アベンジャーズ オブ マスクドライダー 作:コロコロ男子
エボルトが去った後、ガイム、ゲンムそしてアイアンマンとネビュラの4人は集まっていた。
ゲンムはPCを操作しながら、ガイムに尋ねる。
「なぁ、ガイム。いいのかい?アベンジャーズに連絡しなくても」
「ん?ああ、そっちには既に別のライダーが向かってるよ。力を貸してもらうためにな。…ただちょっと性格に難がある2人だけど」
ライダーたちがタイムストーンの攻略に着手する中、今回の異変の被害者がもう1人。
ホークアイ。
アベンジャーズのメンバーである彼は家族と暮らす選択をし、チームを離れ、家族と共に田舎町で平和に暮らしていた。
しかし、インフィニティストーンの事件により、彼は何の前触れもなく、いっぺんに家族を、大切な人たちが消えた。
失意のどん底へと落ちた彼はとあるスラム街を彷徨っていた。
「なんで…みんなが」
ふらふらと歩く彼をある集団が呼び止める。
「お前、ホークアイだな。アベンジャーズの」
「…誰だ?お前ら」
「ハンマーヘッド。この名前に聞き覚えはないか?」
中心にある男がそう名乗る。その男の頭はまるで岩のようにゴツゴツしており、体はかなりの巨漢だ。
「…マフィア連合の組織、マギアのトップか。……」
「お前の仲間は、別の星からやって来た連中に負け、この星の大勢が消えた。だが、俺は…生き残った。俺がこの星を支配せよ、言わんばかりにな。サノス万歳と言ったところか?厄介なヒーローどももまるで歯が立たない。情けねぇな?」
「…なんで…お前みたいなやつが残って…みんなが…」
「貴様も大切な何かが消えたか?面白い。ならお前は今のこの世界は地獄…だろうな」
「ああ、地獄だ。俺の家族が消えてるのに何でお前は生き残ってんだよ!」
ホークアイは殴りかかった。
ホークアイの一番の武器は弓矢だが、生憎と武器を持たずに出てしまった彼はただ、ハンマーヘッドの顔をただ殴るしかなかった。
「ふははっ!なんだ?そのへなちょこの拳は?それがアベンジャーズなのか?」
「黙れ!っ!」
再び殴りにいくが、次はハンマーヘッドに止められた。
その止めた手を軽くいなして、ハンマーヘッドの拳がホークアイを襲う。
「ぐっ!」
まるでフランケンシュタインのような大男の拳を腕で防いだとはいえ、威力は凄まじく、ホークの体は後ろの離れた壁まで吹っ飛んだ。
「がっ!!」
「…確かホークアイは弓の名手だけでなく、近接格闘もかなりの腕と聞いていたが、この程度か。これならサノスって野郎が手を出すまでもなく、俺たちマフィアがお前を軽くひねり潰せたかもな」
「…はぁはぁ。ふん。お前たちがいくら束になったって俺たちは負けないさ。例えお前みたいなチンピラ風情にはな」
「…ふっ!はははははははは!そのチンピラに負けて、突っ伏したヒーローがこの目の前にいるのにか?とんだお笑い種だ!」
それに合わせるようにハンマーヘッドの部下たちも高笑いする。
すると
ガリガリガリガリっと音が響いた。
「!?」
ハンマーヘッドたちがその音のする方向へ振り返ると、全身黒ずくめのコート着た男が自身の履くブーツの拍車でコンクリートに火花を散らしていた。
「今、誰かそいつを笑ったか?」
「…誰だ?お前は?」
「誰でもいいんだよ。どうせ俺なんか…」
「なんなんだ?お前は…ぐっ!?」
マフィアの下っ端がコートの男に詰め寄ると、コート男の蹴りを腹にモロにくらった。
「黙れよ。俺はそいつと話してる」
その光景をみた、他下っ端がナイフや鉄パイプ、銃を取り出した。
「…おい、さっき笑ったのは誰だ?……俺も笑ってもらおうか?」
そう言うと、何処からか何か手のひらサイズのものが飛び跳ねてやってきて、男の手元にとぶ。
「…変身」
『HENSIN…change kick hopper!』
男は緑色の仮面ライダーへと変身する。
「!お前は!?」
「クロックアップ!」
『clock up!』
そう、ベルトから音声が流れた瞬間、ライダーの姿が消えた。
そして、下っ端たちが一斉に吹き飛び、仮面ライダーは再び姿を現した。
「!?これは……クロックアップシステム!?マスクドライダーか!」
「どうした?また笑えよ?俺を笑えよ?」
「図にのるな!」
『clock up』
殴りかかる瞬間、キックホッパーは再び、クロックアップする。
「ライダージャンプ!」
『rider jump!』
ベルトのホッパーゼクターの足を動かすと、キックホッパーは空高く飛び上がる。
「確かお前の頭はかなり硬いんだってな?なら、どれくらい耐えられるんだろうな?ライダーキック!」
『rider kick!』
キックホッパーの飛び蹴りがハンマーヘッドの頭めがけて、はなたれた。
「ずん!…ずん!ずん!」
キックホッパーの蹴りは三度ほど繰り返された。
「…三回…こんなもんか。ハンマーヘッド」
『clock over』
時間を元に戻すと、ハンマーヘッドは体は崩れ落ちた。
「……」
「……」
キックホッパーはハンマーヘッドの意識を確認すると、変身を解き、ホークアイの元へと歩み寄る。そしてそのまま通りすぎる。
「……もし、再び光を手にしたいなら付いて来い」
その言葉にホークアイは少し考え、立ち上がり、キックホッパーの後を追った。
ホッパーとホークは誰もいなくなった港へやってきた。
ホッパーはホークの前にいつお湯を入れたかはわからないが、カップ麺を置いた。
「生きる気があるなら、食え」
「…なんで、俺を助けた」
ホッパーはホークの質問になぜ少し苦笑いをする。
「お前にとって今のこの世界は地獄か?」
「当たり前だ。家族を大切な人をなくしたこんな世界は地獄以外のなにものでもないからな」
「…俺にはもう失うものなんてない。仲間も地位も…相棒すら失っちまった。いっそのこと…こんな世界を本当の地獄にしてしまえと考えた。つまり、俺にとって今のこの世界は本来なら居心地のいい場所のはず…そう、筈だった。なのに俺はこの世界がどうも気に入らない。いや、気持ちが悪いんだ。この地獄は居心地が最悪だ。…だから俺はこの世界を潰す。最悪なこの世界をな?その為には強力な仲間がいる。…ふっ。まさか俺がこんなこと言うとはな」
「俺にさらに協力しろと?」
「…同じ地獄彷徨うものとして…お前、俺の相棒にならないか?俺と一緒に本当の地獄を作ろう」
「…ふふ、はははは!…お前と一緒に行けばこの現況となったあいつを殺せるのか?」
「…ああ、俺もあいつの気色の悪い頭に蹴り入れてやりたいしな」
「なら」
ホークは出されたラーメンに手を伸ばし、あっという間に平らげた。
「付き合うぞ。お前のその地獄に」
「…なら、これをやる」
とホッパーはどこからともなく刀を取り出した。
「…さっきからどこにしまってたんだ?それ?」
「………この刀は特別製だ。背には、ツルが仕込まれているから、矢としても使えるし、かなり鋭い刃をもってる。近接戦闘も得意なお前には…丁度いいんじゃないか」
ホークは刀を受け取ると、ツルの具合や、刀の波紋を確かめる。
「いいなこれ。もらっていいのか?」
「俺は切るより、蹴るほうが性に合ってるんだよ。相棒」
「そうか。なら、もらうよ。よろしくな…相棒」