再び総士捜索任務に戻ったボレアリオス。
途中カンナさんが襲撃された経緯を話してくれた。
「なるほどな『独立人類軍』の手に落ちたのか」
「はい。ですから私は不審者と判断され攻撃を受けました」
「『独立人類軍』…『人類軍』とは違うんですか」
「『独立人類軍』はかつて人類軍の将校であった『ダットリー・バーンズ』が『プロメテウス』と呼ばれていたミールと結託し独立した人類軍です。バーンズ将軍は新国連事務総長『ヘスター・ギャロップ』と対立しこの太平洋生存圏で独立。『プロメテウス』と共にDアイランドを襲撃したが失敗し、『プロメテウス』も消息を経ったことにより『独立人類軍』のトップとしてアメリカ・オーストラリア大陸を中心とした太平洋生存圏を治めています」
「Dアイランドって」
「『竜宮島』だ俺達の帰るべき場所。総士捜索はその手掛かりになるはずなんだ。」
「Dアイランドは貴方達が『竜宮島』と呼ぶ島の人類軍側での名称です。ちなみに『プロメテウス』は今『マレスペロ』と名乗っています」
「『マレスペロ』って『ベノン』を率いてるフェストゥムの親玉ですよね」
「あぁ、あの赤いお月様の親分だ」
「Dアイランドの襲撃に失敗したことを知ったヘスター事務総長はその気にじょうじバーンズ将軍他反乱を起こした独立人類軍を粛清しようと軍を派遣し約1年紛争状態となりました。そして停戦後バーンズ将軍率いる『独立人類軍』はアメリカ・オーストラリア大陸を中心に、ヘスター事務総長の新国連率いる『人類軍』はユーラシア・アフリカ大陸を中心にそれぞれ治めることで、恐らく一時的ですが紛争は収まりました」
「でっ、お嬢さんが攻撃されたのは」
「『シドニー』は元々太平洋生存圏に数少ない『人類軍』の拠点だったのですが、あの時あそこにいたのは『独立人類軍』の部隊でした」
「占領されたのか」
「わかりません…彼ら曰く『来た時には既に焼け野原の跡で自分達は調査に来たの』だとそのような経緯で『独立人類軍』へ統治権が移っていたため、不審がられ攻撃されました」
「どうするお嬢さん。別の基地探すか」
「いえ…恐らく『人類軍』でも私は死んだ扱いでしょう。いっそこのまま…」
「僕らの島に行きましょ、カンナさん」
「おいおい亮一」
「カンナさん僕の住む島が気になるって言ってたじゃないですか、今の任務終わったらきっとこの艦『海神島』に帰るんで一緒に行きましょ」
「そんな都合のいい話…」
「折角こうして出会ったのもなんかの縁だ、こんなところでの垂れ死んでもらっても後味悪いしな、お嬢さんがいいならついてきな」
「…では暫くやっかいになろう」
「やったー」
「ねえー、ちょっといい」
クルスが突然僕達が話している部屋に入ってきた。
「なっ、こいつどこから」
「失礼だなー。この艦は僕の艦。君がお客さんだよ」
「…それは失礼した」
「どうしたのクルス」
「なんかこの人招待してから後ろからつけられてるんだ」
「えっ」
急いで司令室に戻り、確認する。
「あれはまさか『クロウ小隊』」
これがアイツとの初めての接触だった。