凶彗星より渡された大聖杯の器
黄金のような目映い光を放つビルの山。ここは昔でいう遊郭、今で言う風俗店……そこではなく薄暗い路地裏に女達はいた。
「あ"~マジだるいわー、このクソみてーな仕事が終わったら風俗店で可愛こちゃん達とエロい事沢山出来るはずだったのによぉ~……手前らクソ雑魚が湧き出たせいでおじゃんじゃねぇか?アァ?オイ!聞いてんのかッとォ!」ベチャ!
まるで宝塚の男役と見違えそうな程キレイに整った顔立ちをした女は既に物言わぬ死体に語りかけながら、その頭を踏み砕く。砕かれた頭蓋からは脳襄と血液が共に飛び散る。
「うへェ……汚なッ!ねぇ
タブレット端末で何かしらのデータを収集していた彩花と呼ばれた女。その手を一旦止め、冷めた目と声で語りかけて来た女にこう返した。
「そんな金ないし、私はもう、ご飯食べて来た。今はデータの収集と、管理で、手一杯!行きたいなら、一人で、行け、
これに対して玄月と呼ばれた女は口をヘの字にしながらつまらな~い、と言いながら空を見上げた。次の瞬間……
ゾッ
とてつもない莫大な気を感じた為、路地裏の建物の壁を三角飛びで駆け上がりながらビルの天辺にまで行き、その気が放たれた場所を黙視した。その場所からは通常の忍では感知できない忍気が大気を震わしていた。
「玄月……この忍気は……暁霧さんの気か?」
彩花は玄月に確かめるように聞くと、玄月は真剣な表情をしながら
「アイツがここまでの忍気を発するとはな……それ程の強敵なのか?いやしかし、そんな相手居たか?……」ブツブツ
そうブツブツと呟いていると、彩花の背後からザッザッと複数の足音が聞こえて来た為、彩花が後ろを振り向くと、柄の悪い男達が複数人居た。流石にその状況はただ事じゃないと踏んだ玄月は直ぐさま降りてきて男達に対して。
「なぁ~に、お兄さん達ぃ~?オレ達に何か用かい?」
下から覗き込む様な形で問いかけると男達は下卑た視線を玄月達二人に(主に彩花に)向けながらニヤニヤと下賊な声を上げながら。リーダー格と思わしき男が
「げへへ……中々上玉な姉ちゃん達がこういった街の路地裏に入って行ったて聞いてなぁ……見てみると家の若い衆達とかなり腕の立つ忍達の死体があるじゃねぇか?これだと計画に支障を来す。こりゃあ、手前等にはきっっっちりと落とし前つけてもらわねぇとなァ?無論どうやるかは解っているだろ?」ニヤニヤ
この発言特に計画の部分に対して玄月と彩花は顔を合わせながら、彩花は失笑し玄月は笑みを浮かべながら互いに溜め息を吐きながら。
「あ~つまり、アンタの所の下っぱと用心棒を殺したからオレ達に身体使って謝罪しろ!って事だろ?」
「随分と、甘く見られたも……「良いぞオレは」オイ」
言うなり、玄月は上着を脱ぎ捨て更にブラを外し上半身裸になりながら蠱惑的な表情とポーズで男達に向かって微笑みかける(着痩せするタイプなのかかなり大きかった)対して彩花は下らないとばかりに対物ライフル(バレットM82)を構えながらリーダー格の隣と後ろに居た男の頭を撃ち抜く。
「あらら、彩花ちゃんったら短気なんだから~こ~ゆーのは楽しまないとね♪」バララララ!
そう言いながら、アサルトライフル(FN-SCAR)で次々と屍の山を築き上げる玄月。この二人の行動に呆気に取られていたリーダー格の男はハッとなった後に「お前ら!ヤッちまえェ!」の掛け声と共に二人に向かって行く。
ーー数分後ーー
「わ……分かった!もう二度とアンタ等をヤろうなんて、思わねェ!だから、勘弁してくれェ!それにっ!アンタ等が欲しがってた
「オイオイ!何言ってんだ、さっきまで俺の身体見ながら下半身バキバキにしていた癖によぉ!それにっ!口ではそう言いながらッ!身体は正直だなッ!」ギシギシ
数分でリーダー格以外の男達を殺した玄月達は男の言っていた計画とやらに関わっている人物達や内容を聞いていた(ナニをしながら問い質しているかはご想像にお任せします)
「ハァハァ!ん?アレ?もう朽ちたのか?はぁ~俺は全然物足りないんだが……」ドロォ…
「例の計画……大聖杯の在処……神威さんに伝えなくては!」
~蛇女学園にて~
「……全く、派手にぶち壊しやがって…」
暁霧はブツブツと文句を呟きながら訓練所を見渡し頭を掻く、その場には焔と光牙、鈴音が居り鈴音が
「この訓練所の修理費だが……請求は龍導で良いか?」
そう訪ねて来た為、暁霧は
「……元に戻せば、良いんでしょ?」
訪ねると、鈴音は「……出来るならな」と言った目を向けて来た為、暁霧は溜め息と共に地面に手を当て
「ハァ……
「何!?」
鈴音は暁霧の放った言葉に驚愕の声を上げた。
そう言うと同時に辺り一面に地響きが鳴ると同時に地面が隆起し4忍を持ち上げ、たちまちクレーターが埋まり元の平らな地に戻った。
「…私が出来るのはここまでが、限界ですね…ハァ…やはり、兄さんには勝てないか」
最後に何やらボソリと呟きながら振り返ると、唖然としている焔、驚愕の表情の光牙、鋭い目を向ける鈴音と様々なリアクションをしていた為、吹き出しそうに成りつつも
「これで、良いですか?」
そう訪ねると鈴音がいきなり
「……貴様、やはり《最強の善忍》『
そう言って来た鈴音の発言に光牙は「!」鋭い眼光を向け焔は「……っ!?…」ほぼ言葉を失っていた。
そんな鈴音の発言に対して、暁霧はニヤついていた顔から神妙な顔付きに変わり
「………何処で気付いた?」
糸目にしていた左目のみを開け、光牙以上に鋭い眼光で鈴音に目を向ける。しかしそこは歴戦の忍である鈴音。眼光如きで怯む事はないので質問に答えた。
「まず、次鋒戦での氷塊をバラバラに斬り刻んだ時に多少確信を持った」
「それだけでは、まだ断言出来んだろう?」
「ああ……確かにな。だが……禁術を使ったな?しかも封印指定の物を、そんな術を使えるのは……天涯かその弟だけだろう」
「……まぁ……そうか。てか『気付いた?』の時点で認めたもんだわな、確かに俺は夜天だ」
この発言に一番反応したのは、光牙ではなく焔であった。
その名を聞くなり焔は勢い良くダッシュし夜天目掛け………
「うっ……グス……生きてた……また……会えた……良かったよぉ……
「……ごめんな、会いに来なくて……」
抱きついた焔の頭を撫でながら、謝罪の言葉をかける《最恐》……この状況に鈴音と光牙は困惑するばかりだった。
その二人に気付いたのか、夜天は取り敢えず焔と自分の関係を話す事にした。
~夜天説明中~
「……成程。自身が幼少期の頃によく遊んでいた相手であり……10歳の時に死亡通知が来ていたので生きて会えたのが嬉しい……と言うわけか?」
鈴音は夜天から聞いた話を簡潔に纏め確認を取ると焔はコクコクと肯定の頷きを返した。
その返しに鈴音は眼鏡をかけ直しながら心中で《男》に対して苦手よりか
「まぁ、今日の所は解散しようか?」
「え~もっと夜兄と色んな話ししたいのに」
「ハハハ、それはまた明日な?」
「むぅ……分かったよ、じゃあ明日ね」
そう言いながら去っていく焔を見送った後、光牙の方を見ながら
「で、君はさっきから殺気を飛ばしていたけど……殺んのか?今日以外なら良いぞ?」
欠伸をしながら、あからさまに隙を見せる夜天の態度に完全に舐められていると思ったがそこは筆頭兼年長者な為冷静に
「そうか、ならば明日にでも急襲させてもらうか……忍達に恐れられた《最恐の善忍》の実力とくと見させてもらう」シュッ
「……今は悪忍だから、善忍ではないのだがな……」
呟きながら横を見ると、鈴音も立ち去ろうとしていたが気になって聞きたい事があったため呼び止めた。
「……何だ?」
睨みながらも問いに答えようとしている鈴音に夜天は
「そんなに睨むと眉間に皺寄ってお肌に悪……ザシュン!……何モ言ッテイマセン、ハイ」
場を和ませる為にとジョークを飛ばしたが、鈴音のターニングポイントだったらしく大手裏剣を首筋に突きつけられた為、巫山戯ずに肝心の聞きたい事について語る事にした。
話を終え、夜空を見上げながら鈴音から聞いたとある人物の名を呟きながら帰宅している夜天
「ん~《カイル》ねぇ~……どっかで聞いたような……気のせいか?見た感じは忍ではなかったが……」
鈴音から聞いた話とは、道元と一緒に居た《カイル》と言う名の謎の男の事であった。
気になっていた理由は単純に前述の通り《忍》ではない為であった。それだけならば普通に誰しも気にしないが蛇女は《悪忍》を育てる機関、つまり《忍》を育成する機関でありながら忍ではない者が存在に加え学園長と同列の立ち位置にいる事を疑問に思った為に鈴音に聞いたが、肝心の鈴音も詳しくは知らないと語った為余計に素性や正体を知りたくなっていた。
「よし!気になったなら即実行!本人に聞くか!余計な事するならコロコロすれ…『PPPP…』ん?電話?」
何やら物騒な事を言っていると、着信が入った為電話に出ると
「……非通知?……もしもし?『もしもし妾、カムイさ……』」ブチ!
懐かしい声と共に古い都市伝説の真似をしてきた相手にイラッと来たので強制的に電話を切るがまたもや『PPPP』とかかって来た為、青筋を浮かべながら電話を取ると。
「くくく!電話はフェイクじゃ」
「最初から、普通に話しかけろ《神威》」
実は背後にその人物は居たらしく、得意げな顔で夜天に告げる。夜天が振り替えると身長180㎝はありグラマスな体型の美女がいた。
「ムフフフ!普通に話し掛けるのはつまらんからの~まぁ、それはどうでもよいとして…頼みがあるんじゃが…良いk「駄目」即答!って待て待て待て待て!!」ガシッ
くるりと向きを変えて歩いて行こうとしている夜天。しがみつきながら止めようとする神威だが掴んでいる部位が首の為か
「ウガガガ!わっ…分かっ…た!から!放せ!死ぬ!つかっ!死ぬ!!」
「おっと!すまん」パッ
ドシャと地面に倒れた為、立ち上がりながら神威を睨みつけつつも立ち上がり話を聞こうとしたが
「ねぇねぇ、あの人格好よくない?」「向かいの女の人もちょー綺麗」「おい、声かけてみようぜ」「モデルか何かか?」「付き合っているのかな?」
などといった周囲の声が聞こえたため、場所をbarに替えて話を聞く事にした。
「で、頼み事って何だ?」
取り敢えず、適当に酒を(ナレフカ)頼みながら内容を聞く夜天
「グッ……プハァ!」
「……スピリタス直飲みすんなよ……」
「単刀直入に言うが《大聖杯》が見つかった」
「……そうか」
「なんじゃ?興味無いのか?まぁいいか、より正確に言えばそれを身に宿した《器》が見つかった…訳なんじゃが……一応その人物が入った資料を渡して置くから、返事が決まり次第連絡をくれそれじゃあの!」
「……頼み事じゃあねぇのかよ……資料か……どれ」パラ
頼み事と言いつつ、資料(と勘定)を残しながら去っていった神威に愚痴を溢しながら自宅に戻り渡された資料を見た夜天は激しく動揺した。
「なっ!?まさか!嘘だろ!?何で?
夜天が落とした資料には、20代前半の女性が写っていた。
取り敢えず、back物語の核となる《大聖杯》とその《器》なる物を出しました。資料に写っていた女性は次の話しで名前等を出そうと思います。
新キャラの説明、入りますかね?
あ、用語とか言っときながら…