英雄志望の白兎は財団に収容されたそうですよ?   作:くまもんち

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うーん......なんだかんだいってSCP関連の情報がやっぱ少なすぎる......。


『果てしないピザボックス』

あの後、僕は新しく駆けつけた人達に拘束されて女の子の部屋から移動している。移動の時、廊下には変わった形の魔石灯や、材質のよく分からない壁。それに目立つのは橙色の作業服の人達だ。俯きながら白衣の人達についていっている。心無しかその作業服の人達は表情が暗く見える。

 

「さあ、着いたよ」

 

ここがどこなのかあたりを付けるために考えているベルに声がかかる。

 

「は、はい」

 

その部屋は、椅子が二脚と机が一脚あるだけというシンプルな部屋だった。

 

「さて、とりあえず椅子に座ってくれ。今から君にいくつか質問をさせて貰う。もちろん君の質問にも答えるけども先に私から質問させて貰うよ。正直いって自分の好きなキャラクターが目の前にいるってだけでハイになれそうだからね!我慢の限界さ!」

 

「あ、はい」

 

ようやく、部屋に入った後で拘束を外され、ブライト博士に椅子に座るよう促される。ブライト博士は目を血走らせながら、顔をどんどん近づけて来るので少し引きながら返事をする。

 

「早速だけど質問をさせて貰おう!君はベル・クラネルその人であっているかな?」

 

「はい。ベル・クラネルです」

 

「コスプレとかじゃなく?」

 

こすぷれ?とはなんだろう。そう思いつつも自分はベル・クラネルであるとはっきりと伝える。

 

「君はLv4でヘスティア・ファミリア団長、二つ名は【白兎の脚(ラビットフット)】であってるかい?」

 

「?いえ、僕はLv3ですけども......?」

 

「あぁ......なるほどじゃあまだ【リトル・ルーキー】か」

 

「はい。......ところで【白兎の脚(ラビットフット)】って?」

 

「まぁ......それは後で答えよう。じゃあ次の質問。君はどうやってここにきた?召喚したとはいえ、召喚したのは()()だからね。事の詳細がよく分からないんだ」

 

「ダンジョンの未発見領域に入って少し進んだらルームがあったんです。そのルームに入って何もなかったので帰ろうと思ったら魔法陣みたいなトラップに捕まって......」

 

「あー......なるほどね。そういう感じか」

 

こんな感じで会話をしていると部屋に誰かが入ってくる。

 

「おい!ブライトはいるか!?」

 

「おっ、コンいい所に」

 

「何がいい所にだ、アホ!てめぇ勝手にSCP-239-Aを連れ出しやがって......!何かあったら......下手したらこのサイトがぶっ潰れるぞ」

 

「いや、ベルきゅんと話したかったし。ところでなんの用だい?」

 

「くっそ身勝手だなおい......まあ、いいや。とりあえずそいつにSCP-458使わせてみようと思ってな」

 

「おー、それは面白そうだ。たまには君もいいことを言う」

 

「いや、お前の思考が異常なだけだ」

 

「それがブーメランって気づいてるかい?ちょおちょおたちの王?」

 

皮肉るような口調でブライト博士はコンドラキ博士と呼ばれた人物を煽る。

二人の間で剣呑な雰囲気が漂うが、

 

「す、すみません!SCP-458ってなんですか!」

 

その雰囲気をに耐えきれないと言った風にベルが剣呑な空気を無理やり元に戻す。

 

「おっと......済まないね。SCP-458は別名『果てしないピザボックス』まあ、細かい説明を抜きにするとこの箱に触れた人の1番好きなピザが無限に湧く......ピザって言っても分かるかな?」

 

「え......それって本当ですか......?」

 

「ああ、本当だ。なんなら試しに触って見ればいい」

 

ブライト博士の説明に信じられないといった顔をするベルにコンドラキ博士が目の前の箱に触るよう促す。

 

「そ、それじゃあ......うわぁ......凄い!」

 

ベルがそれに触れると中から湯気のたつピザが出てくる。

 

「トッピングはーーーポテト、ベーコン、チーズ、バジル......うん?普通だね?あぁ......いやでも原作でもそこまで妙な食べ物が出てきたシーンがなかったな......少し残念だ」

 

「強いて言うならトッピングにポテトが多いな。じゃが丸くん関連か?」

 

なにやらブツブツと呟きあう2人。

 

「まあ、とりあえず食べてみようか」

 

「え?食うのか!?」

 

「そりゃもちろん。食べなきゃ味が分からないだろう?もしかしたらこの世界のじゃがいもじゃないかもしれないし」

 

「それを懸念してんだよ。俺らにとって毒だったらどうすんだ?」

 

「まあ、私は大丈夫だから」

 

「あぁ、そうだったな。じゃあお前から食え。そのあとで俺が食うから」

 

「え?何言ってんの?君も一緒に食べるんだよ?HAHAHA☆死ぬ時は一緒さ」

 

「いや、死ぬの俺と()()()()()だけだろ!いいから食えや!」

 

「グォッ!?......もぐもぐ、うん普通のピザ......じゃない!なんか凄い体が元気!」

 

コントのようなやり取りのあと、コンドラキ博士がブライト博士の口にピザを突っ込む。

そして、ピザを食べたブライト博士は急に立ち上がり、うおおおおぉと叫びながら飛び跳ね出す。

 

「元気......なるほど回復薬(ポーション)か!面白いな。俺も食ってみよ......こりゃすげぇな!体から活力が......うおおおおぉ!!!」

 

「うわぁ......」

 

多分今、この部屋に備え付けられた監視カメラを見れば奇声を上げながら飛び跳ねる成人男性二人とそれをドン引きしながら見る少年という構図があるだろう。

この構図を見れば誰だって『果てしないピザボックス』のオブジェクトクラスの引き上げを考える間でもなく即断することであろう。

 

30分後、調子に乗って飛び跳ねまくったブライト博士とコンドラキ博士は落ち着いてから自身の奇行が監視されていると知り、落ち込んだ。ブライト博士を除いて。

 




『果てしないピザボックス』http://ja.scp-wiki.net/scp-458

『コンドラキ博士』 http://ja.scp-wiki.net/dr-kondraki-s-personnel-file

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