英雄志望の白兎は財団に収容されたそうですよ? 作:くまもんち
部活が真面目に忙しくて投稿出来ませんでした。申し訳ない。
あの173騒動の後、ベルは様々なSCPとクロステストや任務を行った。
ある時はゴリラのぬいぐるみ達に一糸乱れぬ敬礼をされた。
また、ある時は人死にが出る超危険な遊園地がタダの安全でスリリングなブライト博士御用達の遊園地となった。
またまたある時は某ペスト医師がベル専用の歯医者になった。
またまたまたある時は兎の着ぐるみの
―――そして、3ヶ月が経った。
「今日もお疲れ様です。ブライト博士」
「うん、お疲れー。さて、3ヶ月経ってしまった......。実に名残惜しいが彼女の準備も明日には出来ると思う......」
「......あ」
意識しているよりも時間と言うのは流れるのが速いようで、あれよあれよという間に時間とが過ぎていたようだ。
「んー......まあ、ベルきゅんが帰りたいって言うのなら私は止めないよ。それが最もベルきゅんの幸福に繋がるのならね......」
後半の言葉はボソボソと言っていて聞こえなかった。
「っと......もうこんな時間だね。早く寝た方がいい。明日は忙しいぞ☆」
言動はいつも通りだが、どことなく表情に陰りを見せながらベルの部屋の前から自身の部屋へと向かっていった。
「......早いなぁ......」
毎日が刺激的だった。勿論、オラリオでの生活も刺激的ではあったが、ベクトルが違う。
ダンジョンでの刺激と家族と語らう穏やかさ。
SCPという刺激と博士やアイスヴァインと話すオタク談義。
どちらも違えど楽しい毎日に違いはなかった。とてもいい経験が出来たと思う。
「きっと神様やヴェルフ、リリも心配してるだろうし......でも、ふふっ、この世界の話を聞いたら驚いてくれるかな?」
動くゴリラのぬいぐるみとか体が半分ない猫など。比較的ユーモラスなSCPが頭にチラリと浮かぶ。 というか危険と言う割にはそこまで危険とは感じられなかったが。
「うん、明日はきっと忙しそうだ。早く寝よう」
ベルはこの数ヶ月で見慣れたシックな黒色の羽毛布団に包まれ、疲れもあってかすぐに眠りについた。
――――――――――――――――――――
夢の中をふわふわと漂う酩酊感にも似た感覚は夢だと知覚した瞬間に吹き飛ぶ。
「えっ?」
「やぁ」
いつの間にか隣に仕立てのいいスーツをきた男性が木製のベンチと共に現れた。
「えっと......ここは?」
「分かってるだろう?夢の中だよ」
「......『ドリームマン』!!!」
「おや?中々ファンシーな名前を付けられたものだね」
ブライト博士から渡されたSCPに載っていたSCP。そのオブジェクトクラスは―――
Keter。
「別に君に危害を加えようってわけじゃないんだからそんなに警戒しなくてもいいじゃないか。なぁ?ベル?」
「―――ッ!」
ベルの名前を知っている。それはベルのことを少なからず知っていると言うこと。
つまり、記憶を見られたのだろう。
「中々この数ヶ月間で刺激的な体験をしたようだね」
「......何が目的ですか?」
「いつも通りの『予言』さ」
「......」
ドリームマンの性質。それは未来を見せる。それも、
「さて、始まるぞ」
彼は劇が始まるかのように何事もなく言った。
――――――――――――――――――――
燃え盛るサイト。
照明が割れたからか小さなガラス片が廊下に飛び散り、
相対するのはコンドラキ博士とクレフ博士。
互いの白衣は血で赤く染められており、それが恐らく自身の血で染められていると分かる。しかし、クレフ博士の方が怪我の具合は酷いようだ。火傷に切り傷、歪に割かれたような傷口もある。その上枯れた花のようなものまで体から生えている。その上、目を閉じていることから目も見えていないようだ。
2人は戦っていた。
コンドラキ博士は三脚のようなもので、クレフ博士は銃で。
コンドラキ博士は素早く鋭い突きをクレフ博士の鳩尾に見舞うが、それをクレフ博士は銃で見事にいなし発砲。コンドラキ博士の手足に吸い込まれるように飛ぶが三脚で弾く。
そのうち弾が無くなったのかクレフ博士は腰に差していた剣を抜き激戦を繰り広げる。
そして、互いの武器が互いの首へと―――
場面が切り替わる。
クレフ博士は金髪の少女へと銃を向けていた。
そして、一切の躊躇なく引き金は引かれた。
乾いた発砲音と共にくたりと弛緩する少女の体、床に広がる血溜まり、彼女は―――笑っていた。
嬉しさを噛み締めるように、それはそれは嬉しげに。
――――――――――――――――――――
「うっ......おえぇえええ!......」
夢の中にも関わらずあまりにもリアルなそれに思わずしゃがみこみ、嘔吐する。
「これは......一体......」
青ざめた顔で尋ねるベル。
「さぁ?それは知らないよ。僕は
「......可能、性?」
「現状を打破しうる唯一無二の可能性。その鍵が君さ。まぁ、最も君はこの世界の住人ではないようだし逃げても構わないだろうけどね」
そんなのは嫌だ。絶対に。
クレフ博士に、
コンドラキ博士に、
ただの女の子の『小さな魔女』に
こんな結末は認めない。
認めてなんかなるものか。
逃げる、なんてありえない。
だって、女の子を見捨てるような男はもう、
英雄なんかじゃないから。
「意思は決まったようだね」
「僕は......彼女達を、博士達やアイスヴァイン達を助けたい」
「いいね。素晴らしい。愚直なまでに他人を救おうとするその自己犠牲の精神。いいじゃないか。せいぜい見物させて貰うとしよう。......そうだな、ヒントをあげよう。この出来事は2日後に起こる」
同時に浮き上がるような浮遊感と共に意識が遠ざかっていく。
「きっとまた会うことになるだろう。その時までしばらくおさらばだ」
最後にそんな彼の言葉が聞こえた。
――――――――――――――――――――
ガバリとベッドから起き上がる。時計は丁度3時を示していた。
「......っ!!」
夢の中での記憶は鮮明に頭の中に残っている。頬を撫でた熱風の乾いた感触も飛び散る血の生々しさも全て。
(あの未来が現実になってしまうのが2日後。つまり、今日中に何か対策を考えなくちゃ......!!)
最悪の場合、彼女が死ぬ。
(思いだせ......何があった......)
燃えるサイト、枯れた花、三脚。
この辺りは間違いなくSCPオブジェクトだろう。
クレフ博士とコンドラキ博士が戦っている理由は分からないが、クレフ博士の方が明らかにこの戦闘以外の傷などを負っている事から、それ以前に何かが起こった、と考えられる。
そして次の場面に見えた『小さな魔女』の亡骸。これも数ある未来の1つであり、先の場面とは直結はしていると断定は出来ない。
しかし、彼女を殺害したのがクレフ博士であることから直結していると考えるのならあの戦いに勝利したクレフ博士が彼女を殺害したのだろう。
「つまり......クレフ博士の目的は『小さな魔女』の殺害......?」
ベルはSCP特攻もち、ということになっています。
......一部を除いて。
あとアンケートを、取りたいと思います。気分転換のための新しい小説が書きたいので。
1,Fateの世界にアルゴノゥトを突っ込む
2,クズな主人公がホラゲの青鬼くんとかヨシエさんとかとだべったりピクニックに行く(ほのぼのした?)話
3,ロマンを追求するブライト博士がSCP使って暴走する話。
4,ひたすらスク水について語る
5,んなもんいいから続き書いて、どうぞ
『ドリームマン』 http://ja.scp-wiki.net/scp-990