英雄志望の白兎は財団に収容されたそうですよ?   作:くまもんち

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うーん......『小さな魔女』の名前どうしよ。
あと、博士の見た目わからん。
半分オリキャラに近いなぁ......。


警備員との戦闘

光が晴れると、そこにはーーー

 

『何やってんだブライト!』

 

ベット、本棚程度しかないシンプルな部屋だと知覚した瞬間に怒鳴り声が聞こえ、思わず肩を竦める。

 

「まあまあ、怒らないで。怒ると頭に血液が行き過ぎて爆発するんだ。カルシウム不足かもしれない。つまり、怒るのは良くない。それに、事情を何も分かってなさそうなーーーベルくんに悪いしね」

 

と、茶髪に茶目。そこに眼鏡をかけ、ゴテゴテにバッジや刺繍で飾り付けた白衣、そして、何より首からかけた大きな赤い宝石が目立つ首飾りをかけた派手な風貌のブライトと呼ばれた人物がベルに向かって話しかける。

 

「えっ!?」

 

ーーーダンジョンに先程までいたのに、未発見領域に入ってトラップに引っかかったと思いきや無機質な部屋に飛ばされている。その上、見知らぬ男性に自分の名前を呼ばれている。

情報量の多さにベルの頭はパンクしそうだった。

 

「HAHAHA☆!ベルくん、いや、ベルきゅん!何が起きたのか分からないって顔だね?」

 

とりあえず回らない頭でコクリと頷く。この人どことなくアポロン様に似てるな......。

 

「端的に言っちゃうと私が君をここにーーーあーなんて言うのかな?召喚?であってるかな?ーーーまあ、召喚したんだ」

 

召喚ーーー何故?

その疑問を口にしようとすると、白い部屋のやけに厳重な、鉄で出来たドアから何人か人が入ってくる。

 

「フリーズ!!!全員動くな!!!」

 

「そこの白髪のお前!ナイフを床に捨て、防具を外せ!」

 

扉から入ってきた人は顔をおかしな仮面のようなもので覆い、黒くて薄そうな革鎧のようなものを着て、たぶん魔道具と思われる黒くて長い筒をこちらに向けてきていた。

 

(盗賊!?いや、でもこのブライトさんって人はは狙われてないみたいだし......言うことに従った方がいいのかな?)

 

とりあえず即座に状況を判断し言うとおりにしようとすると

 

「あ〜れ~」

 

ブライトさんが僕のヘスティアナイフを自然に僕以外に気づかれないように抜き、僕に握らせ、そのまま自分自身の首にーーー

 

「ッ!?」

 

「あらら。失敗か。まあ、充分かな」

 

当たる前に反射的にナイフを僕の方に引き寄せ、当たらないようにするが、軽くブライトさんの首にヘスティアナイフが当たり、少し血が出る。

第三者から見ればこの絵面は『ナイフを目にも見えない速度で引き抜いた白髪の少年が博士に斬りかかった』と見える

それに対する彼らの反応は劇的だった。

 

「貴様ァ!」

 

僕の方に向かって全員が黒い筒を向けて、人差し指を引く。

 

(まずいっ!?)

 

かなりの速度で僕に小さい鉄の塊のようなものが大量に襲いかかる。

 

「くっ!?」

 

自身の出せる最高速を出してバックステップ。この部屋がそれなりの広さであることが幸いして回避することが出来た。

 

「避けた!?」

 

「化け物が!?」

 

若干相手の会話に違和感を感じるが無視して魔法を行使する。

 

「『ファイアボルト』ッ!」

 

狙うのは相手じゃなくて足元。多少は目隠しぐらいにはーーー

 

「ぐっ!目が!」

 

「なんだ......!これは!」

 

ベルが撃った魔法は相手の足元に着弾。

そこまでは良かったのだが、相手はステイタスの恩恵を受けていない()()()()()()。着弾した魔法はそのまま弾け、強烈な光を発した。スタングレネードとまでは行かずとも、相手を無力化するには充分足りる位の光。

 

(チャンス!)

 

相手がステイタスの恩恵を受けていないことに気づき一瞬動揺するがこのチャンスを逃したら自分の命が奪われる。

そう、確信し彼らの背後に回り、手加減をした手刀を打ち込む。

 

「がっ」

 

「ぐっ」

 

手刀を打ち込んだ彼らはそのまま倒れるがベルが顔面から倒れる事のないよう、支えながら作業を行う。

 

(何がなんなのかもうよくわかんないけど......多分、この人達は悪くないと思う)

 

全員を倒した後、ブライトさんの方を見ようとすると大きな拍手が鳴り響く。

それと、小さな魔女っぽい姿の女の子が僕の足に抱きついてくる。

 

「ベルすごいのー!私とおんなじ魔法つかいなの?」

 

「そうだね、素晴らしい!さすが神の恩恵だ!重装備の警備員を一蹴とはね!」

 

あぁ、あの人達警備員だったんだと遅まきながら気づく。

 

「どうしてあんなことをしたんですか!?危ないでしょう!」

 

「決まってるだろう?君の実力を見るためさ!あの方法が最善だと思ってね。あと、私は死ぬことがない。......死ねないんだ」

 

この会話だけで確信した。この人はサイコパスだ。

 

「あぁ、私のことはブライト博士と呼んでくれたまえ」

 

「239なの!これから私の騎士にベルはなるの!」

 

2人とも若干目を血走らせながら握手を求める。

 

「あ、う、うん。よろしく......?」

 

その時、頭の中にちりりとした違和感が走る。この女の子が絶対に守らなきゃいけないようなーーー

 

(いやいや、そんなのストーカーじゃないか)

 

しかし、その違和感は直ぐに霧散する。

軽く首を振って思考を整える。

 

「じゃあ軽く移動しようか。239は悪いけどここでお留守番だ。魔法の練習もあるだろう?」

 

「えー......」

 

「そんなこと言ってると、『だいまどうしクレフ』にやっつけられちゃうぞ☆」

 

「今の私には騎士がいるもん」

 

「いやいや、ベルきゅんが倒れたらどうなるんだい?」

 

 

「はは......」

 

そんなベル達をモニタ越しで見るが、その視線にも敏感に反応し、監視カメラの方を、向くベル。

 

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

 

「うおっ!モニタ越しでもだめか!」

 

監視カメラから送られてくる映像が映されるモニタの前で軽く驚愕を覚える人が一人いた。

 

「まあ、なんにせよ......彼は実に有用だろうな」

 

手に持つマグカップの中のコーヒーを飲みながら軽く呟いた。




使用させて頂いたSCP(と博士)

『SCP-239 小さな魔女』 http://ja.scp-wiki.net/scp-239

『ブライト博士』 http://ja.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file

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