「「あっはははは!!」」
「馴染んでるなぁ…」
半蔵の忍部屋に着くなり紅丸の感想はそれだった。つい先程まで口論していた葛城と春潮だったが、好物が味は違えど同じラーメンだった事と付け合わせが餃子だった事が生じて意気投合し先程の喧嘩等どこ吹くかぜすっかり仲良く成っていた。
(問題に成らなくて良かったとするか、して)
葛城と春潮の様子を見た紅丸はそう思いながら、自身の下を見た。
「夜霧ちゃんはなぜ勝手に他行の物を私物化しているんだ」
「?…………暇だったから」ポリポリ
自分たちよりも先に着き忍部屋に不法侵入しながら勝手にTVを付け勝手にお茶とお茶うけを取っていた夜霧はさも当然、寧ろ『何を言ってんの?』とした表情をしながら答えた。
「だからと言って勝手は駄目だよ!夜霧ちゃん」
「あまり、褒められた行為では無いな」
「…………………………………………………………チッ ズゾゾゾ!!」
(………………)
エヴァと於国に注意された夜霧は長い沈黙と共に小さく舌打ちをし行為を止めずにわざとらしく汚い音を出しながらお茶を啜り始めた。
「お前ら、いい加減にして置けここは他校だ。普段通りの生活態度が通用すると思うな」チリッ
三年生である紅丸の警告にざわめいていた出浦一同は静まりかえった。
「騒がしい奴等で、すいません」
「い、いえ個性的な方々だと思いますよ(^_^;)」
紅丸の謝罪に斑鳩は気を使い大丈夫だと言い
「私達の選抜のメンバーも中々に個性的ですから」
遠い目をしながら語る斑鳩に紅丸はそう言えばと
「貴女方3人しか居ませんね?他のメンバーは任務か何かですか?…とは言っても私達のメンバーも全員ではないのですが」
そうなのですか?と斑鳩は言った後に葛城と自分を合わせれば二人の筈それなのに紅丸が三人と言った事を訪ねると
「あの眼帯を付けた彼を含めれば三人でしょう?」
紅丸の視線を追うと眼帯を付けた少年がマヨネーズをかけた団子を頬張っていた。
「ン?どうかしたか?お二人さん?オレのfaceに何かついているか?」
二人の視線に気付いた眼帯の少年は訪ねて来たため、斑鳩は少年の名前を紹介しようと
「そういう訳では……あ、彼の名は─」
「おっと、stopソイツはまだ早い」
…したが、遮られてしまった。不服そうな顔をした斑鳩に眼帯をした少年は
「オレ達のmemberが揃ってからにしようぜ?そろそろ揃う頃だろうしな」クイクイ
そう言いながら二人の背後に指を指すと半蔵の選抜メンバーと思われる生徒達が入室して来た。
「皆さん、同盟校の選抜メンバーは揃って此方に出向いて居ると言うのに肝心の私達が揃わないのは失礼だと思わないのですか?」ヤレヤレ
斑鳩の苦言に対して入室してきた生徒達は特に悪びれた様子を見せずに苦笑いしながらどんな人達か、と言う心配と緊張で中々寝付けなかったと言った。それを聞いた斑鳩は溜め息を吐くが紅丸は年相応の反応だと感じたらしく少し頬を崩し笑みを作った。
チュド! ボフッ!
「どうやら、全員揃ったみたいだな」
「霧夜先生」
煙玉と共に壮年の雰囲気を醸し出した男が現れた。名は『霧夜』佇まいと半蔵学園の生徒の反応からするに担任のようである
(……
壁に背を預けていた黒鉄は霧夜を見るなり心中で呟いた。
「
「「「「「「…………」」」」」」
《今、二人って言おうとした?》
於国の不可思議な内容に多少の疑問を持った半蔵生徒達だったが、他のメンバーの微妙な間があった為にスルーする事にした。
「まっ!取り敢えず軽い自己紹介でもしない?」
「そうっすね」
微妙な間の空気を変える為に春潮は互いに自己紹介をしないかと提案してきた。
「けど、学年と名前だけってのも味気無いし…ここは一つより親睦を深める為に互いの《秘伝動物》とか《武器》所謂《戦法》の紹介も入れてみない?」
「「え"?」」 「は?」
春潮のとんでもない発言に両校は驚き霧夜は呆気に囚われていた。
何故なら、春潮の『互いの《戦法》を明かす』と言った発言は相手に自信の切り札または手の内を見せると言う今は同盟(協定)だから良いものの普段からしたらとんでもない愚行で有るからだ。
「お前
「?私何か悪い事でも言ったかしら?」
「オレっちは別に良いっすけど?」
「おい、何を──」
黒波は頭の後ろで腕を組ながら言うと他のメンバー達も
「アタシもアレ以外並ば……」
「私は構わん」
「私も別にいいですけど?」
「バレても勝てばいいだけだ」
春潮の提案に賛同し更に
「アタイ達も別に良いぜ?」
半蔵側も問題無いと言った為に霧夜に視線を向けると霧夜も構わない派に同意であり、生徒達はお前だけだぞ?と言いたげな視線を向けていた為
「分かった、分かった…けどここじゃあ狭いから《体育館》で見せるで形でよろしいでしょうか?霧夜先生」
「ああ」
───体育館───
「───これで、私達の《秘伝動物》《武器》《戦法》をお教え致しました。」
体育館にて、先ずは半蔵の生徒達自らが提案された3つを見せ説明してきた(以下内容)
①が《秘伝動物》②が《武器》③が《戦法》
1年:雲雀
①『兎』②『素手』③『我流格闘』
1年:柳生
①『烏賊』②『仕込み番傘』
③『遠・中・近距離可能な攻撃』
2年:飛鳥
①『ガマ蛙』②『大小の太刀』
③『半蔵流剣技+体術』
2年:佐介
①『ライガー』②『素手』③『格闘術』
3年:政宗
①『青龍』②『刀』③『六爪流、爪を用いた体術』
3年:葛城
①『龍』②『具足』③『具足による蹴り技』
3年:斑鳩
①『火の鳥』②『飛燕(刀)』
③『飛燕による神速の剣技』
「そんじゃ、次はオレ等っすね!じゃあそっち同様にこっちも1年から紹介して行きます!」
半蔵の説明が終わると黒波から順に
《学年》《名前》《秘伝動物》《武器》《戦法》を紹介して言った。
1年:黒波
①『モササウルス/バハムート』②『大剣』
③『剛剣術』
1年:エヴァ
①『ペンギン/鯱』②『電鋸武器、スケートブーツ』
③『電鋸による解体、蹴り技』
2年:於国
①『唐獅子』②『二槍、太刀、拳』
③『槍術、剣技、体術』
2年:夜霧
①『サラマンダー/ガリートロット』②『刀+瞳術』
③『瞳術+多種多様な剣技』
3年:黒鉄
①『狼』②『仕込みトンファー』
③『トンファーによる打撃』
3年:春潮
①『カメレオン』②『方天戟、剣』
③『槍術、剣術、格闘術』
3年:紅丸
①『T-REX』②『メイス、肉体』
③『メイスによる打撃、格闘術』
これらが出浦メンバーのそれぞれの《秘伝動物》《武器》《戦法》であった。
両校の自己紹介も終わった為に教室に戻ろうと体育館を出ようとすると
「於国と黒波と夜霧の《秘伝動物》は凄いが……他の奴等は何か微妙じゃないか?」
「ちょっ!?葛ねぇ!!」
「葛城さん!!申し訳ございません!!」
葛城が失礼極まり事を呟いた為に斑鳩が頭を下げるが春潮や紅丸、エヴァは苦笑いしながら大丈夫と答えるが
「(ヒャッハァ)!」ササッ
何かを閃いた春潮はペンと紙を出しながら何やら行動を始めた。
「いやいや、先輩達は超強いっすよ!?」
「弱いとは言って無いでしょ?」
「でもな~」
「ホイ、これ引いて」
葛城の発言に苦言を言う黒波と訂正するエヴァ未だに引っかかりを感じる葛城。3人の前にクジ箱の様な箱を持った春潮が引く様に促して来た為に箱の中の紙を一枚引く。
「ハイ、皆も」
「え…えっと?」
「引いて、引いて」
「何故従わなければ─「いいから」
「話しを」
「引け」
他の生徒達にも箱を差し向ける。最初は躊躇った生徒達だったがしつこく更に圧を掛ける春潮に根負けし次々に引いて行く。
(春ねぇの推しに引くと思うけどね)
エヴァは口に出そうな発言を心の中で押し止めた。
「それじゃあ、皆が引いた紙を開いてみて?①から⑦の数字が書いてあるでしょ?其々の番号を順番に教えてくれない?」
「?」
「お前…まさか」
疑問符を挙げる他の生徒とは別に春潮の主旨に気付いた様子の紅丸を他所に春潮はホワイトボードに番号と名前を書いて行く。
① 雲雀vsエヴァ
② 柳生vs黒波
③ 於国vs飛鳥
④ 夜霧vs政宗
⑤ 佐助vs紅丸
⑥ 斑鳩vs黒鉄
⑦ 葛城vs春潮
「これって……《対戦表》!?」
「やはりな」
ホワイトボードを見た飛鳥の呟きに理解していた紅丸は特に驚きもせずにボードを見ていた。
「そ、自己紹介の戦法だけだと実力は解りかねないから、《模擬戦》で各々の強さを見たいと思ってね♪……多少理不尽な対戦内容に成っているのもあるけど」
春潮は説明しながら佐介へと視線を移した。
「それ以前に先生は許可するんですか?」
斑鳩の尤もな質問に霧夜は
「遅かれ早かれやろうと思っていたからな…傀儡でやるつもりだったんだが、《実戦形式》とはな」
何れは行う予定はあったらしい。内容は対人ではなく傀儡を使用して行うつもりだったらしく言葉を濁す霧夜に黒波は
「大丈夫、大丈夫ですよ、万が一には治療忍術をしますよ…………エヴァが」
「ふん!」ゲシッ
「痛い!」
治療をエヴァに押し付けた。黒波は案の定、エヴァに蹴られた。
「しかし、いや分かった。それではグランドにて、各自準備次第に番号順で行う!解散」
霧夜の指示と同時にぞろぞろと体育館から退出する中、黒鉄はホワイトボードを睨みながら
「……………クソが…」
毒付きながら退出した。
次回は対戦に成りますが、お借りしている主人公勢で行いたいと言う個人的かつ自己中心的なかんがえで行います。雲雀、柳生、斑鳩、葛城ファンの皆さん申し訳ございません!
誰から見たいかアンケートを行います。