東方星神録   作:あんこケース

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今回、何時もよりかなり長くなっております。そしてあの創界神が登場です!



あらすじ 依姫に道を示して立ち直らせた弾。依姫は改めて、月の都のために異変を解決することを誓う。するとそこに………



星神vs軍神!硬い心が求めるモノ!!

突然の声。全員が病室の入口を見た。そこには緑の髪をした女性がいた。しかし、創界神だとしてもその纏っている神力はアルテミスや弾を越えていた。

 

???《はぁ……恋は病だと言いますが、あなたがかかったのなら医者の不養生ですね。》

 

 

彼女は頭を抱えて言った。すると、紫と永琳のドタバタを聞いたのか他の創界神達も顔を見せる。そして皆顔を歪ませた。

 

アポローン《おいおい、どうした…………げ!》

 

 

イシス《………誰よ……こいつ呼んだの……》

 

マナカ《うげげ~正直、僕苦手なんだよな~》

 

ホルス《…いや、皆嫌いだろ………》

 

シヴァ《何で来たんだよ………協力って言葉が一番似合わないやつだぞ……》

 

???《……はぁ、有象無象が……ヘルメスに聞いたのです。ちょうど報告を聞いたので。》

 

ケイ《ヘルメス………》

 

ヘカーティア《後でしめるわよ……!》

 

彼女の後ろで、ヘルメスは縮こまって《すまん》と頭を下げた。

 

 

依姫「あの………皆々様。こちらは………?」

 

 

依姫が聞くと、代表して永琳が答えた。

 

 

永琳「……オリン所属の鋼鉄と知恵、戦いの女神……アテナさまよ………そして……私の師匠でもあるわ………」

 

 

紫 鈴仙 依姫「「「ええ!!!?」」」

 

 

弾は聞いていたのか、驚きはしなかったが残りの全員は驚く。月の叡知の永琳に知恵をつけた女神……こんな神力を纏っているのも納得できる。アテナは永琳に話しかける。

 

 

アテナ《永琳、昔、あなたに教えました。恋愛は物事の認識を鈍らせると。月の都を捨てた時は驚きましたが、それどころかどこぞの田舎の若輩創界神とこんなことをやっているとは……私の顔に泥を塗る気ですか?》

 

 

ブチン……そんな音が響いたような気がした。

 

 

ヘカーティア《……ちょっと……どこの誰が田舎の創界神ですって…?私の後継者なのだけど……?》

 

 

アテナ《勿論、そこの赤髪の彼のことです。まぁ、あなたの後釜なら仕方ないですが。》

 

 

紫「こいつ…………!!!」

 

ホルス《…だから友達いないんだよ……》

 

アルテミス《でも、間違ったことも言わないのよね……若いのも……ここがいい意味で田舎なのも………》

 

 

ヘルメス《…だから何かいいアイディアがでるかと……》

 

シヴァ《もうちょい、他人を思いやってくれりゃいいんだがなぁ………》

 

 

口ゲンカになる直前、永琳が口を開いた。

 

 

永琳「……確かに、私は堕ちました。でも心は満足しています!この世界は月にはない温かい心があります!それを勝手に田舎だと言わないでください!!この世界は弾と紫が命をかけて創りあげた平和の結晶なのです!!」

 

その言葉に対して、弾は永琳にいい放った。

 

 

弾「やめろ、永琳。彼女のような目の曇った能のない創界神に何を言われたって気にしないさ。」

 

あからさまな挑発に創界神達は感心する。

 

アポローン《ふゅ~♪言うね~♪》

ケイ《ふふ、もっと言ってやれ。》

 

アテナ《………この………田舎の若造が………構えなさい。格の違いを教えましょう!》

 

 

 

弾「ああ!永琳を悪く言ったことを後悔させる!」

 

 

弾 アテナ《「ゲートオープン!界放!!」》

 

 

 

 

 

 

 

 

第1ターン 弾はサジタリアスドローを使い、二枚ドローして四枚オープン。自分を手札に加え、バーストをセット。

 

第2ターン アテナは鋼鉄機士クセノフォンを召喚してバーストをセット。

 

 

第3ターン 弾は自分を配置して二コアを置いた。そして、ストライクジークヴルム・サジッタと甲冑双魚ピスケ・オステウスを回収して、聖星使ジェミニックを召喚した。

 

 

第4ターン アテナが動く!

 

 

 

 

 

アテナ《メインステップ。私を配置して、三枚トラッシュへ。その中の対象は二枚なので二つコアを置きます。

 

そして、鋼鉄乙女000オルティアのアクセルを使ってコアブースト。クセノフォンをレベル2にして、アタックステップ。攻撃しなさい。フラッシュでアクセル鋼鉄機空士ライサンダーを使用。二枚オープンして鋼鉄聖機士ステファノスを一コストで召喚。》

 

 

アテナの体が輝き、さらに空からの雷が一体の機械の騎士を召喚した。

 

 

弾「ライフで受ける。」

 

 

クセノフォンが剣でライフを斬った。

 

 

 

アテナ《ターンエンド。》

 

 

ケイ《…アテナの方が上手く立ち回っているが……》

 

 

イシス《やめましょう。彼は最後に返す男よ。》

 

 

永琳「…弾……頑張って……」

 

 

弾「メインステップ。神世界の月よ!永久に地上を照らし出せ!月紅龍ストライクジークヴルム・サジッタを召喚!アタックステップ!ストライクサジッタでアタック!!」

 

弾の後ろから赤いジークヴルムが現れ、攻撃する。

 

アテナ《…!…永琳の………ライフです。バースト発動。鋼鉄機士ヴァシリオスの効果でライフを増やして召喚。》

 

 

ストライクサジッタの炎がライフを壊したが、一体の機械の戦士がライフを回復しながら召喚された。

 

 

弾「サジッタの効果でワンドロー。ターンエンド。」

 

 

アテナ《ドローステップ………さて………メインステップ。オルティアのアクセルをもう一つ使用。そしてゴッドシーカー鋼鉄乙女005シビュラを召喚。召喚時効果により四枚オープン。

鋼鉄聖鎧ブレイヴオウルと鋼鉄騎神アテナイアーを手札に加えます。

 

ステファノスをレベル3にしてアタックステップ。ステファノスでアタックします。効果でターンに一度回復します。》

 

 

アテナのフィールドにまた機械のスピリットが現れた後、ステファノスが剣を抜いて走りだした。

 

 

弾「ライフで受ける!サジッタの効果でワンドロー。」

 

 

ステファノスの剣がライフを貫いた。

 

 

アテナ《もう一度アタックです。私の神技を使い、手元の機人の数コストを軽減。ステファノスを回復させ、ストライクジークヴルム・サジッタを手札に。》

 

アテナの手から光線が放たれ、ストライクサジッタを手札に戻す。そして、ステファノスがまた弾に迫る。

 

弾「フラッシュタイミング!クローズドジェミニ!直ちにバトルを終わらせ、このターンの間、ライフは一つしか減らなくなる!」

 

弾の手から黄色の光が溢れて、バトルを中断させた。

 

 

アテナ《……ふん、命拾いしましたね。ターンエンド。》

 

 

弾「メインステップ。セフィロ・シープを二体召喚。人を量る天秤!弱者を助ける正義の化身!さぁ!お前の罪を数えろ!天秤造神リブラ・ゴレムX!!召喚!!」

 

 

ホルス《………なんか……聞き覚えがあるセリフが……》

 

 

弾のフィールドに天秤座からリブラ・ゴレムが降りてくる。

 

 

リブラ・ゴレム《…さて、ようやく一発かませるわけだ……》

 

弾「お前もか……だがこらえろ。ターンエンド。」

 

 

アテナ《……メインステップ……鋼鉄聖鎧ブレイヴオウルを召喚。私の化神を特別に見せましょう……鋼鉄の頂点!何者も落とせぬその体!レベル3で召喚!鋼鉄機神アテナイアー!!ブレイヴオウルと合体!!》

 

 

アテナが腕の槍をフィールドに突き刺すとそこから大きな槍と盾を持った機械の騎士が現れた。そしてブレイヴオウルの鎧を吸収してさらに白く輝いた。

 

アテナ《アタックステップ!アテナイアーでアタック!効果でリブラ・ゴレムとセフィロ・シープをデッキの下に!さらに神技で回復させ、もう一体のセフィロ・シープを手札に!》

 

 

弾「ジェミニックの効果でセフィロ・シープ達は疲労状態で残る!………リブラ・ゴレム、すまない……」

 

リブラ・ゴレム《気にするな。必ずやつを倒せよ……》

 

 

アテナとアテナイアーから放たれた衝撃波がジェミニックのシールドがセフィロ・シープたちを守ったがリブラ・ゴレムはデッキボトムに戻ってしまった。

 

弾「ジェミニックでブロック!!」

 

 

アテナ《ステファノスの効果!鋼鉄スピリットがブロックされたので、ライフを砕く!次で終わりです!》

 

 

ステファノスの斬撃がライフを斬り、アテナイアーがジェミニックを潰そうとしたが……………

 

 

 

 

弾「ライフ減少によってバースト発動!!選ばれし探索者アレックスの効果でコアを増やしてアタックステップを強制終了させる!!」

 

 

アテナ《な!!!?破壊後のバーストではない!?まさか………さっきライフを削っても発動させなかったのは………ハッタリ!!?》

 

弾「………案外、呆気なくこんな罠に引っ掛かるんだな。軍神さんは。」

 

 

アテナイアーがジェミニックを潰したが、六色の壁がアタックを邪魔した。

 

アテナ《く!!!!これならアテナイアーの界放を使うべきだった………ターンエンド………》

 

 

 

ターンエンドを宣言するアテナに弾は話しかけた。

 

 

弾「………なぁ、やっぱり……あんたは永琳の師匠だ……あんたも……人が怖いんだろ?」

 

 

アテナ《………一体何を………》

 

 

弾「あんたのことは永琳から聞いている。父親の頭から成人した状態で産まれたんだって?だから知恵の女神になった………でも………家族はいない……

 

…愛情を注いでくれる人はいなかった……オレや永琳に突っかかって来たのも嫉妬してたから……弟子に自分にない仲間がいたから…自分にはない愛情を注いでくれる人がいたから……だろ?」

 

 

 

弾の言葉にアテナはそわそわし始めた。

 

 

弾「……愛情がわからないから数値とかの客観的な事実や論理的なモノしか信じない……人を理解しようとしない……結局、人の心が…

 

…他人がわからないから……怖いから……裏切られるのが恐ろしいから……オレも怖いからわかる……」

 

 

ヘルメス《……そう考えたことはなかった……》

 

 

ヘカーティア《結局、私達も片面からしかアテナを見てなかったのね……》

 

 

シヴァ《……何か……あいつすげえな……》

 

マナカ《……バトルすると……人を理解してその悩みを解決する……これは天性の才だね……》

 

 

依姫「これが……弾さまの……「バトルは会話」……」

 

 

アテナ《………なら……なぜ………信じられるのかしら…………?》

 

 

その声は切に答えを求めている声だった。

 

 

弾「……だって、わからないんだ。わからないままでいいじゃないか。確かに裏切られたりするのは怖い……でも……何もリスクを負わないで得られるモノはたかが知れている…なら、博打ぐらいうつさ……なぁ………幻想郷の理念を知ってるか?」

 

弾の質問にアテナは首を振る。すると弾は笑いながら優しく答えた。

 

弾「[全てを受け入れる]んだ。この世界にいるなら、あんたも家族みたいなモノさ。オレがたっぷり愛情ってのを教えるよ。今、この世界は厄介事を抱えてるんだ。オレを信じて……力と知恵を貸してくれないか?」

 

アテナ《……!!!!…………?》

 

 

 

アテナは心に二つの変化を感じた。一つは今まで悩み続けてきたものが無くなった晴れやかな気持ち。そして……もう一つ………言葉の後、何か心にモヤモヤしたものが出てきた……アテナはこの感情を説明できなかった。

 

 

弾「メインステップ!甲冑双魚ピスケ・オステウスを召喚!召喚時効果でステファノスを破壊して効果を発動させない!現れよ!光導く神よ!光星神ゾディアック・レムリア!!レベル2で召喚!!」

 

 

弾のフィールドに赤い二体の魚のスピリットと光輝くドラゴンが現れた。ピスケ・オステウスは炎でステファノスを破壊した。

 

 

弾「アタックステップ!ゾディアック・レムリアでアタック!!効果で一コスト支払い、手札の雷星獣ドラグ・タウラスを召喚!!不足コストはセフィロ・シープから確保。そしてライフを砕く!さらにレムリアの効果によりヴァシリオスを破壊して回復!!」

 

 

レムリアが吠えると、ドラグ・タウラスが現れ、アテナのライフが砕ける。さらにレムリアはヴァシリオスを光線で破壊した。

 

 

アテナ《……!!アテナイアーでブロック!!》

 

 

 

アテナイアーが槍でレムリアを突き刺そうとするがレムリアはかわして大量の光の弾丸を浴びせる。しかし、アテナイアーは盾で防ぎながら接近して槍を構えた。

 

 

弾「フラッシュタイミング!天駆ける闇祓う光!!超神光龍サジットヴルム・ノヴァ!!レムリアに煌臨してシビュラを破壊!!煌臨コストはアレックスから!煌臨時効果でクセノフォンを破壊!!」

 

 

アテナ《しまった……………!!》

 

 

レムリアがサジットヴルム・ノヴァに変わり、アテナイアーの槍を剣で受け止めると、渾身のパンチを放ってアテナイアーの盾を砕き、剣で突き刺して爆散させた!!

 

弾「もう一度サジットヴルム・ノヴァでアタック!!効果でブレイヴオウルを破壊して界放の効果によりコアを三つ置いてライフをボイドに!!これでとどめだ!!」

 

 

アテナ《……ライフです………あなたを認めましょう……先ほどは失礼しました………》

 

 

弾「……別にいいさ……これからよろしく…!」

 

 

 

サジットヴルム・ノヴァが大量のエネルギーの矢を放ってアテナのライフを全て砕いた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バトル後、弾はアテナに手を差し出す。

 

 

 

弾「ありがとうございました。いいバトルでした。」

 

 

アテナはその言葉を聞いた瞬間、雷に打たれたようなショックを受けた。先程の気持ちがわかった気がしたのだ。アテナは握手した後、少し恥じらいながら…………

 

 

アテナ《……ギュ…………ちょっと来なさい…………》

 

 

全員《「!!!!!?」》

 

 

何とアテナは弾の手を引っ張って別の部屋に連れていったのだ。その顔はほんのり赤かった…………

 

 

 

 

紫「……ねぇ……永琳……」

 

永琳「………なに………?」

 

紫は永琳を見ずに話しかけた。

 

紫「……あいつを弾から追い払うまで休戦。」

 

永琳「賛成。」

 

 

感動の和解?だった。

 

 

 




はい。ありがとうございました。


アテナさま、陥落です!………何か……気の強いアテナさまを上手く動かすならこれが一番いいかな~って思ったのと、ただ単純に面白いからです(笑)



アテナ

オリン所属の機人の創界神。非常に厳格で他人を信用しない女神……だったが弾に惚れてからは少し心境に変化があった模様。実は機械などが大好きであの後、弾にたくさん語ったそうな。ちなみに特技は編み物で、手編みの弾の服を作ろうか検討中。


次回予告 月からの刺客!依姫の覚悟!!

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