アベンジャーズ オブ マスクドライダー   作:コロコロ男子

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神降臨と猶予

 サノスとの戦闘で多くの仲間を失い、失意に落ちたトニーはガーディアンズが残した宇宙船にのり、あてもなく彷徨っていた。

 

「スターク。何か食べておけ。地球まで持たないぞ」

 

 彼女はネビュラ。かつてはサノスの義娘の1人でガーディアンズの敵であったがある真相を知り、サノスを裏切り、今はスタークと共に宇宙船に乗っていた。

 

「……酸素はどれくらい持つ?」

「……3日ほどだ」

「地球までの距離は?」

「……ワープ装置が使えれば1日でつける。使えれば……だが」

 

 ガーディアンズのスターロードの持ち物だった宇宙船は先の戦いの影響か、ワープ装置やら、さまざまな所が使い物にならなくなっていた。

 

「使えなければ?」

「最短で一年以上」

「……ドクターがいればな。魔法でちょちょいと地球に帰れるのにな。なんであいつは……」

 

 スタークは頭を悩ませた。

 先の戦いでの戦友 ドクターストレンジの取った行動にだ。

 スタークことアイアンマンはサノスとの戦いで腹を刺され、トドメを刺される寸前だった。

 しかし、ストレンジは石を渡す条件にスタークの命を救った。その結果がこの惨状である。

 

「自分で言っていただろう。石と我々の命が天秤にかけられたら石を取ると……なのになぜ……訳が分からない」

「そうだな。今のお前程度なら助ける価値は無いかもな」

「!? 誰だ!?」

 

 突然聞こえた聞きなれない声にスタークもネビュラも驚き、振り返る。

 

「よっ、お前が、トニー・スタークだよな? そこの青い姉ちゃんは……知らないが、仲間でいいのか?」

「……ええ、一応は」

「そっか。なら一緒に連れてってやるよ。地球にな」

 

 

 空間転移の力でエボルトはスタークとネビュラを地球へ転送させた。

 

「ふう。流石にもうエボルトリガーの残りの力もカラカラだな。もう使えんな。こりゃ。ん? よう、葛葉。お前のいう奴ら連れて帰ってきたぞ」

「うう」

 

 2人とも急激な転移影響でかなり酔ってしまっていた。

 

「エボルト。悪いな。こんな事頼んじまって」

「ふん。乗りかかった船って奴だな。お前も極を失った影響で神の力も失ってしまったみたいだしな」

 

 その影響で戦い前の白い髪は元々の黒い髪へと戻り、服も一般的な服装へと変わっていた。

 

「まぁな。ただこの星にいるにはこの方が都合がいい。俺の知ってる地球とは大分違うけどな」

 

 地球では多くの人が消えてしまった影響でパニックそのものだった。乗り手が消えた車は激突しあい、炎上。突然愛する人を何の前触れもなくチリとなって失った人々はただ呆然と立ち尽くすしかなかった。

 

「……俺が言えた事じゃないが……ひでぇもんだな」

「これが地球……なのか」

 

 酔いが覚めはじめたスタークが地球の現状を再確認した。

 

「ここは日本だが、多分お前んとこの国もこれと大差ないだろうな」

「! 直ぐに僕を国に帰らせてくれ!ペッパーは……みんなは……一体どうなって……ああ」

 

 エボルトに掴みかかったスタークは度重なる非情な現実突きつけられ、崩れ落ちた。

 

「落ち着け。直ぐにお前を仲間の所に帰してやりたいが、生憎と俺もこいつもその力を失っている。この現状じゃ飛行機も船もまともに動いて無いだろうしな」

「あ……ああああ。ああ」

 

 その取り乱し様は2人が目を瞑りたくなるほどのものだった。

 

「私が……スターク、こっちへ」

「頼む」

「……んで? 葛葉くんは例の人物を見つけ出したのか?」

「……ああ。仮面ライダーの大半はストーンの影響で消えてしまった。その中に時間に関係する奴もいた。電王、カブト、それにジオウも。その仲間たちもな。だが1人……そいつはある特殊な場所に閉じ込められていて、難を逃れた。それが」

「ん?」

 

 2人の目の前にはゲームセンターなどに置かれている大型ゲーム機が一台置かれていた。

 

「ゲーム……ああ、そうか。あいつか」

「そう。時をとめ、歴史さえも変えた仮面ライダークロノスの力の生みの親であるゲーム会社社長 壇クロトだ」

「神壇クロトだ!」

 

 ゲーム画面が突然代わりにそこに1人の男が姿を現した。

 

「はいはい。神壇クロト様。んでだ、さっきの話わかってくれたか?」

「ああ、サノスとかいう奴め。私の目を欺き、そのような愚行に出るとは……神の私を差し置いて、なんとおこがましい!」

「……おい、現役神様。あんなこと言ってるが?」

「まぁまぁ。でだ、協力してくれるんだよな?」

「ああ、いいだろう! 私が再び仮面ライダークロニクルを超えるゲームを生み出し、神の座に居座りつづけようじゃないか! はっはっはっ! で、例のものは?」

「エボルト」

「これだな」

 

 エボルトは空間に隠していたタイムストーンを取り出す。

 それを紘太は受け取った。

 

「この石の力を使えば、クロノスの力も完全になるはずだ。その力でみんなを元に戻す」

「うむ。成る程……良いだろう! 私も仮面ライダークロニクルを完成させる事には大賛成だ! この神の力を大いに活用するがいい!」

「完成にどれくらいかかる? 珍壇クロトさま」

「これ程、膨大な力だ。一朝一夕でどうこうできる次元じゃない。一週間だ! それで完成させてやる!あと珍と言ったか!貴様!」

「一週間……か」

「サノスがこの星へ来て暴れて帰るには、充分すぎるほどの時間だな。仕方ない」

 

 エボルトはかつて自身の体として使っていた男、石動惣一の姿に変わり、その場を後にする。

 

「どこ行くんだ? エボルト」

「一週間なんてちんたら待ってる暇はない……が、タイムストーンの力を使うにはそれ程の時間が必要ってのも理解できる。ならどうするか……星を一度消すか、隠すか……いずれにせよ、そんな力なんてインフィニティストーン以外であるとしたら。てな訳で馴染みの奴に会ってくるわ。あいつの事だからひょっこり生き延びてるだろうよ。あ、スタークたちの仲間への連絡は頼んだぜ? チャオ」

「馴染み……ってあいつの事か」

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