三体目の龍【黒龍王】 作:龍狐
~三人称side~
【トリコ】の世界にあるグルメ界のエリア7で今、特訓をしている龍一同。
そして急に自分も戦いたいと言い出したティア。そして現在龍はリュウガに、ティナはファムに変身してお互いの武器をぶつけ合っていた。
『フン!!』
『ハァ!!』
結論から言えば、リュウガの方が圧倒的に有利だった。
それは当然ともいえる。なにせファム――ティナは戦いは初めてであり、実力差がありすぎるのだ。
『君の覚悟はその程度か?』
『まだです!!』
そうしてファムはウイングスラッシャーを再びリュウガに振るうが―――
『ハアァ!』
リュウガはドラグセイバーでファムを斬る。
『グゥ!!』
そうして再びファムは倒れこむ。
『…(やっぱり、彼女には無理がありすぎる。戦い慣れしていないなら、悪いけど足手まといにしかならない……)戦うのはやめた方がいい』
『まだ…諦めません!!』
『(往生際が悪いな…)』
リュウガはそう思いながらもファムのウイングスラッシャーでの攻撃を受け止める。
そして…
《STRIKE VENT!!》
リュウガは右手に【シザースピンチ】を装備し、ファムの持つウイングスラッシャーを真っ二つにした。
それと同時にウイングスラッシャーは消える。
『っ!!だったら今度は!!』
《GUARD VENT!!》
ファムは次に【ウイングシールド】を召喚する。
それと同時にファムの周りに大量の羽がまき散らされ、リュウガを混乱させた。
『はぁ!!』
ファムは盾を持ったまま【ブランバイザー】でリュウガを攻撃する。
だが…
『そこかぁ!!』
リュウガにかく乱が効かず、そのまま左手で持ったドラグセイバーで攻撃した。
だがファムはそれをウイングシールドでなんとか防ぐ。
『……その盾は厄介だったな』
『私だって、やればでき『だから消させてもらう』え?』
《CONFINE VENT!!》
リュウガはコンファインベントを使い、ファムの持つウイングシールドを消した。
それと同時に羽も消えた。
『っ!?一体どうして!?』
『君は初めての戦闘だから知らないだろうが、こんなカードもあるんだ』
『そんな…!!だったらこれで!!』
《AD VENT!!》
ファムはブランバイザーにベントインし、【ブランウイング】を召喚し、ブランウイングはリュウガに襲いかかうる。
《AD VENT!!》
≪キイイイィィ!!≫
だが、それもリュウガが呼び出した【ダークウイング】によって阻まれる。
『さて……君に残されたカードはファイナルベントのカードしかない。……君では俺には勝てない。もう諦めてくれないか?』
『ハァ…ハァ…まだです!!』
《FINAL VENT!!》
そしてファムは最後のカードを使い、【ミスティーフラッシュ】を発動するためにリュウガの後ろに【ブランウイング】を呼び出す。
だが…
《CONFINE VENT!!》
リュウガが再びコンファインベントのカードを使い、ブランウイングを消した。
『っ!?一度に使えるカードは一枚じゃなかったんですか!?』
『カードは一枚じゃないのさ。もう、君には何もできない。……降参して、戦いをやめてくれ』
『………嫌です!!もう仲間外れは嫌なんです!!』
『……仲間外れ?』
『だって、私だって、私だって皆さんと戦いたいn『駄目だ。危険すぎる』それでも!!私は…皆の力に、なりたいんです!!ハァ!!』
『っ!?』
突然だった。
『っ!?なんだ…その力…?』
『…?なんでこんなのが…っ!!でも、これを使えば…!!』
そうしてファムはその剣でリュウガに斬りかかる。
それを”危険”と感じたリュウガは、即座にドラグシールドを召喚して自分の身を守る。
そして、その場が光で包まれた。
~現時刻、休み場所~
この場でアーシアとシンフォギア勢の九人はガールズトークの真っ最中だった。
「そう言えば、龍さんとティナさんの姿がさっきから見当たりませんね…」
「あ、そう言えば……。どこに行ったのかな?」
「なんかやってんじゃね?」
「その”なんか”とはなんだ?」
「いや、なんかはなんかだろ。それにあたしに分かる訳ないだろ」
「……それもそうか。すまなかったな。雪音」
「でも……この時間が終わったらまた重力地獄が始まるんだよねぇ~~」
「先輩…それは言わないで欲しかったデス」
「同感……今は楽しいひと時を過ごしていたい…」
「確かに……今アーシアさんから離れたらと思うと…」
「嫌なことしかないしね…」
「ははは…ごめん…」
さっきまで楽しい雰囲気だったのに響の爆弾発言によってさっきまでのことが頭によぎる奏者たち。
そして…
『『『『『っ!?』』』』』
そして皆は見た。突如ある場所から一筋の光が現れたところを…
「一体なにが!?」
「とにかく、行って見よう!!」
「あ、響ッ!!ちょっとまっ「ヘブシ!!」もう…」
案の定、響はアーシアから離れたことにより100倍の重力が体にかかった。
幸いなのがシンフォギアを纏っていたことだろう。
纏っていなければ藻屑になっていただろう。
「にしても…あの光はなんなのだ?」
「とにかく、行って見ようぜ!」
「皆さん、私に着いてきてください」
そうして、奏者たちはアーシアに近づきながらその光が出た場所に向かって行った。
そして、そこで目にしたのは
「龍さん、ティナさん!?ティナさん、どうしたんですか!?」
龍に抱えられているティナの姿だった。
皆はすぐに二人に駆け寄る。
「一体何があったと言うのですか!?塔銀さん!?」
「ああ、実は……」
龍は皆にさっきまでに起きたことをすべて話した。
「ティナちゃん……そんなことを考えてたんだ…」
「だが、初心者が戦うなど危険すぎる」
「確かに。私達は上級悪魔、しかもフェニックスと戦うのだから、彼女は足手まといにしかならない…」
「……それなんだが、俺はティナちゃんを、参加させようと思っているんだ」
龍の発言に皆が驚いた。
「っ!?おいおい正気かよ!?」
「こればかりはあたしも言わせてもらうが、危険すぎるぞ!?」
「…皆も見ただろう?あの光を…あの光は、ティナちゃんのなんだ…」
「えぇ!?あの光をですか!?」
「ああ……それがなにか気になる。もしかしたら…いや、なんでもない。とにかく、この10日間で俺がなんとか鍛える。だから、彼女をチームに加えることができないか?」
龍の提案に皆は悩む。
そして出た結果は…
「わかりました!いいですよ。私はティナちゃんと一緒に戦うのは賛成です」
「私も」
「あたしもデス!!」
「…私も」
「…私も大丈夫です」
「まぁ…後輩たちの意見に乗ってやるか」
「……まぁ、塔銀さんが鍛えるとならば……」
「…それならいいんじゃないか?」
「…個人的に無理だとは思うけど…皆がいいっていうなら…」
皆は、納得した(中にはしぶしぶ納得した者もいるが)全員許可をした。
「…ありがとう。さて、取りあえず俺はティナちゃんを寝かせてくるから、皆はちゃんと特訓してね」
『『『『『ひぇえええええ(デス)!!』』』』』
そうして、龍はティナを担いで休憩場所へ、奏者たちは再び地獄の訓練へと戻って行った。
「(……さっきの光の剣…あれは絶対にファムの能力じゃない……。だとしたら、考えられるのは―――)」
なんかちょっと無理やりな気がしたけど…大丈夫かな…?
後、明日から自分はちょっと早いお盆になりますので、明日から四日ほど投稿はできませんのでそこらへんよろしくお願いします。