東方多重能力   作:壮大

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THE・話を聞かない神、天照さん




第二十話 裏諏訪大戦①

天照、女性はそう名乗った

 

天照大御神は日本神話における太陽神である

多分、八百万の神の中でもほとんど頂点のところに居る神だ

ということは、信仰は本気で洒落にならないほど集まっているはず....

ていうか絶対そうだ....

本気でヤバイかもな....これは

とりあえず『一方通行』だな

 

「あなたは何ですか?

確かここは洩矢の領土内だったはずですが....」

 

そう言っていかにも高価そうな玉のたくさんついた髪止めを弄る

その小さな小さな玉一つ一つにきれいな細工が施されていた

職人すげー

 

「俺の名前は黒谷嶺夜だ...

俺は別にちゃんと洩矢の神に許可をもらってここにいるし、どうこう言われたくは無い

お前こそここで何をやっているんだ?」

 

「いえ、私はただ部下の応援に

来ただけですよ?」

 

「神奈子のことか?ならなぜ一緒に来なかった?

そしてなぜここで神力を出した?」

 

「別に意味はありませんよ?

自らの力を押さえるのにちょっと肩が凝った、ので少し力を出させてもらっただけです

....ここが不毛の地になったのが気に入らないのならちゃんと直しますし、そんなに疑ってかからなくても....」

 

俺は頭を掻きながら言葉を返す

 

「いや、疑わざるを得ないね

 

 

......これについて説明して欲しいんだけど」

 

そう言って手を天照に差し出す

その手には

 

きれいな細工が施された小さな玉が複数握られていた

 

「!?それは!」

 

「お前の髪止めの玉、だろ?

 

これがさっき後ろから俺の頭を狙ってたんで頭掻くついでにとったんだが.....

 

心当たりが無いとは言わせないぞ?」

 

そしてその小さな玉を握り潰す

すると中には部品がぎっしり詰まっていた

どこかが壊れたのか時々火花が散り、パチパチと音を立てる

 

「これは月の都製かな?

大方、さっき髪を弄ったときに起動させたとかそんな感じじゃないか?

そしてこれを使って俺に危害を加えようとした、違うか?」

 

はい、論破~

なんかすっきりした~

あれだね、犯人を指名するときの名探偵だね、この気持ち

ていうか危なかったな、これ

天照の挙動一つ一つに注意してて良かった

とか余裕でいると、

 

 

ゾワリ

 

周りの空気が変わった

肌を突き刺すような空気

これは....殺気か?

 

天照を見ると、その表情が冷たく変化していた

いや、表情自体は微笑みから変化していない

ただ、内面から滲むものが変わった

その滲むもののせいで全く同じ表情が百八十度違って見える

 

「やれやれですね、全く

あのまま気づかなければ気絶だけで済んだのに....

 

ですが....まあ、しょうがないですね、見たところあの石の蛇と同じく洩矢の神の仲間のようですし....邪魔ですね

ちょっと死んでてください!!!!」

 

「!?」

 

恐ろしい速度で天照から神力弾が放たれる

 

「けど効くかぁぁぁ!!!」

 

だがどれだけ速くても関係無かった

天照に遭遇時点で『一方通行』はもう発動している

反射された神力は天照へ真っ直ぐ返っていき

もう一つの天照の神力をぶつけられ相殺された

 

「.....あなたは今、私の一撃を反射しましたね...」

 

「ああ、そうだが?それよりもいきなり死ねというのは―」

 

「だけどあなたは『眼が見えている』」

 

「は?」

 

こいつは何を言っている?ていうか人の話を聞け!!

天照は何か面白い物でも見つけたかのようにニヤリとするとさっきの玉よりも二回り以上も大きい玉を取り出した

そしてそれを―

 

ブゥン!!

 

投げた

 

天照の玉はとても女性が投げたとは思えない凄いスピードでこっちに飛んでくる

だがやっぱり無駄だった

俺の体の約5センチのところでまた反射され持ち主へと戻っていく

 

「ふむ、約一寸六分....」

 

天照は満足げに何かを呟きながら軽々と玉を避ける

 

ていうか何がしたかったんだ?

反射されるということはわかっていたはず....

 

「あなたの反射....自分に必要なもの...例えば空気は反射していない、そう見ていいんですね?」

 

「お前、さっきから何を?」

 

「別に

ちょっと確認させて頂きました

 

さあ、これで....

 

こんどこそあなたの負けですね」

 

「?」

 

とりあえず、俺はもう攻撃していいんだよな?これ

さっきから空気読んでたけども

うん、いいよね!

 

「とりあえず....吹っ飛べッ!!!」

 

能力

『空力使い』+『絶対等速』でまずはこの諏訪から叩き出す!

一気に天照のところまで跳んでその頭を掴もうと右手を伸ばす

そのとき、俺は気づいた

 

 

 

俺の右腕が無くなっている

 

 

 

その瞬間、今まで経験したことの無いような痛みが俺を襲う

そのあまりの痛みを理解するのに数秒かかった

 

「ぐぐうッ....!!!!!」

 

ほとんど反射的に傷口からの神経の痛みの伝達を止める

そのおかげでみっともない叫び声を上げずに済んだようだ

ついでにボタボタと腕があったところから流れ落ちる血の流れも止めた

 

「あなたの反射は....さっきの事からわかるように自分にとって必要なもの、無害なものは反射していません

私はそこをついて攻撃出来るか試してみましたが、どうやら成功のようですね」

 

天照がまた満足したように言う

幾分か落ち着きを取り戻すことのできた俺は天照の言葉の意味を必死に考える

そして気づいた

天照の攻撃の方法に

 

「光....か...?」

 

「おや、もう答えにたどり着きました?

だから何なんだって話ですが」

 

こちらを試すように見る天照

今は油断しているようだ

天照は太陽の女神

ならば能力も太陽に近いもののはず

仮定するなら....

 

『太陽を司る程度の能力』とか、『光と熱を操る程度の能力』みたいなものになるはずだ

 

確かに太陽光ならば反射を通ることが可能だろう

だが熱が普通の太陽光レベルじゃないと有害と判断され、通れないはず

つまり、反射の適応される5センチ内に入ってから人の体を一瞬で消滅させるほどの強い光に変えた?

もしそんなことが出来るのだったら...

光まで反射しなくちゃいけないのか......

ていうか俺遊ばれてるのか?

 

「くっ....!時よ止まれ!!」

 

でも時間を停止したらさすがに手だしはできないはず

ここは俺の『世界』

今のうちに無くなった腕をなんとかしないと....

 

「おや、あなたは珍しい能力を持っているようですね

時止め....ですか?」

 

「な.....ッ....!」

 

なぜか俺以外に動くものがないはずの世界で

俺に話しかける者がいた

 

俺はその女神を見据え問う

 

「なんでお前は動いているんだ?

 

天照?」

 

「ふふっ

 

 

なんででしょうか?

 

ただ、私に言えることは

 

『時間切れ』ということだけです

 

.....今度こそ本気で殺します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近の悩み・・・・全く最初から自分の文才が成長してない!!
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