第三十七話「再構築」
暫くして、総士が僕の学校に編入して来た。美羽姉と同じクラスらしい。
「美羽姉~。総士~」
「亮一。お疲れ様」
「また、お前か懲りないヤツだな。あれから毎日のように僕の部屋に来て」
「だからお前って呼ぶなって言ってるだろ、僕の名前は亮一だ。」
「はいはい、それは悪かったな」
「~~~。そういえば総士、最近Alvisの部屋から解放されて島に住むようになったんだって?何処に住んでるだ?」
「美羽の家だよ。」
「えっ…美羽姉の家?」
「住まわせてくれると言われたから住んでいる」
「そうなんだ…」
「なんだ、文句でもあるのか」
「別に文句は無いけど」
「?」
「これから総士とお買い物に行くけど、亮一も一緒にお買い物する?」
「僕、用事があるから先に帰る。また明日ね」
足早に僕はその場から立ち去った。
「なんだアイツ」
「…亮一?」
「どうした亮一。そんなに落ち込んで」
その日の夕食。僕はそのことを母さんとカンナさんにその時のことを話した。
「そっか、良かったわね総士くん島で生活出来るようになって」
「うん…」
「なんだか、あまり嬉しそうじゃないな亮一」
「だって…美羽姉の家にだなんて」
「遠見さんが彼を監視しやすいからなのだろう」
「そうなのかな」
母さんはクスクスと笑っている。そんな母さんをカンナさんは不思議そうに見ていた。
「だが、せっかく3人で出掛けられたのに一緒に行けばよかったじゃないか、今日は道場休みだった訳だし」
「それは、そうなんだけど」
「まぁ、島にいればまた沢山思い出を作る機会はあるわ焦らず総士くんとの関係を築いていきなさい」
「うん…」
そして思わぬ形で総士との関係が急速に築かれることとなった。
暫くして僕はAlvisのトレーニングルームに呼ばれた。
「シュミレーションによる模擬訓練…ですか?」
「そうよ」
「でも真矢さん。僕は既に実戦経験済みですよ、なんで今更シュミレーションなんですか?」
「シュミレーションが必要なのは彼よ」
「…総士?」
「なんだお前か、お前もファフナーに乗れたんだな」
「そうだよ。もうフェストゥムとも戦って倒してるんだ」
「なんだと…お前みたいなヤツが僕よりも先にファフナーで戦ってる?本当ですか遠見さん」
「本当よ」
「では僕が総士の模擬戦の相手をすればいいんですか?」
「えぇ」
「へん、実戦経験があるからなんだ!僕の力はお前より上だと証明してやる」
「素人パイロットに負けないもんね」
「素人じゃない、僕は遠見さんと零央さん、美三香さんと戦ってるんだ」
(…機体に完全に呑まれてたけどね…)
「僕だって、模擬戦で戦ってるよ」
「へん、僕は実戦だからな」
「そこまで。じゃあ10分後に始めるから2人とも準備して」
準備を終え、シュミレーションの模擬戦が始まる。
僕の目の前に現れたのは、『マークニヒト』であった。