蒼穹のファフナー 〜Wunsch〜   作:naomi

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第四十五話「歩みを拒む者」

先の戦いのキズを少しづつ癒そうとする海神島に、元凶からのメッセージが届いたと聞いたのは、合同葬儀が終わり今後の方針を定めようと模索し始めた直後であった。

 

「真壁司令はどうするの?」

 

「直接会って話したいというベノン側の要求を呑むそうだ。」

 

「それって」

 

「あぁ。マリス・エクセルシアと対話をするようだ」

 

(マリス……今更なにをしに来たの?)

 

「それって大丈夫なの?だってマリスは………」

 

「大丈夫。真壁司令は芯のブレない立派な方よ。信じましょう」

 

「母さん………」

 

「では、私は保安部隊の召集に行ってまいります」

 

「カンナさん気をつけてね」

 

「あぁ、亮一もお義母さんを頼む」

 

 

 

亮一・・・・亮一。

 

えっ、マリス?どうして今真壁司令達と話し合いをしてるんじゃ

 

あいつ等との対話はもう終わった。僕は君を助けに来たんだ。

 

助けに来た?

 

そう。君があいつらを救う為に命を懸けることはないんだ。僕と一緒に争いの無い平和な世界で暮らそう。

 

・・・話し合いはどうなったの?

 

気になるのかい?あいつ等は滅びの道を選んだ。それだけだよ

 

どうして島を出ていっちゃったの?ここでの暮らしだって平和じゃないか?

 

・・・君は外の世界を見て何も感じなかったのか?

 

どうしてそれを知ってるの?

 

レガートから聞いたよ。2年前蓬莱島で君達と会ったと

 

・・・・・感じたよ。この島の尊さをいかにこの島が平和な島か。そして外の世界の苦しみも

 

そして君はこの島の偽りの平和で悠々と暮らすことを選んだということか

 

偽りの平和?

 

見ろよ。世界は今も戦い続けている。世界の大半の人達は今も苦しんでいるんだ。

 

海神島は世界がより良く・平和になる為にずっと戦ってきたんでしょ?時には世界とも対峙して

 

多くの人間を犠牲にしてな

 

えっ・・・

 

なんだ亮一。まさか知らないとは言わないよなこの島の・・・Alvisの歴史を

 

Alvisの歴史?

 

そうさ自分達が生き残る為に他者を犠牲にし続けて出来た。それがAlvisだ。

 

それは違うよマリス。

 

どこが違う?生き残る為と言い子どもの遺伝子を研究と称しいじり、機体との適合率を上げる為に痛覚を敢えて残し、自分達が生き残る為という口実を隠し現有戦力では対抗出来ないからと若者を戦わせ、囮に使う・・・それがAlvisだ。

 

違う・・・真壁司令達はそんな自分勝手な理由で戦ったりしない、千鶴さんだって

 

あの人も愚かだよ。真壁史彦に付いたばかりに

 

本当に言ってるのマリス?本気でそう思ってるの?

 

そもそも彼女が戦いを広げた元凶なのさ。遺伝子など弄らず人為的にフェストゥムに対抗出来る人間を生み出さなくても、僕や美羽のように彼等と対話する存在『エスペラント』は生まれたんだ。

 

そんな・・・

 

そうこれまでの犠牲は全て無駄だったんだよ。その無駄な犠牲者の屍の上に僕達は立っているんだ。

 

・・・・・。

 

もうやめにしよう。べノンに従えばもう誰も犠牲にならないし苦しむ必要は無くなるんだ。

 

マリス・・・。

 

さあおいで亮一。僕と一緒に行こう。

 

 

 

それは可能性の一つであってそれが正しいとは限らないんじゃないかな?

 

へぇ・・・・君は

 

(誰?この女性)

 

 

 

{亮一の見知らぬ女性が突如。2人を見つめながら現れた。}

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