東方星神録   作:あんこケース

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…本当に…お久しぶりです……言い訳は…

…軽度のスランプと…架空バトスピ『動画』を作っていたからです。下にリンクを張っておくので、許す!というお方は見てコメントしてくれると嬉しいです。

https://sp.nicovideo.jp/watch/sm37185549?ss_id=c285a4ab-02c9-4f8b-95af-03c192f254df&ss_pos=4


絶対なる太陽神×不変なる維持神

月面 静かの海(裏) VSテミス

 

 

アマテラス《…ここからは手加減せぬぞ!》

 

ヴィシュヌ《…うげぇ…仕方ない。やるかぁ……!》

 

テミス《フンッ!『主神』だからと言って調子に乗らないことですわ!》

 

 

月の都から少しはなれた海岸…生命の住まない波打ち際で『草薙の剣』を構えるアマテラスが『アブソリュートキャリバー』を持ったヴィシュヌを連れて戦闘していた。

 

『神世界最強の創界神』という異名を持つ『創界神アマテラス』は完全に『仕事モード』に切り替わり、長い裾が濡れるのも構わず砂浜を駆け回る。

 

『インディーダ』の実質的な最高神である『創界神ヴィシュヌ』はアマテラスとの共闘に居心地の悪さを感じるものの、勝利のため即座に気を取り直す。

 

アマテラス《せいやっ!》

 

ヴィシュヌ《…おらよっ!》

 

テミス《キィンッ!…チッ…甘い!キィンッ!》

 

砂や海水を踏みながらアマテラスの剣撃がテミスの足の剣とぶつかり合い、すかさず反対側からヴィシュヌも斬りつける。テミスは四つ足に加え、二本の手があることをいかして二柱の剣を流していた。

 

ヴィシュヌ《…おいアマテラス。普通に斬りかかるだけじゃあこいつは倒せねえぞ?》

 

アマテラス《さてそうなれば…如何にしようか…》

 

テミス《崩符『ダモクレスの剣』!》

 

アマテラスとヴィシュヌがいったん攻撃を止めた隙に、テミスが装備していた剣を何本も宙に浮かす。そして生きているような軌道を描き、剣の群れが二人に襲いかかった。

 

 

アテナ《守りなさい!私の化神『アテナイアー』!!》

 

ヴィシュヌ《…アテナ…!》

 

アテナ《お二方、私達が援護します。存分に戦ってください》

 

するとテミスとアマテラス達の間に巨大な影が降ってきた。砂ぼこりをあげて銀色のロボット『鋼鉄騎神アテナイアー』がテミスの剣を防ぎきり、『アテナイアー』の肩からアテナが飛び降りる。

 

アマテラス《おぉ…礼を言うぞ。はっ!タンッ!》

 

ヴィシュヌ《…やっぱり『インディーダ』(うち)に欲しい逸材だわ…タンッ!》

 

テミス《調子に乗らないことですわ!崩符『ダモクレスの剣』!》

 

二柱は『アテナイアー』の肩を蹴って空へ飛び上がり、上空からテミスに斬りかかる。それにも怯まずテミスが再び剣を発射して貫こうとした。

 

アテナ《させません。鋼鉄『自動障壁(ファランクス)』!》

 

 

ガキィキィキィキィィィンッ!!!!

 

 

テミス《…は、弾かれた…!?》

 

アマテラス《ほぉ…『遠隔障壁』か》

 

だが『防御』に関しては神世界1、2を誇る軍神アテナ。すぐさま二柱の前方にバリアを展開してテミスの攻撃を無力化することに成功した。

 

さらに地上の『アテナイアー』も槍を真っ直ぐ構えてテミスに突っ込んでいく。

 

アテナ《くらいなさい!化神『絶対なる神槍(パラス・グングニル)』!

 

テミス《…ギィンンッ!!くぅぅ…!!》

 

アマテラス《隙あり!》

 

ヴィシュヌ《…ふん!》

 

『アテナイアー』の白銀の槍がテミスの剣とぶつかり、テミスは大きく後ろへ後退させられる。アマテラスとヴィシュヌの斬撃も続いてテミスにクリーンヒットした。

 

テミス《いっつ……!》

 

アテナ《…アルテミスっ!!撃ちなさい!》

 

アルテミス《あいよっ!サグメちゃんも!》

 

サグメ《…ちゃんはやめてください…》

 

怯んだテミスの追撃のためアテナが指示を飛ばす。テミスの背後からアルテミスが矢をつがえ、サグメが陰陽玉を浮かべて攻撃しようとした。

 

テミス《…無駄ですわ!崩符『砂時計』!!》

 

アルテミス《ううっ!?》

 

サグメ《…身体が…!動かない…!?》

 

アマテラス《むむっ…!私は何とかいけるが…!》

 

テミスが持っていた天秤が妖しく光を放つと、突然アルテミスの矢とサグメの陰陽玉が空中で静止してしまった。どうやらテミスが『時間』を止めてしまったようで、創界神達の身体も皆重くなっている。

 

唯一呪術が何かで動けるアマテラスが前に出るが、全快の原初神とタイマンの戦闘はかなり厳しい。

 

テミス《オッホッホッ!まずは憎きタカミムスビの一番弟子から…》

 

???《ビンゴ。ここからは僕たちのターンだ》

???「一応『時間』も私の権能のはしくれなのだよ」

 

テミスの高笑いを遮って何者かの声が響く。『時間』を止めている以上、たとえ普通の人妖神ならば動くこともできないはず…そう…『()()』なら…

 

テミス《…っ!その声…!トトに『摩多羅神』!?》

 

トト《僕たちは『時間』を司る神。時間操作系の魔術は効かないよ?》

 

隠岐奈「そゆこと♪くらえ!バッ」

 

テミス《バシッ!ちっ!》

 

『時間操作』の影響を受けないトトと隠岐奈が代わって戦闘を続ける。どうやらテミスは時間を止めているからか、トトと隠岐奈でも押されていた。

 

トト《…スチャッ…検索終了。君の弱点は全てわかった…バンバン!》

 

隠岐奈「秘儀『弾幕の玉繭』!!」

 

テミス《…バシッ!はん!やはり大したこと》

 

トト《…いいのかい?もうすぐ『時間』が動くけど?》

 

トトのスナイパーライフルを連射しつつ、隠岐奈がテミスを緑色の弾幕で包み込む。テミスは剣を振りながら弾丸や玉繭を弾いていくが、トトの指摘と同時にテミスの『時間操作』が切れた…その時テミスの前にあったのは…

 

 

…先ほどアルテミスとサグメが放ったエネルギー矢&陰陽玉の群れだった。

 

テミス《…しまっゴハッ!!》

 

トト《さすがは隠岐奈。上手くアルテミスの矢の前まで誘導できた》

 

隠岐奈「ふふーん♪これぞ『秘神』の腕前!」

 

アルテミス《おっとと…どーやらうまくいったみたいね》

 

玉繭を破ったテミスに元のスピードの矢と陰陽玉が襲いかかる。たまらずテミスは砂まみれになりながら後ろへ転がった。

 

ここまで計算してトトと隠岐奈は戦闘を行っていたと見える。そして止まっていた時間も戻り、アルテミス達が再び動けるようになった。

 

アマテラス《ぬぅ…私の良いところが未だにない…》

 

ヴィシュヌ《…そんな事言ってる暇あるなら攻撃しろ…という訳で……行けクリシュナ》

 

クリシュナ《ヴィシュヌ様ブーメランですわよ!?…まっ!ヴィシュヌ様のためならナンとやら!来なさい!『ジャガンナート』!!》

 

アルテミス《撃ち抜け!『ファナテック・エルク』!》

 

トト《ふふっ…ゾクゾクするね。行こうか?『ジェフティック=トト』》

 

また『天岩戸』に引きこもる五秒前なアマテラスやヴィシュヌに代わり、クリシュナとアルテミス、トトがそれぞれ化神を呼び出して追撃体勢に入る。

 

クリシュナの目の前の砂浜がブルルッ!と揺れると、砂を押し上げて巨大な白い四つ足のドラゴン『神撃甲龍ジャガンナート』が這い出てくる。翡翠色の翼と頭部の角が煌めき、『ジャガンナート』はテミスを睨み付け唸った。

 

アルテミスの傍らにも白銀の毛並みの牡鹿がフワリと現れる。月の都の光を受けて『月天神獣ファナテック・エルク』はいつでも準備万端だ。

 

最後にトトが弾き出した数式が地面に張りつき、巨大なスナイパーライフルを構えたロボット『聖刻神機ジェフティック=トト』が呼び寄せられる。

 

テミス《ザザッ…ふ、ふんっ!雑魚がいくら集まろうと》

 

アルテミス《私の『能力』は弓矢だけじゃないわよ~!化神『狂い踊る女狩人(ルナティックダイアナ)』!》

 

鈴仙「バッ!私も援護します!『幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)』!!」

 

テミス《…ああぁぁっ!!?》

 

『ファナテック・エルク』の角と鈴仙の赤い瞳から妖しげな波動が放たれる。創界神の力もあい極まってテミスの視界は完全に制御不能、誰がどこにいるのか把握できなくなってしまった。

 

クリシュナ《ナイスッ!化神『甲竜の誘い』!》

 

トト《化神『トリガーフルバースト』!!》

 

無防備なテミスめがけて『ジャガンナート』が背中の翼を緑に輝かせてエネルギーをチャージする。さらに『ジェフティック=トト』のライフルにもパワーが充填され始めた。

 

クリシュナ《ぶっとびぃ~!アタァァックゥゥ!!》

 

トト《さぁ…お前の罪を数えろ!》

 

 

ドッガァァァァァンッッ!!!!

 

 

テミス《ギィヤァァァ!!》

 

『ジャガンナート』の口、『ジェフティック=トト』のライフルから超高圧ビームが放たれ、二つが螺旋を描きながらテミスをぶっ飛ばした。

 

アマテラス《…まずい…!これでは私の出番がなくなる…!正邪!正邪行くぞ!カードバトルは私達が!》

 

正邪「ニュッ…ウィーッス。美味しいとこはいただきだ!」

 

アテナ《ヴィシュヌ、あなたも行きなさい。今の戦闘であなたほとんど活躍してないわ》

 

ヴィシュヌ《…ヘイヘイ…》

 

焦りに焦ったアマテラスは急いで正邪を呼び、バトルのため正邪の体内へ降りた。その隣でヴィシュヌはアテナから辛辣な一言をくらい、しぶしぶアマテラスに続いて正邪に降りる。

 

 

正邪「…へへっ…良いなぁ~…つえぇ奴を叩き潰すのは!」

 

テミス《…ザザッ…この…!下劣な妖怪め!》

 

 

正邪 テミス「《ゲートオープン!界放!!》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正邪「…ぐぇ…!これが創界神二人分の力…!」

 

テミス《あら?まさか戦う前からギブアップ?》

 

正邪「んなわけねえだろっ!ぜってぇ勝つ!」

 

息を乱しながらも正邪はテミスの挑発に腕を振って言い返す。この天の邪鬼、これ以上の逆境を耐え抜くことは何度も経験したのだ。

 

正邪「行くぜ!メインステップ!まずは『維持の創界神ヴィシュヌ』!配置して『神託』だ!二つコアを置く!」

 

ヴィシュヌ《…うぇーい…》

 

初手正邪は創界神を引き当てて、そのまま配置する。頭をかきながら『維持の創界神ヴィシュヌ』が正邪の後ろへ出現した。

 

正邪「ターンエンド!」

 

テミス《メインステップ!白き創界神ネクサス!『白銀のゼロ』を配置!『神託』によってコアを3個追加しますわ!さらに『六絶神 鉄壁のクロム・リゼルファー』を召喚!》

 

テミスも白の創界神を配置してシンボルを確保しにかかる。さらにフィールドには白のロボットが変形しながら登場した。『クロム・リゼルファー』は白属性で一番低コストのスピリット、さらには『超装甲』を持つので場持ちも良いのだ。

 

テミス《これでターンエンドですわ》

 

正邪「…メインステップ。『ゴッドシーカー 機巧巫女サルメ』を召喚!召喚時効果だ!四枚オープンするぜ!」

 

次に正邪が召喚したのはカラクリ仕掛けの白い巫女。『サルメ』はフワッと袖をたなびかせて舞うと、正邪のデッキを四枚めくった。

 

『創界神アマテラス』『ゴッドシーカー 竜巫女ウズメ』『ヴィシュナーガ・カルキ』『連環ノ計』

 

正邪「っしゃっ!『ヴィシュナーガ・カルキ』と『創界神アマテラス』を回収!そしてこのまま『創界神アマテラス』を配置!再び『神託』で対象カード三枚分、コアを増やす!」

 

 

ズズゥゥゥンッッ!!!!

 

 

ヴィシュヌ《ぐへっ…お前…ちっとは抑えろよ…!》

 

アマテラス《いやぁ…すまんすまん》

 

『サルメ』が引き当てたカード、アマテラスがバトルフィールドに衝撃波を放ちながらヴィシュヌの隣に現れる。やはり衝撃波は鬱陶しいのか、珍しくヴィシュヌの声色は強かった。

 

正邪「…ん…まだ攻め時じゃねぇな。ターンエンド」

 

テミス《メインステップ。『要塞都市ナウマンシティー』を配置しますわ!配置時効果!手札の白のスピリットをコストを支払わずに召喚!『機獣要塞ナウマンガルド』!》

 

バトルフィールドが近未来の都市へと変わり、テミスの背後のひときわ大きな象型の建物が震えだす。すると象の建物は意思を持つかのように動き始め、フィールド内部に足を踏み入れてきた。

 

テミス《アタックステップ!『ナウマンガルド』!潰すのです!》

 

 

正邪「デカいの出るのはえ~…今『サルメ』を失いたくはねぇな…ライフで受ける!!…うおっ!?」

 

アマテラス《…!…天岩戸!展開っ!》

 

『ナウマンガルド』が巨体を揺るがして正邪に進撃する。『サルメ』を蹴散らして『ナウマンガルド』の鼻の一撃が正邪のライフを二つ粉砕した。

 

テミス《…チッ…雑魚妖怪程度なら、ライフを失った痛みで気絶させるつもりでしたが…》

 

アマテラス《ふん…仮にも『主神』で『白属性』。雑作もない》

 

テミス《…ターンエンド》

 

あろうことかテミスは正邪を『原初神』のライフ減少ダメージで仕留めようとしていた。しかしそれを察知したアマテラスがダメージを『天岩戸』の防御壁で軽減したのだ。

 

正邪「おーん…なら遠慮なく行く!ドローステップ……ん?何だこのカード?」

 

ヴィシュヌ《…それ…まさかタカミムスビさんの…?》

正邪「…まぁ良いや!メインステップ!『転醒』ネクサス!『白の世界』を配置だ!」

 

 

ゴゴゴゴゴゴッッ!!!

 

 

正邪の配置したカードがバトルフィールドを銀色の塔がそびえる鋼鉄の世界へと変える。空に浮かぶオーロラが鉄の壁に反射してフィールドが幻想的な雰囲気を醸し出していた。

 

正邪「配置時効果!『ナウマンガルド』をデッキ下へ戻す!」

 

『白の世界』の塔からまばゆい光が放たれて『ナウマンガルド』はひっくり返って消えていく。

 

正邪「どんなもんだ!ターンエンド!」

 

テミス《くっ…メインステップ!『機巧将イチヤ・ジョー』をレベル2で召喚します!…手札が足りない…!!》

 

手札の少なさに歯噛みしながらもテミスのフィールドが隆起して巨大な岩を出現させる。その中から石垣のような腕と天守閣の身体をした『機巧』スピリットが現れた。

 

テミス《…まぁ…ターンエンドとしましょう》

 

アマテラス《…おやヴィシュヌ、そろそろ攻め時では?》

 

ヴィシュヌ《…正邪、俺の『化神』を切れ…!!》

 

正邪「お、おう…メインステップ!ひとまず『ヴィシュナーガ・カルキ』を相手の創界神のコア三個を外しながら召喚!アタックステップ!このまま行けっ!!」

 

後の創界神達の言葉を聞いて、正邪はひとまず剣を持ったケンタウルスの甲竜を呼び出す。『カルキ』は鋼鉄の身体を振るわせて走り出した。

 

正邪「フラッシュタイミング!『カルキ』に『神煌臨』!『維持神龍トリヴィ・クラマ』!!煌臨時効果で『クロム・リゼルファー』を手札に戻して回復!!」

 

テミス《はぁ?…まぁ良いですわ!『イチヤ・ジョー』でブロック!ブロック時効果でBPプラス10000!》

 

ヴィシュヌ《…それも計算内だ…!!》

 

『カルキ』の身体にヴィシュヌの光が直撃し、鋭い六本の翼を持つ『トリヴィ・クラマ』がテミスの『クロム・リゼルファー』を弾き飛ばす。だがBP差で勝る『イチヤ・ジョー』のパンチが『トリヴィ・クラマ』に襲いかかる…!

 

正邪「まだ効果はあるぜ!『白の世界』は自分の白のスピリットが効果で回復/ブロックした時に『転醒』できる!そびえろ!『白き機神』!!」

 

 

ゴゴゴゴゴゴッッ!!

 

 

アマテラス《おおおっ!?塔が…!》

 

『トリヴィ・クラマ』が殴り飛ばされて破壊されると同じタイミング、『白の世界』の鉄の塔が音をたてて変形していく。そして白いロボットへと変わり、バトルフィールドへ降り立った。

 

正邪「『転醒』時効果!トラッシュに白一色のスピリットが三枚以上あるので、相手の手札を二枚棄てる!!」

テミス《…しまった…!!手札が…!》

 

『白き機神』が腕から衝撃波を放ってテミスの手札二枚を吹き飛ばす。もともと手札が二枚しかなかったので、テミスはこれで少ない手札をさらに失うこととなった。

 

正邪「へーん♪ターンエンド!」

 

テミス《まだです!『イチヤ・ジョー』の効果!私のライフが減らなかったことにより、相手のスピリットを二体手札へ!》

 

だがテミスもやられてばかりではないと言わんばかりに『イチヤ・ジョー』の効果を使う。腕で『イチヤ・ジョー』が地面をひっくり返し、『サルメ』と『白き機神』を正邪の手札に戻した…

 

正邪「おおっと残念!『白き機神』の『根幻回帰』!効果でフィールドを離れる時、再び裏返して配置できる!」

 

消えていった『白き機神』が光の粒子となって正邪の後ろで再び塔に変わる。テミスは『白の世界』にかなり振り回されていた。

 

テミス《…メインステップ!その白き剣と鎧で私を守りなさい!『戦国六武将センリュウカク』!レベル4で召喚!!》

 

苦しげにテミスの上空から銀色に光り輝くドラゴンが降りてくる。巨大な日本刀を振りかぶり、『センリュウカク』は吠えるが、さすがに『ソウルドライブ』は打ち損だろう。

 

テミス《アタックステップ!『センリュウカク』でアタック!》

 

正邪「バースト貰ったぁ!全てを閉じる岩戸の化身!『天照神機オオヒルメ』を召喚だ!!」

 

アマテラス《さらにヴィシュヌのコア二個を我が『オオヒルメ』へ!これによりアタックステップを終わらせるぞ!》

 

ヴィシュヌ《…俺今回…ほんと脇役だな…》

 

『センリュウカク』が飛び出した瞬間、アマテラスの袖が白く輝く。するとアマテラスから袖型のエネルギーがフィールドに落ちて、巨大な『機巧』スピリット『天照神機オオヒルメ』へと変わって現れた。

 

正邪「そいつのアタックはライフ!」

 

テミス《…ターンエンドです》

 

アマテラス《赤シンボルの存在により『イチヤ・ジョー』!砕け散れぃ!》

 

『センリュウカク』の一閃が正邪のライフをぶったぎるが、『オオヒルメ』の効果でこれ以上のアタックはできない。そして『オオヒルメ』が赤いエネルギー玉を投げつけて『イチヤ・ジョー』を粉砕した。

 

正邪「終わりにしようぜ!メインステップ!世を照らし、人を導く、太陽よ、竜と成りて、我が御前に!『オオヒルメ』へ『神煌臨』!『天照龍神グラン・テラス』!!」

 

アマテラス《これで終焉じゃ!》

 

ヴィシュヌ《…おまけに…『三龍宝剣アブソリュート・キャリバー』を『グラン・テラス』へダイレクト合体…!!》

 

 

アマテラスが頭上に掲げた巨大な火の玉の中へ『オオヒルメ』が吸い込まれる。その後火の玉が爆発すると、黄金色に光り輝く鎧と二本の刀を装備したドラゴンがアマテラスの後へ巨体を降ろしてきた。

 

さらにヴィシュヌの白い宝剣を『グラン・テラス』は口に咥えると、その身体が銀色へと変化した。

 

正邪「アタックステップ!『グラン・テラス』!ぶちかませ!『天照界放』!『センリュウカク』をデッキ下へ戻しつつ回復だ!」

 

アマテラス《レベル2の私の『神域』!ライフを一つ削る!》

 

ヴィシュヌ《…そして再び『転醒』!『白き機神』の効果で手札を破棄!》

 

白銀の『グラン・テラス』が強く咆哮し、とてつもない衝撃波を発生させる。『センリュウカク』は赤色のバリアで防ごうとしたが、『天照界放』の威力は殺せず塵となって消えていった。

 

さらに『アマテラス』が右手をかざしてテミスのライフを吹き飛ばすと『グラン・テラス』の回復に呼応して『白の世界』が再び『転醒』する。

 

テミス《…ぅぅ…!!ライフで…ぎゃあっ!!》

 

『グラン・テラス』が巨体をくねらせて二刀流でテミスのライフを三点ぶったぎった。

 

正邪「『白き機神』でアタック!!吹っ飛びやがれ!!」

 

機械音をたてながら『白き機神』は拳を構えて右ストレートパンチをテミスめがけて放った!

 

 

 

 

 

 

 

 

テミス《ガハッ…!!》

 

鈴仙「やった!」

 

アテナ《…!…まだ消えていない…!?》

 

バトルフィールドから弾き出されたテミス。しかしボロボロで砂浜を転がりはしたが、まだ消滅するには至らなかった。全員が気合いを入れ直したその時……

 

 

アマテラス《我が化神『グラン・テラス』よ。世界に仇なす奴に天誅を!》

 

ヴィシュヌ《…終わりにしようぜ…『トリヴィ・クラマ』!》

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

 

 

アテナ達の後ろから放たれる膨大な神力、それは戻ってきたアマテラスとヴィシュヌがフルパワーを放出していたから…二人の後ろには巨大な黄金の竜と六枚羽の銀色の竜が控えていた…!

 

テミス《ひぃ…!!》

 

アマテラス《 化神『天焦がす滅亡の光』!!

 

ヴィシュヌ《 化神『化身達の威厳(アヴァターラ・プレッシャー)』!!

 

 

ドッガァァァァァァンッッッ!!!

 

 

テミス《 ギィヤァァァァァ……ァ……ァ…》

 

 

『グラン・テラス』の吹く炎と『トリヴィ・クラマ』の氷息を纏った二人の必殺ライダーキックがテミスを直撃し、大きく吹き飛ばす。そしてテミスは静かの海の果てまで飛んでいき、悲鳴をあげながら見事、大爆散した!!

 

 

アマテラス《スタッ…よし…》

 

ヴィシュヌ《…フワァ~…まっ…こんなもんか…》

 

 

 

 

 

 

 




…はい、ありがとうございました。

次の更新はなる早で頑張ります…目標は……今月中?(ターボ小説投稿者の名が泣いてるで…)

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