複数の蛇行剣により串刺しにより糸の切れた人形の様に力を無くす蒼鬼に
「はははは!!」
山伏男は勝ち誇ったかのような高笑いをし、蒼鬼を後ろに投げ捨て、当初の獲物であった灰怒を仕留めようと周囲を見渡し移動しようとした瞬間
バチッイ!!
「ギッ!!ヌゥ!!貴様ッ!?」
背中に突如として電流が走ったため振り向くと、串刺しにされ事切れた筈の蒼鬼が雷遁を放ち妨害をして来た。一瞬驚きと戸惑いがあったが、相手は死に体も同然な姿だった為に留めを刺そうと触手の蛇行剣で突きさそうとするがある違和感に気付く
ピキッ ピシッ ピキッ
(?なんだ…感覚が鈍い?……触手の動きが鈍い?)
グッ!─シーン──グッ!グッ!───シーン
(違う!動かん!?何故だ!?)
触手が、いや身体が全く動かないのだ。
そうこうしている間に蒼鬼はふらつきつつも立ち上がり距離を取り始めた。
スタタタ………
(何で留めを刺さねぇ?お前なら余裕だろうが)
蒼鬼の行動に疑問を持ちつつもなんとかこの動けなかった状況から徐々に動ける様に成って来た為、蒼鬼を狙うか先程から姿が見えない灰怒を狙うか悩んでいると
「
ビシッ!! ザク! ザク! ザク!
(黒い杭?コレは!奴か!)
急に地面から複数の黒い杭が表れ触手含む身体中に突き刺さり、再び身動きが取れなくなった事で振り出しに戻った。
「動けない中悪いが…このまま留めだ」
その発言と共に現れた灰怒に山伏男は刃向かおうとするが動けない為に憤怒の形相しか出来ない。どうやら突き刺さった杭は体内で枝分かれする仕組みに細工が施されているようであった(ご丁寧に口も固定済み)
灰怒は数mの距離に立ったまま上空に手を上げ詩を紡ぐように詠唱し始めた。
『天空に鎮座せし幻獣の頂きに君臨する王よその身を今一度
『攻魔の七十:
灰怒の詠唱終了と同時に炎を纏った大蛇がドーム内の氷を溶かしながら出現しチロチロと舌を出した後口を開き山伏男めがけ一直線に喰らいか駆って行った。
「くっそがぁぁぁぁ!!!」バキン
山伏男は口を固定していた杭を破壊するほど口を開き絶叫した。そのまま炎の大蛇は山伏男を呑み込んだ。灰怒の攻魔なる技により出現した炎により溶けた氷から発生した濃霧で様子は分からないが絶叫や焼ける音は聴こえなくなっていた。
「ふぅ、一件落着かな?あ、そう言えば蒼鬼さん?だったけ?何処に行ったんだ?」スタタ
座り込んでいた灰怒は一緒に戦っていた蒼鬼の姿が見えない為に立ち上がり探し始めた。
───白銅side──
「スッゴい、霧……どうやら終わったみたいだな、それじゃあ行くとしようかね…傀儡でも生体の死骸でもいいからサンプルが欲しいし」
『ギ……ギギ…ギ』ピクピク
大量の妖魔と戦闘を行っていた白銅はライフルで肩を叩きながら片手に串刺しに拘束した妖魔を手にしながら、灰怒達の居る場所へ向かっていった。
──転生、春かっかside──
内部で使用した攻魔により凄まじい濃霧が発生する中
\ドシューーー!!/ \シューー!シューーー!/
「わぷ!熱!」「何も見えない」
「雨明けの 朝の景色と 被ります」
氷壁ドームの外側で倒しそこねても良いように臨戦態勢で待機していた彼女達だったが濃霧の濃さと熱に戸惑っているなか、唯一の男である転生は
「くんくん、スンスン………こっちか!!」
犬か熊の様に周囲の匂いを嗅いだ後、目を光らせ濃霧の中へと駆け込んで行った。
──蒼鬼side──
山伏から離れていた蒼鬼は氷壁ドームの中にあった茂みにて自身の制服の状態を上を脱いで確認をしていた。
「これは、中々酷いですね……」
制服の状態は山伏男の剣によりかなりボロボロになっており服としての機能を果たしていない状態になっていた。
(悩んでも仕方ありません、誰かが来る前に修復しましょう)ズズ
「あ、ここに居た───え?」
「え?」
互いに
其を間近で見た灰怒は急いで顔を覆い後ろを向きながら
「すすすす、すいません!!見てません!見てません!! 仏説摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意、無色声香味触法無眼界──」
「えっと、大丈夫ですよ?」
凄まじい勢いで般若心経を唱え始めた灰怒に苦笑しながらフォローの言葉をかける。取り敢えず服を自身の能力で修復し灰怒が落ち着くまで待つ事にした。
「あの、本当にごめんなさい、すいません、軽率過ぎました………」
「気にしないで下さい、其れより早く合流して帰還しましょう」
「………はい」
トボトボ歩き俯きながら謝罪する灰怒に『気にする事はない』と蒼鬼の聖人の様な雰囲気に余計に気にしてしまう灰怒だったが、コレ以上引き摺る訳にも行くまいと提案に従う事にしようとした直後、邪な気配を感じた為にその方向に視線を移す灰怒と同様に身構える蒼鬼そんな二人の前に現れたのは────
「おぉ!?キレイなお姉さんだ!!」
案の定と言うか当然と言うか、
「うわ、君かよ」
「?(資料には無い方ですね)」
「では!早速!いただき─パン!─ピィッ!?」ドチャ!
灰怒のドン引きの声と資料には無い為に訝しむ蒼鬼を無視しながら、ルパンダイブをしようと飛び掛かる転生だったが銃声と共に地べたに落下しそのまま気絶した。
「全く見境ないなコイツは…よっと、戻るぞっと…その前にあんなに濃い霧を出したんだ、どんな傀儡だったんだ?」
\ギ…ギギィ…/
地面に倒れ気絶している転生を抱えながら不気味な生物(妖魔)を抱えた白銅は呟き対峙した相手が気になったのか聞いて来た。
「ゑ?あぁ…先輩の後ろに死骸が有りますよ、其れより何なんです?その生き物?」
「ん?コレのこと?\ギィ/気にするな、さてドレドレ」
(いやいや、無理ですよ)
「アレは妖魔と言う生物です、簡単に説明しますね」
白銅は妖魔を持ったまま灰怒の言う場所へと移動しそれを見届けながら、蒼鬼から妖魔の簡単な説明を灰怒は受けた。
その間にも残りの選抜メンバーや候補達も集まって来た為に戻る事に、その際に灰怒は芭蕉と芦屋を転生が泣かした為に慰めて欲しいと春花から言われた灰怒は最初は何で?と思ったが泣かした奴、転生が慰めると成ると録な事に成らないと判断し了承した。
「なぁ、死骸って時点で気付くべきだったが……蛇でも相手にしてたのか?」
「「!?」」
何やかんや話していると白銅が白骨化した巨大な蛇の頭骨を持って来ながら話しかけてきた為に、驚きと同時に山伏男を焼いた場所へと行くと
「い、居ない?……逃げられたのか?」
ソコには焼け焦げた地面と大穴が残るのみであった。
「……追わなくては!」フラ
「おっと」
放って置くと被害が他者に及ぶかもしれないと進もうとするが足に力が入らずよろめいてしまう何とか白銅が支えになった為に倒れずにすんだ…
「まぁ、落ち着け……取り敢えず戻ろう」
───全員集合───
全員集まり明日の予定は修行するもよし休息するもよしの自由時間となった。
各自予定を立てたり去ったりしている中
「ハハハハ!見事にやられたな!灰怒くぅ~ん!そんなに苦労した?ヤバかった?ハハハハ!グホ!ゲホ!」
「えぇ…危うく死ぬ所でしたよ…(殴りたい)」
戻る早々夜天に咳き込み位に笑い飛ばされた灰怒は腸が煮え滾る位に頭に来ていたが何とか押さえつつ、いや、やはりちょっと怒り気味に山伏男の事について問い質して見ると
「は?オレは傀儡しか仕掛けてないけど?」
呆れ顔に、そう返された為にコレ以上は無駄だと判断し去ろうとしたが呼び止められ山伏男の特徴を聴いて来た為、説明できる範囲で語ると神妙な顔付きをしながら
「8つの蛇の頭に肉体を形成する能力……まさか、アイツら……」
「あの?夜天さん?先生?何か知っているんですか?」
なにやら、正体を知っている雰囲気を醸し出しながら呟いていた為にその事を問い詰めようとしたが適当にはぐらかせられ『今日はとっと帰れー』と言われた為に場を後にした。
夜天は件の穴の前に来ながら、土遁と封印術で作業をしている中に
「取り敢えず、穴を塞いで嗅ぎ付けられないようprrrr電話?」
電話が鳴って来た為に手に取り耳に当てると
『もしもし、妾──』
ブッチィ!!
電話主の声を聴くなり通話を拒否したが、メールにて
『明日は妾の可愛い可愛い弟分に修行を付けてもらいたいのだけど、可能か?無理でもさせるつもりだけどね?WWW!』PS.拉麺は味噌が良くね?
「勝手に待ち合わせ場所まで指定しやがる…」
電話とメールの主は『七つの凶彗星』の頭領である神威からであった。
内容は自身の弟分に修行を付けろとの事で、待ち合わせ場所も指定されていた為に拒否したらしたで迷惑電話やメールをしてくると判断したのと、若干の興味で取り敢えずOKを出す事にした。
「明日の月閃行きは無しになるが……(神威の弟分と旋風の)修行場所は、彼処にするか…」
そう独り言を言いながら戻って行った。
因みに、それぞれの明日の自由時間は
白堊➡️蒼鬼に修行を付けて貰う
輪廻➡️旧友である富豪とのお茶会
白銅➡️回収と入手した傀儡のパーツと設計図による実験
蘇芳➡️傷の早期治療の為に幻想郷に
滅赤➡️白堊とは異なり蒼鬼には座学を見て貰う事に
灰怒➡️芭蕉と芦屋の二人慰める為にケーキ屋に
転生➡️蘇芳の案内と自分のスペカ回収の為に幻想郷へ
となっていた。約2名は明日だけでは足りない気がするが……
──地下道────
「グギギギ……あのクソガキ共がぁ…次は必ず…」ブクブク
生きていた山伏男は自ら切り離した部位を再生させ、唸り声を上げながら灰怒と蒼鬼の事を頭に浮かべながら移動していると
「次?むざむざと良いようにやられて来た奴に次が有ると思っているのか?」
「オ、オレは負けてねぇ!!ふざけた事を抜かしてんじゃねぇぞ!!」
フードを被り素顔が見えない人物からバカにされた様に言われた山伏男はその人物に怒鳴り散らすが、当の人物はどこ吹く風と言った表情をしながら
「……尻尾巻いて逃げているだろうが」ボォ
フードを捲り何処か不健康且つ精気の無い目を山伏男に向けながら掌に紫色の炎を発現ながら山伏男にゆっくりと近づいて行った所で
「まぁまぁ、
「……チッ、
歪な空間から、小柄な『謌』と言う少女が現れ静止させられた。落日と呼ばれた男は掌の炎を消しフードを被り少女の造り出した空間へと大人しく入って行った。
「ささ!ヒドラちゃんも!戻ろ!大丈夫だよ!僕が何とかして見せるから!」ニコニコ
人懐こい笑みを浮かべた少女、謌に従い山伏男ことヒドラも謌と一緒に空間に入って行った。
新しい技『攻魔』ですが元ネタはBLEACHの鬼道がモデルです……しかし元ネタのようなオサレさは私には無理ですが……
次回はback(善忍)か続きのどちらかをやる予定です。(優柔不断)