IS〜もし織斑一夏が俺みたいだったら(ロクデナシ確定)〜 作:@Finn
「くそ、なんで俺がこんなところに来なきゃいけねえんだよ。F**k!Scheiße!собака!くそ、くそ、くっそたれが!」
俺はそう心のなかで言い続けていた。
女に囲まれた刑務所以下の環境だ。女尊男卑の世の中でどんな目に遭うかわかったものではない。
HRが始まるまで時間があるので現実逃避として音楽を聞き寝たふりでもしておこう。
そうしてイアフォンをつけお気に入りリストを聞きながら顔を伏せた。
ところで俺は共産趣味者だ。聞く音楽もかなりの割合で赤軍合唱団の曲だったりする。残りはヘビメタだ。
好きな曲は1977年バージョンのソ連国歌、モスクワ防衛歌、などでイヤフォンつけて爆音で聴くのが俺。いつもは電車なので周りの騒音でかき消され、それほど音漏れを気にしなくても良いのだが今日は違った。
そう、違ったのだ。俺という存在で静かになっていた教室のことなど頭から抜け落ちていた。
「織斑くんお願いします!」
「……お、織斑一夏くんっ、イヤフォンを外して自己紹介をしてください。」
いつの間にか寝落ちしていたようだ。
顔を上げイアフォンを外して立ち上がり周りを見渡した。
クラスメートは明らかに「こいつヤベー奴だ。」と言う顔をしている。
当たり前だ、ソ連の軍歌聴いて寝てる人など一般人からしたら地雷級で関わりたくないだろう。
学校生活どころか人生終了な気がしてきた。人類で唯一の男性操縦者が共産主義者だったなど洒落にならない。
ついでに言えば万が一ロシア人がいたら俺は忌み嫌われることとなりそうだ。
冷や汗ダラダラ流しながら必死に考える。
荒波を立たせないよう自己紹介をし、かつ自分は共産主義者ではないとさり気なく言わなければならない。
しなくてはならないのだ。
「織斑一夏です。色々ついていけないところがあると思うのでそのようなときはサポートをお願いします。」
この言葉でわからないところができても遠慮せずに質問できるし助けてくれるだろう。
「また、自分は英語とロシア語とドイツ語を趣味でやっています。もし興味のある方やその国から来た人がいたらぜひ話してみたいです。これからよろしくお願いします。」
爽やかさを意識し笑顔を作る。
完璧だ。これで安心だろう(白目)
そうして自己紹介が終わった後、教室のドアが開いて姿を表したのは
我が姉にして世界のスター、織斑千冬様だ。
自他ともに認める素晴らしい人だ。だが奴のせいで俺は姉の付属品扱いでたまに苛立ちを感じてしまう。
しかしガキの俺をしっかりと育ててくれたりと様々な恩があるので頭が上がらないし完全に嫌うことなど出来はしない。あんなのでも俺は家族として愛しているのだ。クソッタレが
女子からフラッシュバンのような悲鳴があがる。うるせえよ
「織斑、お前が原因か?」
「決め付けは勘弁してくれ、チフ...織斑先生。俺はおとなしくしてた。」
学校では織斑先生と呼ぶべきだろう。
「そうか・・・山田先生、すまなかったな。HRを押し付けて。」
「いえいえ、織斑先生、私は先生ですから。」
話を終わらせ前を向いた。
「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。これから一年間でお前達を使い物になるようにするのが私の仕事だ。お前達は自分が強いと思っているかもしれないが私から見たらまだまだひよっこだ。これから一年間私の言う事には『はい』と返事をしろ。納得できなくても『はい』と返事をしろ。いいな?」
こわっ、ハートマン軍曹かよ。口からクソ垂れる前にってやつか。
再び悲鳴が上がる。
「……はぁっ。毎年毎年、よくもこれだけ馬鹿者共がたくさん集まるものだ。ある意味感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者だけを集中させるように仕組んでいるのか?」
「きゃあああああっ!お姉さま!もっと叱って!罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾をして~!」
「さあ、SHRはもう終わりだ。あまり時間が無いので、諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらうぞ。その後実習だが、基本動作は半月で身体に染みこませてもらうぞ。いいか、いいなら返事をしろ。文句があっても返事をしろ、私の言葉には絶対に返事をしろ。いいな?」
Yes,ma'am!
一時間目が終わり放心していると俺に近寄ってくる人がいた。
「ちょっといいか。」
「....箒!?ひっさしぶりだなあ。元気だった?いやあ~、話しかけてくれて助かったよ、んでなんだい?」
「廊下でいいか?」
「ん、ああ。」
「早くしろ。」
と言い、先に廊下に出て行く。
その後姿にイラッときた俺は座ったまま言った。
「おい、散々言ったその悪癖まだ治ってねえのか?自分から頼みに来たのに何だその態度。ほんの数秒立ち上がる時間すら待てねえのか。」
「む、すまん。うっかりしていた。」
素直に謝ってくれた。昔はもっと態度が悪く、すぐに怒っていたのに成長したもんだ。
箒との話は原作と大して変わりません。
自分がそうとうな変わり者でひねくれてるのだと文章化してようやく気がついた作者です。