永遠亭 正邪VS針妙丸その他
針妙丸「きゃぁぁ…!!」
正邪「はっは~!『打出の小槌』の能力は既に把握済み!やれることはわかってるぜ!」
爆発で発生した黒煙の中から、目をグルグルさせた針妙丸が落ちていく。どうやら創界神の力でパワーアップした正邪相手に針妙丸はなす術なく敗れたようだ。
落ちる針妙丸を見下ろしながら、正邪は『草薙の剣』を肩に、反対の手は腰に当てて勝ち誇った笑いを隠さない。
アマテラス《あなたなかなかセンスが良いわ。私は基礎力の底上げしかやることがなかったもの》
正邪「へへーん!まっ!とーぜん!」
???「あら…それなら私の前でもそんな口がきけるかしら?」
正邪「ん…?その声は…」
落ちた針妙丸とはまた別の声。針妙丸より大人びていてハリのある女性のような……その声の持ち主は正邪の下から飛んで近づいてきた。
ピンク色の髪にシニヨンキャップ、右手の包帯がトレードマークの彼女は針妙丸と交代するように正邪の前に浮遊している。
正邪「…げっ…口うるさい仙人…!」
華扇「口うるさいとは何ですか!」
アマテラス《あらまぁ…鬼の仙人とは…初めて見たわ》
華扇「…コホンッ…ともかく!良いですか!?あなたの身体にお降りになさっているのはかの天照大御神様であって…ブツブツ」
苦虫を噛み潰した顔の正邪に彼女…「茨木 華扇」は腕組みしながらお説教を始める。四季 映姫と対をなすほどめんどくさいお説教で有名な彼女の話を素直に聞く正邪ではなかった。
正邪「…くらえ!『血に飢えた陰陽玉』!」
華扇「ブツブ…ゴォンッ!が!?」
アマテラス《すとら~いく!》
正邪は耳をかっぽじると、懐から取り出した反則アイテム『血に飢えた陰陽玉』を華扇の顔面に投げつける。まるでプロ野球選手のピッチャーのようなスピードと軌道で放たれた陰陽玉は、見事華扇の顔ど真ん中に炸裂した。
正邪「やーい!反応できないでやんの~!」
華扇「…こんのっ…!来なさい!『黄帝』!」
黄帝《グォォォォォッッ!!》
アマテラス《竜の子供ね。かわいいこと…フフフ…》
からかう正邪にキレたのか、華扇が傍らに呼び出したのは何と人間の何倍もの大きさの竜だった。『黄帝』と呼ばれた竜は長い緑の身体をくねらせ、正邪に襲いかかろうとする。
正邪「『亡霊の送り提灯』~!」
黄帝《グォッ!?》
華扇「空振り!?いえ…すり抜けた!?」
黄帝の鋭い爪に切り裂かれた正邪だったが、何故か身体は霧のようにユラユラ揺れて無傷だった。その理由は正邪の手にあった一つの提灯の魔力によるもの。
『亡霊の送り提灯』は少しの間だけ、自らの幽霊にすることができるのだ。その力で正邪は黄帝の攻撃を透かしたのである。
正邪「隙ばっかだぞ!『打出の小槌(レプリカ)』!」
ゴォォォォォンッッ!!!
黄帝《ギャァァァァッッ……!》
華扇「黄帝!」
アマテラス《ナイスショット!》
攻撃をかわされて隙だらけの『黄帝』の頭に、正邪が反則アイテムの一つ『打出の小槌(レプリカ)』を両手で振りかぶる。今度はゴルフ選手さながらのスイングで振り回せた小槌が『黄帝』の顔におもいっきりぶち当たり、下の竹林まで吹き飛ばした。
正邪「来いよ!お前自身がな!」
華扇「…龍符『ドラゴンズグロウル』!!」
華扇は落ちた黄帝を心配しつつも正邪へ向けて包帯の右手を伸ばす。それは比喩ではなく、本当に腕が包帯になって伸びたということである。
アマテラス《…暇だから私が。岩戸の防壁、展開》
華扇「…っっ…!?」
暇そうにしていたアマテラスが体内から白いバリアを張る。先程も見せた雷鼓の一撃を防ぎきる防御壁を華扇一人で破れるわけもなく、包帯の右手はあっけなく弾かれた。
アマテラス《日輪オーラ照射!》
華扇「ァァ!」
正邪「あちちっ!すげぇ火力だなおい…」
さらに白い壁がサーっと横に開いていき、太陽の熱線が辺りを照らし出す。もろに熱線を浴びた華扇はたまらず悶え苦しむ。
正邪「いぇーい!」
アマテラス《私達に敵はないわね~!》
…それにしても…この二人、ノリノリである。
正邪「…んで?確かお前も創界神を使うんだろ?バトルしようぜ?それで優位性がはっきりする」
華扇「…イタタ…ほぅ?口だけではないようで…」
アマテラス《…スゥゥ…では参ろうか》
正邪 華扇「「ゲートオープン!界放!!」」
華扇「先行はどちらでも構いません。あなたが好きな方を選びなさい」
正邪「おーおー…これはこれは寛大な。んじゃご厚意に甘えて…先に行かせてもらう!」
バトルフィールドに移動した二人。華扇は仙人らしく正邪に先行を譲り、正邪はターンを始めようとした。
正邪「…そーいやー…お前のデッキ使うの初めてだな。だいたいどんなデッキなんだ?」
アマテラス《…私の眷属は『武竜』と『機巧』。ゆえに『白』で守りつつ『赤』で攻める…一番オーソドックスなデッキだ》
正邪「……お前そんなしゃべり方だったか?」
アマテラス《…ここだと仕事スイッチが入るから…》
一度戦略を確認しようと、正邪は体内のアマテラスに聞いてみる。するとまさに『主神』と言える声色でアマテラスが話し出した。
どうやら彼女はオンオフの差が激しいようだ…先ほどまでの『戦い』はオフとは言いにくいが…
正邪「…まっ!行くか!メインステップ!『ゴッドシーカー 竜巫女ウズメ』を召喚!召喚時にデッキを四枚めくるぜ!」
正邪が一番最初に召喚したのは紅色のドラゴン、腕や背中にはまるで巫女服のようなヒラヒラが風に揺られている。
『ウズメ』の召喚時効果でオープンされたのは『絡繰武将ゲンナイ』『ゴッドシーカー 機巧巫女サルメ』『創界神アマテラス』『防性・天照機巧フトダマ』
正邪「んー…『創界神アマテラス』と…『絡繰武将ゲンナイ』を手札に加える。ターンエンド!」
華扇「メインステップ。冥界1の剣客!『創界神アヌビス』を配置します!『神託』の2/3が『地竜』だったので、コアを二つ増やすことができるわ!」
アヌビス《………………》
正邪より一足先に、華扇は創界神を張ることに成功する。『神託』もトラッシュで効果を発揮するスピリットが落ちたのはかなりいいスタートだ。
華扇「さらに『骸竜ゾン・サウル』を召喚!アタックステップ!『ゾン・サウル』でアタック!BPプラス3000!」
華扇は続けて小型の骸骨ティラノサウルスを召喚して攻撃を開始する。カラカラ音をたてて『ゾン・サウル』が正邪に向かってきた。
正邪「ライフにこいや!」
『ゾン・サウル』の頭突きが正邪のライフを一つ破壊した。
華扇「ターンエンドです。次のターンはこんなものではありませんよ?」
正邪「口だけ叩いとけ!メインステップ!全世界を照らし出せ!『創界神アマテラス』!顕現!!配置時『神託』で三枚を破棄して対象カードは三枚。三個コアを置く!」
アマテラス《『ウズメ』の効果で白シンボルが一つ増える。私のコストは2軽減》
ズズゥゥゥンッッ!!!
正邪「どわっ!?」
華扇「なに…この衝撃波…!?」
ついに創界神アマテラスが正邪の後ろに降臨する。アマテラスが長い裾の手を広げると、バトルフィールドに強烈な衝撃波が発生し、正邪と華扇はよろめいてしまった。
アマテラス《おぉ…済まない。久しぶりのバトルで気持ちが昂ってしまった》
正邪「…忘れてた…こいつ『主神』だった…続けて『汎性・天照機巧兵』レベル2、そして『絡繰武将ゲンナイ』を召喚する!」
アマテラス《『武竜』達よ。敵に斬り込め。『機巧』達よ。守りを怠るな》
おちついて正邪は赤いアーマーをつけたロボット、火縄銃に銃剣を装備した甲冑龍を召喚した。『天照機巧兵』の効果で正邪のスピリット達は全て『重装甲:赤』を得たことになる。
正邪「アタックステップ!お返しだ!『絡繰武将ゲンナイ』!ぶちかませ!」
華扇「ライフで受けます!」
攻撃指示を受けた『ゲンナイ』が火縄銃で華扇のライフに発砲する。その弾丸は正確に華扇のライフを砕いた。
正邪「ターンエンドだ。ほら、かかってこいよ?」
華扇「……スタートステッ」
アマテラス《『ゲンナイ』の効果を使わせてもらうぞ!『一騎打』!お主の『ゾン・サウル』とBPを比べて破壊!》
華扇がターンを始めたその時、『ゲンナイ』が堂々とした足取りで『ゾン・サウル』に向き合う。そして火縄銃の銃剣で『ゾン・サウル』の首もとを突き刺して破壊した。
華扇「しまった…!『武竜』の固有効果を忘れていた…!」
正邪「それだけじゃないぜ!『ゲンナイ』が『一騎打』でスピリットを破壊した時、このターンコスト4以下のスピリット/アルティメット/ブレイヴは出せない!」
アマテラス《白シンボルによりトラッシュのスピリットも戻せんぞ?》
華扇が後悔するも時既に遅し。『ゲンナイ』の効果がフィールドに広がり、華扇のスピリット召喚を妨害していた。
大型スピリットを出そうにも、今出しても返しのターンでやられるのは明白。やれることはバーストを伏せることぐらいか。
華扇「…メインステップ。バーストをセット…ターンエンドです」
正邪「よしきた!『汎性・天照機巧兵』レベル2効果!ライフが減らなかったとき、コアを一つ自身に置ける!」
アマテラス《よしよし。うまくコンボが決まったのう》
華扇のスピリットを正邪の『武竜』が破壊し、動きを制限する。その後『機巧』が崩れて攻撃できない華扇の攻撃を防ぎきり、アドを取る…
…流れは完全に正邪に傾いていた。
正邪「メインステップ!バーストをセット!『ギョウフウドラゴン』を召喚だ!そしてアタックステップに入る!」
アマテラス《これで私のコアは6つ。レベル2『神域』展開》
正邪は二足歩行の緑のドラゴンを召喚して攻撃に入る。しかも『アマテラス』上のコアが六個になったため、『神域』も発動した。
正邪「まずは『ギョウフウドラゴン』!アタックだ!一枚ドローしてターンに一度回復する!」
華扇「…ここっ!フラッシュタイミングで手札から『冥界の巨竜人ディプロ』を1コスト召喚!レベル2!ブロックよ!」
『ギョウフウドラゴン』が飛び出すが、地面を砕いて斧を持った巨大な竜人スピリットが立ちふさがる。『ディプロ』は斧を振り下ろして『ギョウフウドラゴン』を叩きのめした。
正邪「ちっ!『ゲンナイ』でアタック!」
華扇「これはライフで」
正邪は破壊にも怯まず『ゲンナイ』を攻撃させた。次のターンの『一騎打』で『ゲンナイ』が破壊されることは目に見えているからだ。
『ゲンナイ』は再び火縄銃で華扇のライフを撃ち抜いていった。
正邪「ターンエンド!」
華扇「では。『一騎打』はこちらの勝利です」
正邪「…しゃーねーな。『ゲンナイ』ありがとよ」
今回の『一騎打』は『ディプロ』が『ゲンナイ』を踏み潰す形で決着した。『一騎打』の弱点は効果発動が強制であることだ。
華扇「メインステップ!『暴走竜バリオウ』をレベル2、『暗黒の魔剣ダーク・ブレード』を召喚し、『ダーク・ブレード』を『ディプロ』に合体!」
勢いに乗る華扇は日本甲冑と鉤爪が特徴の肉食恐竜と『ダーク・ブレード』を召喚して決めにかかる。『ディプロ』も斧の代わりに『ダーク・ブレード』を引き抜く。
華扇「アタックステップ!『ディプロ』でアタック!『ダーク・ブレード』の効果で『重装甲』を無視して『汎性・天照機巧兵』を指定アタックです!」
正邪「その破壊は無駄にならない!バースト発動!『51代目戦国竜ソウルドラゴン』!レベル4!召喚時効果で今破壊された『天照機巧兵』を手札に戻す!!」
『ディプロ』がその巨体を揺るがして『天照機巧兵』を『ダーク・ブレード』で凪払う。
でも正邪のバーストが炎の竜になって空へ舞い上がり、槍を持った少し小ぶりのソウルドラゴンが『天照機巧兵』と入れ替わりに召喚された。
華扇「『バリオウ』!続きなさい!一枚ドローして『ウズメ』を破壊!ここで『創界神アヌビス』のレベル2『神域』発揮!最大軽減で召喚!『闇輝石六将 冥恐斬神ディノヴェンジ』!」
アマテラス《…来たな。アヌビスの化神》
正邪「とにかく!『バリオウ』は『ソウルドラゴン』でブロックだ!」
ドタドタ走る『バリオウ』が爪で『ウズメ』を引き裂くと、後ろのアヌビスも刀を抜刀して空間を切り裂く。華扇のドローを引き金に空間の裂け目から大刀を構えた大型肉食地竜が登場した。
『バリオウ』自体は『ソウルドラゴン』が槍で甲冑を貫いて破壊させられた。
華扇「『ディノヴェンジ』でアタック!『冥界放』を使います!『アヌビス』のコア二個を移動させ、あなたのライフをボイドに送る!」
アマテラス《…しまった。あやつのトラッシュには…!》
正邪「…あんっ?」
華扇「ここで私のトラッシュの『刃鎧竜ヤイバノスケリド』の効果!『ディノヴェンジ』がボイドに送るコアを二つに増やす!」
『ディノヴェンジ』が腰を深く落とし、右手の刀をまっすぐ正邪へと向ける。さらに華扇のトラッシュからあふれでたエネルギーが刀に注ぎ込まれ、『ディノヴェンジ』の一撃を大きく強化した。
華扇「これであなたのライフは残り一つ!ブロックできるスピリットもいない!悪党に鉄槌を!『ディノヴェンジ』!」
その声を聞いて『ディノヴェンジ』が貯めに貯めた右片手一本突きが放たれ、闇の斬撃が正邪のライフに直撃した……が…!
アマテラス《すまぬが…それはよろしくないの。私のレベル1からの『神域』。ライフが減る際、コア三個を捨てて…岩戸の防壁、展開!》
正邪「うぉっ!?」
正邪の後ろからアマテラスがトレードマークとも言える長い巫女服の裾を、正邪を守るように前に垂らす。すると『ディノヴェンジ』の斬撃はアマテラスの裾を貫通できずに弾かれてしまった。
正邪「…スゲー!これなら踏ん張れるぜ!ライフで受ける!」
『ディノヴェンジ』自身のアタックはまだ有効。そのまま飛び出した『ディノヴェンジ』が正邪のライフを一つ斬った。
華扇「防がれた…!ターンエンド…!」
正邪「ここらで決めるか!メインステップ!さっきの『天照機巧兵』を再召喚!『重装甲:赤』復活!」
正邪は『ソウルドラゴン』の召喚時に回収した『天照機巧兵』を召喚して耐性をつける。そしてここからが『絶対的な蹂躙』の始まりだった。
正邪「…行くぜ?世を照らし、人を導く、太陽よ、竜と成りて、我が御前に!『神煌臨』!『天照龍神グラン・テラス』!!」
アマテラス《こやつは森羅万象を照らす日輪。たとえ闇の輝石でさえもな!》
アマテラスが両手をかざして神力を込めると、空を覆うほどの炎の玉が精製される。その中に『ソウルドラゴン』が吸い込まれた瞬間、炎の玉が大爆発を引き起こした。
華扇「…ぐっ…あ、あれは…!!」
アマテラス《我が化神『グラン・テラス』よ。敵を一掃せよ!》
爆煙を切り裂いて降りてきたのは黄金色に輝く巨大な竜。その大きさは『ジャッジメント・ドラゴニス』にも匹敵するほどで、両手の刀だけでも正邪の身長をはるかに越えていた。
正邪「アタックステップ!!ぶちかませ!『グラン・テラス』!!アタック時効果!『天照界放』!!」
アマテラス《相手のスピリット又はアルティメットをデッキ下へ戻すことで、『グラン・テラス』は回復する!去れ!『ディノヴェンジ』!!》
華扇「…ハッ!でぃ、『ディノヴェンジ』はレベル2から疲労状態の時、相手の効果を受けません!よってデッキには……」
『グラン・テラス』が自らと同じ色に染まった空を駆け抜け、フィールドを揺らすほどの咆哮をあげる。『ディノヴェンジ』は自らを闇に包んで防ごうとした。
アマテラス《…頭が高い!!》
アマテラスの甲高い一声と共に『グラン・テラス』がより一層パワーをあげる。それに『ディノヴェンジ』は耐えられず、塵になって消えてしまった。
正邪「『グラン・テラス』は『天照界放』したバトルの間、お前のスピリット/アルティメットの効果を一切発動させなくするのさ!」
華扇「まさか…!ライフで受ける!」
『グラン・テラス』の二刀流が華扇のライフを×の字にぶったぎる。華扇はライフを砕かれた衝撃で態勢を崩してしまった。
正邪「やりやがれ!『グラン・テラス』!!」
回復した『グラン・テラス』がドスンッ!と着地し、大きく口をあけて光のビームを発射した!!
正邪「うっし!あとはこいつを運ぶか…」
アマテラス《…アヌビスが倒れたから、恐竜達も暴れなくなったわね》
気絶した華扇を担いで正邪は竹林の地面に足をつける。周りの恐竜達もアヌビスが倒されたことで、次々にバタリと倒れていった。
霊夢「ふぅ…終わったぁ…」
藍「これで片づいたか…」
妹紅「…だが妙だ。今さら単純な襲撃をするってのがな…」
隠岐奈「…ふーむ…」
ぞろぞろと永遠亭に戦闘を終えた一同が戻ってくる。全員は妹紅が述べた『今攻めてきた理由』を考え始めたが、賢者の永琳や隠岐奈でも答えはでない…
…そんな唸り声や頭をかく音が辺りに響く時間が少し過ぎた所…その空気をとある声がぶち破った。
豊姫「ツクヨミ様!一大事です!」
ツクヨミ《…!豊姫?どうした!?》
輝夜「月の都にいたんじゃ…?」
そこに駆け込んできたのは月の都の留守番役をしていた、豊姫だった。彼女がここに来たということは月の都で何かが起きたと同じ。そしてそれは見事に的中する。
豊姫「月の都に侵入者です!敵は一人ですが兵士達は相手になりません!力は創界神クラスかと!」
霊奈「…まさか…!奴か!」
魔理沙「へぇ…とうとうでて来やがったか!」
アテナ《とにかく向かいましょう。ここでこの異変を終わらせるのです!》
ホルス《よしきた!おいっ!アヌビス起きろ!》
アテナの一声の後、今いる者全員は急いで月の都へと駆け出す。霊奈の反応を見るにとうとうこの異変の首謀者が動いたようだった。
???《…行ったわね…ほな、うちも動きまっか。じゃんくさい(めんどくさい)けど、これがタカミムスビさんから託されたうちの役目やけん。さて命蓮寺の方向はと…》
はい。ありがとうございました。
アマテラス
武竜と機巧の創界神にして『アマハラ』の主神。一対一では創界神最強と呼ばれるほど強く、しかも八百万の日本の神々を束ねるほど聡明で頭もきれる。人前では堅苦しい口調だがプライベートではくだけた話し方で、あまり気取らない。心情は『民に愛ある平和をもたらすことこそ神の役目』。ちなみに趣味は小説執筆(意味深)、最近の悩みは『弟達のどちらが攻めと受けだろう?』