閃乱カグラ~混沌の世界~   作:麻婆豆腐メンタル

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ギリギリタイトル詐欺じゃないはず


火雷大神

 \ドカ!!/  \バキッ!/  \ドスッ!/

 

 序盤で聴いたような音が生態系の壊れた場所に木霊する。

 この音を奏でているのは異形の姿をした男である佐須羅であった。

 

 奏でているとは有るが攻撃している音ではなく寧ろ食らってダメージを受けている音である

 

 \ドカン!/

 

 地面に叩き付けられた佐須羅は直ぐに起き上がるもその目は驚愕に満ち、内心はかなり動揺していた。

 

 (バカな!何故!体格が勝る筈の我が押されているのだ!?有り得ぬ!!有ってはならぬ事だ!!)

 

 それもその筈地面に叩き付けたのは自身の身長と比べ頭3つ程低い身長の少年であるユウヤにやられたからであった。

 

 「『雷公鞭(らいこうべん)』」シュルル

 

 「ヌ?」

 

 (何だ?ダメージが無い?しかし、外した方が良さそうだな…)

 

 佐須羅が起き上がったのを確認したユウヤは雷の鞭を佐須羅の足に巻き付ける。ダメージの無い鞭に佐須羅は不思議に思いつつも警戒も兼ねて外そうとするが

 

 「おらぁ!!」ブオン!!

 

 「ヌゥオオオォォ!!??」

 

 やはりと言うべきか外される前にユウヤは佐須羅に巻き付かせた鞭を使い佐須羅を勢いよくジャイアントスイングの要領で振り回し

 

 「ぜあァ!!」

 

 \バコォォン!!!/

 

 「そう簡単にはくたばんねぇか…」

 

 壁に思い切り投げつける。が流石にその程度でくたばる佐須羅ではない物の

 

 「グッ……ゴプ………」

 

 明確にダメージは有る様で叩きつけられた衝撃で吐血していた。

 

  ピキ、ピキ 

 

「調子ついてんじゃねぇぞぉ!

小ぞ───」

 

       バギャギィ

 

 

 この現状を認めたくない佐須羅は逆上し調子に乗るなと叫ぼうとしたが、不甲斐な音と共に

 

 「逆上して口動かす暇有るなら…行動で示せよ」

 

 ユウヤの呆れた声と共に拳が顔面に突き刺さる。

 

 「まだまだぁ!!」

 

 そのままユウヤは佐須羅に対して連続で息の吐く暇もない程の拳のラッシュを繰り出す。

 

 「う~ん、コレ僕の介入は要らないかな?」

 

 (あ、でも…見た所『赤雷』の特性に気付いていないね)

 

 その様子を見ていた夜天は佐須羅に一方的に攻撃を加えているユウヤには自分の助けは要らないのでは?と考えるが内心では別の点を見ていた。

 

 「ハァ、ハァハァ…ズキッ…ッ…オラァ!!」

 

 ユウヤは突如腕に激痛が走った為にラッシュを一旦止めるが歯を食い縛り渾身の一撃で佐須羅を殴り飛ばす。

 

 (何だってんだよ!急に……!)

 

 突如走った激痛にユウヤは苛立ち自身の電磁装甲(コイル・フレーム)により造られ緋く染まった手甲を見る。

 

 (コイツのせいか?)

 

 ユウヤの電磁装甲(コイル・フレーム)は周囲の砂鉄を異能で集め状況に応じてユウヤの意思により自由に変化させる技であり、砂鉄という観点から色は黒または銀色に成る。

 

 だが今のユウヤの装甲の色は緋色で黒と銀色のどちらでもなかった。相手の血液が付着した色と言えば其までだが……

 しかし歴戦の傭兵たる彼にとってはそれは微々たる事であり、問題は

 

 (オレの意思は無視かよ!)

 

 佐須羅に留めを刺そうと特効しようとするユウヤの意思に反して電磁装甲(コイル・フレーム)は形を手甲から弩へと変換しユウヤの周りに赤色の矢が展開し遠距離に特化した形態へと成ったからであった。

 

 「うぬぅ……ムッ!」

 

 それと同時に吹き飛ばされた佐須羅は起き上がりユウヤの装着した弩を見て距離が離れた為に遠距離に切り替えたと判断し

 

 「させぬぞ!!」

 

 そうさせないように近寄ろうと急接近するがユウヤは冷静に弩を佐須羅に向けながら赤雷を集束させる。

 

 (クク急な猛進故に対処出来ておらぬな?ただ単に弩を向けているのが何よりの証拠!!)

 

 佐須羅はユウヤの行為に冷静に見えつつも内心ではかなり焦り、弩を向けると言う単調な動きしか出来ないと断言するが……

 

 (─対処出来ておらぬな?──とか考えて突っ込んでいるんだろうなぁ~)

 

 (絶対ェオレが対処出来ていないと思って突っ込んでいるな……)

 

 ((バカだろ?))

 

 逆にユウヤと夜天の二人は浅はかで単調な佐須羅の行動に呆れていた。

  

       \ヒュン/

 

 「死───グハァ!?」 

 

 意気揚々と勝ちを確信しながら突進して来た佐須羅だったがユウヤの周りを旋回していた矢が佐須羅に突き刺さった。

 

 「ブフッww」

 

 その佐須羅の間抜けさに夜天は口を抑えつつも吹き出していた。

 

 \ヒュン/ \ヒュン/ \ヒュン、ヒュン/

 

 そんな夜天の様子に気付けない位に息吐く隙もなく2本3本と次々と矢が佐須羅へ目掛け飛来し突き刺さる

 

 「先ずは試し……チャージ20%龍弩(ロンド)

 

         \ギュン/

 

 悶え苦しむ佐須羅をよそに本命である弩から最大では無い矢を試しに放つユウヤ、放たれた矢は中々の速度で飛んでいき佐須羅に突き刺さると同時に

 

 「ヌ?」

 

         \カッ!/  

 

     チュドォォォン!!

 

      「〰️〰️〰️!!」      

 

 佐須羅の悲鳴すら聴こえない大爆発を起こした。

 

  「………………え?」 

 

 この状況に一番驚いていたのは矢を放ったユウヤ本人であった。

 

 (相性が言いとは言ったけど…これは流石に予想外だね……下の連中も気にしてるだろうな、様子を探るか)

 

 「……にしても」チラ

 

 「グヘヘヘ……Jカップ…(´ω` )zzZ」

 

 「何で寝れるんだ?コイツ」どんな夢見てんだ?

 

 夜天も予想外だった為に騒がしく成りそうな下の様子を見る事にしようとする中、そんな大爆発が起きたにも関わらず爆睡している香織の図太さに引いていた。

 

 「……ア、ガ……ヘア…」

 

 爆発の煙が晴れると同時に右腕欠損、前身溶解した。ギリギリ原型を残してはいるが息も絶え絶えな状態でアへ顔を晒す佐須羅の姿が合った。

 

 「終わらせてやる!」ジジ、バリバリ

 

 好機と判断したユウヤに『赤雷』は呼応する全ての赤雷エネルギーを右腕に集束させ一つの剣を造り出した。

 

 「……グガァ!!」

 

 ユウヤが止めを刺すのを察知した佐須羅はその場から逃亡……ではなく、夜天の『殺戮者(アラドヴァル)』により死亡した異形生物へ駆け寄りその死骸を持ち上げると

 

 \ガブリュ!!/

 

 齧りついた。

 

 「なっ……!?」

 

 驚くユウヤを他所に佐須羅は死骸全てを食い尽くす。

 

 「グガァ、アギ、グゴァ!!」ミヂミヂ

 

 それと同時に佐須羅の肉体に変化が現れる溶解した皮膚が治り赤黒く変化し左腕は巨大に成り右腕は縮み全身が肥大化し顔立ちも顔の皮を剥がれた人間のようで異形には代わり無いが今まで以上に人間らしい姿へと変化した。

 

 「……ウ"ゥルルル…」ドシュー

 

 「ゴクリ………ん?」

 

 身体から蒸気を発しながら此方に意識を向ける佐須羅に固唾を呑み込むユウヤだったが、ある違和感に気付いた。

 

 それは変化してからは獣の様な声をあげながら妙に苦しそうに呻いていたからであった。強化した筈なのに逆に弱体化した雰囲気を放つ佐須羅に首を傾げるユウヤ。

 

 「ゴミを拾い食いするからそうなったんよ」

 

 首をかしげるユウヤに夜天は声をかけた。続け様にその言葉の意味を夜天は語る。

 

 「僕の『殺戮者(アラドヴァル)』だけどアレ、超が付くほどの劇毒なんだよね。それを食らったあの生物は毒の塊みたいな物だから、そんな物食べたら必然的に強化には成らずに寧ろ寿命を縮める愚行なんだよねぇ」

 

 「な、成程」

 (それって下手したらオレが食らっていたのか?)

 

 夜天の説明に納得したユウヤだったが下手をすれば自分がそんな凶悪極まりない技を食らっていたかも知れないと思い身震いした(恐らく夜天にそんな気は無かったかもしれないが…)

 

 「ブルアァァァ!!」

 

 痺れを切らしたのか佐須羅は雄叫びを上げながら此方に迫り来た為に回避するユウヤと夜天

 

 「クッ!」 「オットー♪」

 

 佐須羅は避けられたのを気にせずに地面に肥大化した左腕を振るい広範囲に衝撃波を発する叩き付け攻撃を行う。衝撃波により岩が散弾のように飛び散り回避した二人に襲い掛かる。

 

 「コイツ!いきなり頭使った攻撃を!」

 

 「いやいや、偶然でしょ?其れより敵はもう瀕死なんだからさ頭に流れてきた秘奥技(・・・)の実験台に丁度良くないかい?」

 

 今までの佐須羅からは考えられない二段構えの攻撃に驚くユウヤだが夜天は只の偶然と否定し、佐須羅は瀕死の為に赤雷により造った剣から流れてきた技の実験台にする様にアドバイスする

 

 「確かに流れて来ましたけど……難易度が」

 

 「さっさと、やれ!」

 

 アドバイスされたユウヤだったが難易度が高い為に中々踏み出せずにいると短気な夜天は速くしろとユウヤの背を蹴り飛ばした。

 

 「ちょっ!?」

 

 「ブルアァァァ!!」

 

 「ああ!もうどうにでもなれ!!」 

 

 反論しようとするユウヤだったが佐須羅が向かって来ていた為に半ばやけくそだが秘奥技を放つ。

 

 「八種雷神(やくさのいかづちのかみ)」ジジ

 

 

 ユウヤの技名と共に西洋型の剣が八色の鍔が特徴の一振りの日本刀となる

 

 「八種雷神(やくさのいかづちのかみ)一柱(ひとはしら)大雷神(おほいかづちのかみ)」ヒュン

  

 \ザシュ!/

 

 「グガァ!?─グキャアォ!!」

 

 ユウヤの技名と共に佐須羅の顔面へと刀を軽く一振りする。その攻撃を食らった佐須羅は尋常じゃない程苦しみ始めた。

 

 「効いてる!二柱(ふたはしら)火雷神(ほのいかづちのかみ)」《部位:胸》

 

 「ゴギャアァ!!」

 

 確かに効果を感じたユウヤは更に連続で技を浴びせに言った。

 

 「三柱(さんはしら)黒雷神(くろいかづちのかみ)」《部位:腹》

 

 「四柱(よんはしら)析雷神(さくいかづちのかみ)」《部位:陰嚢(女陰)》

 

 「五柱(ごはしら)若雷神(わかいかづちのかみ)」《部位:左腕(左手)》

 

 「六柱(ろくはしら)土雷神(つちいかづちのかみ)…!クッ」《部位右腕(右手)》

 

 「七柱(ななはしら)鳴雷神(なるいかづちのかみ)」《部位:左足》

 

 「八柱(やつはしら)伏雷神(ふすいかづちのかみ)」《部位:右足》

 

「八つ刻みし神なる柱、残り一太刀、汝の魂、黄泉の女神の供物と成れ!此度の供物は二柱───」

 

    火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)!!」

  

      ズシャア!!  

 

 縦斬り、横斬り、突きと順に頭の中に流れてきた順で攻撃していき最後の一撃は二撃目の太刀『火雷神』の強化板である『火雷大神』で決めた。

 

 「ハァ、ハァハァ、どうだ?効いたのか?」

 

 手応えを感じた為に攻撃を続けた筈のユウヤであるが、その表情は何処か不安げだった。

 何故なら、六撃目の攻撃が肥大化した左腕に反して右腕は縮んでいた為に左腕と同じ要領で攻撃をしてしまった、つまり浅かった為である。

 

 「クガァ…クギャ……ゴア」ドサッ

 

 そんなユウヤの不安は杞憂だったようで佐須羅は力無く倒れる。

 

 「ハァ、良かった」

 

 ユウヤは倒れた佐須羅に背を向け離れようとすると

 

 「グギ……ぐ、グ、グゾガァァァァ!!

 

 「なっ!?」

 

 倒れた筈の佐須羅が立ち上がりユウヤを捻り潰そうと手を上げる。咄嗟の事のために反応出来ずにいるユウヤだったが 

 

 「うるせぇ」ドカッ!

 

 「ウボォ!?」ヒュン

 

 「危なく成ったら助けるって言ったでしょ?まぁ、油断は良くないよねぇ」

 

 「す、すいません」

 

 夜天に助けられた為に難を逃れた。

 

 念を推して振り替えると、何と佐須羅はまだ立っていた。

 

 「オ、ァ…ガ、グ」ブルブル

 

 「嘘だろ?アイツまだ!!」バチ

 

 驚愕するユウヤは電磁装甲(コイルフレーム)を発動し止めを刺そうとするが

 

 「待て待て、落ち着きたまえ少年」

 

 「グエッ!」

 

 「良く視たまえよ」

 

 夜天に首根っこを掴まれ静止させられ佐須羅を良く視る様に言われた為に様子を伺うと

 

「……萎んでる?…何が起きて」

 

 筋骨粒々であった佐須羅の肉体がどんどん萎んで幽鬼のように痩せ細り赤黒く変色していた肌も白く成っている。何故この様な変化が起きているのか驚いていると

 

 「それはッ!!」

 

 「うわっ!?」

 

  \ボォッ!!/  \ピシッ!/パキン…

 

 「彼に聞いたらどうかな?」

 

 急にユウヤは夜天に投げ飛ばされ、その瞬間夜天を青い炎が包み込むが一瞬で炎が氷結され中から無傷の夜天が現れ指を指す。

 

 指を指された方向に目を向けるとフード付きのトレンチコートを着た体格的に男と判断できる人物が右手に蠢く球を持ち左手から青い炎を発していた。

 

 「お前!何者だ!」バチッ!

 

 「…………………………」

 

 ユウヤの電気を纏う威嚇を無視して男は発していた青い炎を紫色に変色させ

 

 「秘伝忍法『紫炎獣波拳(しえんじゅうはけん)』」

 

 紫色の炎を象り口を開くライオンの大気砲を放って来た。

 

 「オラッ!」

 

 ユウヤは放たれた秘伝忍法を拳を振るうだけで消し払いお返しに雷を放つ。

 

 「って、アレ?」

 

 が其処にはフード男は居らず、萎んだ佐須羅の死骸が有るだけだった。

 

 「落陽(らくよう)なら技と同時にどっかに行ったよ?」

 

 キョロキョロと周囲を見渡すユウヤに夜天が消えたフード男の事を伝えた。その際に気になった事である、恐らくフード男の名前である『落陽』と知っている事を問い質すと

 

 「ん?あぁ、知っている理由ねー弟親友だからね」

 

 「そうですか………ふぅ~」

 

 『弟の』の部分を強調させ、その弟の親友なのだから知っているのは当たり前でしょう?これ以上語ることは無いと言った態度にユウヤも言及せずに力を抜いた。

 

 「ハハ疲れた?まぁ初めてにしては上出来だったし後は兎に角実戦あるのみだから」

 

 「実戦ってオレ『赤雷』使えない─ぐ~─」

 

 「「………」」

 

 夜天の実戦を摘むだけの言葉にユウヤは赤雷を使えないから摘みようが無いと語ろうとしたが、体力を使い果たし緊張の糸が解けたのか腹が成る。

 

 「その辺は心配無いから、取り敢えず下の連中も連れて飯でも食べに行こうか?奢るよ。焼肉で良いよね?」

 

 「す、すいません」

 

 「この辺りに高い焼肉屋が有るから、そこにしなさいよね!!」

 

 「おま、いつ起きて!てか、失礼すぎんだろ!」

 

 いつの間にか起きていた香織は図々しく奢るなら高い焼肉屋にしろと要求して来た為にユウヤは厚かましすぎると注意するが

 

 「ん~この辺りで高いのは地獄亭(じごくてい)煉獄亭(れんごくてい)だね」

 

 夜天は気にせずにこの辺りで高い焼肉屋の名を上げると

 

 「なら『煉獄亭』ね!」

 

 有無を言わさない香織の決定により煉獄亭と言う焼肉屋に決まり下に行きボロボロの時期候補生と旋風に飯を奢る事を伝え途中で離れていた(旋風曰く諸事情らしい)玄月と合流し件の店に行く事にした。

 

 ───???────

 

 「【佐須羅】を回収して来ました」

 

 「やはり、あの老いぼれでは制御は難しかったか……」

 

 「だから言ったじゃん!やっぱ適合率の高いあの、ガキ名前は…何だっけ?まぁ、いいや…ソレ使えば良かったじゃん?」

 

 洛陽の回収した蠢く珠を片手に持ちながら玉座にふんぞりかえりながら呟く声に、どこか耳につく声はコチラの意見が正しかったと声を上げる。

 

 「そうだな」

 

 「それでは私は失礼します」

 

 「待ちなよぉ~」

 

 玉座の声の主はきちんと肯定した。耳につく声の主は場から去ろうとしているフード男『落陽』に近付き声をかける。

 

 耳につく声の主の姿は白い長髪に整った外見をした美青年である。

 

 「回収して来たのは偉いけどさぁ~、なぁ~んでぇ~その場にいた異分子である【天星 ユウヤ】を殺らなかったのかなぁ~?ねぇ、落日(らくじつ)君?」ニヤニヤ

 

 「その場に夜天が居なければ話は別だった」

 

 「あぁ?夜天が居なかったらだぁ?馬鹿か手前ェわぁ?んな奴ぁ無視してユウヤっつう小僧殺れば解決するだろうが馬鹿が!!」

 

 耳につく声に対し淡々と返すと、耳につく声は声を荒げながら落よ…落日に詰め寄るが落日はまたも淡々と

 

 「馬鹿はお前だ、あの男は弱体化していようが強さは【霊峰】に次ぐ……それにむざむざと『薬』と『餌』の製造場を潰された奴に馬鹿呼ばわりされたくないんだが?」

 

 「てめえ……!!あぁ…そうか、そうか、自分の非を認めたくないから話を変えたのか!いや~気付かなくてごめんねぇ~」

 

 返された言葉に青年は怒りをみせるが、直ぐに先程の態度に戻る。

 

 「では改めて私は失礼します」

 

 青年の声を無視しながら落日は場を後にする。

 

 「チッ!スかしやがって【聖天崩れ】が」

 

 「そう荒ぶるな…巧螺素(こうらす)アレでも有能な駒なのだから」

 

 落日の態度に舌を打つ青年である巧螺素に玉座の声は落ち着くように促すと青年は頷き

 

 「……わったよ、取り敢えず。その珠は件のガキに投与しとく用に下に指示しますわ」

 

 さっきとは売ってかりチンピラ臭くは有るが部下に指示をすると言い去って行った。

 

 「フム、次の佐須羅はアメリカに送るか」

 

 玉座の声はそう呟いた。

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