英雄志望の白兎は財団に収容されたそうですよ? 作:くまもんち
所で話は変わりますがFGOのジャックピックアップ引きました?
結果?......起源弾と月霊髄液が同時に出ましたよ......。
大当たりですね(錯乱)
ジリリリリリと、耳障りな音が寝ていたベルの鼓膜に響いた。
「んぁ?」
この音は......?と眠い目を擦りながら考える。
「あ、そうだ。携帯端末......」
初日に渡された端末がけたたましい音をたててなっていた。音量調節をミスしたのか部屋全体に響くほどの音を立てている。
「はい。もしもし」
急いで端末を手に取り、耳を当てる。
『ベルきゅん!来たぞ!クレフだ!クソ!アイツマジでやる気だ!』
同時に送られて来たメールを見ると画像が添付されており、その画像はクレフ博士が05に『小さな魔女』の処分を提案する提案書であった。
『画像は見たね?この提案書が機密回線を通して平文で05に送られていた。多分、クレフも自分のミスに気がついた筈だ!もう数十分もせずに来るはずだ!とりあえず管制室に来てくれ!』
「ッ!はいっ!」
時計をふと見ると4時半を示していた。
――――――――――――――――――――
管制室。管制室にはいくつものモニターと武器ロッカー、何人かの職員がいた。
全員顔が切羽詰まっており、1人の人間に対して過ぎる対応とさえ感じる。
「ベルきゅん。間違いなくクレフはここに向かって来ている。位置情報からして間違いない。セキュリティ・エージェントを配置したが、長い時間持たないだろう」
管理室の武器ロッカーを漁りながら現状を簡単に説明するブライト博士。
「そこでベルきゅんの出番だ」
ひょいっと色々な武器やSCPが投げ渡される。ナイフから重機関銃、様々なSCPと選り取りみどりだ。
「私がどう足掻こうと戦闘能力で彼には絶対に敵わない。だけどベルきゅんの力があれば勝てるはず......!」
と、その時監視カメラのモニターに白衣の人物が映る。クレフ博士だ。
クレフ博士にセキュリティ・エージェントが近づき銃を向ける。すると、クレフ博士は素直に手を頭に乗せたまま地面に伏せる。
が、その直後突然銃を構えていたセキュリティ・エージェントの様子がおかしくなる。
そのまま2人は倒れ、4人はぎこちない動きで銃を持ち上げる。そのまま引き金を引き、クレフ博士を撃とうとするが、機敏な動きで接近し、両手に持った拳銃でセキュリティ・エージェントを撃つ。
どうやら麻酔銃のようで倒れても血が出ず、微かに動いているのが分かる。
『おい、そっから見てんのは誰だ?コンドラキか?ブライトか?俺の邪魔をするな。邪魔立てするなら容赦はしねぇからな』
監視カメラに向かってそう言い放つと白衣を脱ぎ捨てる。白衣の下には防弾ベストや各種銃火器オマケにSCP。腰には長剣まで履いており、一言で言えばランボーのようなハイパー重装備である。
史実ではそこまで重装備ではないだろうが、ベルの存在が警戒へと繋がっている。
「ファーーック!クソが!クレフが本気装備できやがった!」
普段の雰囲気をかなぐり捨てて喚くブライト博士。
「い、いやまだだ!財団ロボがいる!」
ガ○ダム。正式名称財団ロボ。それは悠々と歩くクレフに向かってブースターを吹かして突撃。桃色に輝く右手のサーベルを振り下ろす。
「これの設計には俺も関わってんだ。勝てるわけねぇだろ」
腰のホルスターからグロックを取り出しメインカメラの部分に2連射。そのまま呆気なくその機能を停止。
「......不味い。このままだと......ん?」
監視カメラが全てブラックアウトする。
そしてゴゴゴゴゴと言う地鳴りが響く。
「これは......?」
次の瞬間モニターが点き、そこには見たこともないような廊下が広がっていた。
まるで洞窟のような......いや、この雰囲気は洞窟と言うよりかは......
「ダン、ジョン?」
ベルの小さな声はモニターを見て放心している職員の誰の耳にも入らなかった。
『ダンジョン』14階層がこの日サイト17に再現された。
――――――――――――――――――――
「クソッ!どうなってやがる!」
唐突に目眩に襲われたと思うと今まで歩いていた無機質な白い廊下が仄かに青い燐光が照らす洞窟に変わった。
「魔女の仕業か......!」
『小さな魔女』の現実改変能力だろう、とあたりを付ける。
このままでは埒が明かない、と考えたが進む他ない。
「神に祈るしかねぇな......」
1度も信仰したことも無いような神に神頼みいや、ここだと『神』頼みか?と1人で失笑する。
ボコリ。
「ッ!?」
咄嗟に前へと転がる。すると先程までいた地面に凄まじい高温の炎が吹きかけられ、ガラス状になっている。
「なんだ!トラップか!?」
しかし、火炎放射器などはなく居たのは一体の犬。口から火の粉を洩らしていることから間違いなくあの犬が火元と分かる。
ヘルハウンド。中層、ファーストラインに到達した冒険者の最もたる死因の1つである。
「犬が......驚かせるな.....!」
しかし、そんなものは関係ないとばかりに腰の長剣を抜き、俗に言う瞬歩を使い距離を詰めた上で斬り捨てる。
火を噴く予備動作すら出来ずに体が唐竹割りにされたヘルハウンド。心臓部の魔石も砕け、灰になる。
「面倒だな......掘るか」
壁におもむろにC4を仕掛け、爆破。
しかし、壁は直ぐに再生を始めた。
「あー、こりゃダメだな......仕方ねぇ。本当に『神』頼みで行きますか......」
そう呟くとダンジョンの奥へと消えていった。
――――――――――――――――――――
「何が起こってる!?」
「くそっ!通信系統にも異常が......!」
「不味い、外にいるセキュリティ・エージェントと連絡が取れんぞ!」
「なんだあの化け物は!敵か!?」
「中にいるエージェントも襲われてるぞ!」
管理室は阿鼻叫喚の有様だった。
「止めないと......!!」
「待て!ベル君!」
「どうしてですか!?」
「今、ベル君が外に出て、彼女に辿り着いたなら間違いなくこの迷宮は解けるだろう。でも、それはクレフとの直接対決を意味する。つまり、君とクレフの殺し合いだ」
「でも!このままじゃ......!」
「大丈夫。死人は出てない。モンスターは何故かエージェントを倒しても殺しはしてない。あくまで対象は『自分に危害を加えるものとクレフ』のようだ。恐らく彼女もある程度は加減しているんだろう。それに......」
「それに?」
「いま、『王様』が鎮圧に向かってるよ」
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