦席ギリギリまで覆われた氷を右手で溶かしながら愚痴る蘇芳は空いた穴から訓練所の様子を伺った。
「穴が空いたか……どんな状況だ?」
穴が空いた事に気付いた白銅が蘇芳に語りかけて来たため簡単に状況を説明する蘇芳。
「えーとですね、灰怒がナイフで刺されてますね」
見たまんまを伝えると白銅はただ「そうか」と言った後に白堊を呼んで来ると言い観戦場を後にした。
「「えぇ……」」
春花と詠は味方の心配をしない龍導メンバー達に困惑した声を上げた。
訓練所では勝利を確信した日影が灰怒からナイフを抜こうとした際に違和感を感じた為ナイフを抜くと同時に灰怒を見る。ドサッと倒れる音と共に灰怒は地面に大の字で仰向けになる誰がどう見ても日影の勝ちだが……日影は違和感を感じた。それは……
「(倒れたし、血も出とる…なのに…
最初の刺した感覚は有るが、勝利を確信した後から刺したという感覚が全く無かったのだ。しかも鈴音も決着の口上を上げないという事は倒れている灰怒は身代わりか何かで本人はまだ訓練所に潜んでいる事になるが……訓練所には物陰や気配は感じられない為、取り敢えず倒れている身代わりを刺すとボン!と音がなった後に灰怒が着ていた装束と使用していたナイフが現れた。
これにより倒れていたのは身代わりという事が判った、後は武器のない本物を仕留めるだけとなったが…気配が無いため、日影が立ち付していると…
「気配を消すのは忍の本文……並ば探すのも同じだ……」ブス
突然日影の左肩に激痛が走ったため振り向くと
「生きていたんですね」《詠》
「だから、心配して居なかったのね」《春花》
「白い肌してる」《未来》
観戦場では詠達(先程復活した未来含め)や
「細い身体だな~」《蘇芳》
「蘇芳兄ちゃんが言うと説得力あるね」《滅赤》
「いや、それより」「あいつに身体の」
龍導側も蘇芳達(こちらも先程復活した滅赤)は灰怒の身体の評価をしていたが、光牙と輪廻は
「「
左肩から右斜め下に向けて更には左腕にまで灰怒に似つかわしくない程禍々しい刺青が彫ってあった。
「……さて、そろそろ終わりに……決着をつけようか」
灰怒が長ドスに黒い
「キヒヒヒ!」シュン!
先に攻撃を仕掛けたのは日影であった。元より素早い連撃で相手に息を付く暇も与えずに仕留める日影。更に狂乱モードだとより一層スピードが上がるが今回は決着という事もあってか一撃必殺を決める為に灰怒の心臓を狙いながら突進して来た。
この攻撃に灰怒は冷静に自身の対処技を繰り出した。
「突っ込んで来るのは、予め予想は出来ていたし対処技もある!何より未来を視させて貰った!」バチバチ
そう言いながら手に黒い雷を発しながら天に手を掲げ一気に振り落とした
「頭上注意だ!
黒い雷は天に上ると同時に漆黒の槍へと変化しながら日影目掛け降り注いで来た。
「闇属性か…俺の光遁とどちらが上か……」
光牙が灰怒を見ながら呟くと輪廻が横から
「気になるなら、この遊戯が終わり次第存分にためしたらいい」
そう言いながら笑顔を向けたため光牙も多少だが口を緩ませながら「そうだな」と言った。
……この光景に蛇女生徒達の輪廻に対する殺気ゲージが上昇したのは言うまでもない。
「フンッ!」シュン!!!!
「避けやがった!?」《蘇芳》
「流石ね日影ちゃん」《春花》
「……(避けた…か節穴すぎだな)」《輪廻》
降り注いで来た槍をそれを上回る速度で回避する日影。これに対しても動揺の色を全く見せない所か長ドスを構え迎え打つかのような形を見せる灰怒。
「その心臓!抉り取ったる!!!!」
日影のナイフが灰怒の心臓を抉るまであと数cmに迫った瞬間灰怒は日影の腹部に掌低を打ち込み吹き飛ばした。
吹き飛ばされた日影は地面に突き刺さっていた槍にぶつかりながら転がった不幸か幸か槍との距離がそう遠くなかったためか直ぐに起き上がれる程度のダメージですんだ。
「……距離、角度良し…」
灰怒は地面に長ドスを突き刺し、立ち上がった日影を手カメラで見ながら距離やら角度などとブツブツ言いながら手カメラを止め
「…さて次は此方からいかせて貰うよ、捕らえろ!
灰怒が技を叫ぶと同時に先程の槍が腕となり日影を捕らえ動きを封じた。
「クッ!…ハァッ!!!!」カッ!
日影はなんとか抜け出そうと必死に藻掻くがガッチリと腕に掴まれており動かない、ならばと次はリミットブレイク+紫念のオーラで弾き飛ばそうと発動するがこれも全く効果がない。
この行動により日影は息をするのが精一杯と言った状況になっていた。何故ならばたださえダメージを負った状態に狂乱モードの使用2回に身体全体の気を集め放出する代わりに体力を大きく消耗するリミットブレイクを使った為である。
「止めだ」シュイン
灰怒は居合いの構えで長ドスを抜き日影を斬った…いや
――斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る――
絶え間無い連続斬りを身動きも出来なく体力も激しく消耗している日影に無慈悲に容赦なく浴びせ続ける灰怒。これを見た蛇女・龍導共に忍の本分としては正しいがあくまでもこれは比べ合い……流石に死人を出す訳にはいかない為。
「チッ!真面目にお仕置きだな!」
「つべこべ言ってないで、止めるぞ!」
輪廻は糸を出し、光牙は粒子で弓矢を作り訓練所に乗り込んで灰怒を止めて事態を収めようとする。
___ズンッ!!!!___
何処からともなく凄まじい覇気を蛇女全体…いやもしくは世界を包んだかも知れない……兎に角凄まじい圧力が周囲に漂い始めた。
「!!?なんだァ!?」
「!!!………これは……」
あまりの大迫力の圧に思わず動きを止めてしまう筆頭二人……光牙は驚きの声を上げ輪廻はこの覇気を発した人物の正体が解ったのか、汗を流していた。その他の生徒達は気絶や恐怖のあまりに蹲り身震いが止まらない者達も居た。
訓練所では圧を食らい日影は完全に気絶していた。そんな日影を必要以上に切り刻んでいた灰怒は全身から大量の脂汗を出し、身震いを起こしながら完全に戦意を喪失していた。
「……決着。勝者・龍導選抜――灰怒」
鈴音は状況を見ながら口上を上げた。
副将戦――勝者・龍導選抜 灰怒
___とある世界機関__
とある建物に佇む一人の男は空を見上げながら目を瞑りながら一人の昔の親友の名を呟いた
「……夜天…」
男の名は「
____薄暗い廃工場___
「5つの聖杯……まだだ!まだ足りない!……大聖杯……それさえあれば!私の願いがッ!」
厳重に管理されている5つの黄金の杯を見ながら声を荒げる長身の男は《大聖杯》と叫びながら壁を殴り付けた。
「……アンバー……」
そこへ身体がまるで鋼で出来ている様な大男と顔の火傷の跡に胸元の刀傷が特徴的な女が現れた。
「……
二人に目をやるなり落ち着きを取り戻した男は何かあったかのかと聞くと法剣と呼ばれた女が
「大聖杯を身体に宿した人物を見つけました」
殆ど表情を変えずに伝えると質問者である男は食い気味に聞いてきた!……と言うのが普通かもしれないが男は冷静に
「……何か障害があるんだろう?」
大聖杯の獲得を妨げる存在があると感じ取ったためにそう言うと法剣は「肯定です」と言った後にその障害達の説明に移った。
「まず最初に《大聖杯》を保護し大聖杯のみの破壊を考えている
「……狩人どもは兎も角…七つの凶彗星が厄介だな……十二神将の幹部と隊長を全て集めてくれ…直ぐに行動に移す」
「……
法剣が恐る恐る訪ねると男は「無論だ」と言った後に
「降魔、頼めるか?」
そう言われた降魔はニヤリと嗤いながら
「任せておけ!我等が頭《アンバー》!」
大聖杯を目論む三つの勢力のぶつかり合いが起ころうとしていた。
副将戦が終了しました!今回の最後ですが……何か上記の話とは関係なくね?と思われるますが…ちょっとしたコラボ企画の為に出しました。
このコラボですが本編と繋がりもある話になります。
…と最後に白堊・白銅・灰怒の挿し絵です。
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………次はもっと上手く書けるように面白い話を作らなくては…それではまた次回に!