Afton's Worst Ultimate custom night 作:Rat man
AM 1:09
「やっと一時まで持ち込めたぞ。・・はぁ、朝まで集中力と気力が保てればいいんだが。」
今夜の場合は今まで出てきたアニマトロニクス達の言わば総決算、ほぼ全ての奴らを同時対処
しながら如何に電力を保てるかが勝負のカギとなる。そのために膨大な作業をこなす迅速な行動
力と逐一の時間帯把握力、俊敏に反応する反射神経が問われることになりそれを支えるための
精神力を果たして朝まで持ちこたえられるか、これが重要となる。先程は一瞬途切れてしまった
事によりMangleに侵入されてしまうが、奴の場合はまだ猶予はある。まぁ、危機的状況に陥って
いることに変わりなく奴のノイズ音でシンバルの音が鳴りやむ気配がないし、退屈しだしたら最終
的に俺を襲撃しに行くのだから。
「兎に角、これ以上の失敗は許されない。」
取り敢えずDEAHTCOINでFoxyを撃退しただけでも十分な脅威を払ったんだ。後やるべきこと
は部屋に侵入する他の機械人形達を上手く対処して部屋の換気以外に端末を不用意に起動せずに
室内温度とオルゴールを管理するだけ。それさえミスしなければこっちのもんだ。
部屋の換気は少し前にやったから暫くは空気の入れ替えをしなくても大丈夫。室温を確認すると
70F°前後に表示されているから90F°になるまでは強力エアコンを作動させずにその分、電力の
消費が多いグローバルミュージックボックスに回すことにする。と言っても20秒が限界だが。それ
に時間感覚が狂えば無駄な電力の消費をしてしまうからデジタル時計の秒数を常に見なければいけ
なく、目にも負担がかかる。辛いがこの夜を乗り超えるためにはこの方法が一番安定する。
「おっと、あらゆる方向から笑い声やら音やらなっているな。」
そろそろ集団で攻めに来る頃だから部屋の状態を確認し終えたら撃退の準備に切り替える。正面
ダクトから軋む音を聞き取りドアを閉め、左右の出入口からからくぐもった笑い声と右の通路から
メロディーが流れるのを聞き逃さずに即ドアを閉じる。追い出したらさっさとドアを開いて徐々に
浮かび上がるPhantom Freddyにライトを浴びせておく。消し終えた丁度に白黒の幻影が浮かび
上がってきたのを見てすぐさま目線をずらしておき、今度は正面ダクトから喧しい程の笑い声が
部屋中に響き渡ったので即閉じる。っとここでRockstar Freddyが再起動しコインを要求して
きたので溜まった分のコインを払い、端末が勝手に起動し広告が流れだすのと左からToy Chicaが
攻めてくるのを確認したら焦らずマスクを被りながら広告を消していく。立ち去ったのを見てから
マスクを外し、室温が規定以上の数値を出していたのでオルゴールを停止させ強力エアコンを起動
させる。・・・わずか数秒で室温が元の基準値まで戻ったから再びオルゴールに切り替える。
一通り侵入組の機械人形達を撃退できたので次の換気マークが出るまで一息つくことにするが、
警戒は怠らないように態勢を整えておく。シンバルの音も劇的に速く鳴り響くわけではなく一定の
速度を保っているので今は大丈夫だろうとそのまま放置しておく。
「ふぅ、やっとひと段落着いた。落ち着いて対処が出来ているし不意打ちだけさえ気を付ければ
大丈夫か。この調子で上手くやり過ごしていくか。」
態勢を整えるためにも一旦深呼吸をし冷静さを保つようにする。この間にも奴らは攻め込んで
来るから五感を研ぎ澄ませて注意深く観察し待機する。
AM 2:28
大音量で流れだす広告を消すと、画面上に換気エラーが表示されたので頃合いだと思い端末を
起動し、換気ボタンを押す。その時に右廊下からRockstar Chicaが近づいてくる様子を確認した
ので急いで端末の電源を切り看板を・・・
「Nightmare Freddyのチビ共が張り付いていやがる。邪魔だ!」
そいつらが引っ付いてると運び出すことが出来ないのでライトを照らして全て追い払い、看板を
右出入口付近に設置する。・・・どうやら入ってこないみたいなので間に合ったようだ。
「あっぶね、少しでも邪魔が入ると作業に支障が出ちまうだろうが・・」
彼女の対処も済ませ終わったら発電機をオルゴールに切り替えり室温も上昇したことだから強力
エアコンを作動させ、その間やるべきことを済ませなければならない。扇風機に乗っかている白い
熊人形をはじき出し、立ち上がっているNightmare BBを光を当てて座らせる。なるべく
白黒の幻影を見ないように立ち回り、正面ダクトに目玉だけを覗かせている機械人形を追い出す為
ドアを閉じる。ここら辺でエアコンを停止させ残りの電力を確認すると68%と表示されていた。
「二時で三分の一まで減らされたか・・・ちょっと厳しいな、最悪な場合も考慮しないと。」
危機感を募らせより電力を節約する方向で行動しなければならない。一番懸念しなければならな
いのはドアの使用率だ。果敢に攻め込んでくるもんだから頻繁に使ってしまい大幅な電力を消費
してしまうので、今度からは次の換気が来るまで急接近する以外の奴はそのまま放置することに
した。・・・右ダクトから物凄い音が聞こえきたので急いでドアを閉じる。・・・
「おぉっと!!音を被せて侵入しようとしても無駄だぜ、俺をなめるんじゃねぇ!!」
僅かだがメロディーの曲が響き渡っていたので左のドアを締め出し撃退に成功する。それを天井
から眺めている奴はわざとらしく拍手してきた。
「へぇ~凄いね。今の気付けちゃったんだ。何回も死んだだけあってもうパターン覚えちゃった
のね。中々やるじゃない。」
・・全く嬉しくない応援を受けて作業に集中する。といっても最早同じ作業の繰り返しで朝まで
この行動を続けるだけなので。・・・電力が減るのと共に時間が過ぎていき、奴らの猛攻撃を
乗り越えるために抗う。途中新たに見かけるRockstar Bonnieは部屋に入りだした途端ギターを
探せと無茶な要求を突き付けたり(その時は右廊下に映りこんでいたので事なきを得たが)、部屋組
の連中を追い払おうとすると白黒の幻影が邪魔をして中々対処できなかったり、音が重なり合って
接近音が聞こえないまま危うくやられそうになったり・・・まさにお祭りのように騒ぎ出す奴らを
鎮めるには幾度の犠牲を払いながらも経験として受け継がれ次の対抗策を取得し、漸く朝を迎える
時間帯まで持ちこたえる事に成功した。
「・・・」
もうこの時にもなると集中力が限界を達しそうになり、ミスをしない事だけを考えひたすら耐え
なければならない。此処で失敗したら今までの努力が・・・今にも発狂しそうになるのを堪えて
残りの電力を確認すると、僅か5%になっていた。あれから天井にぶら下がってる奴は俺を襲撃に
移行する動向が見られずにそのままじっとしている。マスク越しからでもその様子が窺える。
どうやら今回は、奴の機嫌を損なわずに済んだみたいだ。なら後は唯々朝になることを願うこと
だけ。これ以上オルゴールは付けられないので発電機に回している。少しでも停電を遅延させない
と、この狂った宴を終わらせることが出来ない。
「・・・頼む・・何とか保ってくれ・・」
正直、精神的にも限界を達していて正気を保つことが難しくなってしまうと他の事を気にしない
で行動してしまう。両出入口からくぐもる笑い声が聞こえたのでドアを閉じたんだが、それが最後
の防衛となったか、電力が無くなってしまった。
「!!!」
前夜と同じように停電を起こし部屋の中が暗闇に包まれる。・・・遠くから足音が聞こえてくる
のを耳で確認し、一気に恐怖が舞い込む。
「・・・ここまで来て、ここまで・・来て・・嫌だぞ、もうやり直したくない・・」
頭を抱えて机に突っ伏す。しかし足音が鳴りやむ気配がなく遂にはこの部屋まで侵入してきた。
頭の中で侵入者に対し俺の所に来るなと拒絶を訴えたがそれも無駄に終わる。
「・・!?」
突っ伏している俺を無理やり机から引きはがしてその姿を捉える。・・・Nightmareだ。
真っ黒闇から現れるそいつは赤色の目玉をぎらつかせて俺を睨みつける。
「逃げられると思ったか?残念だな、お前はまた悪夢の夜を過ごさなければならない。そしてこの
宴から永遠に逃れられずに精神が崩壊するまで共に過ごそうじゃないか・・・。」
「・・あぁ、嘘だろ・・」
今度こそ駄目だ。奴に猶予なんざない、文字通り悪夢を見ているような感覚だ。そして奴の腕が
動きだし、俺の体を突き刺すように狙いを定めて・・・勢いよく振り下ろしてきた。
(はは・・もうおしまいだ。)
もう楽になろう。完全に諦めてなるべく痛みについて考えないように意識を手放した。
・・・・・・・
・・・・・・・・・?
あれ?何時まで経っても痛みが襲ってこない。違和感が湧きあがり恐る恐る目を開けると
Nightmareが俺の体を持ちあげた状態のまま別の方向を見て誰かと話をしているみたいだ。不満
そうな様子を浮かべている奴に対して何か言っているもう一人の存在。一体何が起きているのか
分からないがただ事じゃないのは容易に想像がつく。よく目を凝らしてもう一人の存在を確認して
みると・・・
「!?」
うっすらであるがそいつの容姿を見た途端驚きを隠せなかった。俺が散々見てきたやつで嫌味や
皮肉ばかりを語るそいつを・・・金色の体で構成されこの暗闇の中でも紫色と識別が出来る派手な
蝶ネクタイにシルクハット。そいつの姿は、熊そのものをモチーフにした機械人形である。気の
せいなのか、いつもより声がはっきりと聞こえる感じだ。・・・奴が口を開く。
「残念だね君。そう君だよ悪夢の住人さん。彼を裁ける絶好のチャンスなのにあと一歩でその機会
を逃してしまったようだね。無駄口を叩いていたから彼に逃げられたじゃないか。」
「何?そんなはずないだろ。朝のチャイムはまだ
「あぁすまない、すっかり言い忘れてたよ。私の手違いで朝のチャイムを鳴らす機械が故障して
いるのに気づかず進めてしまったんだよ。本当にすまない。」
「何だと貴様!!それは重大な過失じゃないか。ならこいつは・・・」
「申し訳ない、君に勘違いをさせてしまって。でもこのルールに従うなら彼は・・、時間を見れば
明らかさ。」
焦った奴がデジタル時計を摑み取り確認すると、より一層険しい顔をして再び俺に睨み返した。
そして、唸り声をあげて俺を乱暴に放り出した。
「・・・っち、俺も無駄口を叩くんじゃなかった。」
最終的には奴の姿が消え去り辺りは静寂に包まれた。・・・床に転がっているデジタル時計を
確認してみると、いつもの朝の時間である六時と表記されていた。
「って、ことは・・・俺は・・・」
「あぁ、おめでとう。チャレンジ項目Chaosをクリアしたのさ。」
「・・・・・やった。うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
最後の最後でまさかの大逆転劇。あの時奴が一言も発さずに制裁を実行していたら今の俺は
此処にいなかった。奴も慢心をしていた証拠だ。暗闇の中から希望の朝の光が差し込んでくる。
狂った宴会も幕を閉じることになる。もう歓喜しか浮かび上がらなく正に有頂天の状態で喜び
を味わっていた。・・・しかし、あいつの一言でその感情は一瞬にして砕け散る羽目になる。
「そうだね。本当におめでとう。これでウォーミングアップ終了だ。」
「・・・は?」
俺は気付いていなかった、いや馬鹿そのものだった。これがほんの準備体操だと教えられること
に。そして宴は終わったんじゃない、これが幕開けのほんの余興に過ぎなかったのを。
"最後?笑わせるなよ君、これからが始まりなんだよ。"Afton"