Afton's Worst Ultimate custom night   作:Rat man

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"限界を超えるための一歩目"


Cupcake Challenge(カップケーキの挑戦状)

「ふぅー・・・・そろそろ、挑戦していくか。」

 

 あれから俺は、機械人形の行動や襲撃の予測・出現頻度の割合に最短の対処方法をすべて把握

する為暫くは偵察の期間に当てていたが、一か月を経過して遂に完全掌握に成功した。幾度の研究

を重ねてより効率が良く安全な対処法を導き出し、作業のスピードを上げる練習も惜しまずに万全

の準備を整えることが出来た。後は、・・・修羅の道を進むだけだ。

 

「とは言っても、いきなり極限モードに挑むのは余りに無謀だ。そんなことする奴は唯の命知らず

 な大馬鹿野郎。・・・まぁ、此処には俺一人しかいねーけどな。先ずは肩慣らしといこーか。」

 

 この場所に落ちてから独り言も多くなっているがそんなことはどうでもいい。気持ちを切り替え

て、俺はある決断をする。いずれにしても避けて通れない道。全ての機械人形が俺を全力で殺しに

来る日が巡ってきたのだ。この日が来るまでに俺は万全な準備を整えてきたんだ。あの頃の俺なら

考えたくなかっただろう。拒むことが出来ない悪夢の夜、だが今の俺はもう何も怖くない状態だ。

 いずれ進むなら怯えるのではなく、堂々として奴らを相手にすりゃいい。画面モニターの左端に

Allレベルを設定する場所がある。All 1、All 5、All 10、All 20とそれぞれ振り分けられている

が、俺が挑戦するのはAll 5だ。これでもまだ優しい難易度でいい練習台になると思い挑戦する事

にした。レベルを設定したら今度は今まで溜め込んでたアイテムを今夜使用することに決意する。

 

「さて、セットしておくか。」

 

 持ち込むアイテムは四つ。発電機の残量を2%追加補充が出来るバッテリー、室内温度を50F°

から低い状態でスタートする使い捨て冷凍機フレジット、開始直後から自動的に三枚追加される

コイン、機械人形を追加で呼び出してくる奴を封印するための玩具DeeDeeリペルだ。それらを

各場所に設置し終えたらいよいよ幕開け。

 

「・・・手が震えてやがる。これが武者震いってやつか?ハハ・・・ならさっさと始めようか。」

 

 一息深呼吸をして心を落ち着かせ、覚悟を決めた俺はスタートボタンを迷うことなく押す。

・・・少しの時間が過ぎた後に勢いよく開始アラームが鳴りだした。

 

"ジリリリリリリリリリリリリ!!!"

 

 地獄の片道、その一歩目を踏み出した。

 

AM 12:00

 

 開始直後から手を休む暇はない。幾ら極限モードよりも優しいからと言って決して簡単という

わけではなく、一瞬のミスが全てを終わらす起爆剤となるので慎重かつ迅速に作業を開始する。

先ずは端末を立ち上げてダクトホースにシステムを切り替えてオーディオ・ルアーを左端の真ん中

に設置してカメラシステムに戻す。この時ポイントとして、ダクトホースからこの部屋までの侵入

経路は左右の二パターンであり、片方は出入り口を閉じているのだがもう片方は開きっぱなしに

なるので侵入を防ぐことは出来ないが、その時は必ず左経由で通らなくてはいけないからその進路

方向に誘導装置を設置することで大幅な遅延を発生させれるから、此処に置くことを念頭に置いて

おくのが重要なんだ。カメラシステムに戻したらコイン集めに切り替える。

 本来は侵入組を誘発させるため端末を上げ下げして撃退からコインを集めるやり方がいいんだが

これはあくまで時間がない時の場合。レベルが低い今は侵入速度もまちまちで必ずしも奴らが来る

保証がないので、わざわざそうするなら画面上に散らばっているコインを回収したほうが早い。

おまけにアイテムでコインを余分に増やしているからより集める時間を短縮しているんだ。この

時間を無駄にするわけにはいかず急いで残りの枚数を集めることにする。・・・僅か10秒で早くも

回収し終えたので人形売り場に切り替えてDEATHCOINを購入、使う相手は決まって一択。右の

海賊入り江にカメラを合わせてFuntime Foxyに使用だ。実はこいつと人形組の出現時間が被って

同時対処が不可能だと分かったのでこいつを処理してから右廊下にカメラを朝まで固定する必要が

ある。Foxyは換気のタイミングでBonnieと入れ替わるまで端末を上げ下げすればいいだけだし。

 それを終えたら端末の電源を切ってから降ろして発電機からオルゴールに切り替え、室内温度も

まだ基準値を超えていないから今のところは放置でいい。そして次の換気警告が出るまでそのまま

待機する。今回はレベルが低いからか、誰も部屋に侵入していない。作業が思ったよりも早く片付

いたので暇な時間が出来てしまう。

 

「だが、これほど早く対処することが出来たから良しとするか。」

 

 少し態勢を整えてから奴らが来るまで静かに待つ。・・・五分が経過した時に早速襲撃を仕掛け

る輩が現れた。右の通路からメロディーが流れだし正面ダクトには目玉だけを覗かせる機械人形、

照明器具が点滅した直後に左からToy Chicaが接近する。直ぐにマスクを被りながら侵入口のドア

を閉めて退散させる。鳴らしているオルゴールを発電機に切り替えて扇風機を作動しマスクを上げ

る。正面に僅かな白黒の幻影が見えだしたので目線をそらし、ついでに浮かび上がってくる熊の

幽霊に向けてライトを照らして実体化を防ぐ。そろそろ換気の時間が来たので左・正面・右下の

ドアを閉めて端末を起動し換気ボタンを押した瞬間に即下げてドアを全て開ける。侵入されない為

の一応の予備対策としてだ。今度は正面から高笑い声が聞こえたので即座にドアを閉じる。次に

扇風機を停止させるついでに上に乗っかているHelpyを追い払って立ち上がって襲撃のタイミング

を窺うNightmare BBにライトを照らし座らせる。忘れずにオルゴールを再起動し、いつの間に

起きだしたのか、Rockstar Freddyがコインを要求し始めたので余ったコインを全て奴にあげて

おく。こいつで最後なのか、他の奴らが襲撃しに来ないのを確認しひと段落の対処は終了した。

 

「ここまでは順調だな。さて、残りの電力は・・・」

 

 時刻は午前一時を迎える段階で85%と表示されていた。これなら朝まで電力が尽きることはない

と思い次の換気時間が来るまで待機する。この間にも集中を切らさないように何度も深呼吸を

しておく。こうすることで頭がすっきりし作業に集中出来るからだ。

 

AM 1:47

 

「廊下にRockstar Chicaが出たな。急いで看板を立てないと。」

 

 三回目の換気をしようと端末を立ち上げたら、右廊下で突っ立ってるNightmare Mangle

前に彼女が姿を現したので端末を下した時に床に鎮座しているGolden Freddyの奇襲をマスクで

回避しながら看板を掲げて右の出入口端に立てかけて置く。設置し終えた途端、端末から大音量の

音楽で広告が流れだしたから走ってスキップボタンを押して広告を消す。室温もだいぶ上がって

きたので強力エアコンを作動し、その間に左右の通路から目玉だけを出している二体の機械人形を

ドアで追い払う。

 室温が下がったらエアコンを止めて少しだけ発電機を付けてからオルゴールに切り替える。暫く

は部屋に侵入してくる輩を順に対処していれば大丈夫だ。机にある人形も兎に変わっているので

心配要素はほぼないなと思う。

 

AM 3:19

 

 残りの電力が半分を切った頃から奴らの侵入速度が速くなってくる。左右から玩具の兎とヒヨコ

が頻繁に出入りして作業を妨害してくるのは当たり前で、部屋の至る所から物音や笑い声が鳴り

止まないもんだから背後に佇んでいるMusic Manがずっとシンバルを鳴らし続けているので不安

になってくる。幸いテンポは速くない方だからまだ猶予はある。しかし換気のため全てのドアを

閉じてから端末を立ち上げると同時にドアを叩く音が複数の場所から聞こえてくるので電力がその

分削られてしまいかなりの痛手となっている。それでも焦っては駄目だと思い込み冷静に対処する

ことを徹底する。

 

「また息苦しくなったから換気しておかねーとな。」

 

 室温が上昇するとこの密閉された空間は直ぐに熱気がこもりやすくなり、徐々に酸素の消費が

早くなってしまうので端末を立ち上げる頻度が多くなってしまう。そのせいで机の人形が頻繁に

変わってしまい、中々兎の人形に戻らない中でRockstar Bonnieに侵入されたしまった。こいつ

の対処はなくしたギターをカメラで探さなければいけないが人形組の牽制で動かせないという確殺

コンボを仕掛けているので一度は焦ったが、運がいいことに右廊下にギターが置かれていたので事

なきを得た。本当に危なかった・・・

 

AM 5:45

 

「もう少しでクリア・・・けど、また持久戦に持ち込まねーと。」

 

 汗だくになりながら機械人形達の襲撃を回避していく時、既にFoxyに侵入されてしまった。

頭はまだないが他のパーツが投げ込まれているので牽制に失敗したのだ。あの時中々入れ替わら

なかったのが原因で。電力も残り10%を切っており正にぎりぎりの戦いとなってくる。先程の換気

で最後とし、後は電力を切らさないように発電機とオルゴールを切り替えて何とか保っている状態

だ。息も荒くなり少し視界がぼやけてきたので本当に命の危機を感じ取る。

 Phantom Freddyをライトで撃退してライトを机に置く。こいつも電力を削る一因と

なっているのでなるべく使わないように温存しておく。

 

「頼む・・・何とか保て、俺・・・」

 

 体に異常がきたしているのは分かるが此処で倒れたら全てが水の泡と化す。だから持ちこたえる

必要がある。時間がゆっくりと感じても俺は決して焦らず最後までこの苦しみから耐えていく。

・・・・・そして、時は来た。

 

"♪キーン、コーン、カーン、コーン、カーン、コーン、キーン、コーン♪"

 

「・・・・よ・・し。よぉぉぉぉし!!!」

 

クリアだ。見事に朝を乗り切った。これが片道地獄の一歩目を踏み歩いた瞬間だ。




"痛みを全て飲み込め"
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