東方星神録   作:あんこケース

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受難とタイトルにありますが、うちのツクヨミ様からしたらもう日常レベルですね。


ツクヨミの受難

アマハラ 月の都 ツクヨミの執務室

 

ツクヨミ《…はぁ…はぁ…終わらないぃぃぃぃ!》

 

一人社長クラスの豪華なデスクに積み上がっている書類連峰を見事制覇したツクヨミは椅子にもたれて叫んでいた。なんだかんだ幻想郷での出来事が楽しすぎてついうっかり仕事をほっぽっておいたツケがここで回ってきていた。

 

ツクヨミ《ぅぅぅぅ…昔は永琳がいたからなぁ…胃薬の心配はなかったし…いざとなれば手伝ってくれてたのに……ぅぅぅぅぅ…》

 

しばしツクヨミは涙をこぼして約千年前まで補佐してくれた一人の賢者を思い返した。そして椅子から飛び上がって回転しながら降り立つ…!!!

 

ツクヨミ《…過去に囚われても仕方ない…ここは息抜きに…レッツ!式神ガチャの時間だぁぁぁぁ!!!》

 

…説明しよう…ツクヨミの趣味…それは自らの術で適当に妖怪を呼び出すことなのである。いつも仕事浸けの生活の中であまり自分の時間がないツクヨミにとって一陰陽師として術を自由に行使するのはとても快感溢れる時間だった。

 

ツクヨミ《…臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前…はぁぁぁぁぁぁぁ!!ふん!!我が元に来たれぇぇぇい!!》

 

ぼぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!

 

ツクヨミは指を折って印を結ぶ。すると床に大きな魔法陣が出現して強烈な轟音と共に妖怪が姿を現した…!!!

 

 

ツクヨミ《…さぁて…どんな妖怪が現れたのか…な………あ…》

 

橙「…へ…あ…ここ…どこ…?」

 

……そこには小さな化け猫の少女がペタンと座り込んで目をぱちくりしていた。ツクヨミもまるで時が止まったかのように静止する……

 

橙「…う…うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!らんしゃまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

 

ツクヨミ《ああぁぁ、おお~よしよし…突然呼び出して悪かったなぁ~》

 

突然知らぬ場所に飛ばされたこともあり橙は泣き出してしまう。慌てたツクヨミはすぐさま橙の頭を撫でて落ち着かせようとした。

 

橙「びぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ツクヨミ《おっお……ま、まずい…ぜんっぜん泣き止まない…ひ、ひとまず抱き抱えて……ん?》

 

泣き止まない橙を抱き抱えて立ち上がったツクヨミはふと入口の扉に目を向ける……すると扉が開いていてそこには……

 

豊姫「……(ヤバい人を見る目)…」

 

依姫「…失礼しました。やはりツクヨミ様にも人には言えない趣味ぐらいありますよね……バタン(扉の閉まる音)」

 

ツクヨミ《ま、待て!違う!豊姫!依姫!誤解だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!》

 

…ツクヨミの叫び声と橙の泣き声が月の都に響き渡った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依姫「なぁんだ♪そうならそうと言ってくださいよ~」

 

ツクヨミ《…バーロー…言っていただろ…》

 

サグメ《……お疲れ様です…》

 

あのあとすっ飛んできたサグメのとりなしもあってどうにか説得に成功したツクヨミは豊姫に頼んで橙の保護者を探してもらっていた。当の橙はと言うととある茶髪の女性にじゃれついていた。

 

ツクヨミ《悪いな…お前もこの頃忙しいのに…》

 

???《…はぁ…まったくよ…このバカ…普段はこれしまってるのに…あ!こら!引っ張るな!》

 

橙「えへへ~♪らんしゃまみたい~♪」

 

橙はその女性にかなり懐いているようだった。それもそのはず…彼女の頭には……キツネの耳が…尻にはキツネの尻尾が生えていたからだ。

 

依姫「…あの…ツクヨミ様…あちらの女性は?」

 

ツクヨミ《…そうか…初対面だったな…彼女はウカノミタマ、地上では「お稲荷さん」と呼ばれ全国にある祠も入れれば軽く三万の分社を持つ最も信仰されている国津神だ。キツネの耳と尻尾がついてるのは彼女の使いがキツネだからだ》

 

ウカノミタマ《あとアマハラの生命力をコントロールしてるわ。ちなみに『忍風』と『霊獣』の創界神よ》

 

依姫「ははぁ…月の都では見かけない訳ですねぇ…ここでは生命力は『穢れ』として嫌悪されてますし…」

 

豊姫「ツクヨミ様、連れて来まし「ちぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」…この式神にあってこの主ありね…」

 

豊姫が連れて来た女性…もはや紹介する必要はなかろう…八雲 紫の式神にして九尾のキツネ…八雲 藍である。

 

橙「あ、らんしゃまだ!」

 

藍「橙!無事だったか!突然消えてしまった時は驚いたぞ…!」

 

ツクヨミ《…すまん…私の手違いで……》

 

ウカノミタマ《…あんた…これ前も似たようなことしなかった?》

 

サグメ《…ぇ…前科あるですか?》

 

ウカノミタマのツッコミにギクッと背筋を震わせたツクヨミは明後日の方向を向いて知らん顔をした…つまりやったことがあるというわけである。

 

ウカノミタマ《…前何呼び出した?》

 

ツクヨミ《…ガシャドクロ…輝夜がやってたRPGにでてきたやつにそっくりなやつ…》

 

ウカノミタマ《…その前は?》

 

ツクヨミ《……変な百鬼夜行…八雲 紫とか西行寺 幽々子とかいた…》

 

依姫「第一次月面戦争ってそんな軽い理由で起きたんですか!!?」

 

…とんでもないカミングアウト…まさかあの大戦争がツクヨミの気まぐれで起きていたとは…てかよく考えれば辻褄が合う出来事が次々と思い出されてきたので依姫はさらに顔をひきつらせた…

 

ウカノミタマ《…はぁ…これどう弁償するわけ?》

 

依姫「…そうだ!ツクヨミ様彼女と契約してみては?八雲 藍は式神を操る能力を持ってますし、ツクヨミ様と相性良いかと」

 

ツクヨミ《…ん…そうだな…同じ趣味を持つ方が私としては良いし…そちらが良いと言うなら…》

 

藍「っえ…あぃ…へぇ…その…ど、どうも…」

 

さすがに日本育ちの藍にアマハラのトップクラスの創界神と契約しようと言われたらしどろもどろになるのも当然である。藍が答えに困っていると……

 

ツクヨミ《…む…!?急急如律令!十二神将よ!結界を張れ!》

 

ばりぃぃぃぃぃぃぃん!!!

 

今度は窓の外…地球の方角から何やら青い弾丸のようなものが飛んできた。すぐさまツクヨミが呼び出した十二神将によって張られたバリアで物理的な被害はなかったが、窓ガラスは砕け散ってしまった。

 

 

天子「ん?着いた?」

 

セト《だな!お!よう!ツクヨミの旦那!ちょいと邪魔するぜぇ》

 

ツクヨミ《…………》

 

突っ込んで来たのは幻想郷のトラブルメーカーの一人、天子と神世界のトラブルメーカーの一人、セトだった。大方何か変なやり方で月に到着したのだろう…すると窓ガラスを割られた=仕事が増えてしまったツクヨミは無言で立ち尽くす…

 

橙「…ひ…!らんしゃまぁぁ……ビクビク…」

 

藍「……綿月の…橙を頼む……ズカズカ…」

 

豊姫「……あ~あ…こりゃまずい…」

 

橙の涙で何かヤベーイスイッチが入った藍もズンズン歩いてツクヨミの隣に並び立つ。そして二人はチラリと目配せして頷いた。

 

天子「…え…なに…」

 

ツクヨミ《いくぞてめぇらぁぁぁぁ!》

 

藍「構えろ!橙を泣かせた恨みぃぃぃぃ!!!」

 

セト《…へ…ええ!?》

 

ツクヨミは禍々しいオーラを放出しながら藍に憑依する。藍もすぐさまデッキを構えて二人に向けた。

 

天子「い、良いわよ!受けて立つわ!」

藍 天子「「ゲートオープン!界放!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

藍「…いくぞ…!メインステップ!ゴッドシーカー 陰陽式鬼を召喚!!召喚時効果でデッキを三枚オープンする!その中の創界神ツクヨミと天渡/化神も持つ紫/黄のカードを回収だ!!」

 

藍はフィールドに不気味なオーラを纏った小さな陰陽師を召喚してデッキをサーチする……ツクヨミの陰陽神殿…キャメロット・ポーン…創界神ツクヨミ…

 

藍「…ツクヨミの陰陽神殿と創界神ツクヨミを手札に!ターンエンド!」

 

天子「…こっちもいくわよ!メインステップ!獣童パンザーを召喚して四枚めくるわ!その中のアルティメットカードを手札に!」

 

対する天子は小さな豹人を召喚してデッキをオープンする…白晶防壁…砂海王グリセティ一世…砂海祈祷使ケルドマンド…砂海魔神…

 

天子「グリセティ一世を回収して…ぶっ壊せ!創界神セト!神託を使ってコアを一つ追加!これでターンエンド!」

 

セト《かっ飛ばしてくぜ!》

 

さらに天子はセトを呼び出してターンエンドした。

 

藍「…メインステップ!急急如律令!創界神ツクヨミを配置!神託によりコアを二つ追加!さらにちょうちんゴーストを召喚しツクヨミの陰陽神殿を配置する!」

 

ツクヨミ《…久しぶりのバトルだ…!》

 

藍の背後に術符を構えて臨戦態勢のツクヨミが現れる。そしてフィールドにちょうちんの妖怪、さらにツクヨミの背後には紫色の鳥居が建てられた神社も配置される。

 

藍「バーストをセットしてアタックステップ!陰陽式鬼でアタック!ここでツクヨミの陰陽神殿の効果!魔影スピリットが攻撃したのでパンサーのコアをリザーブへ!さらに陰陽式鬼の効果で再び三枚オープン!!」

 

飛び出した陰陽式鬼に呼応して陰陽神殿の鳥居が妖しく輝いた。するとパンザーが力を失って消滅する。そして今回めくられたのは…カシャネコ…鎧魂…ヌリカベ…

 

藍「…カシャネコを手札に加えて残りは破棄!そして陰陽式鬼のもう一つのアタック時効果!手札の鎧式鬼を棄てて一枚ドロー!」

 

依姫「…ツクヨミ様のバトルは…ラー様のバトルに似てますね…ですがトラッシュを肥やしているのを見るに…ただ殴るだけでなくコア除去や蘇生も組み込まれているのでしょう」

 

天子「…一度にここまでやるの!?ライフで受ける!」

 

陰陽式鬼は術符を取り出して人形にすると天子のライフに叩きつけた。

 

藍「さらにちょうちんゴーストでアタック!」

 

天子「これもライフ!」

 

さらに藍はちょうちんゴーストをアタックさせ天子のライフをもう一つ削る。

 

藍「ターンエンド!」

 

天子「やってくれたわね!メインステップ!砂海王子ナミルネスと砂海王グリセティ一世を召喚!!ナミルネスの召喚時効果で陰陽式鬼を破壊するわ!」

 

天子は青い豹人と筋肉質の獣人を召喚してカウンターの準備を整える。そしてナミルネスの効果が陰陽式鬼を破壊した。

 

藍「バースト発動!!呪の覇王カオティック・セイメイ!グリセティのコアを一つトラッシュに置いてドロー!さらに召喚する!」

 

藍も負けじとバーストを発動させグリセティ一世を消滅させる。そしてフィールドを飛び交う光弾がぶつかり合い、そこから幽霊の陰陽師が現れた。

 

天子「ぐぬぬ…!バーストセットしてターンエンド!」

 

藍「攻める!メインステップ!十式戦鬼・死鬼若丸を召喚!さらにセイメイをレベル2に!アタックステップ!死鬼若丸!攻撃だ!まずはライフを一つ自身に移動させてトラッシュから鎧式鬼を呼び出す!」

 

畳み掛ける藍は牛若丸のような鎧姿の武士を呼び出し攻撃させる。すると式鬼若丸が唱えた呪術により地獄から刀を持った鎧幽霊が這い出してきた。

 

藍「さらにちょうちんゴーストの黄色シンボルにより連鎖!トラッシュのコアをライフに戻す!まだいくぞ!ツクヨミのレベル2からの神域!効果で自分のスピリットが召喚されたのでナミルネスのコアを外す!!」

 

ツクヨミ《我が陰陽術!防げるか!!》

 

さらに黄色シンボルの連鎖で削られた藍のライフが回復する。オマケにツクヨミが放った術符がナミルネスの力を奪って消滅させた。

 

天子「もう!ライフ!バースト発動!!海賊王レヴィアダン!このターンは効果の記述を持つスピリットじゃ私のライフは減らない!そしてレベル2で召喚!!」

 

なんとか持ちこたえようと天子はバーストから大砲を携えた大海賊を召喚して藍の追撃を牽制した。

 

藍「…ターンエンド」

 

天子「…メインステップ!バーストセット!!そして砂海帝王セトナック3世をレベル4で召喚!!アタックステップ!レヴィアダン!行きなさい!」

 

藍「…ライフで受ける!」

 

天子のフィールドに吹き荒れた砂嵐からセトナック3世が現れ、レヴィアダンが大砲で藍のライフを破壊した。

 

天子「ふっふ~ん!ターンエンド!」

 

藍「…何か良いのを引いたな…?メインステップ!騎馬式鬼を召喚!召喚時効果で自分のスピリット…今回はカオティック・セイメイを破壊することでそのコストより低いスピリットを破壊する!」

 

上機嫌な天子を警戒しながら藍は紫の騎馬武者を召喚しカオティック・セイメイを犠牲にして天子のレヴィアダンを除去したが……

 

天子「かかったわね!スピリット破壊によりバースト発動!!七海大名シロナガス!主君/獣頭を持たないスピリットをすべて破壊するわ!!これで相手のスピリットは全滅よ!」

 

藍「だがトラッシュにある十王ヘンジョウの不死の効果!コスト0のちょうちんゴーストの破壊により召喚される!さらにツクヨミの神域でセトナック3世のコアを一つ外す!」

 

天子のバーストから溢れだした荒波が藍のスピリットをすべて押し流してしまった。そして現れたクジラの巨大な獣人に藍は不死により召喚された黄色い陰陽師を呼び出す。

 

藍「アタックステップ!行け!ヘンジョウ!陰陽神殿の効果でセトナック3世のコアをリザーブに!コアが0になったので消滅!さらにツクヨミの神技!コア六個をボイドに戻してトラッシュから合計コスト4まで妖戒/魔影を蘇らせる!!」

 

ツクヨミ《出でよ!我が百鬼夜行!そして式神達よ!》

 

サグメ《…0からここまで展開するなんて…すごい…!》

 

ヘンジョウに続いてツクヨミが超巨大な五芒星をフィールドに作り出す。そこからトラッシュに落ちたちょうちんゴースト、鎧魂、キャメロット・ポーン、そしてヌリカベが蘇生した!

 

天子「はぁ!?もう!フラッシュタイミング!アクセル!海賊艦隊キャプテン・ウォルラス!コスト3以下のスピリットを全破壊!!さらにセトの神技でヘンジョウもよ!」

 

セト《いい加減止まれ!》

 

天子はイライラしながらアクセルを放ちたった今召喚されたスピリット達を再度破壊する。さらにアタックしていたヘンジョウもセトが拳で吹き飛ばしてしまった。

 

豊姫「ああ!」

 

ツクヨミ《問題ない。鎧式鬼の不死発揮!トラッシュから再召喚する!》

 

だがツクヨミは狼狽えずにコスト0のスピリットの破壊をトリガーにして鎧式鬼を召喚した。

 

藍「鎧式鬼でアタック!ツクヨミの陰陽神殿と自身の効果も合わせてシロナガスを消滅!」

 

天子「…青のスピリットが消滅したので手元のキャプテン・ウォルラスをノーコスト召喚!!そのアタックはライフで受ける!」

 

鎧式鬼がシロナガスの命を奪うが新たに海賊艦隊のキャプテンが現れる。そして鎧式鬼の刀が天子のライフを斬った…すると…!!

 

藍「…系統魔影を持つ鎧式鬼が相手のライフを減らしたので…!妖戒統べる地獄の使い!月夜に舞え!妖戒帝エンオウ!!

 

ツクヨミ《貴様の行き先はただ一つ…敗北だ!》

 

砕けた天子のライフがツクヨミの胸についている鏡に吸い込まれる。するとそこから化神スピリットにしては小さめ…だが鎧式鬼よりかは大きな和服の剣士がフィールドに降り立った!

 

藍「召喚時効果!天界放!!ツクヨミのコアを一つエンオウに置くことで相手のスピリットを一体指定しブロックを封じる!!とどめだ!エンオウでアタック!!」

 

天子「…あ……」

 

迎え撃とうとしたキャプテン・ウォルラスをヒラリとかわしたエンオウが腰の刀を抜刀して天子の最後のライフをぶったぎった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天子「…キュー……」

 

セト《……チーン……》

 

ツクヨミ《…この…仕事を増加させやがって…!》

 

バトル後二人を拳骨でノックアウトさせたツクヨミは散らばった窓ガラスを見て嘆く。それを見かねたウカノミタマはため息をついて話しかけた。

 

ウカノミタマ《…はぁ…もう…ツクヨミ、あなたはこの二人を連れて永琳の所でも行ってなさい。あとは全部私がやっとくから》

 

ツクヨミ《え!?…イヤ…しかし…》

 

彼女の言葉はツクヨミにとって願ってもない提案だったが、自分の仕事を押し付ける形になるのでツクヨミは断ろうとした。

 

ウカノミタマ《……輝夜ちゃんのこと…気になってるんでしょ?…行ってきなさいよ…アマハラ1の……名陰陽師さん?》

 

ツクヨミ《…わりぃ…恩に着る…!》

 

藍「…それでは…失礼」

 

橙「お姉さんまたね~」

 

藍がペコリとお辞儀し橙が手を振ってるとツクヨミの陰陽術が発動して三人の姿が消え失せる。残った豊姫と依姫は気を取り直して自らの仕事場に戻っていった。

 

一人執務室に残ったウカノミタマはぼうっと外の宇宙の景色を眺める……

 

ウカノミタマ《………バカ…何で幾千もの式神を操れて……ほぼ一人でアマハラを切り盛りできて…アテナやヴィシュヌクラスの頭脳もあるのに……私の気持ちには気づいてくれなかったのよ…》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって…幻想郷 永遠亭 とある一室

 

 

輝夜「…ピコピコ…はぁ…なんか最近…私出番無いわねぇ…ピコピコ…」

 

いかにも豪華そうな部屋でゴロゴロしながらゲームをしている輝夜。どうやら異変でも宇佐見 蓮子の件でも活躍できなかったことが不満のようだ。

 

輝夜「…ピコピコ…そうよ…私はアマハラ随一の創界神の娘…さらに月の叡知が教育係なのよ…!そうだわ!私は…!」

 

突然輝夜はゲーム機を置いて立ち上がりながらぶつぶつと独り言を呟き始める。その身体からは何やら紫色の粒子が滲み出ていた……

 

輝夜「…そうよ…私は…!神よ!ブッハハハハハ!!ハ~ハッハハハ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。

今回オリ創界神としてウカノミタマを出しました!ツクヨミとは旧知の仲でありますが……キャラ設定はもう少し先で……

ツクヨミ

アマハラ所属の妖戒と魔影の創界神。冷静、真面目で責任感が強い人格者だが、それゆえ姉や弟の行動には手を焼いている。アマハラ最大戦力のひとつ『月の都』の最高神で輝夜の父親&綿月姉妹、サグメの上司。輝夜や永琳のことは今でも気にかけており、二人を捕らえようとする輩は事前に揉み消している。凄腕の陰陽師でもあり、地上の生命力の中で育った陰陽術や魔術に興味を示している。


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