東方星神録   作:あんこケース

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さぁ始まりました。最終章!なので最初カッコつけました…だがバトル無し回!!


最終一章~紅霧再来~
開戦前の静けさ


混沌がすべてを押し流す。

 

雷も天も海も光も風も炎も龍も魔も創造も破壊も維持も知恵も………

 

たった一人の創界神では戦いにすらならないであろう。

 

リーダーが必要だ。だが私はそのとき力にはなれまい。

 

切り札は『星の導き』だ。星の神に力を集めて混沌を討て。

 

再びこの世界に悲劇が生まれないことを願う。

 

生命の創界神 八意???著『星神歴』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷 博麗神社

 

 

弾「…え?蓮子と遊びにいきたいって?」

 

紫「そう!だから少し付き合ってほしいの!」

 

蓮子「どうかお慈悲を…!」

 

博麗神社で繰り広げられている紫の頼み…それは蓮子との遊びに弾も同行してほしいといったものだった。再会から数週間、蓮子は紫の仕事…賢者の仕事を手伝い始め、すでに幻想郷に馴染んでいた。もちろんこの頼みもふざけ半分である。

 

弾「…別に良いけど…俺が一緒に行ったら邪魔」

 

紫「そんなことないわ!《…蓮子だけじゃなくて弾のポイントも稼ぐチャンス!》」

 

蓮子「…《…メリー…まぁ私もメリーが楽しそうだからいいわ》」

 

弾の言葉をぶったぎって紫は弾の目の前まで詰めよって否定する。蓮子はマザーコアの化身故、人の感情には敏感だが、もうその脳内にはピンク色の煩悩が渦巻いていることは神子じゃなくても丸わかりである。

 

弾「…わかった…んでどこに行くんだ?」

 

紫「ありがと!行き先はね……!」

 

弾は諦めて行き先を二人に尋ねる…紫はウキウキしながら答えると弾どころか蓮子も驚いた。

 

結果論かもしれないが…この時もし弾が着いていかなかったら…被害は軽減できていたかもしれない……それほどまで今回の異変は凄まじかった…

 

 

 

 

 

 

 

数日後 外の世界 とある路地裏

 

紫「とうちゃーく!」

 

蓮子「ねぇメリー!この世界はだいたい西暦何年!?」

 

紫「今は2020年!まだ首都が京都になる前の時代よ!」

 

蓮子「え!?マジ!ってことは満員電車の山手線が見れるの!?」

 

弾「……楽しそうだなぁ……」

 

うにょんとスキマが開いたのは人気のない路地裏、そこに外の世界用の服を着た紫と蓮子が現れる。今の時代を聞いて興奮している蓮子とやはり旧友と久しぶりに遊べるのがうれしい紫はキャッキャウフフとはしゃいでいた。

 

弾「…で…まずはどこへ行く?」

 

紫「そりゃショッピングでしょ!」

 

蓮子「わーい!」

 

続いてスキマから出てきた弾が行き先を聞くもヒートアップした二人のテンションについていけない…事前にこういう時の対処法を聞こうにも「外の世界のショッピングの定番」など幻想郷メンバーにゃ聞けない。

 

以前アテナに入れ知恵したアプロディーテに相談しようにもどうやら仕事で自らの世界に帰ってしまっているようで、会うどころか連絡もできなかった。

 

何とか少し前まで外の世界に住んでいた早苗が知ってそうだったので聞いてみると…

 

早苗《……すいません…私…田舎出身で…それに友達いなかったので…》

 

弾《……あ、……悪い……》

 

…ととんでもない地雷を踏んで空気がとてつもないぐらい重苦しくなってしまった。なので弾は「もう彼女達に全部任せよう」と腹をくくっている。

 

紫「それじゃ!レッツゴー!!」

 

蓮子「お~!!」

 

弾「……おー…」

 

魔理沙「お~!!」

 

………ちょっと待て……なぜか一人多い掛け声…三人は少し間をおいてチラリと今通ってきたスキマの方を見る。そこにはいつもの白黒の魔法使いの少女がニヤニヤしながら立っていた。

 

紫「……なんでいるのよ…」

 

魔理沙「おいおい!外の世界に行くなんて面白そうだろ!?見聞を広げるために私もついてくぜ!!」

 

…この娘は空気が読めるのか読めないのか…たぶんまだ紫(や永琳)のそういう複雑な心境と言うより、ただ高みに行きたい一心であることは魔理沙をよく知っている弾達には感じ取れた。

 

弾「…あー…魔理沙、その意気込みは素晴らしいんだが…また今度にできないか?」

 

魔理沙「え~!一人増えるだけだろ~!連れてかないなら永琳にこのこと言っちゃう」

 

ロロ《はいストップ~!》

 

異界王「さすがにここまでだ」

 

蓮子「…グッ!…《ナイスお父さん!ロロ様!》」

 

駄々をこねる魔理沙のさらに後ろに現れたロロと異界王が魔理沙の肩をガッツリ掴む。蓮子は心の中でガッツポーズをし、反対に魔理沙は冷や汗を流してギギギと振り返る。もちろんそこにはウルの主神(魔理沙の保護者)蓮子の父親(異界王)がいた。

 

異界王「…蓮子、こいつは俺たちが面倒をみるから…お前は遊んでこい」

 

ロロ《…さて魔理沙…すこぉし…O・HA・NA・SHIしようか…》

 

魔理沙「ちょ、ちょっと待ってくれ!私は見聞を広める」

 

異界王「…ほう…その心意気はよし。俺の生まれた時代の者達にも繋がるものがある…なら俺たちがみっちり教えてやろう」

 

魔理沙「…ウゲゲェェェ~!」

 

弾「…今のうちに行くか…」

 

弾の呟きに二人とも反論しなかった。そしてヘビに睨まれた蛙状態の魔理沙をロロと異界王に任せてスタコラサッサとその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

都内某所 とあるデパート

 

 

紫「ねぇねぇ!こんなのどーおー?」

 

蓮子「あ!カワイイ~!」

 

弾「……………」

 

電車で移動(その間蓮子ははしゃぎまくってた)した三人はとあるデパートにいた。紫と蓮子は洋服コーナーで似合う洋服やら帽子やらを見せてはキャッキャウフフしている。

 

弾「…《…どうしよ…ヴィエルジェ…》」

 

ヴィエルジェ《……こんなことで呼び出さないでよ…とか言う私もショッピングなんてしたことないし…》

 

二人から少し離れたイスに座っていた弾は我慢できずにヴィエルジェのカードに問いかけた。だが彼女も弾の悩みを解決できる答えは持っていなかった。

 

紫「だーん♪これ似合う~?」

 

弾「…あ、あぁ…」

 

紫がカワイイ(少なくともヘカーティアよりセンスがある)服を弾に似合うか聞いてくる。それに弾はありきたりな返答しか返せなかった…この男…ファッションにはまっっっったく縁がないから仕方あるまい…

 

弾「…《…マナカさんのように軽く誉めたりヘルメスのように笑ったりできればなぁ…》」

 

???「…あれ?弾君じゃないですか!」

 

???「…なんで女物のところにいるのさ…」

 

項垂れていた弾の耳に突然声が響く。馴染みのある声に弾はぶんっと首をひねった。そこには緑の髪に女性かと思うほど可憐な顔立ちの青年…そしてもう一人は日焼けした肌にまるで旅人のような格好をした青髪の青年が呆れた目を弾に向けていた。

 

弾「剣蔵…!…!」

 

剣蔵「…あぁ~…なんとなーくわかりました…」

 

硯「…んで…何か手伝おうか?」

 

 

 

 

硯「…はぁ…引き金になって十年近く行方不明で、この間ポッと帰って来たと思ったら…君はどんな星の下に生まれてきたんだい…?」

 

弾「…それはクラッキーにも言われたよ…」

 

剣蔵「…へぇ~…まゐさん、僕たちより数百歳年う」

 

紫「あら?何か言ったかしら?だんぞー君?」

 

剣蔵「剣蔵です!」

 

ショッピングが一段落してデパートのレストランでワイワイ弾達は話していた。蓮子を二人に紹介した時、マザーコアの化身と説明したときは二人の顔は…もう形容し難いほど驚愕していた……その後の異界王の娘発言の反応は軽くそれを越えていったが……

 

弾「…それでお前達もショッピングに来たのか?」

 

硯「まぁね。久しぶりに予定が合ったから、剣蔵君に合う服でもと…」

 

紫「…なるほど、確かに餓鬼道君には女物が似合うからねぇ…」

 

剣蔵「違いますよ!僕はもう大人なんですから!そして兵堂です!!」

 

顔を真っ赤にして否定する兵堂だったが、成長して大人びたとはいえいまだに女性に間違えられているほど彼は女性じみていた。そこを先程の年の恨みか紫はチクチクと傷口に塩を塗ってくる。

 

硯「…でもちょうどよかった。弾君、ちょっと相談したいことがあるんだ」

 

弾「…どうかしたか?」

 

剣蔵「実は最近頻発している異常気象が…少し異常過ぎる気がしまして…まるで未来での『リセット』のようなんです」

 

剣蔵が切り出したのは外の世界で起きている猛烈な自然災害についてだった。剣蔵が言った『リセット』の形容もあながち間違いとは言えないので、弾は真剣な目付きで考え込んだ……

 

弾「…う…!ぐぅぅぅ!!」

 

蓮子「え!?弾様!!?」

 

……すると…何の前触れもなく弾の身体に耐え難い激痛が走った。まるで身体の中で何かが暴れまわっているような…そんな激痛に弾はテーブルに上半身を倒してしまうほどだった。

 

すると蓮子は鋭い目線をレストランの入口付近に向ける。そこにいたのは見るからに弾をあざけわらうかのような笑みを浮かべた女性だった。

 

???「…クスクス…ダッ!」

 

蓮子「…キッ!あの逃げた人…!絶対何か知ってる!!待ちなさい!!」

 

紫「ちょ!弾!つかまって!!」

 

蓮子はその場から逃げ出した怪しげな女性の後を追う。それに紫もあわてて弾を担ぎ、硯と剣蔵を連れて蓮子に着いていった。

 

 

 

 

 

???「…ウフフ…!」

 

蓮子「待ちなさい!!」

 

街中でおいかけっこを繰り広げる謎の女性と蓮子、蓮子も足は速い方なのだが相手の女性もかなり速く、一向に距離を縮められない。だが女性が人気のない路地裏に駆け込むと蓮子はニヤリと微笑んだ。

 

なぜなら人気のないところでは……彼女のスキマが大活躍できるからだ。

 

紫「残念でした。あいにくおいかけっこで私に勝てる者はいないの」

 

???「…チ!…八雲 紫のスキマは外の世界じゃ使えないはず…!」

 

紫「それは大きな勘違い…それよりも私を知っているってことはただの人間ではないわね…」

 

人目がないのでスキマを通って回り込んだ紫が逃げる女性の前に立ちふさがる。とっさに女性は辺りを見渡すが、逃げ込めそうな脇道は存在せず、元の道を引き返そうにも蓮子達が後を追ってきた。

 

蓮子「もう逃げられないわよ!」

 

???「………どうかな……フンッ!」

 

すると女性は何やら懐からお札のような物を取り出すと、それを辺り一面にばらまいた。無数のお札は段々と形をとっていき、最後には人の形をした式神へと変わった。

 

???「…クク…ではごきげんよう…フッ」

 

蓮子「…!?なに…まさか…はめられたのは私達の方!?」

 

硯「…やられたね…」

 

謎の女性は即興で作り上げた式神にその場を任せ、光の粒子になって消えてしまった。さらに彼女が人気のない場所に逃げ込んだのはこれを作るための誘導だったようだ。

 

異界王「蓮子!大丈夫か!」

 

魔理沙「こっちもロロが急に苦しみだしたんだ!それの仕業か!?」

 

蓮子「お父さん!…完全にヤツの思うがまま…ってことね…」

 

式神《………》

 

紫の方から魔理沙と弾と同じように苦しんでいるロロを背負った異界王が顔を出す。すると式神は手になにかを持って蓮子に向かい合う……持っているのはもちろん…デッキである。

 

蓮子「…ひとまずこいつを倒す!メリー!弾様をお願いね!」

異界王「…よし…霧雨 魔理沙、こいつを任せる」

 

魔理沙「うわっとと!!」

 

蓮子も式神に向き合うと異界王も背負ってたロロを魔理沙に押し付け、蓮子の身体に降りる。

 

蓮子「ゲートオープン!界放!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい。ありがとうございました。


少し無理矢理だったけど、硯と剣蔵を出せました。ここでの硯と剣蔵はちょっと前に帰って来た弾と会っています。

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