言ってみたかっただけですw
何も表記がないときは基本的に三月視点です
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
車に彼女が乗り込んでからこの無言である。そりゃあ話なんて続かんわな!気まずいし、次男はスマホいじって全く気にしているそぶりもない。そして言いだしっぺその2である柚木ちゃんは下向いて押し黙ったままだった。彼女がいるとこれまでのことを思い出す。
俺は逃げ出したのだ。何とか就職したまでは良かったが、周囲の人たちについていけずに疲れ切っていた。そんなときにカードゲームの大会で彼女と出会った。その日々は楽しかったけど、元々許容量は超えていたんだろう、結果つぶれてしまった。結局その仕事は退職し、家で病院に通いつつ療養していた。当然ながら大会に行くこともできなくなり、もう二度と会うことはないだろうと思ってた。あれだけ続けていたカードゲームや漫画も捨ててしまった。もう何も出来る気がしなくて自分には何もないとしか思えなかった。それでも何故か自分のことは諦めきれなかった。
でも今の自分はある程度バイトぐらいはこなせるようにはなったけど、まだまだ何も進んでいないような気がする。その場で何とか踏みとどまっているだけなのだ。前へ進みたい、でも前に進むのは怖い。またどこかでつぶれてみんなに迷惑をかけてしまうんじゃないだろうかとずっと思っている。自分は本当に本当に弱い。それに比べて柚木ちゃんの強さだ。この行動はさすがに突飛過ぎだけど彼女は自分の心に素直になれた結果行動できたんだ。もし知らない人だったらどうするつもりだったのかとか言いたいことはあるが彼女は動いた。一歩前に進んだんだ。きっと俺のこと探していてくれたんだ。諦めなかったんだ。本当にすごい。自分は戻ることも続けることも諦めたのに。少しづつ今になれてきたところに彼女は再び俺の前に現れた。これは彼女がつかんだ奇跡だ。そのせいで、そのせいで、君のせいで
また、色々諦めたくなくなっちゃったじゃないか。ただでさえ自分のことだけで精いっぱいなのにさ。本当にこの子は色々驚かせてくれるな。
「本当に・・・久し・・ぶり」
なんとかぎこちないがそう話しかけた。ちなみに次男が助手席でかなりニヤニヤしているが無視。あれ気にしていたら絶対話せない。
~由香奈視点~
「うん、久しぶり日下君」
私はそう返す。覚えててくれた、話しかけてくれた、色々な感情が渦巻くなによりうれしかった。やっぱり行動してよかった。話したいことはたくさんある。君に何があったの?もう大丈夫なの?たくさん知りたいことはある。でも今はただ一緒に入れるだけでいいや。弟君もいるし。
~三月視点~
そう挨拶がお互い終わると、待ってましたとばかりに次男が口を開いた。
「2人はどこであったのさ」
こ、こいつチャンスを見て聞いてきやがった!
「えっと、私はね・・・(長ーい説明)」
そしてなんの警戒心もなく話し込む柚木ちゃん。あ、やばいこのまま放っておくとずっと話し込むぞあれ。やばいな、このままでは次男にまた新しい弱みを掴まれてしまう(もう手遅れな気もするが)とにかくなんとか話題をそらさないといけない。彼女とはまた長い付き合いになりそうだ。そうだなまだ諦めるには早いよな俺は自分を認めれるようになりたい。まだ頑張りたいんだ。だから
「おい、何を急に仲良くなってるんだ。俺にも話したいことあるんだぞ」
そう言ってなんとか2人の会話に入る。そして家に送って(普通にデカイし遠いわ!)また会う約束をして別れた。
まずはここからだ。感謝しないとな、助けてくれた家族に、変わらず接してくれた友人、そして今日再開するまで諦めなかった由加奈ちゃんに。よしこのまま由加奈ちゃんと呼んで行こう・・・主に俺の心の中で。なんだよ、文句あっか、いくら相手がちっこくて3歳年下とはいっても俺自身こういうのに慣れていないのでな、そうですへタレデスヨ。
それからは次男も交えて3人で話をした。また一歩ずつ進んでいこう。俺自身の為に、変わっていくために。
みんな、本当にありがとう。俺、もう一回頑張るよ。諦めないからな。
「おい聞いたぞ!お前にもいい出会いがあったんだな!・・・で、いつ紹介できそうかな?」←ウチの親父
「兄貴マジで面白い顔してたぞwマジで面白かったわ」
・・・・・・・・・・・・・・うん。やっぱり頑張らなきゃ、駄目?