東方星神録   作:あんこケース

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一応補足しますと、今回の創界神達は異変時は霊夢達の身体に入っており、普段は実体化身体から出てきています。体内から話す時はうっすら隣に姿を見せてる状態です


魅魔様とバトル…うふふ…!

魔理沙「…ぜっっっってぇゆるさねぇ…!!」

 

魅魔「…はぁ…面倒な弟子を持っちまったもんだ…メインステップ。神殺す英雄!創界神マナカ、そして六つの国治める皇帝!創界神ケイを連続配置!!どちらも神託でコアを二個置くよ」

 

マナカ《………》

 

ケイ《………》

 

どこぞのフルーツ神の如く、魔理沙のぶっころスイッチはとっくに限界を振りきれていた。一方魅魔は背後にマナカとケイを連続で呼び出した。

 

魅魔「バーストをセットしてマナカにコアを追加。ターンエンド」

 

魔理沙「メインステップ!バーストをセットしてエイプウィップを召喚!召喚時効果でリザーブにひとつ、トラッシュにふたつコアを置く!」

 

魔理沙はコアブースト要員のエイプウィップを召喚する。魔理沙のようなコストがかかるデッキに入っているのはおかしいことではない。

 

魔理沙「これでターンエンドだ!」

 

魅魔「ほぉ…メインステップ。聖刻兵トルーパー・アージュを召喚するよ。こっちもトラッシュにコアを置いてターンエンド」

 

魅魔も黄色の銃兵を召喚してトラッシュにコアを増やす。だがアタックはせずにターンを魔理沙に返した。

 

魔理沙「…あのバーストが怖いな…メインステップ!世界の創造主!創界神ロロを配置!神託を使って三コアを追加!!さらに偽りの神皇ミケガミを召喚だ!」

 

ロロ《召喚時効果で封印!そしてワンドロー!!》

 

魔理沙は魅魔のバーストを警戒しながらロロを配置し、鎧の来た白猫を召喚した。するとミケガミの嘶きによって魔理沙のライフに置かれたソウルコアが赤く輝き始める。

 

魔理沙「封印したのでバースト発動!古の神皇 鯨のエルダレイオ!召喚時効果でトルーパー・アージュのコアを外して三枚ドローするぜ!」

 

魅魔「甘い!召喚時効果発揮によりバースト発動!!砂海賊神ファラオムの効果でエルダレイオを破壊しつつ召喚する!さらにターンを強制的に終わらせるよ」

 

魔理沙のバーストから紫の巨大鯨が飛び出すと、頭部に生えた魔神の邪気がトルーパー・アージュのコアを外す。だが魅魔もバーストを発動させて青い獣のファラオを召喚した。

 

魔理沙「うぇ…またかよ…」

 

魅魔「ん?前にもやられたのか?メインステップ。邪悪を斬る聖なる騎士!インペリアルドラモン パラディンモードのチェンジを使用!!エイプウィップを破壊してトラッシュのカードをすべて除外だ!」

 

魔理沙は以前の大会で依姫にやられたファラオムを見て顔をしかめている。すると魅魔の手札から放たれた斬撃がエイプウィップを一刀両断し、ファラオムが一体の白い龍騎士へと変わる。その手にはエネルギーの刃が握られていた……!

 

しかもトラッシュのカードを除外されたのは魔理沙にとって痛かった。なぜならティアマドーやその他トラッシュ回収効果が全部不発してしまうからである。

 

魅魔「バーストを張って……アタックステップ!パラディンモードでアタック!レベル2からの効果でトラッシュのコアを回収!さらにミケガミを疲労させる!ついでにケイの神技でバーストを強制発動だ!!」

 

パラディンモードが翼を広げて飛び立ち、ケイがバーストを無理矢理発動させる。開かれたバーストは……みんな大好き龍の覇王ジーク・ヤマト・フリード…!!

 

魅魔「ヤマトの効果でミケガミを破壊!破壊時効果は使えんよ!さらにマナカのレベル2効果でライフ一点貫通!!」

 

魔理沙「…いっっづぅぅ!?た、確か…霊夢…も…」

 

ロロ《魔理沙!…あのスピリット…崩神の力がライフダメージを増大させているのか…?》

 

ヤマトが召喚されるときの火柱がミケガミを焼き尽くす。この時の破壊時効果は封殺されているので、魔理沙は手札の『神皇』を出せないばかりか、マナカの槍によってライフを砕かれてしまった。

 

しかもその強烈な痛みに魔理沙はたまらず顔を歪め、つい先日、霊夢がバトルで傷ついたことを思い出した。

魅魔「…魔理沙、今やってるのはただのバトルじゃないよ。弾幕ごっこをはるかに越えた……殺し合いだ!そしてこれがパラディンモードのメインアタック!」

 

魔理沙「……ライフで受ける!」

 

魅魔の重い言葉と共にパラディンモードの剣が魔理沙のライフをふたつぶったぎる。

 

魔理沙「ぐぇ!!…ズシャア…!」

 

魅魔「…ターンエンド」

 

一気にふたつのライフを砕かれた衝撃で魔理沙は変な声をあげて後ずさる。紫のように吐血することはなかったが、いつもの白黒の服はもうズタボロになっていた。

 

魔理沙「…ハァ…ハァ…いってぇ…メインステップ!もっかいバーストをセットしてコレオン、古の神皇 神鳥ガルダーラを召喚!!コアを三個置いて」

 

魅魔「…ケイの神技は別のバーストを即座に伏せられる…!もう一度ファラオムだ!今度はガルダーラを破壊!」

 

魔理沙「……《来た!》…ターンエンド…」

 

魔理沙は手札から神皇軽減役のコレオンとガルダーラを召喚する。しかしケイの効果で魅魔が伏せていたファラオムが再度現れてガルダーラを破壊してしまった。

 

魅魔「…そろそろ終わり…メインステップ。バーストをセット、そしてパラディンモードをレベル2へ…アタックステップ!パラディンモードでアタック!二回目のケイの神技を使う!」

 

再び魅魔はパラディンモードを突撃させ、ケイの神技を使用する。今度のバーストは…六楯神龍ヒヨク!

 

魅魔「ヒヨクのバースト効果!コレオンを破壊してマナカの力でライフを砕く!」

 

魔理沙「…ぎぃぃ……!や、やっべ……」

 

マナカとケイのオーラから現れたヒヨクがコレオンを炎で破壊する。さらにマナカの投げた槍が魔理沙のライフをえぐっていく…

 

魔理沙《…こ、こりゃバトルよりも…痛みで負けちまうな…どーする…この時(あいつ)ならどーする!?》

 

そんな思考が魔理沙の頭をぐるぐる駆け巡る。すると魔理沙はふと何かを思いだし、視線を目の前の魅魔に向けた。

 

魔理沙「……魅魔様、私は魅魔様と初めて出会った時のことを…今でも覚えてます…」

 

魅魔「…ったく…まだ子供だったお前が家出して、魔法の森をさまよっていたことを思い出したよ…『弟子にしてくれ!』ってせがんでたねぇ…」

 

魔理沙と魅魔は苦笑しながら昔話に花を咲かせる。幼い頃に魅魔に無理矢理弟子入りした魔理沙にとって魅魔は目標であり、育ての親でもあった。

 

魔理沙「…はい、私はあなたを尊敬し…大きな恩を感じています。だが弾にも同じぐらいの恩を感じてるんだ!あいつも私にいろんなことを教えてくれた!!」

 

魅魔「詭弁だ。奴は偶然引き金になっただけの『人間』さ」

 

魔理沙「ああ!()()()私はあいつについたんだ!!」

 

そうして魔理沙は声質をいつも通りに戻す。魔理沙も弾には色々と感謝しているのだ。魅魔の吐き捨てにも魔理沙は堂々と答える。

 

魅魔「…は?」

 

魔理沙「あいつも元はただの人間なんだ!何度も失敗して…挫けてもまた立ち上がって前に進む!私もそうやって…『高み』に行く!! スチャ…!」

 

魅魔「!?…魔理沙…!それは……!!」

 

そう言って魔理沙が懐から取り出したのは弾から貰ったあの陰陽球だった。魅魔の驚きを見て魔理沙は不適に笑うと、陰陽球を胸の前まで持ってきた。

 

魔理沙「…《…へ…弾…!私達の命…死ぬまでお前に貸してやるぜ!》…ふんっ!ぐぅぅぅぅぅ!!」

 

ロロ《…弾、君は本当に…いい仲間を持っているね…》

 

少しの間の後、魔理沙はおもいっきり陰陽球を胸に突き刺した。創界神の膨大なエネルギーが身体に流れ込み、たまらず魔理沙は苦しみだす。

 

魔理沙「…う…ぉぉぉぉ!!!……へへっ…ほーら、星の魔法使いが星の創界神の力を物にできない訳ないだろ?」

 

ほんの少し苦しんだ後、魔理沙は猛烈なエネルギーを吹き出して姿を変えた。白黒の服は水晶のような銀色に変化し、突き刺さった陰陽球は魔理沙の胸で天球儀の如く星を煌めかせていた。

 

魔理沙「さぁて…反撃だぜ!ライフ減少によりバースト発動!!翔烈降臨!手札の緑のスピリットをタダ出しするぜ!来な!玉帝龍ダイテイオウ!!!」

 

ロロ《よし!デッキから十二枚オープンして『神皇』をノーコストで好きなだけ召喚できる!!》

 

魔理沙はニッと笑ってバーストを発動させ、緑の光から両手に双槍を構えた巨大ドラゴンを呼び出す。すると背中の翼に描かれた十二支のマークが光って魔理沙のデッキをめくっていく。

 

魔理沙「…霊夢…!行くぜ!召喚!!超・十二神皇エグゼシードF!超・十二神皇ゲイル・フェニックスZ!!パラディンモードはレベル3のフォーミュラーでブロック!!」

 

ダイテイオウの前に飛び出した二枚のカードが赤と緑に輝くと、そこからフォーミュラーとゼファーが現れる。そしてフォーミュラーは向かってきたパラディンモードの剣を角で受け止めた。フォーミュラーは剣を折り、虹色の炎を纏ってパラディンモードを貫いた!!

 

魔理沙「これで残りはヒヨクとヤマトだけ!私は倒せないぜ!」

 

魅魔「…ターンエンド…」

 

魔理沙「メインステップ!ゼファーのレベル2へ!さらにバーストセット!アタックステップ!フォーミュラーでアタック!!効果でヒヨクとヤマトを破壊だ!」

 

魔理沙はバーストとスピリットのレベルを上げてフォーミュラーに攻撃を命じる。フォーミュラーは嘶いて走りだし、砲台から二本ビームを放ってヒヨクとヤマトを撃ち抜いた。

 

魅魔「…ライフ……!…いっっ!?」

 

そのままフォーミュラーは突進して魅魔のライフを貫く。その衝撃で魅魔の記憶が少し戻ってきた。

 

魔理沙「続けてゼファーでアタック!雷飛翔の効果で一コスト支払ってフォーミュラーを回復!」

 

魅魔「…ぐ…ライフ…!」

 

雷を降らしてゼファーは魅魔めがけて突っ込み、さらに一つライフを打ち砕く。そしてゼファーの風がフォーミュラーを静かに起き上がらせた。

 

魔理沙「貰ったぜ!フォーミュラー!!魅魔様を元にもどせぇぇぇぇ!!」

 

ロロ《…二人とも…元に戻れ!!》

 

魅魔「…あ…!が…!魔…理…沙…!」

 

マナカ《…ぅぅ…!》

 

ケイ《…ぃぃ…!》

 

魔理沙の叫びと共にフォーミュラーの角先と砲台から太いレーザービームが放たれた!!

 




はい。ありがとうございました。

『分神』魔理沙は『いつもの白黒服が銀色』『胸に嵌め込まれた陰陽球』です。魔理沙のキャラ状、気合いでなると言うより自分から試行錯誤して到達するみたいな感じが似合うと思ったので、陰陽球を胸に突っ込ませました…良い子は真似しないように!

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